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第170話 トロール退治
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地下十二階層。
トロールが金属製のこんぼうのような武器を持ってどすんどすんとこっちに向かって歩いてくる。
風切り音をたててトロールがこんぼうを振り回してきたがガキンッと俺はそれを黒極の剣で受け止めた。
「うおぉりゃっ」
丸々太ったトロールの巨体を力で押し返しガラ空きの腹めがけて斬りつける。
ブシュッ。
血が溢れ出るも分厚い脂肪に阻まれ致命傷には至っていない。
『グゲッ!』
トロールはこんぼうを両手で持ち直すと俺を潰さんばかりの勢いで思いきり振り下ろしてきた。
ドゴン!
俺は右にかわしこれを避ける。
トロールの一撃は石畳を深くえぐった。
横に回り込んでいた俺はトロールの短い首を狙ってまっすぐに剣を突き刺した。
『グ、ゲッ……!?』
首を貫通した剣からトロールの荒い息遣いが伝わってくる。
俺が剣を引き抜くと同時にトロールは泡状になって消滅していった。
「ふぅ」
と一息つく。
「マツイさーん」
ぱちぱちと手を叩きながら飛んでくるククリ。
スラもぴょんぴょん飛び跳ねてくる。
「その宝箱でこのフロアのアイテムは最後のようですね」
「そうだな」
今倒したトロールが大事そうに守っていた宝箱。
俺はそれに目を落とした。
「さてと何が入ってるかな」
俺は魔眼の透視能力を使い中を確認。
「……おっ。またお守りだ」
透視によって中身がお守りだとわかる。
お守りは売値が五万円で役に立つ効果のものも多いから自然と心が躍る。
「早く開けてみてくださいよ」
「ああ」
俺は宝箱を開けると中にあったお守りを取り出した。
赤い布地には影縫いと刺繍がされている。
「影縫いのお守りじゃないですかっ」
「ああ、便利なアイテムを手に入れられたな」
このトウキョウダンジョンでは同じフロアで一時間を過ぎると強制的にダンジョン外に出されてしまう。
それを防ぐために一時間以上いたい場合は別のフロアを行き来する必要があるのだがこの影縫いのお守りがあればそんな面倒なことをしなくても済むのだ。
ちなみにスラはモンスターだからかその限りではないらしい。
俺は影縫いのお守りを首にかけると、
「よし、ここからはトロール狩りだ。ククリとスラは下がっててくれ」
「頑張ってくださいね~」
『あーい』
もう一つ首からぶら下げていたにおい袋の口を開けた。
トロールが金属製のこんぼうのような武器を持ってどすんどすんとこっちに向かって歩いてくる。
風切り音をたててトロールがこんぼうを振り回してきたがガキンッと俺はそれを黒極の剣で受け止めた。
「うおぉりゃっ」
丸々太ったトロールの巨体を力で押し返しガラ空きの腹めがけて斬りつける。
ブシュッ。
血が溢れ出るも分厚い脂肪に阻まれ致命傷には至っていない。
『グゲッ!』
トロールはこんぼうを両手で持ち直すと俺を潰さんばかりの勢いで思いきり振り下ろしてきた。
ドゴン!
俺は右にかわしこれを避ける。
トロールの一撃は石畳を深くえぐった。
横に回り込んでいた俺はトロールの短い首を狙ってまっすぐに剣を突き刺した。
『グ、ゲッ……!?』
首を貫通した剣からトロールの荒い息遣いが伝わってくる。
俺が剣を引き抜くと同時にトロールは泡状になって消滅していった。
「ふぅ」
と一息つく。
「マツイさーん」
ぱちぱちと手を叩きながら飛んでくるククリ。
スラもぴょんぴょん飛び跳ねてくる。
「その宝箱でこのフロアのアイテムは最後のようですね」
「そうだな」
今倒したトロールが大事そうに守っていた宝箱。
俺はそれに目を落とした。
「さてと何が入ってるかな」
俺は魔眼の透視能力を使い中を確認。
「……おっ。またお守りだ」
透視によって中身がお守りだとわかる。
お守りは売値が五万円で役に立つ効果のものも多いから自然と心が躍る。
「早く開けてみてくださいよ」
「ああ」
俺は宝箱を開けると中にあったお守りを取り出した。
赤い布地には影縫いと刺繍がされている。
「影縫いのお守りじゃないですかっ」
「ああ、便利なアイテムを手に入れられたな」
このトウキョウダンジョンでは同じフロアで一時間を過ぎると強制的にダンジョン外に出されてしまう。
それを防ぐために一時間以上いたい場合は別のフロアを行き来する必要があるのだがこの影縫いのお守りがあればそんな面倒なことをしなくても済むのだ。
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俺は影縫いのお守りを首にかけると、
「よし、ここからはトロール狩りだ。ククリとスラは下がっててくれ」
「頑張ってくださいね~」
『あーい』
もう一つ首からぶら下げていたにおい袋の口を開けた。
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