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第三章 狂気と共に明ける明治維新

15代将軍徳川慶喜の決断56

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 「おーい、だれーか!!来てくれ!!」

 船着場守衛所に逃げこんだ警備兵は仲間達にさっき起こった出来事を知らせた。

 「そんな馬鹿な事言ってる場合か?世の中が変わろうとしてるのに、"箱を拾って中を覗いてみた警備兵が発狂しただなんて"」

 守衛所にいる仲間達は嘲笑する。しかし、1人真剣に青ざめた顔で話すその警備兵を見て、これはやはりただ事でない雰囲気を感じた仲間達はその発狂した警備兵がいる場所へと向かう事にした。


 「あそこか?確かにボケーっと突っ立ってるな。」

 まだ、船着場の端に箱を持って立ってる先程の警備兵がいた。

 「なんか気味悪りーな、おーい!!何か具合でも悪いんか?そこで立って何してんだ?おめーは???」

 離れた場所から声をかける守衛所の警備兵。

 その時、ボーッと立ってた警備兵は突如振り向いた。
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