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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》
72話 予定を立てる者
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「それで、何かわかった?」
夜、宿で夕食を囲んだ俺たちにマーリンが問い掛ける。
ケルベン王国の王都に移動した俺たちは、分担して情報収集を行なったのだ。
「俺とカートが冒険者ギルドで聞いた話では王都からロックドック王国に向かう方向に精霊の泉と呼ばれる泉があるらしい」
「取り敢えず『精霊』ってキーワードだとこれくらいだったな」
俺とカートが調べて来た事を伝える。
冒険者ギルドで精霊に関する情報を教えて貰ったのだがこの国には精霊の泉と呼ばれる場所がありらしいのだ。
もしかするとそこに精霊の紋章を宿したアイテムがあるかも知れない。
「マーリンとソフィアの方はどうだったんだ?」
マーリンとソフィアは食料や消耗品の買い出しを兼ねて行商人などから情報を集めて貰った。
「こっちは2箇所、ロックドック王国とは方向が違うけど虚無の洞窟と呼ばれている洞窟が有るそうよ。
その洞窟の奥には強力なマジックアイテムが封印されていると言う噂よ。
もう1つはこの国の田舎の村の教会にある神像なんだけど、何でも奇跡を起こす不思議な神像なんだと言っていたけど詳細は不明よ」
マーリン達が調べて来た場所は2箇所らしい。
「合計3箇所ですね」
「出来れば全部調べたいな」
俺は地図を広げ、ギルドで聞いて来た精霊の泉の場所に印を付ける。
マーリンにも調べて来た虚無の洞窟と神像のある村の場所を書き込んで貰う。
「虚無の洞窟と神像のある村は結構近いな」
「精霊の泉は少し離れているけどロックドック王国に行く途中による事ができますね」
カートとソフィアの言葉を聞き、今後の予定を立てる。
「じゃあ、まず神像の村に行き、そこを拠点に虚無の洞窟を調べて、その後ロックドック王国に移動する途中で精霊の泉によるって事でどうだ?」
「良いと思うわ」
他のみんなからも了承を貰い、俺たちは、不思議な神像がある村を目指す事になったのだった。
===========================
「いらっしゃいませ」
ドアベルを鳴らし1人の老婆がお店にやって来ました。
「ディアナお婆ちゃん、腰の調子は如何ですか?」
「あら、ユウちゃん。
前に調合して貰った湿布薬のおかげで最近、調子が良いんだよ」
「それは良かったです。
今日は何か入り用ですか?」
「ああ、また湿布薬の追加と手荒れ用の軟膏を貰えるかい?」
「はい、準備しますので座って待っていて下さい」
わたしは棚から軟膏と湿布薬を取り出しディアナお婆ちゃんから受け取った籠の中に入れます。
するともう1度ドアベルの音が聞こえました。
「ただいまー」
「おかえり、リリちゃん」
「あ、ディアナお婆ちゃん、いらっしゃいませ」
「おかえりなさい、リリ」
「はい、ただいまです」
お使いから戻ったリリから籠を受け取ります。
中身は空です。
リリには孤児院に常備薬を届けに行って貰っていました。
「はい、どうぞ」
リリから受け取った籠はカウンターに置き、ディアナお婆ちゃんの籠を手渡します。
「ありがとうね」
「いえいえ、全部で小銀貨1枚と銅貨5です」
「はい、じゃあこれね」
ディアナお婆ちゃんから小銀貨と銅貨を丁度受け取ります。
「ありがとうございます」
お店の外までディアナお婆ちゃんを見送り、またカウンターに戻ります。
もう少ししたらリリと風切羽でお昼を食べましょう。
あと、午後からはリリに蒸留器を使った精油の取り方を教えましょうか。
わたしは、この後の予定を立てつつお昼まで店番を続けるのでした。
夜、宿で夕食を囲んだ俺たちにマーリンが問い掛ける。
ケルベン王国の王都に移動した俺たちは、分担して情報収集を行なったのだ。
「俺とカートが冒険者ギルドで聞いた話では王都からロックドック王国に向かう方向に精霊の泉と呼ばれる泉があるらしい」
「取り敢えず『精霊』ってキーワードだとこれくらいだったな」
俺とカートが調べて来た事を伝える。
冒険者ギルドで精霊に関する情報を教えて貰ったのだがこの国には精霊の泉と呼ばれる場所がありらしいのだ。
もしかするとそこに精霊の紋章を宿したアイテムがあるかも知れない。
「マーリンとソフィアの方はどうだったんだ?」
マーリンとソフィアは食料や消耗品の買い出しを兼ねて行商人などから情報を集めて貰った。
「こっちは2箇所、ロックドック王国とは方向が違うけど虚無の洞窟と呼ばれている洞窟が有るそうよ。
その洞窟の奥には強力なマジックアイテムが封印されていると言う噂よ。
もう1つはこの国の田舎の村の教会にある神像なんだけど、何でも奇跡を起こす不思議な神像なんだと言っていたけど詳細は不明よ」
マーリン達が調べて来た場所は2箇所らしい。
「合計3箇所ですね」
「出来れば全部調べたいな」
俺は地図を広げ、ギルドで聞いて来た精霊の泉の場所に印を付ける。
マーリンにも調べて来た虚無の洞窟と神像のある村の場所を書き込んで貰う。
「虚無の洞窟と神像のある村は結構近いな」
「精霊の泉は少し離れているけどロックドック王国に行く途中による事ができますね」
カートとソフィアの言葉を聞き、今後の予定を立てる。
「じゃあ、まず神像の村に行き、そこを拠点に虚無の洞窟を調べて、その後ロックドック王国に移動する途中で精霊の泉によるって事でどうだ?」
「良いと思うわ」
他のみんなからも了承を貰い、俺たちは、不思議な神像がある村を目指す事になったのだった。
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「いらっしゃいませ」
ドアベルを鳴らし1人の老婆がお店にやって来ました。
「ディアナお婆ちゃん、腰の調子は如何ですか?」
「あら、ユウちゃん。
前に調合して貰った湿布薬のおかげで最近、調子が良いんだよ」
「それは良かったです。
今日は何か入り用ですか?」
「ああ、また湿布薬の追加と手荒れ用の軟膏を貰えるかい?」
「はい、準備しますので座って待っていて下さい」
わたしは棚から軟膏と湿布薬を取り出しディアナお婆ちゃんから受け取った籠の中に入れます。
するともう1度ドアベルの音が聞こえました。
「ただいまー」
「おかえり、リリちゃん」
「あ、ディアナお婆ちゃん、いらっしゃいませ」
「おかえりなさい、リリ」
「はい、ただいまです」
お使いから戻ったリリから籠を受け取ります。
中身は空です。
リリには孤児院に常備薬を届けに行って貰っていました。
「はい、どうぞ」
リリから受け取った籠はカウンターに置き、ディアナお婆ちゃんの籠を手渡します。
「ありがとうね」
「いえいえ、全部で小銀貨1枚と銅貨5です」
「はい、じゃあこれね」
ディアナお婆ちゃんから小銀貨と銅貨を丁度受け取ります。
「ありがとうございます」
お店の外までディアナお婆ちゃんを見送り、またカウンターに戻ります。
もう少ししたらリリと風切羽でお昼を食べましょう。
あと、午後からはリリに蒸留器を使った精油の取り方を教えましょうか。
わたしは、この後の予定を立てつつお昼まで店番を続けるのでした。
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