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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
126話 緊急とわたし
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怪人108面相の騒動があった翌日、わたしは昨日の惨敗にショックを受け……てはいなかった。
負けたものは仕方がありません。
次に勝てばいいのです。
そして、ギルドに入った私は受付嬢さんから報酬を受け取りました。
気にはしていませんが、取り逃がした上で報酬を貰うのはどうかと思いますね。
後で教会にでも寄付しておきましょう。
気分の問題です。
ギルドを後にした私は市場を回り、この辺りでよく作られていると言う、アポーを大量に購入しました。
孤児院の子供達や辺境伯家の皆さんにもお土産に買って行きましょう。
お土産を買い込み、カルバン伯爵様やテレサ様、《遥かな大地》の3人に挨拶を済ませたわたしは昼過ぎに門を出て、オリオンと飛び立ちました。
数日後、3つ程、盗賊団を潰し、この国の平和に貢献したわたしはガストの街に戻って来ました。
途中、ガナの街に寄ってロック鳥のさえずり亭のお菓子も補充しておきました。
「おや、ユウの嬢ちゃん、おかえり」
「ただいまです」
門番をしていた顔見知りの衛兵さんに軽く挨拶をして、ギルドカードを確認してもらい街に入ります。
本来なら冒険者ギルドでカルバン伯爵様から貰った依頼完了の書類を提出する所ですが、実は帰りの挨拶をしに行った時にフレイド様への手紙を預かったのです。
そして、これもギルドを通した指名依頼です。
なので、フレイド様に手紙を渡し、依頼完了の書類にサインを貰ってからギルドに行く方が二度手間にならず、効率的です。
わたしは街中の門を抜け、貴族街に入ります。
最近は慣れて来たもので頑丈な砦のような辺境伯邸を見ても違和感を感じなくなって来ました。
門番さんに来訪を告げると、程なくしてシルバさんが迎えてくれました。
「お久しぶりでございますユウ様」
「はい、お久しぶりですね、皆さんはお元気でしたか?」
「はい、ミッシェル様はユウ様に言われた通り毎日欠かさず散歩をなされております。
ユーリア様も最近は魔法の上達が目覚ましく、先日など一度だけでは御座いますが上級魔法を成功なされました」
「おお、もう上級魔法を成功させたのですか、それは凄いですね」
シルバさんと雑談を交わしながら応接室でフレイド様を待ちます。
紅茶を1杯飲みきったころ、フレイド様が応接室に入って来ました。
「お久しぶりです、フレイド様」
「ユウ殿、この度は手間をかけたな」
「いえいえ、あ、これがカルバン伯爵様から受け取った返信です」
わたしは懐から手紙を取り出すとフレイド様に手渡した。
「ふむ」
フレイド様が手紙を読む間、メイドさんが新しく入れてくれた紅茶を飲みながら待ちます。
「なるほど、まさかユウ殿がまんまとしてやられるとはな流石、噂の怪人108面相だ」
フレイド様は軽く笑いながら手紙をしまいました。
「次は負けませんよ」
わたしはそう宣言しながらフレイド様にサインを貰う。
「それて、これはお土産です。
ミッシェル様とユーリア様の分も」
「おお、アポーか、有り難くちょうだいするよ」
ミッシェル様の最近の様子などを聞いたり、フレイド様に周囲の盗賊団の話をしたりしているとすぐに時間が経ってしまいます。
後はミッシェル様の体調を確認したらお暇しようと思っていた時です。
ノックもそこそこに応接室にメイドさんが飛び込んで来ました。
「何をしている、来客中に失礼だろう」
シルバさんが静かにしかし、明らかに不機嫌そうにメイドさんをたしなめます。
「も、申し訳ありません、しかし、王宮より、竜騎士様がお見えです。
至急、お屋形様に御目通り願いたいと」
「王宮から?」
「はい、とにかく急ぐ様にとのことです」
「分かった、すぐに行く。
済まないユウ殿、わたしはここで失礼する」
「あ、はい。お構いなく」
なんだか緊急事態っぽいです。
負けたものは仕方がありません。
次に勝てばいいのです。
そして、ギルドに入った私は受付嬢さんから報酬を受け取りました。
気にはしていませんが、取り逃がした上で報酬を貰うのはどうかと思いますね。
後で教会にでも寄付しておきましょう。
気分の問題です。
ギルドを後にした私は市場を回り、この辺りでよく作られていると言う、アポーを大量に購入しました。
孤児院の子供達や辺境伯家の皆さんにもお土産に買って行きましょう。
お土産を買い込み、カルバン伯爵様やテレサ様、《遥かな大地》の3人に挨拶を済ませたわたしは昼過ぎに門を出て、オリオンと飛び立ちました。
数日後、3つ程、盗賊団を潰し、この国の平和に貢献したわたしはガストの街に戻って来ました。
途中、ガナの街に寄ってロック鳥のさえずり亭のお菓子も補充しておきました。
「おや、ユウの嬢ちゃん、おかえり」
「ただいまです」
門番をしていた顔見知りの衛兵さんに軽く挨拶をして、ギルドカードを確認してもらい街に入ります。
本来なら冒険者ギルドでカルバン伯爵様から貰った依頼完了の書類を提出する所ですが、実は帰りの挨拶をしに行った時にフレイド様への手紙を預かったのです。
そして、これもギルドを通した指名依頼です。
なので、フレイド様に手紙を渡し、依頼完了の書類にサインを貰ってからギルドに行く方が二度手間にならず、効率的です。
わたしは街中の門を抜け、貴族街に入ります。
最近は慣れて来たもので頑丈な砦のような辺境伯邸を見ても違和感を感じなくなって来ました。
門番さんに来訪を告げると、程なくしてシルバさんが迎えてくれました。
「お久しぶりでございますユウ様」
「はい、お久しぶりですね、皆さんはお元気でしたか?」
「はい、ミッシェル様はユウ様に言われた通り毎日欠かさず散歩をなされております。
ユーリア様も最近は魔法の上達が目覚ましく、先日など一度だけでは御座いますが上級魔法を成功なされました」
「おお、もう上級魔法を成功させたのですか、それは凄いですね」
シルバさんと雑談を交わしながら応接室でフレイド様を待ちます。
紅茶を1杯飲みきったころ、フレイド様が応接室に入って来ました。
「お久しぶりです、フレイド様」
「ユウ殿、この度は手間をかけたな」
「いえいえ、あ、これがカルバン伯爵様から受け取った返信です」
わたしは懐から手紙を取り出すとフレイド様に手渡した。
「ふむ」
フレイド様が手紙を読む間、メイドさんが新しく入れてくれた紅茶を飲みながら待ちます。
「なるほど、まさかユウ殿がまんまとしてやられるとはな流石、噂の怪人108面相だ」
フレイド様は軽く笑いながら手紙をしまいました。
「次は負けませんよ」
わたしはそう宣言しながらフレイド様にサインを貰う。
「それて、これはお土産です。
ミッシェル様とユーリア様の分も」
「おお、アポーか、有り難くちょうだいするよ」
ミッシェル様の最近の様子などを聞いたり、フレイド様に周囲の盗賊団の話をしたりしているとすぐに時間が経ってしまいます。
後はミッシェル様の体調を確認したらお暇しようと思っていた時です。
ノックもそこそこに応接室にメイドさんが飛び込んで来ました。
「何をしている、来客中に失礼だろう」
シルバさんが静かにしかし、明らかに不機嫌そうにメイドさんをたしなめます。
「も、申し訳ありません、しかし、王宮より、竜騎士様がお見えです。
至急、お屋形様に御目通り願いたいと」
「王宮から?」
「はい、とにかく急ぐ様にとのことです」
「分かった、すぐに行く。
済まないユウ殿、わたしはここで失礼する」
「あ、はい。お構いなく」
なんだか緊急事態っぽいです。
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