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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》
100話 乱入者現る
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「魔王コルダールの呪いですか……」
レオさん達から説明を受けました。
まさか一般市民の家に勝手に上がり込み机をあさり、ツボというツボを割り尽くす、挙げ句の果てには宿屋で自分以外女の子ばかりのパーティなのに、平気で同じ部屋に泊まる、あの勇者に出会う事になるとは……
「はい、勇者であるエリオは魔族に対する切り札です。
そのエリオの呪いを解き、魂の傷を治療する事は現在の最優先事項です」
確かにこのままではエリオさんは魔力が使えません。
剣だけでも戦えない事はないでしょうが、魔族との戦争が始まれば魔力無しでは勝て無いでしょう。
「そうですね……結論から言うと魂の傷を治療する事は可能です」
「ほ、本当ですか!」
レオさん達の顔に喜色が浮かびますがわたしは待ったをかけます。
「しかし、現実的では有りません」
「え?」
「魂の傷を治せるポーションを作るにはかなり希少な素材が必要なんです」
わたしがポーション作製が困難で有ると伝えますがレオさん達は諦めません。
「必要な物は王家が掻き集めます!
他国の国宝だろうと事情を説明すれば提供して貰えるでしょう」
「私も商会の伝手を使って素材を探しましょう」
「…………確かにそれならば殆どの素材を集める事が出来るでしょう。
しかし、特に希少な2つの素材はまず手に入りません」
「そ、その素材とは……」
「エンシェントドラゴンの血と世界樹の果実です」
「な、そ、それは……」
「どちらも魔境の奥でしか手に入らない物です」
「ユウさん、世界樹ならこの街の近くにも1つありますが?」
アルさんが言っているのは根っこが危険地帯へのルートとなっている世界樹の事でしょう。
「あの木はまだ若木です。
必要なのは成木となり実を付けた物です」
「くっ手詰まりか……」
レオさんが悔しそうに拳を握りしめていた時です。
バンッ!と扉が開きました。
「話は聞かせて貰ったわ!」
そして、部屋に乗り込んできたのは……
「り、リゼさん⁉︎」
「リゼッタ殿戻られていたのですか⁉︎」
「ええ、ついさっきね。
久し振りねレオくん、シアちゃん。
もう結婚したんだっけ?」
「いえ、まだ婚約だけです。
お久しぶりです。
リゼッタ殿」
「お久しぶりですわ、リゼッタ様」
いつの間にか旅から戻ってきたリゼさんでした。
おそらくリリに言われてわたしの話が終わるまで待たされていたのでしょう。
ところで『話は聞かせて貰った』と言っていましたが、この部屋は魔法的な物ではないけれど、それなりの防音処理を施しているのですが…………まぁ、リゼさんですからね。
「それでリゼさん、何か考えがあるのですか?」
「ええ、エンシェントドラゴンの血と世界樹の果実でしょ?
それなら私とユウちゃんで取りに行けば良いのよ」
ビックリな提案です。
「確かに2人だけなら移動速度も速く出来ますし、わたしが同行し、調合しながら旅をすれば完成も早まるでしょう。
しかし、それでも半年以上は魔境の奥を彷徨う事になりますよ?
その間に魔族との戦争が始まったらどうするのですか?」
あまり戦争に関わりたくは有りませんがリリや街のみんなに被害が及ぶなら容赦はするつもりは有りません。
それに魔王リセルシアやザジさんにはこの前のお礼をしなければなりませんからね。
ですからあまり長く情報の入ら無い魔境に籠るのは遠慮したいです。
「ああ、その件ね。
それなら大丈夫よ。
あと1年半は大規模な開戦はないわ」
リゼさんはハッキリと言い切りました。
「リゼッタ殿、なぜそんな事がわかるのですか?」
「まだ詳しくは言えないけどこの情報は確かな物よ。
私が保証するわ」
「Sランク冒険者の……リゼッタ殿の保証が有るなら疑う余地はありませんね……この情報は国王陛下にもお伝えしてよろしいですか?」
「ええ、お願いするわ。
元々私はこれから王都に行ってフリードに伝えるつもりだったからね」
うーん、しばらく街を離れても大丈夫ですか……そうなるとやはりエリオさんの魂の傷を治療する事は重要ですね。
「わかりました。
このままでは、邪神に人間が滅ぼされてしまいますからね。
魔境に向かい薬を作りましょう。
レオさん、シアさん。
あとでリストを渡しますからエンシェントドラゴンの血と世界樹の果実以外の素材を手に入れて下さい」
「わかりました」
「お任せ下さい」
取り敢えずコレで話はひと段落ですね。
レオさん達から説明を受けました。
まさか一般市民の家に勝手に上がり込み机をあさり、ツボというツボを割り尽くす、挙げ句の果てには宿屋で自分以外女の子ばかりのパーティなのに、平気で同じ部屋に泊まる、あの勇者に出会う事になるとは……
「はい、勇者であるエリオは魔族に対する切り札です。
そのエリオの呪いを解き、魂の傷を治療する事は現在の最優先事項です」
確かにこのままではエリオさんは魔力が使えません。
剣だけでも戦えない事はないでしょうが、魔族との戦争が始まれば魔力無しでは勝て無いでしょう。
「そうですね……結論から言うと魂の傷を治療する事は可能です」
「ほ、本当ですか!」
レオさん達の顔に喜色が浮かびますがわたしは待ったをかけます。
「しかし、現実的では有りません」
「え?」
「魂の傷を治せるポーションを作るにはかなり希少な素材が必要なんです」
わたしがポーション作製が困難で有ると伝えますがレオさん達は諦めません。
「必要な物は王家が掻き集めます!
他国の国宝だろうと事情を説明すれば提供して貰えるでしょう」
「私も商会の伝手を使って素材を探しましょう」
「…………確かにそれならば殆どの素材を集める事が出来るでしょう。
しかし、特に希少な2つの素材はまず手に入りません」
「そ、その素材とは……」
「エンシェントドラゴンの血と世界樹の果実です」
「な、そ、それは……」
「どちらも魔境の奥でしか手に入らない物です」
「ユウさん、世界樹ならこの街の近くにも1つありますが?」
アルさんが言っているのは根っこが危険地帯へのルートとなっている世界樹の事でしょう。
「あの木はまだ若木です。
必要なのは成木となり実を付けた物です」
「くっ手詰まりか……」
レオさんが悔しそうに拳を握りしめていた時です。
バンッ!と扉が開きました。
「話は聞かせて貰ったわ!」
そして、部屋に乗り込んできたのは……
「り、リゼさん⁉︎」
「リゼッタ殿戻られていたのですか⁉︎」
「ええ、ついさっきね。
久し振りねレオくん、シアちゃん。
もう結婚したんだっけ?」
「いえ、まだ婚約だけです。
お久しぶりです。
リゼッタ殿」
「お久しぶりですわ、リゼッタ様」
いつの間にか旅から戻ってきたリゼさんでした。
おそらくリリに言われてわたしの話が終わるまで待たされていたのでしょう。
ところで『話は聞かせて貰った』と言っていましたが、この部屋は魔法的な物ではないけれど、それなりの防音処理を施しているのですが…………まぁ、リゼさんですからね。
「それでリゼさん、何か考えがあるのですか?」
「ええ、エンシェントドラゴンの血と世界樹の果実でしょ?
それなら私とユウちゃんで取りに行けば良いのよ」
ビックリな提案です。
「確かに2人だけなら移動速度も速く出来ますし、わたしが同行し、調合しながら旅をすれば完成も早まるでしょう。
しかし、それでも半年以上は魔境の奥を彷徨う事になりますよ?
その間に魔族との戦争が始まったらどうするのですか?」
あまり戦争に関わりたくは有りませんがリリや街のみんなに被害が及ぶなら容赦はするつもりは有りません。
それに魔王リセルシアやザジさんにはこの前のお礼をしなければなりませんからね。
ですからあまり長く情報の入ら無い魔境に籠るのは遠慮したいです。
「ああ、その件ね。
それなら大丈夫よ。
あと1年半は大規模な開戦はないわ」
リゼさんはハッキリと言い切りました。
「リゼッタ殿、なぜそんな事がわかるのですか?」
「まだ詳しくは言えないけどこの情報は確かな物よ。
私が保証するわ」
「Sランク冒険者の……リゼッタ殿の保証が有るなら疑う余地はありませんね……この情報は国王陛下にもお伝えしてよろしいですか?」
「ええ、お願いするわ。
元々私はこれから王都に行ってフリードに伝えるつもりだったからね」
うーん、しばらく街を離れても大丈夫ですか……そうなるとやはりエリオさんの魂の傷を治療する事は重要ですね。
「わかりました。
このままでは、邪神に人間が滅ぼされてしまいますからね。
魔境に向かい薬を作りましょう。
レオさん、シアさん。
あとでリストを渡しますからエンシェントドラゴンの血と世界樹の果実以外の素材を手に入れて下さい」
「わかりました」
「お任せ下さい」
取り敢えずコレで話はひと段落ですね。
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