神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》

154話 制圧とわたし

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  わたしの真下には岩に身を隠す30人近い盗賊集まって話し合って居ます。

「ガストの方からかなり高級そうな馬車が来ているみたいだぞ」

「へへへ、サクッと殺っちまおうぜ」

「バカ、ありゃ貴族の馬車だ。
  あんなのに手を出したらあっという間に縛り首だぞ」

「そうだな、よし、あの馬車には手を出すな。
  隠れてやり過ごすんだ」

  盗賊の頭は部下達に指示を出しました。
  彼らはまとまり、森の中に逃げ込もうとした時です!
  盗賊達の前に何かが降って来ました。
  そう!
  わたしです!

「なんだてめぇ⁉︎」

「な、なんで空から」

「何者だぁ⁉︎」

  誰も『親方!空から女の子が⁉︎』と言いませんね?

「わたしは冒険者です。あなた達は盗賊ですね。
  大人しく投降しなさい」

「はぁ? てめぇみてぇなガキが冒険者だと?
  笑わせるんじゃねぇよ」

「もう一度言いましょう、投降しなさい」

  そう言ってわたしは盗賊共を睨みつけます。
  普通なら降伏勧告なんて面倒な事はしません。
  しかし、今回はユーリア様も一緒に旅をしていますからね。
  血の匂いを染み付けて戻りたくは有りません。
  まぁ、大抵の場合は降伏勧告など無駄で力づくで叩きのめすしかないのですが……
  そう、思っていたのですが?

「お、お、俺達が悪かった」

「頼む、殺さないでくれ」

「ひっ、ひっ、ひっ」

  なぜか盗賊共は皆、突然ガクガクと震え出し、武器を投げ出すと投降して来ました。
  制圧完了です。
  わたしはまだ、水龍の戦斧も取り出していません。
  オリオンも空で待機中です。
  わたしが『漆黒』だと気づかれたとは思いません。
  んーまぁ良いか、次はお話です。


「あ、ああ、アジトは森の中に1つ、崖の所の洞窟だ。
  アジトには見張りが3人、旅人の女を2人閉じ込めいる」

「……………………そうですか」

  なぜか盗賊共はわたしの質問にすらすらと答えます。
  なんなのでしょうか?
  わたしは楽で良いですが、どうも腑に落ちません。
  なんだか異様に怯えていますし?
  
「はぁ~」

  考えても仕方ないですね。
  とにかく捕まっている女性を救出しましょうか。
  そう思った時、なんの前触れもなくわたしは閃めきます。

「まさか!」

  わたしは急いでステータスを開きました。


楠木 優香  16歳

異世界人、断罪者new

魔法適正 【水】 【木】 【闇】
               【召喚魔法】

料理人《調理》《味覚強化》《解体術》
薬師   《調薬》《診断》《魔力付与》
          《乾燥》《粉砕》

スキル
・速読術
・家事
・基本礼法
・挑発 
・斧術 
・魔力制御  
・拷問術new
・追跡術new
・王者の瞳new

付与スキル
・アイテムボックス【時間停止】
・異世界言語
・マッピング
・危機察知
・鑑定
・身体強化
・魔力増加
・精神強化
・異常状態耐性
・武芸百般


  やはり、スキルが増えています。
  拷問術と追跡術は普通に習得したのでしょう。
  恐らく盗賊共に影響を与えているのは『王者の瞳』だと思います。
  多分バイコーンの様子がおかしかったのも王者の瞳の効果ではないでしょうか?
  覚醒の宝玉で手に入ったスキルだと思いますが、わたしの知らないスキルです。
  『瞳』のスキルですから魔眼系の中でもかなりのレアスキルです。
  どう言った効果があるのでしょうか?
  ステータスを『鑑定』出来れば良かったのですがそう都合よくは行きませんね。
  そうこうしていると辺境伯家の馬車がこちらにやって来ました。
  フレイド様に相談してみましょうか?
  それに女性を救出しなければいけませんしね。
  わたしは盗賊共を睨みつけながら、フレイド様達の到着を待つのでした。











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