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第二話 レッドピンチ 驚異の女幹部レディスコルピオン
レッドショックパンチ ネクストステージ
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パンチは拳ではなく、全身を使って放つ。
特に根幹となる足は重要だ。
踏み込みで拳の威力が変わる。
ならば、その踏み込みを更にパワーアップさせてはどうか。
その事を考えた。
かくして、レッドのブーツにもカウンターマスが搭載された。
踏み込んだ瞬間、マスが収縮、レッドの身体に力を与え拳の威力を増加させる。
「ぐっ」
激しい衝撃にレディスコルピオンは更に苦痛で顔が歪むが、まだ平気だった。
ピシッ
胸甲からのあり得ない音と振動を聞くまでは。
「わ、私の装甲にヒビが」
今までどんな攻撃にも耐えてきた装甲にヒビが入った。
それは自分が無敵であったことが壊れることと同意義だった。
何かの間違いだと思いたかったが、ヒビは広がっていく。
レッドの拳が当たったところを中心に、胸甲全体に広がり、大きくなっていく。
比例してレッドの拳が破片の中にめり込んで行く。
「ひっ」
ガラスのように、音と振動を立ててひび割れていく己の装甲にレディスコルピオンは恐怖する。
「そ、そんなわけが……」
否定しようにも、敗北を、自分の身が危険なことを認めたくなかった。
だが、レディスコルピオンの思いは砕かれた。
装甲が限界を迎え、はじけ飛んだ。
レッドの拳は、レディスコルピオンの身体をを貫き、背中の装甲までも砕いてようやく止まった。
「ま、まさか……」
レディスコルピオンは目を大きく見開き、驚愕する。
「私が……負けるなど……」
未だに敗北したことが信じられないでいた。
「がはっ」
しかし、口から血を吐き、現実を知らしめされた。
レッドは、腕をレディスコルピオンから引き抜き離れる。
自分の身体に空いた穴を満てようやく敗北をレディスコルピオンは知った。
「まだ、タップリと楽しんでいないのに」
そのままレディスコルピオンは倒れ、爆発して消滅した。
「レディスコルピオンが倒された……」
物陰から隠れてみていたヴァレリーは動揺するが、すぐに部下に命じた。
「すぐに、撤退して、これ以上の戦いは無意味よ。全員撤収」
作戦失敗、勝機は無いと判断し撤退させる。
残った戦闘員を温存するためにも必要だ。
それに、十分に実験体は確保していた。奪い返されず、確保しておきたかった。
「覚えていなさいよレッド。いつかあなたを倒してみせる」
ヴァレリーはそう言って離れた。
だが、レッドは戦闘員達を追いかける事はなかった。
「……」
無言で最後の一発を放った右手を見ながら手を動かし、感触を思い出していた。
特に根幹となる足は重要だ。
踏み込みで拳の威力が変わる。
ならば、その踏み込みを更にパワーアップさせてはどうか。
その事を考えた。
かくして、レッドのブーツにもカウンターマスが搭載された。
踏み込んだ瞬間、マスが収縮、レッドの身体に力を与え拳の威力を増加させる。
「ぐっ」
激しい衝撃にレディスコルピオンは更に苦痛で顔が歪むが、まだ平気だった。
ピシッ
胸甲からのあり得ない音と振動を聞くまでは。
「わ、私の装甲にヒビが」
今までどんな攻撃にも耐えてきた装甲にヒビが入った。
それは自分が無敵であったことが壊れることと同意義だった。
何かの間違いだと思いたかったが、ヒビは広がっていく。
レッドの拳が当たったところを中心に、胸甲全体に広がり、大きくなっていく。
比例してレッドの拳が破片の中にめり込んで行く。
「ひっ」
ガラスのように、音と振動を立ててひび割れていく己の装甲にレディスコルピオンは恐怖する。
「そ、そんなわけが……」
否定しようにも、敗北を、自分の身が危険なことを認めたくなかった。
だが、レディスコルピオンの思いは砕かれた。
装甲が限界を迎え、はじけ飛んだ。
レッドの拳は、レディスコルピオンの身体をを貫き、背中の装甲までも砕いてようやく止まった。
「ま、まさか……」
レディスコルピオンは目を大きく見開き、驚愕する。
「私が……負けるなど……」
未だに敗北したことが信じられないでいた。
「がはっ」
しかし、口から血を吐き、現実を知らしめされた。
レッドは、腕をレディスコルピオンから引き抜き離れる。
自分の身体に空いた穴を満てようやく敗北をレディスコルピオンは知った。
「まだ、タップリと楽しんでいないのに」
そのままレディスコルピオンは倒れ、爆発して消滅した。
「レディスコルピオンが倒された……」
物陰から隠れてみていたヴァレリーは動揺するが、すぐに部下に命じた。
「すぐに、撤退して、これ以上の戦いは無意味よ。全員撤収」
作戦失敗、勝機は無いと判断し撤退させる。
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それに、十分に実験体は確保していた。奪い返されず、確保しておきたかった。
「覚えていなさいよレッド。いつかあなたを倒してみせる」
ヴァレリーはそう言って離れた。
だが、レッドは戦闘員達を追いかける事はなかった。
「……」
無言で最後の一発を放った右手を見ながら手を動かし、感触を思い出していた。
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