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第61話 ジュニア王子
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翌朝、ラウールさんは約束通りやってきた。
「おはようございますクロノ様。お気持ちは決まりましたでしょうか?」
「はい、昨日の申し出を受けることにしますよ」
僕は昨日一晩考えて出していた結論を伝える。
「そうですか。それはどうもありがとうございますクロノ様」
「まあ、ムーンバルト王国とサリルロンド大帝国に関しては僕も見過ごせないので」
僕がムーンバルト王とルチ将軍を殺したせいでさらに厄介なリーダーが生まれてしまったというのならば、僕にも責任の一端はある。
「それではこちらをどうぞ」
「……これは?」
「クロノ様の新しい冒険者カードです」
「僕の冒険者カード……?」
僕はラウールさんからそれを受け取ると詳しく見てみた。
すると名前の欄にジャック・フラッシュと書かれていた。
ジャック・フラッシュ?
僕が眉をひそめているとラウールさんが説明してくれる。
「クロノ様は現在首に金貨九百枚のかかったお尋ね者です」
「九百枚っ!?」
「はい。なので関所などを通る際に偽の身分証が必要なのではないかと思い用意しておきました。申し訳ありませんが名前はこちらで適当に決めてしまいましたが」
「あー……そういうことですか。わ、わかりました」
これで入国時に強行突破せずに済むというわけか。
さすが世界最高の意思決定機関、これくらいは造作もないということか。
というか僕の首にかかった賞金、いつの間にか金貨九百枚にもなっていたんだな。
ちなみに冒険者カードに書かれてあるほかの項目を確認すると、僕の冒険者ランクがSになっていた。
僕の本当のランクはFなのだが偽の冒険者カードということで粋な計らいをしてくれたのだろうか。
「それとこちらもお持ちください」
ラウールさんはそう言うと豆粒くらいの機械製品をよこしてきた。
ラウールさん曰はく、
「それを耳につけておいてください。そうすればそれを通じてクロノ様とわたくしはいつでも会話が出来ますから」
とのことだった。
「じゃあラウールさん、ルビーさん、行ってきますね」
「はい。成功をお祈りいたしております」
「クロノさん、絶対無事に戻ってきてくださいねぇ」
「はい。ルビーさんももし村の外に出る時は充分気をつけてくださいね」
「はぁ~い」
こうして僕はラウールさんとルビーさんに見送られセンダン村をあとにしたのだった。
☆ ☆ ☆
特徴的な銀髪は帽子で隠し偽の冒険者カードを使ってなんなく関所を通過した僕は、ムーンバルト王国に足を踏み入れる。
ムーンバルト王国の町の中はまるでみんながみんなをそれぞれ監視し合っているような異様な雰囲気が漂っていた。
おそらくはムーンバルト王亡き後、ムーンバルト王国のトップの座についたジュニア王子によるものなのだろう。
独裁政権を維持するためにお互いを監視し合わせて、おかしな行動をする者がいたら告げ口させて処罰するというやり方だ。
僕はなるべく目立たないようにしつつジュニア王子の住んでいるムーンバルト城へと足を速めた。
☆ ☆ ☆
それから数日後、僕はムーンバルト城の城門前までやってきていた。
城門前には兵士が四人、左右に二人ずつ配置されていた。
「うーん……どうするかな」
兵士たちと戦ってもいいが今回は巨悪を滅するためにやってきているので、出来れば不必要な血は流したくはない。
すると、
『……クロノ様、クロノ様、聞こえますでしょうか?』
耳に取り付けていた機械からラウールさんの声が聞こえてきた。
「あ、はい、聞こえますっ」
僕は怪しまれないように城門から少し離れて声を返す。
『今どちらにいらっしゃいますか?』
「えっと、ムーンバルト城の前です」
『ではこれからムーンバルト城に入るわけですね』
「まあ、そうなんですけど……」
ラウールさんは僕の話し方で何かを察知した様子で、
『でしたら冒険者カードを城の兵士に見せてみてください』
と言ってくる。
「冒険者カードを城門前の兵士に見せればいいんですか?」
『はい』
僕はラウールさんとの会話を一旦止めると城門へとゆっくり歩いていった。
「おい、何者だ貴様はっ」
「ムーンバルト城に何か用かっ」
兵士の態度が悪いのは相変わらずか。
僕は辟易しつつもラウールさんの言う通りに冒険者カードを兵士たちに提示してみせた。
その途端、
「なっ、Sランク冒険者だとっ!? ……い、いや、でしたかっ」
「よ、ようこそムーンバルト城へっ」
兵士たちの態度が急変する。
「あの、僕お城の中に入ってもいいですか?」
「そ、それはもちろんですっ」
「どうぞご自由にっ」
兵士たちは緊張した面持ちで僕を見送ってくれた。
『どうでしたか? Sランクの冒険者カードの効力は』
「いやあ、すごいですね。Sランク冒険者ってだけでこんな対応が違うんですね」
ラウールさんに小声で答える僕。
『はい。Sランク冒険者は世界中のありとあらゆる場所への立ち入りが許可されていますから』
「へー、そうだったんですか」
ずっとFランクのままの僕にはまったく知らなかったことだった。
僕はムーンバルト城内の廊下を突き進みながら上への階段を探す。
とその時前から廊下のど真ん中を我が物顔で歩いてくる小柄な男がいた。
王冠をかぶり背中には赤いマントをひるがえしている。
その男を見て廊下にいた兵士たちがビビりながら次々とお辞儀をしていく。
あれ?
もしかして……あれがジュニア王子かな?
そう思っていたところ、
「なんだ貴様、我の行く道を邪魔する気かっ?」
目の前にやってきたその男は偉そうに口にした。
あ、こいつで間違いないな。
「あんたがジュニア王子だろ?」
「なっ、なんだと貴様っ!? だ、誰に向かって口を聞いておるっ、無礼だぞっ!」
一瞬で頭に血が上り顔が真っ赤になるジュニア王子。
廊下にいた兵士たちはお互い目を見合わせながら居心地悪くしている。
「あんた、かなり評判悪いみたいじゃないか。細菌兵器とやらも作ってるって聞いたぞ」
「う、うるさい、黙れっ! お、おい貴様ら、さっさとこの無礼者を殺――」
ジュニア王子はそこまで言うとすべてを言い切る前に血を噴出して廊下に倒れた。
なぜなら――僕がジュニア王子の口から上を手にしていたダガーナイフで斬り飛ばしたからだった。
「な、なな、なっ!?」
「ジュ、ジュニア王子っ……!」
うろたえている兵士たちをよそに僕はきびすを返す。
「ま、ま、待てっ!」
「……何か?」
足を止め振り返り兵士の目を見る僕。
「殺しちゃまずかったですか?」
「い、いや、それはっ……」
「じゃあ僕は帰りますね」
「あ、あ、ああ……」
こうして僕は口を開け呆けたままの兵士たちを置いて一人ムーンバルト城をあとにするのだった。
「おはようございますクロノ様。お気持ちは決まりましたでしょうか?」
「はい、昨日の申し出を受けることにしますよ」
僕は昨日一晩考えて出していた結論を伝える。
「そうですか。それはどうもありがとうございますクロノ様」
「まあ、ムーンバルト王国とサリルロンド大帝国に関しては僕も見過ごせないので」
僕がムーンバルト王とルチ将軍を殺したせいでさらに厄介なリーダーが生まれてしまったというのならば、僕にも責任の一端はある。
「それではこちらをどうぞ」
「……これは?」
「クロノ様の新しい冒険者カードです」
「僕の冒険者カード……?」
僕はラウールさんからそれを受け取ると詳しく見てみた。
すると名前の欄にジャック・フラッシュと書かれていた。
ジャック・フラッシュ?
僕が眉をひそめているとラウールさんが説明してくれる。
「クロノ様は現在首に金貨九百枚のかかったお尋ね者です」
「九百枚っ!?」
「はい。なので関所などを通る際に偽の身分証が必要なのではないかと思い用意しておきました。申し訳ありませんが名前はこちらで適当に決めてしまいましたが」
「あー……そういうことですか。わ、わかりました」
これで入国時に強行突破せずに済むというわけか。
さすが世界最高の意思決定機関、これくらいは造作もないということか。
というか僕の首にかかった賞金、いつの間にか金貨九百枚にもなっていたんだな。
ちなみに冒険者カードに書かれてあるほかの項目を確認すると、僕の冒険者ランクがSになっていた。
僕の本当のランクはFなのだが偽の冒険者カードということで粋な計らいをしてくれたのだろうか。
「それとこちらもお持ちください」
ラウールさんはそう言うと豆粒くらいの機械製品をよこしてきた。
ラウールさん曰はく、
「それを耳につけておいてください。そうすればそれを通じてクロノ様とわたくしはいつでも会話が出来ますから」
とのことだった。
「じゃあラウールさん、ルビーさん、行ってきますね」
「はい。成功をお祈りいたしております」
「クロノさん、絶対無事に戻ってきてくださいねぇ」
「はい。ルビーさんももし村の外に出る時は充分気をつけてくださいね」
「はぁ~い」
こうして僕はラウールさんとルビーさんに見送られセンダン村をあとにしたのだった。
☆ ☆ ☆
特徴的な銀髪は帽子で隠し偽の冒険者カードを使ってなんなく関所を通過した僕は、ムーンバルト王国に足を踏み入れる。
ムーンバルト王国の町の中はまるでみんながみんなをそれぞれ監視し合っているような異様な雰囲気が漂っていた。
おそらくはムーンバルト王亡き後、ムーンバルト王国のトップの座についたジュニア王子によるものなのだろう。
独裁政権を維持するためにお互いを監視し合わせて、おかしな行動をする者がいたら告げ口させて処罰するというやり方だ。
僕はなるべく目立たないようにしつつジュニア王子の住んでいるムーンバルト城へと足を速めた。
☆ ☆ ☆
それから数日後、僕はムーンバルト城の城門前までやってきていた。
城門前には兵士が四人、左右に二人ずつ配置されていた。
「うーん……どうするかな」
兵士たちと戦ってもいいが今回は巨悪を滅するためにやってきているので、出来れば不必要な血は流したくはない。
すると、
『……クロノ様、クロノ様、聞こえますでしょうか?』
耳に取り付けていた機械からラウールさんの声が聞こえてきた。
「あ、はい、聞こえますっ」
僕は怪しまれないように城門から少し離れて声を返す。
『今どちらにいらっしゃいますか?』
「えっと、ムーンバルト城の前です」
『ではこれからムーンバルト城に入るわけですね』
「まあ、そうなんですけど……」
ラウールさんは僕の話し方で何かを察知した様子で、
『でしたら冒険者カードを城の兵士に見せてみてください』
と言ってくる。
「冒険者カードを城門前の兵士に見せればいいんですか?」
『はい』
僕はラウールさんとの会話を一旦止めると城門へとゆっくり歩いていった。
「おい、何者だ貴様はっ」
「ムーンバルト城に何か用かっ」
兵士の態度が悪いのは相変わらずか。
僕は辟易しつつもラウールさんの言う通りに冒険者カードを兵士たちに提示してみせた。
その途端、
「なっ、Sランク冒険者だとっ!? ……い、いや、でしたかっ」
「よ、ようこそムーンバルト城へっ」
兵士たちの態度が急変する。
「あの、僕お城の中に入ってもいいですか?」
「そ、それはもちろんですっ」
「どうぞご自由にっ」
兵士たちは緊張した面持ちで僕を見送ってくれた。
『どうでしたか? Sランクの冒険者カードの効力は』
「いやあ、すごいですね。Sランク冒険者ってだけでこんな対応が違うんですね」
ラウールさんに小声で答える僕。
『はい。Sランク冒険者は世界中のありとあらゆる場所への立ち入りが許可されていますから』
「へー、そうだったんですか」
ずっとFランクのままの僕にはまったく知らなかったことだった。
僕はムーンバルト城内の廊下を突き進みながら上への階段を探す。
とその時前から廊下のど真ん中を我が物顔で歩いてくる小柄な男がいた。
王冠をかぶり背中には赤いマントをひるがえしている。
その男を見て廊下にいた兵士たちがビビりながら次々とお辞儀をしていく。
あれ?
もしかして……あれがジュニア王子かな?
そう思っていたところ、
「なんだ貴様、我の行く道を邪魔する気かっ?」
目の前にやってきたその男は偉そうに口にした。
あ、こいつで間違いないな。
「あんたがジュニア王子だろ?」
「なっ、なんだと貴様っ!? だ、誰に向かって口を聞いておるっ、無礼だぞっ!」
一瞬で頭に血が上り顔が真っ赤になるジュニア王子。
廊下にいた兵士たちはお互い目を見合わせながら居心地悪くしている。
「あんた、かなり評判悪いみたいじゃないか。細菌兵器とやらも作ってるって聞いたぞ」
「う、うるさい、黙れっ! お、おい貴様ら、さっさとこの無礼者を殺――」
ジュニア王子はそこまで言うとすべてを言い切る前に血を噴出して廊下に倒れた。
なぜなら――僕がジュニア王子の口から上を手にしていたダガーナイフで斬り飛ばしたからだった。
「な、なな、なっ!?」
「ジュ、ジュニア王子っ……!」
うろたえている兵士たちをよそに僕はきびすを返す。
「ま、ま、待てっ!」
「……何か?」
足を止め振り返り兵士の目を見る僕。
「殺しちゃまずかったですか?」
「い、いや、それはっ……」
「じゃあ僕は帰りますね」
「あ、あ、ああ……」
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