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神々の間では異世界転移がブームらしいです。第4部《新たなる神話》
33話 わたしと致命傷
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常人の認識を置き去りにする様な速度で迫るわたしに対して、それでもセルジュはカウンターを入れる様に魔法陣を2つ配置しました。
その2つの魔法陣から生み出された棘がわたしに向かって伸びてくるのを目にしながら戦斧を振り上げます。
魔法陣は放置です。
そちらはザジさんとイナミさんを信用して任せるしか有りません。
振り上げたピリオドに有りったけの魔力を集めます。
その間にもわたしを貫こうと伸びる棘でしたが、片方の棘が魔法陣ごと崩壊しました。
イナミさんですね。
仕事が早いです。
それに引き換えザジさんはまだでしょうか?
そろそろ何とかしてくれないとマジでやばいのですが……
「翔光剣!」
ズガン!
ようやく魔法陣が切り飛ばされました。
ギリギリです。
危なかったので、あとで拳骨の刑ですね。
「 ⁉︎ 」
カウンターを不発にされたセルジュは目を見開きわたしを見ます。
驚いている様ですね。
しかし、今展開している魔法陣は有りません。
もし、今から目の前に新しい魔法陣を作り出したとしても、発動する前にわたしの戦斧が振り下ろされるでしょう。
振り上げた戦斧を握る手に力を込めた時です!
目を見開き驚いていたセルジュは、その顔をニヤリと意地の悪そうな笑みへと変えたのです。
ゾクッ……
すごく嫌な感じです。
大きなミスを犯す前の様な……しかし、此処まで来てはもう止まれません。
わたしは全力でピリオドを振り下ろそうとしました。
「げふっ……」
しかし、わたしの口から発せられたのはカッコイイ技名では無く肺の空気が押し出される様な音でした。
「 ⁉︎ 」
「……!」
背後ではザジさんとイナミさんが息を飲む気配を感じます。
視線だけを少し下へ移すと、セルジュの手の平に隠されていた小さな魔法陣から生み出された棘がわたしの胸を貫いていました。
「……ごふっ!」
「ユウぅぅう!!!」
傷を見た瞬間、焼ける様な痛みを感じ、喉の奥から駆け上がって来た炎の様に熱い血液が口から溢れました。
ザジさんの声が何だか遠く聞こえます。
まさか、展開していた魔法陣を手の平の中に隠していたとは…………この傷も不味いですね。
完全に心臓を潰されています。
致命傷……ですね。
ニヤニヤしているセルジュがムカつきます。
「ごふ…………何をニヤ……ニヤ、してる、ん……ですか?」
「ん?」
わたしは更に超身体強化を強めて無理矢理身体を動かします。
「人は……心臓を……こぼっ…刺されても……数分は……動けます!」
経験則ですが、盗賊は心臓を刺したり胴体を上下に切り裂いても数分は生きていました。
「ちっ!」
セルジュが反対の手を翳し新たな魔方陣を展開します。
む、今度は頭を狙っていますね。
流石に頭を刺されると即死ですよ。
「はぁぁああ!!!」
「ぐっ!」
しかし、そのセルジュの魔方陣はザジさんによって腕ごと斬り飛ばされてしまいました。
おお、さっきまではセルジュの魔力を纏った身体に傷を付ける事も出来なかったのに、腕を斬り飛ばすとは……此処ぞと言う所でやりますね。
仕方が有りません、さっきの拳骨は無しにしてあげましょう。
更に腕を失ったセルジュを様々な属性の鎖が縛り上げます。
イナミさんの魔法でしょう。
数秒くらいはセルジュの動きを止めれそうです。
此処までしてようやく焦りの表情を浮かべたセルジュに、わたしは全力で戦斧を振り下ろしたのです。
その2つの魔法陣から生み出された棘がわたしに向かって伸びてくるのを目にしながら戦斧を振り上げます。
魔法陣は放置です。
そちらはザジさんとイナミさんを信用して任せるしか有りません。
振り上げたピリオドに有りったけの魔力を集めます。
その間にもわたしを貫こうと伸びる棘でしたが、片方の棘が魔法陣ごと崩壊しました。
イナミさんですね。
仕事が早いです。
それに引き換えザジさんはまだでしょうか?
そろそろ何とかしてくれないとマジでやばいのですが……
「翔光剣!」
ズガン!
ようやく魔法陣が切り飛ばされました。
ギリギリです。
危なかったので、あとで拳骨の刑ですね。
「 ⁉︎ 」
カウンターを不発にされたセルジュは目を見開きわたしを見ます。
驚いている様ですね。
しかし、今展開している魔法陣は有りません。
もし、今から目の前に新しい魔法陣を作り出したとしても、発動する前にわたしの戦斧が振り下ろされるでしょう。
振り上げた戦斧を握る手に力を込めた時です!
目を見開き驚いていたセルジュは、その顔をニヤリと意地の悪そうな笑みへと変えたのです。
ゾクッ……
すごく嫌な感じです。
大きなミスを犯す前の様な……しかし、此処まで来てはもう止まれません。
わたしは全力でピリオドを振り下ろそうとしました。
「げふっ……」
しかし、わたしの口から発せられたのはカッコイイ技名では無く肺の空気が押し出される様な音でした。
「 ⁉︎ 」
「……!」
背後ではザジさんとイナミさんが息を飲む気配を感じます。
視線だけを少し下へ移すと、セルジュの手の平に隠されていた小さな魔法陣から生み出された棘がわたしの胸を貫いていました。
「……ごふっ!」
「ユウぅぅう!!!」
傷を見た瞬間、焼ける様な痛みを感じ、喉の奥から駆け上がって来た炎の様に熱い血液が口から溢れました。
ザジさんの声が何だか遠く聞こえます。
まさか、展開していた魔法陣を手の平の中に隠していたとは…………この傷も不味いですね。
完全に心臓を潰されています。
致命傷……ですね。
ニヤニヤしているセルジュがムカつきます。
「ごふ…………何をニヤ……ニヤ、してる、ん……ですか?」
「ん?」
わたしは更に超身体強化を強めて無理矢理身体を動かします。
「人は……心臓を……こぼっ…刺されても……数分は……動けます!」
経験則ですが、盗賊は心臓を刺したり胴体を上下に切り裂いても数分は生きていました。
「ちっ!」
セルジュが反対の手を翳し新たな魔方陣を展開します。
む、今度は頭を狙っていますね。
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「はぁぁああ!!!」
「ぐっ!」
しかし、そのセルジュの魔方陣はザジさんによって腕ごと斬り飛ばされてしまいました。
おお、さっきまではセルジュの魔力を纏った身体に傷を付ける事も出来なかったのに、腕を斬り飛ばすとは……此処ぞと言う所でやりますね。
仕方が有りません、さっきの拳骨は無しにしてあげましょう。
更に腕を失ったセルジュを様々な属性の鎖が縛り上げます。
イナミさんの魔法でしょう。
数秒くらいはセルジュの動きを止めれそうです。
此処までしてようやく焦りの表情を浮かべたセルジュに、わたしは全力で戦斧を振り下ろしたのです。
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