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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
閑話 急報と余
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その報が届いたのは、国の政策を協議する為、重臣達を集め会議を開いていた時であった。
「さて、他に報告がある者は居るか?」
「は、恐れながら」
余の問いに防衛大臣が答える。
「この所、辺境の街の周辺で盗賊が多数討伐されております」
「何か理由があるのか?」
余の言葉に防衛大臣は資料をめくりながら説明を始める
「はい、最近 1人の冒険者が積極的に盗賊を討伐しているようです」
「冒険者1人でそこまで変わるものか?」
財務大臣がもっともな疑問を投げかける。
その疑問には余も同感である。
例え手練れの冒険者であったとしても捕縛した盗賊を犯罪奴隷として、売るために街まで連行したりするのには時間も手間も掛かるであろう。
それに1人では、不利を悟った盗賊が逃げるのを防ぐのは難しい。
盗賊を見つけ、戦い、戦後の処理をする。
この工程を考えれば盗賊の討伐数が目に見えて変わる程の成果を、1人であげるなど不可能である。
10日に1つ盗賊団を討伐出来れば良い方だろう。
しかし、防衛大臣の次の言葉に、余の常識的な考えは吹き飛ばされる事となる。
「現在確認出来ているモノだけですが、ここ1年で、すでにその冒険者によって104組、約1000人の盗賊が討伐されております。
多い時には1日に3~4組の盗賊団を討伐したと報告があります」
「何だと!」
「まさか、本当か⁉︎」
会議室に居る者達の間から驚愕の声が漏れる。
余とて、その数字には驚愕している。
しかし、君主たる者、臣下の前で狼狽える訳には行かぬとなんとか平静を取り繕い、肝心な事を防衛大臣に問う。
「して、その冒険者の素性は分かっておるのか?」
「はっ! その者は『ユウ』と名乗っており、1年ほど前、『この大陸の外から魔法遺跡の転移事故によりこの国に飛ばされて来た』と出自を口にしています。
辺境の街ガストを拠点としており、現在のギルドランクはAランク、複数の従魔と契約しており、召喚魔法を得意としております。
討伐歴は、ゴブリンキング、ゴブリンロード、エンシェントトレント、ハーピィクイーン、ナーガ、そして名前持ちの魔物のラグラーナ(A+)、グランアイズ(S-)です。
更に薬師としても非常に優秀であるらしく、ガスト辺境伯令嬢のユーリア嬢の奇病やミルガン子爵家の後継の難病を治療したと報告があります」
おお!
その話ならば知っている。
今代のガスト辺境伯であるフレイドとは学院生の頃からの友人である。
ユーリア嬢の病には余も心を痛めていた。
大陸の外から来た薬師によって治療されたとは聞いていたが、まさかその薬師が件の冒険者と同一人物だとは思わなかった。
「それ程の薬術を持つ薬師ならば、王宮に招き囲うべきではないでしょうか」
宮廷魔導師長が己の意見を述べる。
しかし、それに防衛大臣がすかさず言葉を返す。
「いえ、それはやめた方が良いでしょう。
彼女はガスト辺境伯であるフレイド卿とは比較的懇意にしているようですが、基本的に貴族に対して否定的な感情を持っているそうです。
力ずくで従えるには、本人が強過ぎる為、距離を置いて、困った時に力を借りられるよう友誼を結ぶべきだと考えます。
他国の出身である為、国に対しての帰属意識も低いと考えられます。
下手に突いて他国に渡られるのは避けたいのです」
防衛大臣の意見は理にかなっていると思える。
余としても友人の恩人の自由は奪いたくはない。
「あい、分かった。
その者に関しては引き続き情報を集めよ。
しかし、直接の手出しは厳禁である。
用がある場合はフレイド卿を通すようにせよ」
「「「「ははっ!」」」」
「それでは他に何かあるか?」
「はっ、では私から」
防衛大臣に替わり、騎士団長が立ち上がり報告を始める。
「昨年の学院教師による王都での連続殺人事件に関してなのですが……」
「失礼致します!」
騎士団長の報告を遮り、兵士が1人、会議室へと飛び込んできた。
「無礼者! 陛下の御前で非礼であるぞ!」
臣下達が色めき立つが、この兵士もイタズラにこの場に飛び込んで来た訳ではあるまい。
「良い、その者を責めるな、それだけ火急の報なのであろう。
して、何があったのだ?」
余が促すと兵士は平伏し、書状を差し出した。
「つい先ほど城に帝国からの文が届きました。
第1級の印を確認した為、ご無礼を承知で入室致しました」
「なんと!」
この報には臣下達も慌て出す。
「だ、第1級とは、帝国に何が……」
「まさか、ハイランド皇帝陛下の身になにか……」
第1級とは国家間での連絡の重要性を表したものだ。
第1級は国家元首、または第5位以内の継承権を持つ者の生死に関わる事や、都市単位の壊滅の可能性のある災害などの緊急事態を表すものである。
「静まれ」
「………………」
「………………」
余は平伏している兵士から書状を受け取り目を通す。
「これは……」
「陛下、帝国に何が……」
「うむ、帝国の皇位継承権第4位のルクス・フォン・ダインが暗殺者の凶刃により、重傷を負った様だ。
傷は兎も角、毒を盛られていたらしい。
帝国は現在、解毒できる者を探しているようだ」
「なんと……」
「しかし、帝国の宮廷薬師でも解毒出来ない毒などどうすれば……」
帝国の宮廷薬師長であるガボンは非常に優秀な薬師として有名なのだ。
ルクスの母親、現ダイン公爵夫人は余の学院生の時からの友人である。
どうにか助けたいものだが……
「あの……陛下、彼女に依頼されてはいかがでしょうか?」
「彼女?」
余が問い返すと防衛大臣は手元の資料を指で指し示す。
「おお! そうだな、よし、直ぐに連絡を入れよ」
「はっ! 直ぐに早馬をだし……」
「いや! 竜騎士を使いに出すのだ。
解毒が成功すればハイランド皇帝からの褒美があると書かれておる。
詳しい条件を纏めて竜騎士に持たせよ」
「「「はっ! 」」」
友人の息子を助けたいという気持ちは嘘ではないが、私情だけでの命令ではない。
今は友好的な関係であるが万が一に備えるのが王たる余の使命である。
ここで帝国に、貸しを作れるのならば嬉しい事だ。
そう考えながら余は臣下達を急がせるのだった。
「さて、他に報告がある者は居るか?」
「は、恐れながら」
余の問いに防衛大臣が答える。
「この所、辺境の街の周辺で盗賊が多数討伐されております」
「何か理由があるのか?」
余の言葉に防衛大臣は資料をめくりながら説明を始める
「はい、最近 1人の冒険者が積極的に盗賊を討伐しているようです」
「冒険者1人でそこまで変わるものか?」
財務大臣がもっともな疑問を投げかける。
その疑問には余も同感である。
例え手練れの冒険者であったとしても捕縛した盗賊を犯罪奴隷として、売るために街まで連行したりするのには時間も手間も掛かるであろう。
それに1人では、不利を悟った盗賊が逃げるのを防ぐのは難しい。
盗賊を見つけ、戦い、戦後の処理をする。
この工程を考えれば盗賊の討伐数が目に見えて変わる程の成果を、1人であげるなど不可能である。
10日に1つ盗賊団を討伐出来れば良い方だろう。
しかし、防衛大臣の次の言葉に、余の常識的な考えは吹き飛ばされる事となる。
「現在確認出来ているモノだけですが、ここ1年で、すでにその冒険者によって104組、約1000人の盗賊が討伐されております。
多い時には1日に3~4組の盗賊団を討伐したと報告があります」
「何だと!」
「まさか、本当か⁉︎」
会議室に居る者達の間から驚愕の声が漏れる。
余とて、その数字には驚愕している。
しかし、君主たる者、臣下の前で狼狽える訳には行かぬとなんとか平静を取り繕い、肝心な事を防衛大臣に問う。
「して、その冒険者の素性は分かっておるのか?」
「はっ! その者は『ユウ』と名乗っており、1年ほど前、『この大陸の外から魔法遺跡の転移事故によりこの国に飛ばされて来た』と出自を口にしています。
辺境の街ガストを拠点としており、現在のギルドランクはAランク、複数の従魔と契約しており、召喚魔法を得意としております。
討伐歴は、ゴブリンキング、ゴブリンロード、エンシェントトレント、ハーピィクイーン、ナーガ、そして名前持ちの魔物のラグラーナ(A+)、グランアイズ(S-)です。
更に薬師としても非常に優秀であるらしく、ガスト辺境伯令嬢のユーリア嬢の奇病やミルガン子爵家の後継の難病を治療したと報告があります」
おお!
その話ならば知っている。
今代のガスト辺境伯であるフレイドとは学院生の頃からの友人である。
ユーリア嬢の病には余も心を痛めていた。
大陸の外から来た薬師によって治療されたとは聞いていたが、まさかその薬師が件の冒険者と同一人物だとは思わなかった。
「それ程の薬術を持つ薬師ならば、王宮に招き囲うべきではないでしょうか」
宮廷魔導師長が己の意見を述べる。
しかし、それに防衛大臣がすかさず言葉を返す。
「いえ、それはやめた方が良いでしょう。
彼女はガスト辺境伯であるフレイド卿とは比較的懇意にしているようですが、基本的に貴族に対して否定的な感情を持っているそうです。
力ずくで従えるには、本人が強過ぎる為、距離を置いて、困った時に力を借りられるよう友誼を結ぶべきだと考えます。
他国の出身である為、国に対しての帰属意識も低いと考えられます。
下手に突いて他国に渡られるのは避けたいのです」
防衛大臣の意見は理にかなっていると思える。
余としても友人の恩人の自由は奪いたくはない。
「あい、分かった。
その者に関しては引き続き情報を集めよ。
しかし、直接の手出しは厳禁である。
用がある場合はフレイド卿を通すようにせよ」
「「「「ははっ!」」」」
「それでは他に何かあるか?」
「はっ、では私から」
防衛大臣に替わり、騎士団長が立ち上がり報告を始める。
「昨年の学院教師による王都での連続殺人事件に関してなのですが……」
「失礼致します!」
騎士団長の報告を遮り、兵士が1人、会議室へと飛び込んできた。
「無礼者! 陛下の御前で非礼であるぞ!」
臣下達が色めき立つが、この兵士もイタズラにこの場に飛び込んで来た訳ではあるまい。
「良い、その者を責めるな、それだけ火急の報なのであろう。
して、何があったのだ?」
余が促すと兵士は平伏し、書状を差し出した。
「つい先ほど城に帝国からの文が届きました。
第1級の印を確認した為、ご無礼を承知で入室致しました」
「なんと!」
この報には臣下達も慌て出す。
「だ、第1級とは、帝国に何が……」
「まさか、ハイランド皇帝陛下の身になにか……」
第1級とは国家間での連絡の重要性を表したものだ。
第1級は国家元首、または第5位以内の継承権を持つ者の生死に関わる事や、都市単位の壊滅の可能性のある災害などの緊急事態を表すものである。
「静まれ」
「………………」
「………………」
余は平伏している兵士から書状を受け取り目を通す。
「これは……」
「陛下、帝国に何が……」
「うむ、帝国の皇位継承権第4位のルクス・フォン・ダインが暗殺者の凶刃により、重傷を負った様だ。
傷は兎も角、毒を盛られていたらしい。
帝国は現在、解毒できる者を探しているようだ」
「なんと……」
「しかし、帝国の宮廷薬師でも解毒出来ない毒などどうすれば……」
帝国の宮廷薬師長であるガボンは非常に優秀な薬師として有名なのだ。
ルクスの母親、現ダイン公爵夫人は余の学院生の時からの友人である。
どうにか助けたいものだが……
「あの……陛下、彼女に依頼されてはいかがでしょうか?」
「彼女?」
余が問い返すと防衛大臣は手元の資料を指で指し示す。
「おお! そうだな、よし、直ぐに連絡を入れよ」
「はっ! 直ぐに早馬をだし……」
「いや! 竜騎士を使いに出すのだ。
解毒が成功すればハイランド皇帝からの褒美があると書かれておる。
詳しい条件を纏めて竜騎士に持たせよ」
「「「はっ! 」」」
友人の息子を助けたいという気持ちは嘘ではないが、私情だけでの命令ではない。
今は友好的な関係であるが万が一に備えるのが王たる余の使命である。
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