25 / 71
第1章 悪役令嬢の帰還
25、わたくしは王太子です
しおりを挟む
「セドア共和国のベルンハルトです。お二人とも素晴らしい解決策だったと思います。私は隣国の王太子としてどちらの方が治める国が隣国として相応しいかという観点で判断させていただきます。」
ベルンハルトはそう言うと壇上の中央に立って聴衆を見据えた。
「私はまだまだお若いが母上殿と二人三脚で解決策を出されたリカルド殿下が相応しいと思います。クローディア様の解決策は余りにも変化が強すぎます。貴族への配慮もなければ、いざという時に国民を守れませんよ。」
そう言ってリカルドとマチルダに頭を下げると席に戻った。
続いてシャルロッテが立ち上がり中央に移動した。
「わたくしはクローディアお姉様の解決策を支持致します。理由は色々ございますがお姉様の解答が素晴らしいからですわ!!」
そう言ってシャルロッテは淑女の礼を取ると席に戻った。
最後にビクトル王子が立ち上がり中央に立った。
三人の内二人の意見が分かれた今このビクトル王子の判断で結果が決まる。その事に気付いた聴衆は、ザワザワし始めた。そんな聴衆の気持ちがわかっているのかいないのか、ビクトル王子は淡々と話し始めた。
「私は経済の解答はクローディア殿、政治の解答はリカルド殿が優れていると思う。クローディア殿の貴族とは別に国民へも温泉を開放するという考えは素晴らしい考えだ。そして、リカルド殿の言う通り王と王太子の間には無用な争いは無いに越した事はないのだ。」
ビクトル王子は、一旦言葉を切ってから再び話し始める。
「そして、最後の司法はクローディア殿を支持する。何故ならば王位継承者はその権利と共に常に危険にも晒されている。それは私自身が王位継承権第三位なのでよくわかる。この財産分与が行われた時点でクローディア殿は既に王位継承権第二位、それならば国として必ず守らねばならないと思う。その為にも財産は正当な対価として公爵が継承し適切に使う必要があったと思う。
よってこの審査はクローディア殿が王太子に相応しいと判断した事になる。」
ビクトル王子の言葉に一瞬しんと静まり返ってから主に三権の要職についているも者達から歓声が上がった。
「ローレンス!!!これは一体どういう事なのです!!!話が違うじゃないの!!」
マチルダは立ち上がるとローレンスに向かって怒りを爆発させた。
「お、叔母上、、。」
「貴方が王太子になれるというからわたくしはここに来たのですよ!!こんな聴衆の面前で恥をかかせてリカルドが可哀想ではないの!!」
そういうとマチルダはリカルドの手を引いて立ち上がった。
「もうこんな国最悪よ!!リカルド帰りますよ!!」
マチルダとリカルドが壇上から降りようとした時、司法長官のヨハンが二人を呼び止めて一言話した。
「マチルダ王女、リカルド殿下、お待ちください。」
「なんなのよ!!」
ヨハンは二人に向かって一礼すると一枚の紙を取り出して見せた。
「法によりますと今回の審査に参加して負けた場合はご自身の王位継承権は破棄される事になります。残念ながら、マチルダ王女とリカルド殿下はお二人揃っての敗北となりますので、、こちらの王位継承権放棄の書類にサインをお願いします。」
「そ、そんな、、わたくしはそんな事聞いていないわよ!!」
「おや?そうでしたか?しかし、残念ながら此方は法律で決まっております。逆にお聞きしたいのですがこの様な聴衆の面前で王太子に相応しくないとなった方が王位継承権上位にとどまれる訳がありません。」
マチルダは顔色を青くしてローレンスを睨みつけた。ローレンスも知らなかったらしくカーティスとマチルダを見比べてアワアワしていた。
その様子を呆れたように見ていたクローディアは安堵のため息をついていた。
「どうぞ!サインを!!」
意外にも強い口調で書類を突きつけるヨハンを皆、固唾を飲んで見守る。カーティスはこの条項を知ってはいたが、そんな話をすればマチルダ達が参加しないかもしれないし、どうせクローディアが負けると高を括っていたのだ。それが予想に反してビクトル王子がクローディアに軍配をあげたので何も言えなくなっていた。
「ハーヤネン長官、少し良いかしら?」
クローディアが一歩前に出ると口を挟む。
「何でございましょう?クローディア王太子殿下。」
「その方達の王位継承権はそのままでいいわ。」
「そう言われましても、、、それが規則でございます。」
「それでも、わたくしには子供もいませんし、ローレンス王もまた然り。只でさえ王位継承者が少ないのです。今ここで放棄されたら次世代がいなくなりますわ。最悪でもリカルド殿下には残っていただかないとなりません。」
クローディアの理路整然とした主張に流石のヨハンも何も言えなくなり暫く考えると頷いた。
「わかりました。では、今回はマチルダ王女が主導権をもってこの審査に参加したとしてマチルダ王女のみ王位継承権放棄といたしましょう。リカルド殿下には一つ繰り上がり王位継承権第二位といたします。宜しいですか?」
クローディアは頷くとマチルダとリカルドを見た。
「叔母様、リカルド、王太子はわたくしクローディアですわ。諦めて下さい。」
「、、、、このアバズレが!!貴方がビクトル王子に取り入ったのでしょう!!恥ずかしくないの!!」
マチルダの避難がクローディアに向かって放たれると直ぐに騎士団がやってきた。流石に王太子への暴言は容認できないのだ。
「なんなの?!わたくしは王女よ!!下がりなさい。」
「叔母様、それでは此方にサインしなさい。それで王太子に対する不敬罪は不問としてあげますわ。」
「ななななな、何という事を言うの!!あんなに可愛がってあげたのに!!」
「あら?それとも先程リカルドが話した通り王位継承権を叔母様が放棄するんですもの。全財産を返納なさる?」
クローディアの冷めた声が会場に響く。
「そ、そ、そ、それは、、、。そうよ。結局は貴方が言った事が正しい解決策なのでしょう!リカルドの王位継承権が残るのだから財産はそのままでリカルドの為に使うわよ!!わかったわね!!」
それだけ言うとマチルダはヨハンの書類にサインしてリカルドの手を引いて会場から逃げるように去っていった。
保身のためとは言えクローディアの案まで支持したのだからもう何も言えまい。
その後ろ姿を見ながらクローディアは会場に向かってにっこりと微笑んだ。
「皆さま、わたくしが王太子クローディアです。よろしくて?」
すると貴族ではない各三権の要職にあるものからは大きな拍手が起こった。そんな中多くの貴族は苦虫を噛み潰したような顔をして壇上のクローディアを見ていた。
その悔しそうな顔をみてクローディアは更に婉然と微笑むのだった。
「カ、カーティス!!!どうするのだ?!クローディアが王太子のままになってしまったではないか!!」
ローレンスの瞳が不安そうに揺れた。
「落ち着いてください。もう、これはしょうがないです。もう覆すことは出来ませんよ。公には、、ですが、、。」
カーティスが静かにしかし怪しく囁いた。
「カーティス?」
「幸いリカルド殿下は残りました。王太子の不慮の事故など幾多もあります。」
「カ、カーティス!」
(泣いて謝って懇願させるまで精々王太子としての栄華を満喫していなさい。クローディア、、)
カーティスの瞳が危険な色を帯びてクローディアを見つめていた。
ベルンハルトはそう言うと壇上の中央に立って聴衆を見据えた。
「私はまだまだお若いが母上殿と二人三脚で解決策を出されたリカルド殿下が相応しいと思います。クローディア様の解決策は余りにも変化が強すぎます。貴族への配慮もなければ、いざという時に国民を守れませんよ。」
そう言ってリカルドとマチルダに頭を下げると席に戻った。
続いてシャルロッテが立ち上がり中央に移動した。
「わたくしはクローディアお姉様の解決策を支持致します。理由は色々ございますがお姉様の解答が素晴らしいからですわ!!」
そう言ってシャルロッテは淑女の礼を取ると席に戻った。
最後にビクトル王子が立ち上がり中央に立った。
三人の内二人の意見が分かれた今このビクトル王子の判断で結果が決まる。その事に気付いた聴衆は、ザワザワし始めた。そんな聴衆の気持ちがわかっているのかいないのか、ビクトル王子は淡々と話し始めた。
「私は経済の解答はクローディア殿、政治の解答はリカルド殿が優れていると思う。クローディア殿の貴族とは別に国民へも温泉を開放するという考えは素晴らしい考えだ。そして、リカルド殿の言う通り王と王太子の間には無用な争いは無いに越した事はないのだ。」
ビクトル王子は、一旦言葉を切ってから再び話し始める。
「そして、最後の司法はクローディア殿を支持する。何故ならば王位継承者はその権利と共に常に危険にも晒されている。それは私自身が王位継承権第三位なのでよくわかる。この財産分与が行われた時点でクローディア殿は既に王位継承権第二位、それならば国として必ず守らねばならないと思う。その為にも財産は正当な対価として公爵が継承し適切に使う必要があったと思う。
よってこの審査はクローディア殿が王太子に相応しいと判断した事になる。」
ビクトル王子の言葉に一瞬しんと静まり返ってから主に三権の要職についているも者達から歓声が上がった。
「ローレンス!!!これは一体どういう事なのです!!!話が違うじゃないの!!」
マチルダは立ち上がるとローレンスに向かって怒りを爆発させた。
「お、叔母上、、。」
「貴方が王太子になれるというからわたくしはここに来たのですよ!!こんな聴衆の面前で恥をかかせてリカルドが可哀想ではないの!!」
そういうとマチルダはリカルドの手を引いて立ち上がった。
「もうこんな国最悪よ!!リカルド帰りますよ!!」
マチルダとリカルドが壇上から降りようとした時、司法長官のヨハンが二人を呼び止めて一言話した。
「マチルダ王女、リカルド殿下、お待ちください。」
「なんなのよ!!」
ヨハンは二人に向かって一礼すると一枚の紙を取り出して見せた。
「法によりますと今回の審査に参加して負けた場合はご自身の王位継承権は破棄される事になります。残念ながら、マチルダ王女とリカルド殿下はお二人揃っての敗北となりますので、、こちらの王位継承権放棄の書類にサインをお願いします。」
「そ、そんな、、わたくしはそんな事聞いていないわよ!!」
「おや?そうでしたか?しかし、残念ながら此方は法律で決まっております。逆にお聞きしたいのですがこの様な聴衆の面前で王太子に相応しくないとなった方が王位継承権上位にとどまれる訳がありません。」
マチルダは顔色を青くしてローレンスを睨みつけた。ローレンスも知らなかったらしくカーティスとマチルダを見比べてアワアワしていた。
その様子を呆れたように見ていたクローディアは安堵のため息をついていた。
「どうぞ!サインを!!」
意外にも強い口調で書類を突きつけるヨハンを皆、固唾を飲んで見守る。カーティスはこの条項を知ってはいたが、そんな話をすればマチルダ達が参加しないかもしれないし、どうせクローディアが負けると高を括っていたのだ。それが予想に反してビクトル王子がクローディアに軍配をあげたので何も言えなくなっていた。
「ハーヤネン長官、少し良いかしら?」
クローディアが一歩前に出ると口を挟む。
「何でございましょう?クローディア王太子殿下。」
「その方達の王位継承権はそのままでいいわ。」
「そう言われましても、、、それが規則でございます。」
「それでも、わたくしには子供もいませんし、ローレンス王もまた然り。只でさえ王位継承者が少ないのです。今ここで放棄されたら次世代がいなくなりますわ。最悪でもリカルド殿下には残っていただかないとなりません。」
クローディアの理路整然とした主張に流石のヨハンも何も言えなくなり暫く考えると頷いた。
「わかりました。では、今回はマチルダ王女が主導権をもってこの審査に参加したとしてマチルダ王女のみ王位継承権放棄といたしましょう。リカルド殿下には一つ繰り上がり王位継承権第二位といたします。宜しいですか?」
クローディアは頷くとマチルダとリカルドを見た。
「叔母様、リカルド、王太子はわたくしクローディアですわ。諦めて下さい。」
「、、、、このアバズレが!!貴方がビクトル王子に取り入ったのでしょう!!恥ずかしくないの!!」
マチルダの避難がクローディアに向かって放たれると直ぐに騎士団がやってきた。流石に王太子への暴言は容認できないのだ。
「なんなの?!わたくしは王女よ!!下がりなさい。」
「叔母様、それでは此方にサインしなさい。それで王太子に対する不敬罪は不問としてあげますわ。」
「ななななな、何という事を言うの!!あんなに可愛がってあげたのに!!」
「あら?それとも先程リカルドが話した通り王位継承権を叔母様が放棄するんですもの。全財産を返納なさる?」
クローディアの冷めた声が会場に響く。
「そ、そ、そ、それは、、、。そうよ。結局は貴方が言った事が正しい解決策なのでしょう!リカルドの王位継承権が残るのだから財産はそのままでリカルドの為に使うわよ!!わかったわね!!」
それだけ言うとマチルダはヨハンの書類にサインしてリカルドの手を引いて会場から逃げるように去っていった。
保身のためとは言えクローディアの案まで支持したのだからもう何も言えまい。
その後ろ姿を見ながらクローディアは会場に向かってにっこりと微笑んだ。
「皆さま、わたくしが王太子クローディアです。よろしくて?」
すると貴族ではない各三権の要職にあるものからは大きな拍手が起こった。そんな中多くの貴族は苦虫を噛み潰したような顔をして壇上のクローディアを見ていた。
その悔しそうな顔をみてクローディアは更に婉然と微笑むのだった。
「カ、カーティス!!!どうするのだ?!クローディアが王太子のままになってしまったではないか!!」
ローレンスの瞳が不安そうに揺れた。
「落ち着いてください。もう、これはしょうがないです。もう覆すことは出来ませんよ。公には、、ですが、、。」
カーティスが静かにしかし怪しく囁いた。
「カーティス?」
「幸いリカルド殿下は残りました。王太子の不慮の事故など幾多もあります。」
「カ、カーティス!」
(泣いて謝って懇願させるまで精々王太子としての栄華を満喫していなさい。クローディア、、)
カーティスの瞳が危険な色を帯びてクローディアを見つめていた。
11
お気に入りに追加
2,427
あなたにおすすめの小説
どうせ結末は変わらないのだと開き直ってみましたら
風見ゆうみ
恋愛
「もう、無理です!」
伯爵令嬢である私、アンナ・ディストリーは屋根裏部屋で叫びました。
男の子がほしかったのに生まれたのが私だったという理由で家族から嫌われていた私は、密かに好きな人だった伯爵令息であるエイン様の元に嫁いだその日に、エイン様と実の姉のミルーナに殺されてしまいます。
それからはなぜか、殺されては子どもの頃に巻き戻るを繰り返し、今回で11回目の人生です。
何をやっても同じ結末なら抗うことはやめて、開き直って生きていきましょう。
そう考えた私は、姉の機嫌を損ねないように目立たずに生きていくことをやめ、学園生活を楽しむことに。
学期末のテストで1位になったことで、姉の怒りを買ってしまい、なんと婚約を解消させられることに!
これで死なずにすむのでは!?
ウキウキしていた私の前に元婚約者のエイン様が現れ――
あなたへの愛情なんてとっくに消え去っているんですが?
前世の祖母に強い憧れを持ったまま生まれ変わったら、家族と婚約者に嫌われましたが、思いがけない面々から物凄く好かれているようです
珠宮さくら
ファンタジー
前世の祖母にように花に囲まれた生活を送りたかったが、その時は母にお金にもならないことはするなと言われながら成長したことで、母の言う通りにお金になる仕事に就くために大学で勉強していたが、彼女の側には常に花があった。
老後は、祖母のように暮らせたらと思っていたが、そんな日常が一変する。別の世界に子爵家の長女フィオレンティーナ・アルタヴィッラとして生まれ変わっても、前世の祖母のようになりたいという強い憧れがあったせいか、前世のことを忘れることなく転生した。前世をよく覚えている分、新しい人生を悔いなく過ごそうとする思いが、フィオレンティーナには強かった。
そのせいで、貴族らしくないことばかりをして、家族や婚約者に物凄く嫌われてしまうが、思わぬ方面には物凄く好かれていたようだ。
【完結】彼の瞳に映るのは
たろ
恋愛
今夜も彼はわたしをエスコートして夜会へと参加する。
優しく見つめる彼の瞳にはわたしが映っているのに、何故かわたしの心は何も感じない。
そしてファーストダンスを踊ると彼はそっとわたしのそばからいなくなる。
わたしはまた一人で佇む。彼は守るべき存在の元へと行ってしまう。
★ 短編から長編へ変更しました。
いつも余裕そうな先輩をグズグズに啼かせてみたい
作者
BL
2個上の余裕たっぷりの裾野先輩をぐちゃぐちゃに犯したい山井という雄味たっぷり後輩くんの話です。所構わず喘ぎまくってます。
BLなので注意!!
初投稿なので拙いです
「お前ってさ、ほーんと、地味だしださいし良いところなしだよな」なんて言ってきて婚約を破棄してきた彼には天罰がくだったようです。
四季
恋愛
「お前ってさ、ほーんと、地味だしださいし良いところなしだよな」
そんなことを言ってきて婚約を破棄してきた彼には天罰がくだったようです。
「霊感がある」
やなぎ怜
ホラー
「わたし霊感があるんだ」――中学時代についたささいな嘘がきっかけとなり、元同級生からオカルトな相談を受けたフリーターの主人公。霊感なんてないし、オカルトなんて信じてない。それでもどこかで見たお祓いの真似ごとをしたところ、元同級生の悩みを解決してしまう。以来、ぽつぽつとその手の相談ごとを持ち込まれるようになり、いつの間にやら霊能力者として知られるように。謝礼金に目がくらみ、霊能力者の真似ごとをし続けていた主人公だったが、ある依頼でひと目見て「ヤバイ」と感じる事態に直面し――。
※性的表現あり。習作。荒唐無稽なエロ小説です。潮吹き、小スカ/失禁、淫語あり(その他の要素はタグをご覧ください)。なぜか丸く収まってハピエン(主人公視点)に着地します。
※他投稿サイトにも掲載。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる