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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
23話 休日とわたし
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アルザックさん達のお見舞いの後、わたしはギルドに来ています。
ギルドの2階に有る大会議室で、討伐隊に参加していた冒険者達に報酬が渡されています。
東西のチームを率いたリサーナさんやクルツさんが報酬を受け取った後最後にわたしが呼ばれました。
「最後は嬢ちゃんだな。今回の討伐の殊勲賞は間違いなく嬢ちゃんだろう」
「ありがとうございます」
「まさか単独でゴブリンロードを討伐するとは思わなかったぞ」
ギルドマスターからお金が入った皮袋を貰います。とても重いです。これはかなり期待できるはずです。
「今回は嬢ちゃんの薬のお陰で死者も少なかったからな。
死んじまった奴らは残念だが、これでガナの街の危機は去った。ご苦労だったなお前ら!また頼むぜ。解散!」
ギルドマスターの挨拶?が終わり、皆んなぞろぞろと部屋からでて行きます。
報酬で飲みに行くと言う人、お酒を買って入院している仲間の所に乗り込むと言って、別の仲間に殴られている人、亡くなった仲間の墓供えるお酒を買いに行くと言う人。………お酒ばかりです。
わたしは今日は休日にするつもりです。
ギルド出たわたしはおばあさんの本屋さんに向かいます。お店の名前は覚えていません。でもミーナさんもミオさんもおばあさんの本屋さんと言うと分かってくれましたから問題有りません。
「こんにちは、おばあさん」
「いらっしゃい。お嬢ちゃん。また何か探しているのかい?」
「はい。今度は召喚魔法について書かれている本が欲しいのですが?」
「召喚魔法かい?残念だけどウチには置いてないねえ。特殊魔法は扱える人が少ないからねえ。王都の図書館か交易が盛んなレブリック公爵領の本屋なら扱っているかもしれないよ」
「王都かレブリック公爵領ですか、もし行くことがあれば探してみます」
わたしはおばあさんにお礼を言って本屋を出ました。
数日まえおばあさんから買った初級魔法の教本で見た視覚共有の魔法はとても役に立ったので召喚魔法をもっと強化出来ないかと思ったのですがそう簡単には行きませんね。
いつもの屋台でいつもの串焼きを食べた後、市場を覗きに行きます。
わたしはいつもの様に商店を冷やかしながらおばあさんの言っていた、公爵領について考えていました。
「おばあさんに詳しく聞いておけば良かったですね」
しかし、今から戻ってレブリック公爵領について聴くのはかっこ悪いです。
仕方ありません。ここは自力で情報収集です。
わたしはなるべく最近この街に来たっぽい行商人を探します。
お!早速それっぽい商人さんを発見しました!
え?何故彼が最近この街に来たとわかるかだって?簡単なことだよワトソン君。
まず、彼が広げているのはこの辺りでは見たことのないリンゴの様な果物です。
余り日持ちしないだろう生の果実がまだたくさん売られています。また、道の隅に布を広げた露店スタイルからこの街に拠点を置く商人ではないと思われます。 以上のことから導き出される答えは1つ彼は行商人の可能性が高いということです。
たった1つの真実見抜く、見た目は15(重要)、頭脳は21(高卒)、その名は、名探偵……わたしです!
わたしはリンゴ風の果物を売っている商人さんに話しかけます。
気分は名探偵です。
「すみません。この果物を5個下さい」
「まいど!銅貨5枚だよ」
「この果物は初めて見たのですがお兄さんは最近この街にきたのですか?」
「あぁ、昨日この街に着いたばかりだよ。これはリムルって言う果物なんだけどこの辺りでは少し珍しいかな?」
「そうなんですか。お兄さんはレブリック公爵領について、何か知っていますか?
欲しい物が有るんですが王都かレブリック公爵領に行けば有るかも知れないといわれたんです」
「確かにレブリック公爵領に行けば大陸で手に入る物なら大抵の物が見つかるだろうね」
「凄いですね!」
王都並みかそれ以上ですか。言ってしまえば王国の1公爵領に過ぎないのにそこまで言われるとは思いませんでした。
「驚くのも無理はない。元々レブリック公爵領は海に面している上、他国との交易にも適した場所だからな、昔から交易と海運が盛んな土地なんだ。
特にここ数年、新たな大型船の開発に成功して、今まで細々としか出来なかった東の島国との交易を大々的に行なっていたり、画期的な農法の発見で食糧問題を大きく改善したりと商人の間では有名さ」
「優秀な領主様なのですね」
「いや。現領主のレブリック公爵様は確かに温厚な良い領主様なんだが飛び抜けて優秀と言う訳じゃない」
「え、そうなんですか?新型船の開発や画期的な農法の発見と言うからてっきり優秀な領主様が主導しているのかと?」
「実は船の開発や農法の研究を主導しているのは領主様では無くてレブリック公爵様のご令嬢、シンシア様なんだ」
これには驚きました。
行商人さんが言うには、シンシア公爵令嬢は現在わたしと同じ、15歳だそうです。
10歳ごろから数々の政策に助言して公爵領の発展に寄与してきたらしいです。
また、公爵令嬢でありながら自らの商会を立ち上げ、交易を中心に様々な事業を展開していて、去年には国王陛下から国の発展に大きく貢献したとして叙勲を受け、商業ギルドでは史上最年少でAランク商人となった天才と言われているそうです。
日本人か?と思いましたが彼女は15年前にこの世界に産まれている訳ですから恐らく本物の天才なのでしょう。
わたしはシンシア公爵令嬢の美しさを熱く語る行商人さんにお礼を言って宿へと戻ります。
今日はミーナさんとアップルパイ、いえ、リムルパイを作りましょう。
じっちゃんの名にかけて!!………言ってみただけです。
ギルドの2階に有る大会議室で、討伐隊に参加していた冒険者達に報酬が渡されています。
東西のチームを率いたリサーナさんやクルツさんが報酬を受け取った後最後にわたしが呼ばれました。
「最後は嬢ちゃんだな。今回の討伐の殊勲賞は間違いなく嬢ちゃんだろう」
「ありがとうございます」
「まさか単独でゴブリンロードを討伐するとは思わなかったぞ」
ギルドマスターからお金が入った皮袋を貰います。とても重いです。これはかなり期待できるはずです。
「今回は嬢ちゃんの薬のお陰で死者も少なかったからな。
死んじまった奴らは残念だが、これでガナの街の危機は去った。ご苦労だったなお前ら!また頼むぜ。解散!」
ギルドマスターの挨拶?が終わり、皆んなぞろぞろと部屋からでて行きます。
報酬で飲みに行くと言う人、お酒を買って入院している仲間の所に乗り込むと言って、別の仲間に殴られている人、亡くなった仲間の墓供えるお酒を買いに行くと言う人。………お酒ばかりです。
わたしは今日は休日にするつもりです。
ギルド出たわたしはおばあさんの本屋さんに向かいます。お店の名前は覚えていません。でもミーナさんもミオさんもおばあさんの本屋さんと言うと分かってくれましたから問題有りません。
「こんにちは、おばあさん」
「いらっしゃい。お嬢ちゃん。また何か探しているのかい?」
「はい。今度は召喚魔法について書かれている本が欲しいのですが?」
「召喚魔法かい?残念だけどウチには置いてないねえ。特殊魔法は扱える人が少ないからねえ。王都の図書館か交易が盛んなレブリック公爵領の本屋なら扱っているかもしれないよ」
「王都かレブリック公爵領ですか、もし行くことがあれば探してみます」
わたしはおばあさんにお礼を言って本屋を出ました。
数日まえおばあさんから買った初級魔法の教本で見た視覚共有の魔法はとても役に立ったので召喚魔法をもっと強化出来ないかと思ったのですがそう簡単には行きませんね。
いつもの屋台でいつもの串焼きを食べた後、市場を覗きに行きます。
わたしはいつもの様に商店を冷やかしながらおばあさんの言っていた、公爵領について考えていました。
「おばあさんに詳しく聞いておけば良かったですね」
しかし、今から戻ってレブリック公爵領について聴くのはかっこ悪いです。
仕方ありません。ここは自力で情報収集です。
わたしはなるべく最近この街に来たっぽい行商人を探します。
お!早速それっぽい商人さんを発見しました!
え?何故彼が最近この街に来たとわかるかだって?簡単なことだよワトソン君。
まず、彼が広げているのはこの辺りでは見たことのないリンゴの様な果物です。
余り日持ちしないだろう生の果実がまだたくさん売られています。また、道の隅に布を広げた露店スタイルからこの街に拠点を置く商人ではないと思われます。 以上のことから導き出される答えは1つ彼は行商人の可能性が高いということです。
たった1つの真実見抜く、見た目は15(重要)、頭脳は21(高卒)、その名は、名探偵……わたしです!
わたしはリンゴ風の果物を売っている商人さんに話しかけます。
気分は名探偵です。
「すみません。この果物を5個下さい」
「まいど!銅貨5枚だよ」
「この果物は初めて見たのですがお兄さんは最近この街にきたのですか?」
「あぁ、昨日この街に着いたばかりだよ。これはリムルって言う果物なんだけどこの辺りでは少し珍しいかな?」
「そうなんですか。お兄さんはレブリック公爵領について、何か知っていますか?
欲しい物が有るんですが王都かレブリック公爵領に行けば有るかも知れないといわれたんです」
「確かにレブリック公爵領に行けば大陸で手に入る物なら大抵の物が見つかるだろうね」
「凄いですね!」
王都並みかそれ以上ですか。言ってしまえば王国の1公爵領に過ぎないのにそこまで言われるとは思いませんでした。
「驚くのも無理はない。元々レブリック公爵領は海に面している上、他国との交易にも適した場所だからな、昔から交易と海運が盛んな土地なんだ。
特にここ数年、新たな大型船の開発に成功して、今まで細々としか出来なかった東の島国との交易を大々的に行なっていたり、画期的な農法の発見で食糧問題を大きく改善したりと商人の間では有名さ」
「優秀な領主様なのですね」
「いや。現領主のレブリック公爵様は確かに温厚な良い領主様なんだが飛び抜けて優秀と言う訳じゃない」
「え、そうなんですか?新型船の開発や画期的な農法の発見と言うからてっきり優秀な領主様が主導しているのかと?」
「実は船の開発や農法の研究を主導しているのは領主様では無くてレブリック公爵様のご令嬢、シンシア様なんだ」
これには驚きました。
行商人さんが言うには、シンシア公爵令嬢は現在わたしと同じ、15歳だそうです。
10歳ごろから数々の政策に助言して公爵領の発展に寄与してきたらしいです。
また、公爵令嬢でありながら自らの商会を立ち上げ、交易を中心に様々な事業を展開していて、去年には国王陛下から国の発展に大きく貢献したとして叙勲を受け、商業ギルドでは史上最年少でAランク商人となった天才と言われているそうです。
日本人か?と思いましたが彼女は15年前にこの世界に産まれている訳ですから恐らく本物の天才なのでしょう。
わたしはシンシア公爵令嬢の美しさを熱く語る行商人さんにお礼を言って宿へと戻ります。
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