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第三話 女剣士フィリス

パリスの問いかけ

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「ひう……ひう……ひう……」

 ようやく最後の出産が終わったフィリスの息は荒かった。
 痛みは快感に変換されていたが出産に伴う体力の消耗は抑えられない。
 また、甲斐羅津が強すぎて、絶頂のしすぎで身体が酷使されていた。
 そんな状態で全身を生み出した生物が這い回り、肌に吸い付いて舐め回していては、とても体力を回復できる状態ではない。
 ただただ、荒い息を吐き出すしかなかった。

「ひうっ」

 時折強く吸われて、嬌声を上げる。
 その姿はとても剣士には見えなかった。

「だいぶできてきたわね」

 だが、抱きしめるエレンは愛おしそうに視線を注ぎ、肌を撫でる。

「ひうっ」

 感度が高くなった為、撫でられただけでも絶頂して嬌声を上げて仕舞った。

「もう、いい加減にやめなよ」

 ようやく回復して声を出せるようになったパリスがエレナを止めようとする。

「私好みの可愛い子だからつい、やり過ぎちゃった」

「それで、卵を産み付けられたらたまんないと思うけど」

「け、けど、パリスの為でもあるのよ」

「責任転嫁するの?」

「違うわよ! この子からいろいろ聞き出したいんでしょう」

「分かっていたの」

「あたしのことをエッチばかり考えている単細胞だと思ったの?」

「うん」

「少しは否定してよ! パリスの事だってちゃんと考えているんだから」

「それはありがとう」

 怒るエレナが可愛く見えてしまう。同時に自分を思ってくれる嬉しく思う。

「だから、聞いてよ。話してくれるわよ」

「本当に?」

「あ……あ……あ……」

 涎を垂らして広めを向いてうわごとを言っている状態で聞き出せるかパリスには疑問だった。

「大丈夫よ」

「あうっっ」

 クリトリスを撫でて快楽の衝撃を与え、エレナはフィリスを覚醒させた。

「さあ、パリスの問いかけに答えなさい」

「し、しない……」

「……何ですって」

「ぼ、ぼくは、剣士だ……悪に……屈する……ことなど……しない……」

「この状況でよく言えるな」

 フィリスの意志の固さを見て、パリスは驚く。

「じゃあ、話だけ聞いて。君の依頼主だけど、エレナを倒せと言ったのかい」

「そ、そうだ……」

「悪行を行っているから?」

「そ、そうだ……」

「でも、おかしくないかい? 一人で立ち向かわせるなんて。ドラゴンをはじめ、数百人の軍勢さえ退けたエレナを相手に一人だけなんて無謀だ」

「ぼ、僕なら出来ると……見込まれて……」

「それでもおかしいよ。こう見えてエレナは王国の姫だ。下手をすれば反逆者としてお尋ね者さ。まるで使い捨ての暗殺者だ」

「……」

「エレナを潰したい誰か。もしかしたら、君も一緒に処分しようと考えたのかも」

「そ、そんな訳……」

「誰か白状した方が良いよ。君にとって重要な人なんだろうけど。君に悪意を持っているよ」
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