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一部
024 強制魔法の書
しおりを挟む禁呪、《契約の儀式/リチュアル・コントラクト》について書かれた書。
魔術師であれば誰しもがその使用の誘惑と戦うこととなる《強制/ギアス》。それの最上級であり、今では伝えられていない《契約の儀式/リチュアル・コントラクト》について書かれている。
相手の行動を半永久的に縛る魔法への戒めを説いており、これを使用する場合は相当の覚悟を持って当たるべし、と綴られている。
奇妙なことではあるが、メテオ自身が誰かを殺める。という資料は思いのほか少なく、盗賊団やごろつきといった相手にも、手間と消費の大きな戒めの魔法を使うことが多かった。
これについては研究家の間でもさまざまな意見があり、イシス神の信仰による戒めだという者。あるいは自らに科した制約により、大きな力を得ていたという者。独創的な研究者によっては、メテオ自身もまた何かしらの《強制/ギアス》によって不殺を強いられていたのではないかとする向きもある。
筆者はそうした何かしらの制限があったかどうかは答える理屈を持たない。
ただし、数多くの大魔術師メテオの足跡を辿るうちに、答えはそれほど難しいものではなかったのではないかと考えている。
すなわち、大魔術師メテオは“人殺しが嫌い”だったのではなかろうか。
冒険者として基礎を築き、大魔術師として伝説に残る魔術師に対して、あまりに単純な推理ではあるが、真実とは得てして単純なものではないかと愚考するものである。
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テーブルトークRPGだと滅多に「生き物を殺す」っていうことが少ないです。
いや、いろんなプレイスタイルがあるので必ずしもあてはまらないですけど、
少なくともわたしは言葉を話す人間型のモンスターの成敗は抵抗あります。
うわー重い!!!(悶絶)
メテオも必要とあらばモンスターはやっつけます(某有名TVゲーム的表現)
でも、人間とか亜人はよっぽど腹をくくらないとダメでしょうね。
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