・・その狂気は伝染する・・

第二章 狂気に憑かれし者達との戦いが始まる

8代将軍吉宗の戦い132

　「爺、あの狂人の元凶の桐の箱は見つかったか？」

 吉宗が側用人の加納久通に尋ねた。

　「あの箱は江戸城が燃える時に共に焼け灰になったものと思われますじゃ！ご安心くだされ。江戸城再建の際に1万人動員して徹底的に探したものの、見つかっものは桐の箱の一部の灰でござりますゆえ完全に中身は燃えたかと！！」

 「そうか。これで一安心じゃな。この先の幕府と江戸の将来に負の遺産は遺してはならぬからな。安心じゃ！！時に爺！忠相のほうはどうじゃ？」

 「ご安心下され！大岡越前守忠相は怪我も癒えて、天下の名お裁きで今日も江戸の町の罪人を裁いておりますじゃ！」

 それを聞いた吉宗は立ち上がり城の外を眺めながら、心地よい江戸の空気を吸い込みながら、これからの日本の将来のために全力で心身を注ぎ頑張る決意をしたのだった。
　　　　　　　　　　
　　　
　　　　　　　　　　　第二章完