・・その狂気は伝染する・・

第二章 狂気に憑かれし者達との戦いが始まる

8代将軍吉宗の戦い105

　「上様！！！大変でござりまする！！！外の狂人どもをほぼ成敗したのですが、偵察の兵より、こちら方角に狂人どもの大群が向かっておるとのことでござりまする！！今すぐ、ここを離れて下さい。」

 「誠か！よし、今すぐここから安全な場所へと移動する。しかし、後退しても狂人達がいる可能性があるな・・」

 その時周辺の偵察をしていた藩兵らが戻ってきた。

　「狂人達の大群およそ数万・・こちらに向かってきておりまする。ここから北に行けば川越藩の陣所があるのでそちら側がもっとも安全な逃げ道かと思いまする。」

 「吉宗！そこに行くしかねーよ！もう兵士らも疲れ果てて、刀も刃こぼれしているし、鉄砲ももう火縄すら無くなり、弾火薬もないだろ？さ、行くぞ！」

 徳川宗春の言葉を聞いて吉宗は北の川越藩の陣所へと向かった。