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第27章 ソーロン帝国の秘密編
2715.黒死病との戦い
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私は、急いで、ミヤーコ王国の都市シジンに転移魔法で移動した。そして、神殿長に面会を申し出た。
「私は、ムーンと言います。ヘノイ王国のガーベラから依頼を受けて黒死病の治療にやってきました。神殿長は、居られますか?」
「はい、暫くお待ちください」
神殿の入り口で、神官に声を掛けたが、街の中の様子とは異なり、余りにも、平然としすぎている。まるで、何も起こっていないかのような態度に、私は、驚いてしまった。
暫く、待って居ると、先ほどの神官が戻って来た。
「神殿長は、今、忙しいので、後日お会いしたいと仰っています。」
「 分りました。忙しいなら、結構です」
私は、足早に神殿の入り口から立ち去った。そして、協力が仰げそうな冒険者ギルドに行くことにした。
転移魔法で、冒険者ギルドの裏口に移動した。先ほどの神殿とは違い、冒険者ギルドは、混乱しているようだ。
「すみません。私は、ムーンと言います。ヘノイ王国から黒死病の治療にやってきました」
「えっ、黒死病が治療できるのか?」
「はい、ただ、すべての人が助かるかどうかは、分りません。治療が早く開始できれば、それだけ、助かる可能性が高くなります」
「分かった。それでは、直ぐに、治療を始めてくれ」
「黒死病は、人から人に感染していきます。そこで、既に感染している人と、感染してい居る可能性のある人と、健康な人を分けて治療したいと思います」
「分かった。それは、ここにいる冒険者に手伝って貰う。それで、まず、何をしたらいいのだ」
「街から少し離れて所に既に発症している人たちを集めたい。でも、その時に感染しないようにしてください」
私は、協力して貰えることで、少しは、安心した。サルビア達も、もうすぐやってくるが、あの神殿長のような態度では、仕事がはかどらない。却って、邪魔をされそうだ。それに対して、この冒険者達は、役に立ちそうだ。
私は、冒険者達に、感染予防の知識を伝えた。そして、テラ・ワールドの支店に送られてきた神具やストレプトマイシンを冒険者ギルドに運んで貰った。
私は、冒険者ギルドのギルド長に案内された街から少し離れた場所に隔離用の施設を土魔法で造った。そして、防護服で、感染を予防した冒険者達に患者を運んで貰った。更に、そこから少し離れた場所に軽傷者用の施設を造り、自力で移動できる人たちにその中で生活してもらうことにした。
暫くして、サルビア達がやって来たので、隔離施設での治療を任せることにした。
「サルビア、ご苦労様」
「ムーン、もう、来ていたのね」
「実は、報告があるんんだ。神殿の協力は望めないようだ」
「そう。もともと、当てにはしていなかったわ」
「そうか、それならいいけど。私は、少しがっかりだよ」
「へぇ、そうなんだ。何でも、一人でやるのが好きだと思っていたわ」
「サルビアが、そんなことを言うとは思っていなかったよ。まあ、いいか。それより、街はずれに、核利用施設を造ったので、そこで治療を始めてくれるかな?」
「分かった。直ぐに、そちらに向かうわ」
私は、サルビア達に隔離施設の場所を教えた。転移用の魔法陣は作っているのだけど、他の人の目もあるので、申し訳ないけど、馬車で、移動してもらうことにした。
私は、サルビアを見送った後、ペストの感染がこれ以上広がらないように、衛生環境の改善を図ることにした。
私は、思念伝達で、ガーベラに連絡を取った。
「ガーベラ、ムーンだけど、今、ミヤーコ王国に来ているのだけど、一応、感染者の隔離が終わったので、下水道工事に掛かろうと思っている。そこで、下水道工事の技術者を派遣してくれないかな?」
「いいわ。でも、少し早すぎない? まだ、黒死病の脅威は去っていないのよ」
「確かにそうだけど、神殿からは、協力を拒まれたんだ。だから、最低限のことをやって、この国から一刻も早く退散したいんだよ」
「わかったわ。すぐに、派遣するね」
「ありがとう」
「ミヤーコ王国の国王には、文句を言っておかないといけないわね」
「そうでね。今後の事もあるから、お願いするよ」
「それから、他の国の情報を集めてくれないかな? もしかすると、すでに、他の国にまで、感染が拡大しているかもしれないから」
「今の所、私の所への依頼はないけど。直ぐに、確認するね」
私は、ガーベラとの思念伝達を切った。そして、下水道工事の技術者が来るまでに、出来るだけの感染対策をしておくことにした。私は、街の下水道の中に入り、ねずみの駆除を始めた。まだ、本格的な下水道はないので、これは、直ぐに終わった。次に、感染者が出た家の浄化を行っていった。
次に他の街との人の出入りの監視と隣接している他の街や村の情報を冒険者ギルドにお願いした。
突然、テラ・ワールドの本店から、連絡があった。魔大陸への入り口に設置したアラームが鳴っているということだ。これまで、魔力を吸収して、魔大陸の魔力濃度を低く保っていたはずが、何故か、急激に増加したようだ。
魔力濃度が高まると魔火山の噴火や魔王の完全復活につながる。それは、避けないといけない。
私一人では、どうしようもない。直ぐに、ガーベラに相談することにした。
「私は、ムーンと言います。ヘノイ王国のガーベラから依頼を受けて黒死病の治療にやってきました。神殿長は、居られますか?」
「はい、暫くお待ちください」
神殿の入り口で、神官に声を掛けたが、街の中の様子とは異なり、余りにも、平然としすぎている。まるで、何も起こっていないかのような態度に、私は、驚いてしまった。
暫く、待って居ると、先ほどの神官が戻って来た。
「神殿長は、今、忙しいので、後日お会いしたいと仰っています。」
「 分りました。忙しいなら、結構です」
私は、足早に神殿の入り口から立ち去った。そして、協力が仰げそうな冒険者ギルドに行くことにした。
転移魔法で、冒険者ギルドの裏口に移動した。先ほどの神殿とは違い、冒険者ギルドは、混乱しているようだ。
「すみません。私は、ムーンと言います。ヘノイ王国から黒死病の治療にやってきました」
「えっ、黒死病が治療できるのか?」
「はい、ただ、すべての人が助かるかどうかは、分りません。治療が早く開始できれば、それだけ、助かる可能性が高くなります」
「分かった。それでは、直ぐに、治療を始めてくれ」
「黒死病は、人から人に感染していきます。そこで、既に感染している人と、感染してい居る可能性のある人と、健康な人を分けて治療したいと思います」
「分かった。それは、ここにいる冒険者に手伝って貰う。それで、まず、何をしたらいいのだ」
「街から少し離れて所に既に発症している人たちを集めたい。でも、その時に感染しないようにしてください」
私は、協力して貰えることで、少しは、安心した。サルビア達も、もうすぐやってくるが、あの神殿長のような態度では、仕事がはかどらない。却って、邪魔をされそうだ。それに対して、この冒険者達は、役に立ちそうだ。
私は、冒険者達に、感染予防の知識を伝えた。そして、テラ・ワールドの支店に送られてきた神具やストレプトマイシンを冒険者ギルドに運んで貰った。
私は、冒険者ギルドのギルド長に案内された街から少し離れた場所に隔離用の施設を土魔法で造った。そして、防護服で、感染を予防した冒険者達に患者を運んで貰った。更に、そこから少し離れた場所に軽傷者用の施設を造り、自力で移動できる人たちにその中で生活してもらうことにした。
暫くして、サルビア達がやって来たので、隔離施設での治療を任せることにした。
「サルビア、ご苦労様」
「ムーン、もう、来ていたのね」
「実は、報告があるんんだ。神殿の協力は望めないようだ」
「そう。もともと、当てにはしていなかったわ」
「そうか、それならいいけど。私は、少しがっかりだよ」
「へぇ、そうなんだ。何でも、一人でやるのが好きだと思っていたわ」
「サルビアが、そんなことを言うとは思っていなかったよ。まあ、いいか。それより、街はずれに、核利用施設を造ったので、そこで治療を始めてくれるかな?」
「分かった。直ぐに、そちらに向かうわ」
私は、サルビア達に隔離施設の場所を教えた。転移用の魔法陣は作っているのだけど、他の人の目もあるので、申し訳ないけど、馬車で、移動してもらうことにした。
私は、サルビアを見送った後、ペストの感染がこれ以上広がらないように、衛生環境の改善を図ることにした。
私は、思念伝達で、ガーベラに連絡を取った。
「ガーベラ、ムーンだけど、今、ミヤーコ王国に来ているのだけど、一応、感染者の隔離が終わったので、下水道工事に掛かろうと思っている。そこで、下水道工事の技術者を派遣してくれないかな?」
「いいわ。でも、少し早すぎない? まだ、黒死病の脅威は去っていないのよ」
「確かにそうだけど、神殿からは、協力を拒まれたんだ。だから、最低限のことをやって、この国から一刻も早く退散したいんだよ」
「わかったわ。すぐに、派遣するね」
「ありがとう」
「ミヤーコ王国の国王には、文句を言っておかないといけないわね」
「そうでね。今後の事もあるから、お願いするよ」
「それから、他の国の情報を集めてくれないかな? もしかすると、すでに、他の国にまで、感染が拡大しているかもしれないから」
「今の所、私の所への依頼はないけど。直ぐに、確認するね」
私は、ガーベラとの思念伝達を切った。そして、下水道工事の技術者が来るまでに、出来るだけの感染対策をしておくことにした。私は、街の下水道の中に入り、ねずみの駆除を始めた。まだ、本格的な下水道はないので、これは、直ぐに終わった。次に、感染者が出た家の浄化を行っていった。
次に他の街との人の出入りの監視と隣接している他の街や村の情報を冒険者ギルドにお願いした。
突然、テラ・ワールドの本店から、連絡があった。魔大陸への入り口に設置したアラームが鳴っているということだ。これまで、魔力を吸収して、魔大陸の魔力濃度を低く保っていたはずが、何故か、急激に増加したようだ。
魔力濃度が高まると魔火山の噴火や魔王の完全復活につながる。それは、避けないといけない。
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