鬼婆

地元の人達

　その年寄りはテーブルの上に置いてある飲みかけのコーヒーを口にすると、ため息を吐き出した。

　「どうしたんですか？ため息なんて吐くなんて。何か悪い将来なのですか？」

 その年寄りからいきなり自分の性癖を当てられた陽子は不吉なものを感じ、その怪しい年寄りに尋ねた。

　「おまえさんがこの後、遭遇する出来事にはおまえさんの将来を暗いものにする、そして、連れの誰かはこの世から亡き者になってしまうだろ・・」

 唐突に縁起でもない事を言われた陽子は不機嫌になりその場を怒りながら立ち上がった。

　「お爺さん！そんな言い方は失礼にも程がありますよ？私の事だけならまだしも、友達の誰かがこれから死ぬみたいな言い方なんて・・」