・・その狂気は伝染する・・

第二章 狂気に憑かれし者達との戦いが始まる

8代将軍吉宗の戦い113

　「はっ。川越藩からの応援部隊1万の藩兵は既にこちらに向かっておりまする！ただ、到着には少し時はかかりまするが・・上様、手配は整っておりまするので後は到着まで、この本陣を守るだけでござりまする！だから、なにとぞ、なにとぞ！身体を休まれ治療を受けてくださいますようお願い申し奉りまする！上様が指揮を執るためにも。」

　川越藩救援隊指揮官水野は頭を下げてお願いをした。

　「うむ。そちに心配までかけてしまい申し訳ない。では、応援部隊が到着するまで、身体を休ませてもらう。」

 将軍吉宗は傷ついた他の大岡越前守忠相ら家臣とともに救護所へと向かい治療を受けるためしばし休むことにした。

　「よーし！吉宗が少し休んでる間、この宗春様が代わりに指揮を執らせてもらうとするか！」

 様子を見届けた後に徳川宗春が意気揚々に水野に言い放つ。

　「宗春様がご指揮をお執りになられるならこれほど有り難き事はないでござりまする！！どうかこの、水野に代わり御采配をお願い奉りたく存じ上げまする！」