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第28章 魔大陸編
2822.新たな勇者
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私が勇者であることは、聖剣の属性により、明らかになった。そして、その情報は、カタリナ王女によってもたらされた。
しかし、それは、ムーンによって、勇者であることが確認された。と言うことは、勇者は、身体によるのではなく、魂によって、判断されていることになる。つまり、分離した状態であれば、ムーンもテラjrも勇者になるということだ。つまり、2人の勇者がいるということになる。確かに、魔力量は、分散されて一人よりも不利ではあるが、もし、複数の聖剣や聖盾・聖防具があるなら、デメリットを上回るはずだ。
そこで、私は、聖剣の属性を調べることにした。もし、複製をつくることが可能であれば、2人目の勇者も戦えることになる。
以前お世話になったドワーフの鍛冶屋に相談することにした。私は、転移魔法で、ソーロン帝国のリーベンの街に移動して、サンドールに会いに行った。
「こんにちは! サンドールは、いるかな?」
「誰だ! 俺を呼び捨てにするのは?」
「オジサン、久しぶり」
「今度は、オジサンだと! これでも、わしは有名な鍛冶屋なんだぞ。名前ぐらい先に名乗れ!」
「ごめんなさい。以前、父に訊いていたので、まるで自分の事のように話してしまいました。私は、テラの子供のテラjrです」
「何! あのテラの息子だと。どうりで、生意気なわけだ」
「実は、サンドールさんに、折り入ってお願いがあって来たのです」
「何だ。わしは、金はないぞ」
「そんなことは、分かった居ますよ」
私は、家の中を見渡した。どう見ても、金持ちには見えない。
「おい、小僧、家の中を見渡すのじゃない」
サンドールも、少し恥ずかしいようだ。いつ壊れてもよさそうな家に、ごみのようなガラクタが積みあがっていた。
「この剣を見てくれますか?」
私は、アイテムボックスから、聖剣を取り出し、鞘から聖剣を抜き出して、サンドールの前にかざした。
「おぉ、見事な剣じゃな」
「そうでしょ。これと同じものを作って欲しいんだけど、出来ますか?」
「どれどれ、良く見せてくれ」
私は、聖剣を持ったまま、サンドールの横に並んだ。そして、サンドールが、聖剣を調べるに任せた。
「これは、すごい。どうやって作ったのか、さっぱりわからん」
「材質は、分りますか?」
「ウーン、物は、オリハルコンだが、それだけでは、このような剣にはならないだろう」
サンドールは、興味津々で、聖剣に見入っていた。そして、手を出して、自分で持とうとした。しかし、サンドールの手は、聖剣をすり抜けて、触ることが出来ない。
「わしには、触れないぞ」
「そうです。特定の条件を持った者しか、見ることも、触ることも出来ないのです」
「なるほど! では、テラjrよ、柄を外して、剣身だけにしてくれないか」
私は、サンドールに言われたように、柄を外して、剣身だけにして、サンドールが見 易いようにした。
「やっぱりな!」
「何か、分かったのですか?」
「思ったように、刻まれて居るわ」
「えっ、何が刻まれているのですか?」
「お主には、この模様が見えぬのか?」
「何か、記号のような物が刻まれているのは分かりますが、それが、何かは、よく分かりません」
「これは、ルーン文字と言って、太古の文字じゃよ。そして、その文字によって、その剣には、特殊な機能が備わっている」
「では、同じものが作れるのですか?」
「わからん。やってみないと。なんとも言えない」
「是非、やってみてください。費用なら、いくらでも出します」
「金の問題じゃない。お主が、助手を務めるのなら、試してみても良いが、どうじゃ」
「分かりました。何でも、手伝います」
「よし、それでは、始めよう」
私は、その日から、サンドールの元で、助手として住み込むことにした。でも、余りにも汚く、動きにくいので、侍女を数名呼んで、片付けさせた。そして、テラ・ワールドのリンダに思念伝達で連絡を取って、鍛冶屋を数名とオリハルコンなどの材料を送らせた。
また、ルーン文字を複写して、魔法学院のシルバに送った。その意味を解析して貰うことにした。
それから、私の魂の一部を分離して、ムーンとして働いて貰うことにした。そして、スピアにムーンと共に、新たな仲間を探す手伝いをして貰うことにした。
「それじゃ、スピア、頼むよ」
「うん。行ってきます」
スピアは、ムーンを背に乗せて、走り去っていった。まずは、スピアの仲間の中から、特に抜きんでている者を何人か、来て貰うことにした。スピアには、敵わないが、なかなか、優秀な者が見つかった。それは、ハプーンとラーンスだ。2人とも魔王軍と戦うことを了承してくれた。
「ハプーン、ラーンス。これから、よろしく」
「「はい。頑張ります」」
それから、私達は、偽の魔大陸に行き、魔人の中で、戦えそうな戦士を探すことにした。そのため、思念伝達でモリーロに連絡を取った。
「モリーロ、ムーンです」
「久しぶりだな。何か、用か?」
「実は、魔王軍と戦う戦士を探しているのですが、魔人族の中で、いませんか?」
「私に言われてもなぁ。あまり、人脈がないんだ」
「でも、私達では、最初から警戒されて、話を聞いて貰えません」
「そうだな。それでは、案内だけはするが、交渉は、自分でやってくれ」
「すみません。お願いします」
私達は、モリーロの居る偽の魔大陸まで、転移魔法陣で移動した。
「どうも、よろしく。こちらは、スピアとその仲間のハプーンとラーンスです」
「私は、魔人族の冒険者モリーロです。よろしく」
それから、私達はモリーロの案内で、魔人族の部落を順番に訪問し始めた。
しかし、それは、ムーンによって、勇者であることが確認された。と言うことは、勇者は、身体によるのではなく、魂によって、判断されていることになる。つまり、分離した状態であれば、ムーンもテラjrも勇者になるということだ。つまり、2人の勇者がいるということになる。確かに、魔力量は、分散されて一人よりも不利ではあるが、もし、複数の聖剣や聖盾・聖防具があるなら、デメリットを上回るはずだ。
そこで、私は、聖剣の属性を調べることにした。もし、複製をつくることが可能であれば、2人目の勇者も戦えることになる。
以前お世話になったドワーフの鍛冶屋に相談することにした。私は、転移魔法で、ソーロン帝国のリーベンの街に移動して、サンドールに会いに行った。
「こんにちは! サンドールは、いるかな?」
「誰だ! 俺を呼び捨てにするのは?」
「オジサン、久しぶり」
「今度は、オジサンだと! これでも、わしは有名な鍛冶屋なんだぞ。名前ぐらい先に名乗れ!」
「ごめんなさい。以前、父に訊いていたので、まるで自分の事のように話してしまいました。私は、テラの子供のテラjrです」
「何! あのテラの息子だと。どうりで、生意気なわけだ」
「実は、サンドールさんに、折り入ってお願いがあって来たのです」
「何だ。わしは、金はないぞ」
「そんなことは、分かった居ますよ」
私は、家の中を見渡した。どう見ても、金持ちには見えない。
「おい、小僧、家の中を見渡すのじゃない」
サンドールも、少し恥ずかしいようだ。いつ壊れてもよさそうな家に、ごみのようなガラクタが積みあがっていた。
「この剣を見てくれますか?」
私は、アイテムボックスから、聖剣を取り出し、鞘から聖剣を抜き出して、サンドールの前にかざした。
「おぉ、見事な剣じゃな」
「そうでしょ。これと同じものを作って欲しいんだけど、出来ますか?」
「どれどれ、良く見せてくれ」
私は、聖剣を持ったまま、サンドールの横に並んだ。そして、サンドールが、聖剣を調べるに任せた。
「これは、すごい。どうやって作ったのか、さっぱりわからん」
「材質は、分りますか?」
「ウーン、物は、オリハルコンだが、それだけでは、このような剣にはならないだろう」
サンドールは、興味津々で、聖剣に見入っていた。そして、手を出して、自分で持とうとした。しかし、サンドールの手は、聖剣をすり抜けて、触ることが出来ない。
「わしには、触れないぞ」
「そうです。特定の条件を持った者しか、見ることも、触ることも出来ないのです」
「なるほど! では、テラjrよ、柄を外して、剣身だけにしてくれないか」
私は、サンドールに言われたように、柄を外して、剣身だけにして、サンドールが見 易いようにした。
「やっぱりな!」
「何か、分かったのですか?」
「思ったように、刻まれて居るわ」
「えっ、何が刻まれているのですか?」
「お主には、この模様が見えぬのか?」
「何か、記号のような物が刻まれているのは分かりますが、それが、何かは、よく分かりません」
「これは、ルーン文字と言って、太古の文字じゃよ。そして、その文字によって、その剣には、特殊な機能が備わっている」
「では、同じものが作れるのですか?」
「わからん。やってみないと。なんとも言えない」
「是非、やってみてください。費用なら、いくらでも出します」
「金の問題じゃない。お主が、助手を務めるのなら、試してみても良いが、どうじゃ」
「分かりました。何でも、手伝います」
「よし、それでは、始めよう」
私は、その日から、サンドールの元で、助手として住み込むことにした。でも、余りにも汚く、動きにくいので、侍女を数名呼んで、片付けさせた。そして、テラ・ワールドのリンダに思念伝達で連絡を取って、鍛冶屋を数名とオリハルコンなどの材料を送らせた。
また、ルーン文字を複写して、魔法学院のシルバに送った。その意味を解析して貰うことにした。
それから、私の魂の一部を分離して、ムーンとして働いて貰うことにした。そして、スピアにムーンと共に、新たな仲間を探す手伝いをして貰うことにした。
「それじゃ、スピア、頼むよ」
「うん。行ってきます」
スピアは、ムーンを背に乗せて、走り去っていった。まずは、スピアの仲間の中から、特に抜きんでている者を何人か、来て貰うことにした。スピアには、敵わないが、なかなか、優秀な者が見つかった。それは、ハプーンとラーンスだ。2人とも魔王軍と戦うことを了承してくれた。
「ハプーン、ラーンス。これから、よろしく」
「「はい。頑張ります」」
それから、私達は、偽の魔大陸に行き、魔人の中で、戦えそうな戦士を探すことにした。そのため、思念伝達でモリーロに連絡を取った。
「モリーロ、ムーンです」
「久しぶりだな。何か、用か?」
「実は、魔王軍と戦う戦士を探しているのですが、魔人族の中で、いませんか?」
「私に言われてもなぁ。あまり、人脈がないんだ」
「でも、私達では、最初から警戒されて、話を聞いて貰えません」
「そうだな。それでは、案内だけはするが、交渉は、自分でやってくれ」
「すみません。お願いします」
私達は、モリーロの居る偽の魔大陸まで、転移魔法陣で移動した。
「どうも、よろしく。こちらは、スピアとその仲間のハプーンとラーンスです」
「私は、魔人族の冒険者モリーロです。よろしく」
それから、私達はモリーロの案内で、魔人族の部落を順番に訪問し始めた。
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