63 / 233
第63話 一番目の姉
しおりを挟む
「た、ただいま……」
俺は自分の家なのに存在感を消しながら玄関ドアを開けた。
すると、
「あれ?」
初子姉ちゃんが来ているのは車庫にある車を見て既に承知済みだが、玄関にはもう一足靴がきれいに置かれていた。
初子姉ちゃん以外に誰か来ているのか?
テレビの音が聞こえたので俺はそっとリビングを覗き込む。
うーん、この角度だとよく見えないなぁ……。
「あんた何やってんの?」
その時背後から突然声をかけられた。
俺は予期していなかった声にびくっとしてしまう。
振り返り、
「は、初子姉ちゃん……」
俺の背後でけげんな表情を浮かべている初子姉ちゃんと久しぶりの再会を果たす。
「あ、いや、別に……こっちからテレビの音がしたからこっちの部屋にいるのかと」
どぎまぎしながらリビングを指差した。
「だからってそんなこそこそしなくてもいいでしょ。そこにいるのは珠理奈よ、あたしはトイレに入ってたの」
「あー……って珠理奈ちゃんも来てるの?」
「そうよ。電話で言ったでしょ」
「え、そうだったかな……」
いーや、絶対言ってない。
だが初子姉ちゃんは頑固だから言わないでおく。
「珠理奈ー、ちょっとこっち来てー!」
リビングに向かって呼びかけると「……はーい」と初子姉ちゃんの一人娘の珠理奈ちゃんがすたすたとやってくる。
しばらく会っていなかったからよくわからないが多分今は中学生くらいかな。
「……秀喜おじさん、お邪魔してます」
ぺこっと頭を下げる珠理奈ちゃん。
「あ、ああ、久しぶり」
うちの家系だな。珠理奈ちゃんは女子中学生にしてはかなり背が高くなっていた。
「秀喜、急でなんだけどこの子三日だけ預かってくれる?」
「……はっ? な、何それどういうこと?」
「珠理奈の中学校も新型インフルエンザの影響でしばらく休校になったのよ」
「新型インフル……?」
「あんたニュース見てないの?」
初子姉ちゃんは眉を寄せ俺をにらみつけてくる。
「あー、いや……」
そういえば最近はダンジョンに潜ってばかりでテレビを見ていなかったな。
「とにかくあたしはこれから出張だからこの子の面倒はみられないのよ。あんたニートなんだからこういう時ぐらい役に立ちなさいよね」
ニートに対してニートと平気で言ってしまえるのが初子姉ちゃんのいいところであり悪いところでもある。
「じゃああたしはもう行かないといけないから珠理奈のことよろしくねっ」
言うだけ言って初子姉ちゃんは家を飛び出していってしまった。
部屋に残された俺と珠理奈ちゃんの間に数十秒の沈黙の時が流れる。
「え、えーっと……珠理奈ちゃん、いくつになったんだっけ?」
ここは大人の俺が話しかけないとと思い声をかけてみた。
「……十四歳です。中学二年です」
「へー……しばらく会わないうちに背伸びたね」
「……お母さんたちに似たんだと思います」
「あー、そう……お、お腹すいた? かき氷食べる?」
「……いえ」
うーん……まいったぞ。
人とのコミュニケーションが圧倒的に足りていない俺に女子中学生と二人きりはしんどい。
というかこれではダンジョンにも行けやしないじゃないか。
俺がダンジョンのある庭の方を向くと、
「……いいですよ」
と珠理奈ちゃん。
「へ……?」
「……秀喜おじさん何か用事があるんでしょ。わたしは一人でも全然平気なので」
「あ、いや別に……」
「……そもそもお母さんが心配しすぎなんです。わたしは一人で留守番できるって言ったのに」
珠理奈ちゃんも窓の外を見ながら言う。
「……わたしは本当に一人で平気なので何か用事があるならわたしに構わず出かけていいですよ」
「ほ、本当に?」
「……はい。お母さんにはお互い黙っていれば大丈夫ですよ」
珠理奈ちゃんが俺と一緒にいたくないだけかもしれないがそう言ってくれるなら俺にとっては好都合だ。
俺は時計を見上げた。
時刻は午後四時。
「じゃあちょっとスーパーで何か買ってくるよ。家にはあまり食べられそうなものがないからさ」
「……だったらわたしもついていってもいいですか? お母さんからお金預かっているので」
そう言って小さいバッグから財布を取り出す珠理奈ちゃん。
「あー、そう。でもお金なら俺が出すよ」
ダンジョン探索で百万円以上稼いだからな。
「……いえ、わたしの分は大丈夫です。秀喜おじさんにあまりお金を使わせないようにってお母さんからきつく言われていますから」
「へ、へー……」
初子姉ちゃんは珠理奈ちゃんに俺のことをどう説明しているのだろう。
珠理奈ちゃんは俺のことをどう思っているのだろう。
働かない駄目なおじさんとか思っているのかなぁ、やっぱり。
「……あのう、前犬飼ってませんでしたっけ?」
「あーポチね。ポチは今友達に預けてるんだよ。実は俺もちょっと家を空ける用事があったから」
「……友達、ですか? ……それって女の人ですか?」
上目づかいで訊いてくる。
なんでそんなことを訊いてくるのだろう。
俺に友達なんて、ましてや女の友達なんているわけないと思っているのかな?
「うん、女の人だよ。中学の時の同級生」
「……ふーん、そうですか」
俺の答えが気に入らなかったのか珠理奈ちゃんはそっぽを向いてしまった。
それからスーパーまでの道中、助手席に座った珠理奈ちゃんは一言も発することはなかった。
女子中学生の考えていることはわからない。
俺は自分の家なのに存在感を消しながら玄関ドアを開けた。
すると、
「あれ?」
初子姉ちゃんが来ているのは車庫にある車を見て既に承知済みだが、玄関にはもう一足靴がきれいに置かれていた。
初子姉ちゃん以外に誰か来ているのか?
テレビの音が聞こえたので俺はそっとリビングを覗き込む。
うーん、この角度だとよく見えないなぁ……。
「あんた何やってんの?」
その時背後から突然声をかけられた。
俺は予期していなかった声にびくっとしてしまう。
振り返り、
「は、初子姉ちゃん……」
俺の背後でけげんな表情を浮かべている初子姉ちゃんと久しぶりの再会を果たす。
「あ、いや、別に……こっちからテレビの音がしたからこっちの部屋にいるのかと」
どぎまぎしながらリビングを指差した。
「だからってそんなこそこそしなくてもいいでしょ。そこにいるのは珠理奈よ、あたしはトイレに入ってたの」
「あー……って珠理奈ちゃんも来てるの?」
「そうよ。電話で言ったでしょ」
「え、そうだったかな……」
いーや、絶対言ってない。
だが初子姉ちゃんは頑固だから言わないでおく。
「珠理奈ー、ちょっとこっち来てー!」
リビングに向かって呼びかけると「……はーい」と初子姉ちゃんの一人娘の珠理奈ちゃんがすたすたとやってくる。
しばらく会っていなかったからよくわからないが多分今は中学生くらいかな。
「……秀喜おじさん、お邪魔してます」
ぺこっと頭を下げる珠理奈ちゃん。
「あ、ああ、久しぶり」
うちの家系だな。珠理奈ちゃんは女子中学生にしてはかなり背が高くなっていた。
「秀喜、急でなんだけどこの子三日だけ預かってくれる?」
「……はっ? な、何それどういうこと?」
「珠理奈の中学校も新型インフルエンザの影響でしばらく休校になったのよ」
「新型インフル……?」
「あんたニュース見てないの?」
初子姉ちゃんは眉を寄せ俺をにらみつけてくる。
「あー、いや……」
そういえば最近はダンジョンに潜ってばかりでテレビを見ていなかったな。
「とにかくあたしはこれから出張だからこの子の面倒はみられないのよ。あんたニートなんだからこういう時ぐらい役に立ちなさいよね」
ニートに対してニートと平気で言ってしまえるのが初子姉ちゃんのいいところであり悪いところでもある。
「じゃああたしはもう行かないといけないから珠理奈のことよろしくねっ」
言うだけ言って初子姉ちゃんは家を飛び出していってしまった。
部屋に残された俺と珠理奈ちゃんの間に数十秒の沈黙の時が流れる。
「え、えーっと……珠理奈ちゃん、いくつになったんだっけ?」
ここは大人の俺が話しかけないとと思い声をかけてみた。
「……十四歳です。中学二年です」
「へー……しばらく会わないうちに背伸びたね」
「……お母さんたちに似たんだと思います」
「あー、そう……お、お腹すいた? かき氷食べる?」
「……いえ」
うーん……まいったぞ。
人とのコミュニケーションが圧倒的に足りていない俺に女子中学生と二人きりはしんどい。
というかこれではダンジョンにも行けやしないじゃないか。
俺がダンジョンのある庭の方を向くと、
「……いいですよ」
と珠理奈ちゃん。
「へ……?」
「……秀喜おじさん何か用事があるんでしょ。わたしは一人でも全然平気なので」
「あ、いや別に……」
「……そもそもお母さんが心配しすぎなんです。わたしは一人で留守番できるって言ったのに」
珠理奈ちゃんも窓の外を見ながら言う。
「……わたしは本当に一人で平気なので何か用事があるならわたしに構わず出かけていいですよ」
「ほ、本当に?」
「……はい。お母さんにはお互い黙っていれば大丈夫ですよ」
珠理奈ちゃんが俺と一緒にいたくないだけかもしれないがそう言ってくれるなら俺にとっては好都合だ。
俺は時計を見上げた。
時刻は午後四時。
「じゃあちょっとスーパーで何か買ってくるよ。家にはあまり食べられそうなものがないからさ」
「……だったらわたしもついていってもいいですか? お母さんからお金預かっているので」
そう言って小さいバッグから財布を取り出す珠理奈ちゃん。
「あー、そう。でもお金なら俺が出すよ」
ダンジョン探索で百万円以上稼いだからな。
「……いえ、わたしの分は大丈夫です。秀喜おじさんにあまりお金を使わせないようにってお母さんからきつく言われていますから」
「へ、へー……」
初子姉ちゃんは珠理奈ちゃんに俺のことをどう説明しているのだろう。
珠理奈ちゃんは俺のことをどう思っているのだろう。
働かない駄目なおじさんとか思っているのかなぁ、やっぱり。
「……あのう、前犬飼ってませんでしたっけ?」
「あーポチね。ポチは今友達に預けてるんだよ。実は俺もちょっと家を空ける用事があったから」
「……友達、ですか? ……それって女の人ですか?」
上目づかいで訊いてくる。
なんでそんなことを訊いてくるのだろう。
俺に友達なんて、ましてや女の友達なんているわけないと思っているのかな?
「うん、女の人だよ。中学の時の同級生」
「……ふーん、そうですか」
俺の答えが気に入らなかったのか珠理奈ちゃんはそっぽを向いてしまった。
それからスーパーまでの道中、助手席に座った珠理奈ちゃんは一言も発することはなかった。
女子中学生の考えていることはわからない。
0
お気に入りに追加
672
あなたにおすすめの小説
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
ビフレスト ~どうやら異世界転移をしたみたいです~
とやっき
ファンタジー
思いもよらぬ異世界転移をした主人公。
適当な日々を過ごしながら、少しずつ異世界の生活をエンジョイしていく・・・。
残念だが、そんなにうまくはいかない。
次々と事件や女の子や魔王に巻き込まれて、多難な日々が幕を開けたのであった。
(というわけで、よくあるチートな能力を持った主人公が、徐々にハーレム作っていく異世界転移ものです)
◇
2018/ 7 / 25
投稿再開しましたが、アルティメット不定期更新です!
やりすぎハイスペックの手が空いたときにこっそり書いて投稿します。
本編、読みやすいように努力します(ルビ多めとか)
え? 内容? そんなものはテキト・・・いえ、何でもありません。
更新は超不定期更新です。
下部にヒロインと初登場の話数を書いてます。
あ、ネタバレ注意?
ヒロイン
ドジっ子駄勇者(第2話登場)
魔王の妹な魔法使い(第4話登場)
口数少ない貧乳エルフ(第4話登場)
見た目ロリなドラゴン(第18時登場)
爆乳お姫様(第21話登場・2章の閑話で先に登場)
従順な侍女(第13話登場)
Sな死霊術師(第13話登場・1章の閑話で先に登場)
登場予定のヒロイン
男性苦手な水神(3章~4章くらいに登場?)
人懐っこい猫魔王(4章~5章くらいに登場?)
ちょいヤンデレ雪娘(4章~5章くらいに登場?)
だいたいこんな感じを予定してます。これからも頑張っていきますので、宜しくお願いいたします!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる