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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
183話 止まり木とわたし
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「ユウちゃん!」
「済みません、お待たせしました。」
わたしが戻るとティナさん達は既に盗賊の死体を始末し終えていました。
「いやいや、助けたくれてありがとう、かなり数が多かったからユウちゃんが来てくれなかったらこっちにも重傷者が出てたかもしれないわ」
「そうだな、ありがとな」
「ありがとうございます」
ティナさんと一緒に居た2人の冒険者さんからもお礼を言われました。
「君のお陰で助かった、感謝する」
ぶっきらぼうにそう言ったのは馬車の影で依頼人であろう商人さんを守っていた大柄な男性です。
ティナさんが彼らを紹介してくれます。
槍を持っていたブラウンの短髪の男性がロニーさん、大柄で大きな盾とメイスを持った男性がタタンさんです。
ロニーさんとタタンさん、ティナさんの3人は《輝く刃》と言うパーティを組んでいるそうです。
もう1人の女性はソフィアさん、彼女は今回の護衛依頼を一緒に受けた冒険者らしいです。
しかし、この護衛依頼はかなりの長期依頼であり、もう半年以上一緒に旅をしているそうです。
ソフィアさんは盾とショートソードと言うオーソドックスな装備ですが、防具は魔鋼製の胸当てや小手、グリーブなど要所をしっかりと防御した装備です。
冒険者の多くはあまり音を立てず、重さも軽い革製の鎧を着る人が多いです。
しかし、防御力を重視して鉄系の装備をする人もいない訳ではありません。
好みです。
わたしは鎧は余り好きではないです。
動き辛いですし、そもそも、夜天のローブの方がその辺の鎧よりも防御力が高いのです。
「いやはや、まさかあの『漆黒』と呼ばれるユウさんに助けて頂けるとはありがとうございます。
お陰で護衛の皆さんも大した怪我を負う事もなく戦闘を終えました」
ティナさん達を雇っている商人さんもお礼を言って来ます。
やはり、半年も一緒に旅をしている為、仲も深まった護衛達を心配していたようですね。
「いえいえ、たまたまティナさんの姿が見えたので立ち寄っただけですよ」
「ユウちゃんは王都に用があって来たの?」
「いえ、もう用事が終わったのでこれから辺境に帰る所ですよ」
「そう、また会いましょうね」
「はい、辺境にお店を開いたのでガストの街に来た時は是非立ち寄って下さい」
「お店を?」
「はい、これがお店で扱う予定の商品です。
差し上げますよ」
わたしはポーションを取り出し皆さんに1本つづ手渡しました。
一応、商人さんにも。
試供品です。
「これ、かなり高品質なポーションですよ!」
流石商人さんです。
鑑定が使える様ですね。
「はい、わたしのお店で取り扱っているポーションです」
「このポーション、卸して頂くことは出来ますか?」
「お店では個人を相手にしますので…………しかし、商業ギルドから紹介を受ければお話はお聞きしますよ」
「分かりました。
いつになるかは分かりませんが辺境に行った時には是非」
「ふふふ、お待ちしています」
そうして、ティナさん達と別れたわたしはお店を開店させる為、辺境を目指します。
ガストに戻ったわたしは早速許可証を設置し開店の用意をします。
そして、数日後、とうとう開店です。
ギルドなどで結構宣伝しましたしそこそこのお客さんが来てくれると嬉しいですね。
あ!
お店の名前は『雷鳥の止まり木』です。
看板にはオリオンの絵が描かれています。
………………大丈夫です。
描いたのはわたしではありません。
わたしはお店の扉に掛けられた札を『クローズ』から『オープン』に変えます。
そしてカウンターでお客さんを待つのです。
……
…………
………………
……………………暇ですね。
しかし、とうとう、その時が来たのです。
カラリン
ドアベルの音が店内に響き、お客さんが入って来ました。
「いらっしゃいませ」
わたしは初めてのお客さんを笑顔で出迎えるのでした。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 完
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日、サイドストーリーを更新しています。 \\\٩(๑`^´๑)۶////
「済みません、お待たせしました。」
わたしが戻るとティナさん達は既に盗賊の死体を始末し終えていました。
「いやいや、助けたくれてありがとう、かなり数が多かったからユウちゃんが来てくれなかったらこっちにも重傷者が出てたかもしれないわ」
「そうだな、ありがとな」
「ありがとうございます」
ティナさんと一緒に居た2人の冒険者さんからもお礼を言われました。
「君のお陰で助かった、感謝する」
ぶっきらぼうにそう言ったのは馬車の影で依頼人であろう商人さんを守っていた大柄な男性です。
ティナさんが彼らを紹介してくれます。
槍を持っていたブラウンの短髪の男性がロニーさん、大柄で大きな盾とメイスを持った男性がタタンさんです。
ロニーさんとタタンさん、ティナさんの3人は《輝く刃》と言うパーティを組んでいるそうです。
もう1人の女性はソフィアさん、彼女は今回の護衛依頼を一緒に受けた冒険者らしいです。
しかし、この護衛依頼はかなりの長期依頼であり、もう半年以上一緒に旅をしているそうです。
ソフィアさんは盾とショートソードと言うオーソドックスな装備ですが、防具は魔鋼製の胸当てや小手、グリーブなど要所をしっかりと防御した装備です。
冒険者の多くはあまり音を立てず、重さも軽い革製の鎧を着る人が多いです。
しかし、防御力を重視して鉄系の装備をする人もいない訳ではありません。
好みです。
わたしは鎧は余り好きではないです。
動き辛いですし、そもそも、夜天のローブの方がその辺の鎧よりも防御力が高いのです。
「いやはや、まさかあの『漆黒』と呼ばれるユウさんに助けて頂けるとはありがとうございます。
お陰で護衛の皆さんも大した怪我を負う事もなく戦闘を終えました」
ティナさん達を雇っている商人さんもお礼を言って来ます。
やはり、半年も一緒に旅をしている為、仲も深まった護衛達を心配していたようですね。
「いえいえ、たまたまティナさんの姿が見えたので立ち寄っただけですよ」
「ユウちゃんは王都に用があって来たの?」
「いえ、もう用事が終わったのでこれから辺境に帰る所ですよ」
「そう、また会いましょうね」
「はい、辺境にお店を開いたのでガストの街に来た時は是非立ち寄って下さい」
「お店を?」
「はい、これがお店で扱う予定の商品です。
差し上げますよ」
わたしはポーションを取り出し皆さんに1本つづ手渡しました。
一応、商人さんにも。
試供品です。
「これ、かなり高品質なポーションですよ!」
流石商人さんです。
鑑定が使える様ですね。
「はい、わたしのお店で取り扱っているポーションです」
「このポーション、卸して頂くことは出来ますか?」
「お店では個人を相手にしますので…………しかし、商業ギルドから紹介を受ければお話はお聞きしますよ」
「分かりました。
いつになるかは分かりませんが辺境に行った時には是非」
「ふふふ、お待ちしています」
そうして、ティナさん達と別れたわたしはお店を開店させる為、辺境を目指します。
ガストに戻ったわたしは早速許可証を設置し開店の用意をします。
そして、数日後、とうとう開店です。
ギルドなどで結構宣伝しましたしそこそこのお客さんが来てくれると嬉しいですね。
あ!
お店の名前は『雷鳥の止まり木』です。
看板にはオリオンの絵が描かれています。
………………大丈夫です。
描いたのはわたしではありません。
わたしはお店の扉に掛けられた札を『クローズ』から『オープン』に変えます。
そしてカウンターでお客さんを待つのです。
……
…………
………………
……………………暇ですね。
しかし、とうとう、その時が来たのです。
カラリン
ドアベルの音が店内に響き、お客さんが入って来ました。
「いらっしゃいませ」
わたしは初めてのお客さんを笑顔で出迎えるのでした。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 完
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本日、サイドストーリーを更新しています。 \\\٩(๑`^´๑)۶////
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