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全国大会編6

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「確かにそれ以外の方法は無さそうね」

 玉兎と入れ替わった雅は、眉間に眉を寄せて一刀の作戦を聞いた。
 再び戦闘巫女服を着て気合いを入れる。

「出来る?」

「やる」

 先ほど、酷い目にあった恨みもあって雅は直ぐに承諾した。

「入れ替わりは出来そう?」

「やり遂げる」

 雅が力を込めて断言した。これ以上は言う必要は無いだろう。

「よし、早速行こう」

「うん」

 一刀に続いて、雅が立ち上がろうとする。

「うっ」

 しかし、痛みに耐える声を上げて身体を負ってその場に蹲る。

「大丈夫、やっぱり怪我が大変なんじゃ」

「誰が刻んだ痛みだと思っているの」

 雅に言われて、一刀は気が付いた。
 足の付け根で一戦交えた後に、立ち上がろうとすれば当然のことだ。
 それでも雅は痛みを精神力で押さえつけ立ち上がり、歩き出した。
 しかし、まだ交わった後の名残で愛液が少しずつ漏れインナーのクロッチに流れて水音を出し、時には太ももに雫が筋を生み出す。
 その様子を一刀は後ろから見ていたが、見なかったことにした。

「見つけた」

 暫く歩くと先ほどのミミズの住処にたどり着いた。

「周辺に散らばっている様子は無い。集まって、力を蓄えているようね」

「地面の下にはどれくらい居る?」

「沢山居るわ。余裕を見て数メートルほどは抉る必要がありそう」

「分かった。直ぐにやる」

「じゃあ行くわよ」

 そう言って雅は手に持っていた物を投げた。精気で生成して自分の愛液を拭ったタオルだ。良質な精気を纏っていて妖魔には格好の餌だ。
 それがミミズの居る場所の真ん中に落ちた。周囲のミミズが淫靡な匂いを放つ極上の餌にありつこうと殺到する。

「今よ」

 雅の合図で一刀は駆け出した。
 ミミズの居る場所の右側少し外側を弧を描くように走る。

「はっ」

 刀を抜き出すと地面に突き出す。その先に精気を細く長く突き出し、地面に向かって放つ。
 そのままの状態でミミズたちの周りを一周する。ミミズたちは、尚も餌に貪るように食いついている。

「今だ!」

 一周し終えると一刀は雅に合図した。
 一刀が走っている間に雅は準備を終えていた。榊に精気を入れて再び変形させ注連縄を作った。

「はっ」

 一刀の合図で注連縄をミミズたちの上空へ飛ばす。
 上空に差し掛かった注連縄はほぐれて無数の藁が、精気を受けて四方に伸びて行く。
 やがて一刀が穿った溝に到達するとそこへ入り込む。
 藁は更に伸びて行き、ミミズの真下で合流し結合する。

「はっ」

 雅が気合いを入れると、注連縄は上がり始めた。周囲の土と一緒にミミズも出てくる。
 異常事態に気が付いたミミズは逃げようとするが、注連縄の結界により逃げられない。
 やがて全てのミミズが注連縄の中に収まり空中に浮いた。

「入れ替わるんだ」

「分かっている!」

 一刀の言葉に答えつつ雅は意識を集中して中にいる玉兎を呼び出す。
 あのミミズは回復力が強く、分裂するので一度に消滅させなければ危険だ。そのためには殲滅に適した巨大な光弾を放てる玉兎の力が必要だ。だが、玉兎でも地面が邪魔で十分な力を出せない。
 そこで雅の注連縄でミミズたちを引っ張り出すのだが、注連縄を地面の舌に這わせることは出来ない。
 だから一刀が刀の先端から精気を込めて御くりっ出し地面を深く切り裂き隙間を作る事で注連縄が入る空間を作り出す。
 これが一刀の立てた作戦でミミズを引き出すところまで上手く行った。
 そして最大の難関である、ミミズを捕まえた注連縄を維持しつつ玉兎と入れ替わる段階に入った。
 だが、これまで偶発的に玉兎と入れ替わったことがあっても意識して入れ替わる事は無く、ぶっつけ本番だ。
 しかも注連縄を宙に浮かせつつミミズを封じる結界を維持することも同時に行わなくてはないらないので上手く行かない。
 しかし成功させなければ、勝機は無い。

「雅……」

 一刀が声を掛けたとき雅の身体が膨大な光を放った。
 同時に注連縄が消えて、宙に浮いたミミズが地上に降りてくる。

「クソッ失敗か」

「早合点するでない」

 不敵な響きの声が一刀の耳に入った。
 振り向くと、いつものバニーガール姿の玉兎が右手に檜扇を掲げて現れた。
 玉兎は予め聞かされていた作戦通り檜扇に精気を込めると光球を生み出す。
 そして更に精気を注入し自分の背の倍もある巨大な光球にした。

「消え失せるが良い! この不埒者が!」

 右腕を振り下げて巨大な光球をミミズに向かって玉兎は放った。
 注連縄から解放されて慌てて地面に逃れようとするミミズだが、巨大光球の方が早かった。
 炸裂した光球は莫大なエネルギーを周囲に放ち、地面を穿った。そのため一部地面に逃れたミミズも焼き尽くされ、全て消滅した。

「凄い」

 あとには巨大なクレーターが残るのみだった。

「大丈夫なのか」

 これだけ大きな破壊力でも殲滅出来たかどうか一刀には疑問だった。
 先ほどは土に残ったミミズが再生して逆襲してきた。また同じ事になるのでは無いかと一刀は心配した。

「念入りに吹き飛ばしたからの。それに、やつのおぞましき気配は最早ない」

 珍しく感情を剥き出しにして玉兎は吐き捨てた。

「さてと、早速致すとするかのう」

「なにをっ!」

 一刀が尋ねると玉兎は一刀の足を蹴り胸に檜扇を打って地面に倒すとその上に跨がった。

「優勝せよと言うたのに、途中で棄権して帰ってきた罰じゃ」

 そう言って状態を折自分の胸で一刀の胸を押さえ込む。
 柔らかい双丘が形を崩して一刀の胸に密着し動けないようにする。黒のロンググローブに包まれた手を細い指でほおに当てて顔を固定すると、唇をそっと合わせる。
 舌をゆっくりと出して飴細工を作るような繊細さで、唇を舐めてから口内に入れて、再び舐め上げる。
 いつもより優しい玉兎のスキンシップだったが、ここまでだった。
 徐々に舌の動きは激しく強くなり両手も首を回って後頭部と首筋を撫で回す。
 上半身も激しく擦りつけるように動かして双丘がゴムボールのように胸の上で形を変える。
 下半身も両脚を絡めて密着させ、非常に敏感な部分を強く一刀の腰に当てつける。
 自分を求めるように絡みついてくる玉兎が愛おしくなり一刀も両手を玉兎の後ろに回して後頭部を押さえ、背中を撫で回す。

「!」

 愛おしい者からの優しい愛撫に玉兎の身体は痺れ幸福の快感に満ちる。
 約束を違えたが自分の身を案じ、危機を救ってくれた者へ感謝を示し、それに答えて貰えた。
 それ以上に嬉しいことは無かった。
 やがて興奮して身体が熱くなり、膣の中が愛液で溢れ始める。
 玉兎は上体を一度離すと、頭の位置を一刀の下半身に向かって反転させ、一刀の両脚の付け根に行くと袴の結び目を下ろして逸物を露わにする。
 それを小さな自分の口で咥えて舐め始める。時に歯を軽く立てて甘噛みしつつ、優しく丹念にしゃぶる。徐々に先ほど駆けつけた時の姿のように力強い脈動が始まりッ太く長くなっていく。
 その期待感で玉兎の膣も濡れ始め溢れ出そうとする。その様子は眼前で膨らむ恥丘の様子で一刀は知る。
 まだ愛液は出ていないが、放たれるフェロモンたっぷりの果実のような甘い香りが鼻孔をくすぐり理性を消して本能のまま一刀は求めた。
 口から舌を突き出して香りを放つ秘所を多くクロッチ部分を布の表面を舐めた。

「!」

 愛する者からの刺激に一瞬驚くも喜びを感じた玉兎は、更に興奮し淫らな汁を流す。溢れ出てくる汁はクロッチでは止められず布地から漏れ出しタイツを伝って、一刀の顔を濡らす。
 その甘い香りと味にの虜になった一刀は更に求める。
 逸物のほうも、玉兎のフェラによって出来上がり先走り汁が漏れ始める。
 もっと欲しくて玉兎は更にフェラを強くする。たまらず一刀の逸物は白い衝動を口の中に噴き出す。
 苦くて白い粘つく液体が口の中に溢れる。苦しいが、玉兎は千金と引き換えにしても良いほど今はそれが欲しかった。一滴たりとも漏らすまいと喉を動かし、口の中に溢れた物を飲み干していく。
 そして、口の中から出てきたものをすべて舐め取ると更に求めて舐め始める。
 射精して力を失った逸物だが、玉兎のフェラによって刺激され再び脈動を始め、長く太くなる。
 本能がもっと欲しがっていたが、玉兎はそれを意志で押さえつけ、十分な太さと硬さとなると直ぐに口から離した。
 そして身体を一旦離し再び身体を反転させて騎乗位になると一刀が舐めて涎で光るレオタードのクロッチに手を掛ける。
 クロッチをずらすと黒タイツ越しに愛液を流す秘所が見える。愛液はタイツの隙間から生まれるように溢れ続け、その表面に淫靡な図柄を描く。
 そのタイツを玉兎は破って秘所を出す。
 片手を近づけヒクヒクと動く自分の二枚貝を指一本ずつ当てて、広げて奥まで見せると一刀の逸物を咥えさせて、奥に挿入していく。
 半分ほど入ると腰を上に動かしてピストン運動を行う。
 上下だけで無く腰を回しながら回転を付け加えて寄り激しく膣内で擦る。ピストンをする度に逸物は徐々に奥へと入って行く。
 その刺激に一刀は興奮し、手を尻に回して柔らかい肉に指を埋めて引き寄せる。

「あう……」

 外側から自分の愛しい者が入ってくる事への快感を感じた玉兎は絶頂して艶声を上げる。
 やがて根本まで逸物が入り、再び白いマグマが溜まって再び出ようとする時、玉兎は尋ねた。

「其方……」

「な、なんだ」

 気持ちよすぎて意識が蕩けそうになった一刀は殆ど反射で答えた。

「先ほどの、助けに来てくれた時言うた、あうっ」

 再び絶頂して艶声を上げ、言葉が途切れる。しかし玉兎は、治まるのを待って力を振り絞って尋ねる。

「お前とは誰じゃ」

「え……」

 その一言で一刀の頭は冷水を浴びたようにそれまでの融けるような快感は消え失せ、意識が覚醒した。
 玉兎が尋ねているのは、先ほど一刀が言った「お前」が<玉兎>の事を言っているのかそれとも<雅>の事を言っているのか、どちらなのか、と聞いていた。
 突きつけられた問に一刀は考え込み、下半身の力が抜けて、射精してしまう。

「ああああっっ」

 一刀の精液が玉兎の子宮に満たされ大量に含まれた精気が中にいる雅に注ぎ込まれ封印が再び力を得て玉兎を封印する。
 玉兎は答えを聞く前に意識が入れ替わり眠りに就いた。
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