恋愛戦線離脱宣言

月城うさぎ

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番外編

風邪っぴき注意報

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2014年のどこでも読書エタニティフェアに参加させて頂いた時の短編です。公開から1年が経過しましたので、出版社の許可のもとこちらにも投稿したいと思います。


********************************************

 私が一週間ほど海外出張していた時、どうやら私の婚約者である鬼束八尋は風邪をひいていたらしい。
 出張中に八尋から届いたメールでは何も言っていなかったのだが、私が帰国後、部下の遥ちゃんからこっそり連絡が来たのだ。隣の一課の鬼束係長が風邪で寝込んでいる、と。

 「八尋、無事―!?」

 金曜日の夕方、私は会社から八尋のマンションへ直行した。
 帰国したのが昨日の木曜日。翌日はちゃんと出社して、溜まっている仕事を何とか片づけた。定時ピッタリで仕事を終わらせ近くのスーパーで必要そうな物を購入し、突撃をかける。
 奴がどの位重病なのかわからないが、もちろん泊まって看病するつもりだ。一通り私物が置いてあるので急に訪問しても何とかなる。

 合鍵を使いドアを開けて、室内に入る。荷物をリビングのダイニングテーブルに置いて、コートやマフラーを脱いでから彼が使っている寝室へ向かった。静かにとは言い難い勢いで扉を開ければ丁度目を覚ましたらしく、八尋は上半身を起こしていた。
 マスクをして眉を潜める姿は凶悪に見える。だが私は一目で彼の具合が悪いと察した。

 「……樹里? 何でここに……げっほ、」

 いつもの艶めいたバリトンではない。しゃがれた掠れ声を聞いて、私は反射的に悲鳴をあげた。

 「キャー!? 何その酷い声!!」
 「……てめ……、身体の心配より、声かよ……」

 呆れたような、不機嫌そうな視線で睨まれても怖くないわよ。私が声フェチで、八尋の声を一番気に入っているのは知っているでしょうに。
 げほっと咳き込んだ彼に慌てて買って来たミネラルウォーターを渡す。掠れた声で「悪い」と呟いた彼は、マスクを外して二口ほどごくりと水を飲んだ。
 その間に私は洗面所に向かい手洗いうがいを済ませる。手早く自分にもマスクをつけて、髪をヘアゴムで一つにくくった。体温計を手に再び彼に近寄る。

 「熱は? 怠さは?」

 右手で額を測るが、あれ。そこまで熱くない? 
 首をひねった私に、八尋は言った。

 「熱はもう下がった。ただ喉と声の調子が悪くてな。念のため今日一日休んでたんだ」

 こんな状態では外回りも出来ないだろう。八尋は外出する事が多い。身体の具合は治っても、声が明らかにガラガラじゃ客が心配する。

 「そう。まあ、安心したわ。大した事なくて」

 だがその声はいけない。早く治さねば!
 まずは喉に優しい飲み物でも作るろうかしら。ああ、ビタミンCの補給も必要ね。熱は下がったと言っても油断してはいけない。またぶり返したら大変だから。
 起きてくるな、ベッドで寝てろと告げて、寝室の扉を閉める。とりあえずレモンも大量に買っておいてよかった。お湯を沸かし、温かい紅茶を淹れる。
 喉が痛い時、レモンティーをよくお姉ちゃんに作ってもらっていた。ビタミンCが不足しているから風邪をひくのよ、とは彼女がよく言っていた台詞だ。お肌にもビタミンは必要だとか、いろいろ説教されたっけ。
 これでもか! という位レモンの絞り汁を入れて混ぜる。種をスプーンですくい取ってから、寝室へ戻った。
 喉をさする八尋にマグカップを手渡すと、彼は素直に受け取る。男らしく骨ばった手がマスクをずらした。彼専用のマグカップにたっぷり入ったレモンティーを一口啜れば、奴の眉間に皺が寄った。

 「酸味が……」
 「飲みなさい。全部」

 ふふん、酸っぱいからって飲まないという選択肢は与えないわよ。
 顔を顰めた彼は、そのまま半分ほどゆっくりと紅茶を飲んだ。
 ベッド脇のナイトテーブルにマグカップを置いて、残りはあとで飲むと言った八尋を見つめる。少し汗をかいたのか、額を手の甲で拭っていた。寝ぐせがついた髪が何だか少し可愛い……。普段鬼畜で俺様男に対して可愛いと思うなんて。自分でもびっくりだ。

 「暑い、汗かいた」
 「待ってて、着替え持ってくるわ」

 あ、それともシャワー浴びる? お風呂の方が温まるからいいかしら。一応熱はないし、湯冷めに気を付ければ問題ないでしょう。

 「お湯溜めるから、お風呂入ってきちゃう? その間に私シーツとか洗っておくから」

 あ、ご飯も作るか。一応食欲はあるのかしら? 
 再び八尋に問いかけようと振り返れば、いつの間にか足音も立てずに近づいてきていた彼が、私の腰を抱きよせた。

 「一緒に入るか?」
 「入らないわよ風邪っぴき」

 ニヤリと笑うこいつの額に軽いデコピンをお見舞いする。その声が完治するまでそんな誘いするんじゃないわよ!
 渋々面白くないと言いたげな顔で私から離れ、八尋は着替えを準備する。
 私は小さくため息を零した後、食欲の有無を尋ねた。

 「言っただろ、もうほとんど治ってると。食欲も問題ない。不調は喉だけだ」
 「その喉が一番問題なのよ。声が戻るまでエロい事も禁止よ」

 当然キスも含めて。
 一瞬で、八尋の機嫌が悪くなる。じろりと睨まれたが、私は腕を組んだまま負けじと彼を見つめ返した。

 「お前、人間の三大欲求が何だか知ってるか」
 「知ってるわよ、もちろん」

 食欲、睡眠欲に性欲でしょ。
 身体が万全じゃない時は三番目の欲なんて大した事ないと思う。恐らく睡眠欲にほとんど持って行かれるだろう。身体を治す為には寝るのが一番だ。本能的に一番必要な物を選んでいると思う。
 だが、それを言った私に、八尋は鼻で笑いやがった。

 「何言ってやがる。それこそ重大な病気じゃない限り、たとえ風邪をひいていようが男には性欲あるぞ」
 「は?」

 呆れたため息を吐いた彼は、私の手首を引っ張った。その手がいつもより若干熱く感じるのは、私の気のせいではないはず。

 「ちょ、ちょっと!?」

 強引に引っ張る先は浴室で――って、待って。何この展開は。私さっき入らないって言ったわよね!?

 「や、八尋! 離しなさいっ」
 「無理だな。間違った考えは正さないと。俺がちゃんと証明してやるよ」
 「っ!?」

 かぷりと首筋を噛まれ、ざらりとした舌の感触を感じた。小さな痛みが走った直後、リップ音をわざと奏でた彼の唇が離れる。
 何故かいつもより唇が赤い。舌なめずりした八尋から、普段以上の色気が放たれている気がした。 
 背筋にぞくりとした痺れが走る。知らず額に冷や汗が浮かんだ。
 まずい、何だかまずい展開だわ。八尋の目は完全に捕食者のそれだ。
 「樹里」と名前を呼ぶ声がいつも以上に掠れていて、余計な色香を孕んでいる。さっきまでは酷い声! と思っていたのに、甘さが漂うこの状況で呼ばれるとその声は普段以上の艶を含んでいるように感じた。いつものバリトンに渋みが増した声。身体の奥に熱が籠り始める。

 「じょ、冗談じゃないわっ。遠慮する!」

 熱が引いたばっかでしょ! しかもまだ万全な状態じゃないし! 
 腰を抱いて密着する奴から離れようと腕を突っぱるが、鬼畜な八尋はくつりと小さく笑った。

 「いい加減往生際が悪いぞ。抵抗したって無駄だ」

 何て悪役な台詞をほざくのだ、こいつは。
 その魔王じみた笑みを見て、私の正直な身体は疼きを訴える。抵抗は出来ないと本能で察した直後、熱い唇が私に押し付けられた。 

 「ん、んぁ……っ!」

 口腔内に攻め入るそれは、普段以上に熱い。口づけが止む事はなく、彼は角度を変えて何度も私を暴いていった。その間に手際よく私の服を剥いていく。何その早業! と驚く暇も隙もない。
 気づけばあっという間に下着姿。くるりと私を反転させた奴は、うなじをぺろりと舐めた。

 「ひぁんっ!」

 身体中を巡るぞわぞわ感が治まらない。目の前の壁にすがるように、壁に両手をついた。すっかり八尋の与える熱に慣らされた身体は、容易く奴の愛撫に応えていく。子宮がずくりと疼く。何だか甘い痺れに酔いしれそう……
 って、ダメよ! 流されてはダメ。彼はまだ病人なんだからっ。
 衣擦れの音が聞こえた直後。後ろ向きの体勢を変えようと何とか身体をねじったが、八尋の手が私の両手を押さえた。

 「は、離しなさい八尋っ」
 「何だ、両手で触って欲しいのか?」

 違う、離せと言ってるのは私の手を縛っているあんたの右手だ!
 だが、空いている片手であっさり自分のパジャマのボタンを外した奴は、艶めいた笑みを浮かべて私を見下ろす。そして耳の後ろをぺろりと舐め、軽く耳を食んだ。小さな刺激にも、身体は敏感になる。

 「や、ひろ、ダメ……」
 「ダメじゃない。一体何日お前に触れられなかったと思ってる。いい加減我慢の限界だ」

 熱い掌が背中を撫でる。ブラのホックを外され、肩甲骨から腰までゆっくり触れられれば、それだけで気持ちよくて足の力が抜けてしまいそうだ。
 ダメだとわかっているのに、触れられる事が嬉しいのは事実。心も身体も正直すぎる。天邪鬼なのは私の頭だけ。理性で何とか抵抗しようとするものの、既に流されている自分がいた。
 触れて。もっと触って。
 ショーツを下ろされぬかるんだ秘所に指を這わされると、身体は彼を望んでいた事を裏付ける。くすりと奴が微笑んだ気配を感じた。

 「樹里……」

 背後から抱きしめてくる八尋の体温を素肌に感じる。彼も服を脱いだのだ。内腿を撫でられ、敏感な蕾を時折指で弾かれて、思わず甘い吐息が口から漏れる。もっと、と強請りそうになった。
 だが、ここは脱衣所。寝室と違ってアレ(・・)があるとは思えない。
 僅かな理性を働かせて頭を振り、八尋から逃れようとした。触られていたいのは事実。でも、この場で最後までするのはまずい。
 胸や腹部に手を這わせていた八尋が、身じろぎした私を逃がさぬよう後ろから強く抱きしめた。熱い吐息が耳にかかる。ゆらゆらと快楽が身体の奥で燻り始めている今、彼が吐く息すら甘美な毒だ。

 「寂しかったって言えよ」
 「……え?」

 ギュッと腕の強さが増した。

 「俺に会えなくて寂しかっただろ?」

 かあ、と頬が染まる。
 図星だった。出張中、何度も会いたいと願った。絶対本人には言わないけど! と意地を張って、メールに一言も早く帰りたいなんて書かなかった。だって寂しかったなんて素直に言って甘える私なんて、私じゃないもの。
 でも、顔が見えない今なら。素直に頷ける気がした。

 「さ、……みしかった。会いたくて、会いたくて、たまらなかっ……んんッ!」

 片足を折り曲げるように背後から抱えられて、ぬかるんだ蜜口に待ち望んでいた熱がねじ込まれる。指で十分ほぐされていなくても、私の身体は彼の楔を喜んで迎え入れた。心も身体も、繋がりたいと待っていたらしい。
 最奥に届くとお互いようやく息を吐いた。
 こ、こんな体位は初めてなんだけど……! 立ったまま、しかもバックだなんて。いつもと違う場所に当たり、挿入されただけで達してしまいそうになる。
 風邪をひいた為いつも以上に掠れて、渋みを増した八尋の声が届く。

 「俺もだ、樹里。やっと繋がれる」
 「……っ!」

 ああもう、何でそんな声でそんな嬉しい事を言うの……! 
 顔が見れない今、触られている八尋の手と密着している身体が彼の存在を主張している。そして囁きかけられる声は、まるであの日聞かせてくれると約束したような、未来の彼の声。
 数十年後が楽しみな、壮年の男性の声に近い声質。父親である伊吹様の声とはまた違う声の色香に溺れそうになった。 

 「あ、あっ……! や、ひろ……まって、ゴム……ッんん!」

 耳元で準備はしてあると宣言されても、もはや脳には届かない。脱衣所にゴムを置いてたのか! なんてツッコミすら入れられず、喘がされるだけ喘がされ、快楽の階を駆けのぼった。

 前言撤回しよう。男性の性欲は、たとえ風邪をひいててもなくなる事はない。それどころか、普段以上に燃える場合がある事を、この日身を持って体験する羽目になった――





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