68 / 270
第7章 テラ・ワールド編
706.テラ・ワールド
しおりを挟む
ウイドールの居るドワーフの村は、ドンゴと呼ばれていた。私達は、この村から、オリハルコン・綿花・布を購入していた。
ヘノイ王国とソーロン帝国の国境付近にあった農村は、ヘルーソと呼ばれていて、リーダー格の男であるオースネと取引をした。
それと共に、ドワーフのドンゴ村と共同で採鉱をしているカーノオ村の村長チョーソンと穀物と布の取引を約束した。
私は、これらの穀物や布やオリハルコンの鉱石を一旦蓄えておく倉庫を作ることにした。
ヘノイ王国では、森付きの土地が安く購入できる。というのも、森を開発するのには、多大な資金がいるから、平地と森をセットで、安く売り、開発してもらう積りみたいだ。
そこで、私達は、商業都市ブューラナと、ソーロン帝国との国境近くのコベーサの街の両方から、等距離にある西の端にある森付き土地を購入した。
広さからすると、一つの街がすっぽり入るほどの広さだったが、ほとんどが森だった。
私は、そこの土地を「テラ・ワールド」と名付けた。もちろん、正式な地名ではまだない。
まず、地下4階、地上3階の建物を作った。床の広さは、本部のあるブューラナの床面積の5倍の広さだ。将来的には、ここを拠点にしようと考えている。
次に、購入した敷地がはっきり分かるように、土魔法で、硬化して頑丈な高い壁を作って、取り囲んだ。高さは5mで、簡単には、飛び越えることはできない。一応、闇魔法で、壁を結界で覆っておいた。
次に、魔力が多い場所は色々と使い道があるので、森は残すことにした。それ以外の場所の木は、切り倒して、材木として積み上げた。
次に、木々が無くなり広々とした場所に、倉庫を作った。用途は、布やオリハルコンの鉱石を置いておくものだ。それとは、別にサイロを複数作った。簡単に上から穀物を入れることが出来る様に、床に転移魔法用の魔法陣を作り、それにリンクした魔法陣をサイロの天井に着けておいた。
それと、闇魔法で、サイロ全体を結界で覆った。これにより、低温で、一定の湿度を保ち、殺菌作用が働くようにした。当然、虫よけや害虫用のトラップ付きだ。
次に、ごっちゃ混ぜで運んできた穀物を種類別に、サイロに入れて行った。どれに、何が入っているのか、誰でも、分かるように、文字と共に色で区別した。
穀物の種類が増える度に、私は、サイロも増やしていった。また、量の多い穀物は、複数のサイロに入れて行った。すべての穀物の分類が終わった後に、それぞれの穀物用のサイロを予備として、1つずつ追加で、作っていった。足らなくなったら、また、創るつもりだ。
それから、各種サイロから、一定の穀物を小袋に入れて、それらの小袋をアイテムボックスに入れておいた。
それから、一つの建物を造り、「遠距離旅行用出入口」と看板を付けた。
建物の中は、複数のブースに分けて、それぞれの床に行先固定の転移用魔法陣を描いて行った。その魔方陣の中にポール上の台を作り、魔石を埋め込み、床の魔法陣にリンクさせた。それと、台の上にボタンを作り、魔法が使えなくても、魔法陣が起動するように、細工をしておいた。
これで、魔法が使えない人でも、転移魔法が使える。ただし、固定された場所にしか、行けないが。
更に、各ブースに闇魔法で、結界で覆っておいた。これは、私が許可した者、つまり、従業員と私が認めた者しか、魔法陣の中に入れないようにした。
落ち着いたら、まず、リンダに操作して貰うつもりだ。
「スピア、おいで。これから、ブューラナの商業ギルドに行くよ」
「うん。行く」
「今日は、スピアに魔法を起動して貰うよ。このボタンを押してみて」
「うん。押すよ」
スピアがボタンを押すと、転移魔法が起動して、従業員のシルバがいる本店に移動した。
「やったね。スピアも転移魔法を使えるようになったね」
「うん、移動した」
私達は、1階に行き、シルバに挨拶をした。
「こんにちは。私はテラ、こっちは、スピア。よろしくね」
「私は、シルバと言います。サルビアさんに雇ってもらいました」
「そうだね。でも、今は、リンダに雇ってもらっていると思ってね。サルビアは、暫く帰ってこないから」
「そうですか、知りませんでした」
「気にしなくていいよ。今まで通り、シルバが、この店を管理していくことに変りは、ないから」
「はい、わかりました」
「シルバ、一つ聞いてもいい?」
「はい、何でしょうか」
「今の仕事に満足している?」
「はい、十分な給金を貰っているので、満足です」
「そんなことを聞いているのじゃないのよ」
「えっ、すみません。早トチリしました」
「いいのよ。言い方が悪かったわね。仕事内容に満足してるかってことよ。
今は、簡単な作業しか、任せていないけど、それで、満足してる?」
「少し、暇です。こんなこと言うと怒られそうですが、私が、働いているのは、1日に1時間ぐらいです」
「別に、仕事の量で、給料を減らそうとなんて、思っていないよ。それより、仕事内容に応じて、給料はどんどん上がっていくよ。もっと、貰いたいかな?シルバは」
「はい、もっと、仕事をしたいです。自分の能力を確かめたいです」
「良かった。その言葉を聞きたかったの。それでは、工房にいるリンダに連絡をとって、あなたの代わりを雇ってもらいなさい。それから、できるだけ早くその人に仕事を覚えて貰い、あなたの手がいらない状態にしてね」
「はい、早速、連絡を取ります」
「それじゃ、またね」
私達は、シルバを別れた。それから、リンダに会いに行った。
ヘノイ王国とソーロン帝国の国境付近にあった農村は、ヘルーソと呼ばれていて、リーダー格の男であるオースネと取引をした。
それと共に、ドワーフのドンゴ村と共同で採鉱をしているカーノオ村の村長チョーソンと穀物と布の取引を約束した。
私は、これらの穀物や布やオリハルコンの鉱石を一旦蓄えておく倉庫を作ることにした。
ヘノイ王国では、森付きの土地が安く購入できる。というのも、森を開発するのには、多大な資金がいるから、平地と森をセットで、安く売り、開発してもらう積りみたいだ。
そこで、私達は、商業都市ブューラナと、ソーロン帝国との国境近くのコベーサの街の両方から、等距離にある西の端にある森付き土地を購入した。
広さからすると、一つの街がすっぽり入るほどの広さだったが、ほとんどが森だった。
私は、そこの土地を「テラ・ワールド」と名付けた。もちろん、正式な地名ではまだない。
まず、地下4階、地上3階の建物を作った。床の広さは、本部のあるブューラナの床面積の5倍の広さだ。将来的には、ここを拠点にしようと考えている。
次に、購入した敷地がはっきり分かるように、土魔法で、硬化して頑丈な高い壁を作って、取り囲んだ。高さは5mで、簡単には、飛び越えることはできない。一応、闇魔法で、壁を結界で覆っておいた。
次に、魔力が多い場所は色々と使い道があるので、森は残すことにした。それ以外の場所の木は、切り倒して、材木として積み上げた。
次に、木々が無くなり広々とした場所に、倉庫を作った。用途は、布やオリハルコンの鉱石を置いておくものだ。それとは、別にサイロを複数作った。簡単に上から穀物を入れることが出来る様に、床に転移魔法用の魔法陣を作り、それにリンクした魔法陣をサイロの天井に着けておいた。
それと、闇魔法で、サイロ全体を結界で覆った。これにより、低温で、一定の湿度を保ち、殺菌作用が働くようにした。当然、虫よけや害虫用のトラップ付きだ。
次に、ごっちゃ混ぜで運んできた穀物を種類別に、サイロに入れて行った。どれに、何が入っているのか、誰でも、分かるように、文字と共に色で区別した。
穀物の種類が増える度に、私は、サイロも増やしていった。また、量の多い穀物は、複数のサイロに入れて行った。すべての穀物の分類が終わった後に、それぞれの穀物用のサイロを予備として、1つずつ追加で、作っていった。足らなくなったら、また、創るつもりだ。
それから、各種サイロから、一定の穀物を小袋に入れて、それらの小袋をアイテムボックスに入れておいた。
それから、一つの建物を造り、「遠距離旅行用出入口」と看板を付けた。
建物の中は、複数のブースに分けて、それぞれの床に行先固定の転移用魔法陣を描いて行った。その魔方陣の中にポール上の台を作り、魔石を埋め込み、床の魔法陣にリンクさせた。それと、台の上にボタンを作り、魔法が使えなくても、魔法陣が起動するように、細工をしておいた。
これで、魔法が使えない人でも、転移魔法が使える。ただし、固定された場所にしか、行けないが。
更に、各ブースに闇魔法で、結界で覆っておいた。これは、私が許可した者、つまり、従業員と私が認めた者しか、魔法陣の中に入れないようにした。
落ち着いたら、まず、リンダに操作して貰うつもりだ。
「スピア、おいで。これから、ブューラナの商業ギルドに行くよ」
「うん。行く」
「今日は、スピアに魔法を起動して貰うよ。このボタンを押してみて」
「うん。押すよ」
スピアがボタンを押すと、転移魔法が起動して、従業員のシルバがいる本店に移動した。
「やったね。スピアも転移魔法を使えるようになったね」
「うん、移動した」
私達は、1階に行き、シルバに挨拶をした。
「こんにちは。私はテラ、こっちは、スピア。よろしくね」
「私は、シルバと言います。サルビアさんに雇ってもらいました」
「そうだね。でも、今は、リンダに雇ってもらっていると思ってね。サルビアは、暫く帰ってこないから」
「そうですか、知りませんでした」
「気にしなくていいよ。今まで通り、シルバが、この店を管理していくことに変りは、ないから」
「はい、わかりました」
「シルバ、一つ聞いてもいい?」
「はい、何でしょうか」
「今の仕事に満足している?」
「はい、十分な給金を貰っているので、満足です」
「そんなことを聞いているのじゃないのよ」
「えっ、すみません。早トチリしました」
「いいのよ。言い方が悪かったわね。仕事内容に満足してるかってことよ。
今は、簡単な作業しか、任せていないけど、それで、満足してる?」
「少し、暇です。こんなこと言うと怒られそうですが、私が、働いているのは、1日に1時間ぐらいです」
「別に、仕事の量で、給料を減らそうとなんて、思っていないよ。それより、仕事内容に応じて、給料はどんどん上がっていくよ。もっと、貰いたいかな?シルバは」
「はい、もっと、仕事をしたいです。自分の能力を確かめたいです」
「良かった。その言葉を聞きたかったの。それでは、工房にいるリンダに連絡をとって、あなたの代わりを雇ってもらいなさい。それから、できるだけ早くその人に仕事を覚えて貰い、あなたの手がいらない状態にしてね」
「はい、早速、連絡を取ります」
「それじゃ、またね」
私達は、シルバを別れた。それから、リンダに会いに行った。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる