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第3章 従魔編
309.メイソンの仲間(2)
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魔物の群れに囲まれている人間達の中にメイソンの仲間もいた。メイソンは、急いで、魔物の群れの中に飛び込もうとしていた。私は、メイソンの手を掴み、飛び込むのを止めさせた。
「だめ、飛び込んじゃ」
「おい、離せ。助けないと」
「だめ、行ったらだめ。スピアの邪魔」
「何! 邪魔だと」
「そうだよ。邪魔だよ。じっと、見ていてね」
「よく、そんなに、落ち着いて居れるな。心配じゃないのか?」
「うん、心配していない」
「うー、何も言えない。また、腹が立って来た」
「寝ててもいいよ。立ってなくても」
「また、バカにした。まあ、いいよ。助けてくれれば」
「最初から、そのつもりだよ。
心配そうだから、状況を説明するね。メイソンの仲間ほ5人だね。それ以外は、どうも、冒険者ギルドから、依頼を受けたパーティーが2組いるみたい。
どちらも、Aクラスのパーティーだよ」
「そうか、それなら、安心だな」
「でも、そのAクラスのパーティー2組が苦戦しているのは、わかる?」
「魔物の群れに囲まれているからな。俺でもわかるよ」
「本当? わかるの?」
「また、バカにした。それじゃ、囲まれていること以外に何があるんだ」
「例えば、取り囲んでいる魔物がスライムなら、心配する?」
「するわけないだろ。そんな、弱い魔物が何匹いても、関係ないだろう」
「そうだよ。だから?」
「強い魔物に取り囲まれているってことか」
「正解。それで?」
「一寸待て、もう一度見て見るから。おぉー」
「よく見た?」
「こりゃ、無理だ。全滅だ」
「このままでは、そうなるね」
私は、まず、人間達を闇魔法の結界で覆った。
次に、後ろに控えているオーク20匹に、火壁を連続で、放った。
2匹に1回ずつ打ち込んだ。
次に、オークの前に居たホブゴブリンに、風壁を連続で放った。今度も、2匹に1回ずつ打ち込んだ。
ホブゴブリンの前にゴブリンは、放っておいた。
5匹いたサーペイントは、いつの間にか消えていた。
残った魔物は、スピアが一瞬で倒した。スピアは、魔石やドロップアイテムを回収している。それも、一瞬だった。
私とメイソンは、ゆっくりと、冒険者たちの所に近づいて行った。
「あっ、兄貴、来てくれたんですか」
メイソンの仲間が、メイソンに気が付き、走って来た。
「よお、無事だったか」
「はい、冒険者ギルドから、派遣されてきた冒険者達に助けて貰いました」
「兄貴は、どうして、ここに?」
「冒険者ギルドに依頼を出したが、全く報告がないので、心配で、やって来た」
「兄貴が、依頼を出してくれたんですか。ありがとうございました」
「いや、お前たちが無事なら、それでいい」
「心配かけて、すみません」
「これからは、用心するんだぞ」
「はい、兄貴。ところで、横にいるのは、兄貴の子供ですか? 初めて見ますが」
「おい、余計な事は言うな」
「えぇ。どうして? 兄貴、子供に怯えていませんか?」
「バカ、何度もいわすな! 子供は、禁句だ」
「だれが、子供だって? メイソン、子供って言ったな! 許さないよ」
「俺が、いや、すみません。二度といいませんから」
「絶対だぞ」
メイソンは、頭を下げている。横にいる仲間の頭も無理やり下げさせていた。
スピアが、私の隣に戻って来た。私は、スピアの腰に抱き付いて、ブランコの様に揺れていた。
「メイソン、私達は帰るけど、いいか?」
「あぁ、ありがとう。後は、何とかなると思う」
「それじゃ、バイバイ」
私達は、素早く、その場を離れ、一つ上の階層から、転移魔法で店まで移動した。
1階で、無人販売用の機械の商品を確認して、補充しておいた。ついでに、溜まっている金貨を回収した。金貨を合計で、312枚だった。
私達は、そのまま、店を開けた状態で、商業ギルドに向かった。
「こんにちは! リンダ姉」
「はい、こんな時間にどうしたの?」
「この間言っていた無人販売用の機械の清算してきた」
「そう、それで、どうだった?」
「借りてから、今日までで、金貨312枚になっていたよ」
「それで、商品の仕入れ値はいくら?」
「全部、自分で作っているよ。材料の薬草も、自分で採取しているよ」
「そう、すると、費用は、無人販売用の機械のレンタル料だけね。
1台当たり、月金貨10枚だから、2台で、金貨20枚ね。
テラとスピアは、ほとんど、ダンジョンの中に居るので、午前中だけ、作業していると考えるよ。
すると、午前中に2人で6時間で、一月に180時間ね。1時間に金貨1枚として、一月に、金貨200枚は、費用として考えられるね。
これを収入から引いて、金貨112枚が、儲けになるね」
「大体そうだね。それって、儲かっているの? どうなの?」
「そうね。微妙ね。あの物件が、販売価格が金貨2000枚だから、2年で購入できるということになるよね」
「だいたい、そうだね」
「だから、微妙なの。レンタル料が月に金貨40枚で、1年に約500枚、4年で2000枚。つまり、レンタル料の倍儲けているってことなので、儲けてはいるけど、凄い! ってほどじゃないのね」
「そうか、今の倍以上でないと、凄いってならないのね」
「そうよ。でも、悪くないね」
「ありがとう、頑張るね。リンダ姉、また、教えてね」
「だめ、飛び込んじゃ」
「おい、離せ。助けないと」
「だめ、行ったらだめ。スピアの邪魔」
「何! 邪魔だと」
「そうだよ。邪魔だよ。じっと、見ていてね」
「よく、そんなに、落ち着いて居れるな。心配じゃないのか?」
「うん、心配していない」
「うー、何も言えない。また、腹が立って来た」
「寝ててもいいよ。立ってなくても」
「また、バカにした。まあ、いいよ。助けてくれれば」
「最初から、そのつもりだよ。
心配そうだから、状況を説明するね。メイソンの仲間ほ5人だね。それ以外は、どうも、冒険者ギルドから、依頼を受けたパーティーが2組いるみたい。
どちらも、Aクラスのパーティーだよ」
「そうか、それなら、安心だな」
「でも、そのAクラスのパーティー2組が苦戦しているのは、わかる?」
「魔物の群れに囲まれているからな。俺でもわかるよ」
「本当? わかるの?」
「また、バカにした。それじゃ、囲まれていること以外に何があるんだ」
「例えば、取り囲んでいる魔物がスライムなら、心配する?」
「するわけないだろ。そんな、弱い魔物が何匹いても、関係ないだろう」
「そうだよ。だから?」
「強い魔物に取り囲まれているってことか」
「正解。それで?」
「一寸待て、もう一度見て見るから。おぉー」
「よく見た?」
「こりゃ、無理だ。全滅だ」
「このままでは、そうなるね」
私は、まず、人間達を闇魔法の結界で覆った。
次に、後ろに控えているオーク20匹に、火壁を連続で、放った。
2匹に1回ずつ打ち込んだ。
次に、オークの前に居たホブゴブリンに、風壁を連続で放った。今度も、2匹に1回ずつ打ち込んだ。
ホブゴブリンの前にゴブリンは、放っておいた。
5匹いたサーペイントは、いつの間にか消えていた。
残った魔物は、スピアが一瞬で倒した。スピアは、魔石やドロップアイテムを回収している。それも、一瞬だった。
私とメイソンは、ゆっくりと、冒険者たちの所に近づいて行った。
「あっ、兄貴、来てくれたんですか」
メイソンの仲間が、メイソンに気が付き、走って来た。
「よお、無事だったか」
「はい、冒険者ギルドから、派遣されてきた冒険者達に助けて貰いました」
「兄貴は、どうして、ここに?」
「冒険者ギルドに依頼を出したが、全く報告がないので、心配で、やって来た」
「兄貴が、依頼を出してくれたんですか。ありがとうございました」
「いや、お前たちが無事なら、それでいい」
「心配かけて、すみません」
「これからは、用心するんだぞ」
「はい、兄貴。ところで、横にいるのは、兄貴の子供ですか? 初めて見ますが」
「おい、余計な事は言うな」
「えぇ。どうして? 兄貴、子供に怯えていませんか?」
「バカ、何度もいわすな! 子供は、禁句だ」
「だれが、子供だって? メイソン、子供って言ったな! 許さないよ」
「俺が、いや、すみません。二度といいませんから」
「絶対だぞ」
メイソンは、頭を下げている。横にいる仲間の頭も無理やり下げさせていた。
スピアが、私の隣に戻って来た。私は、スピアの腰に抱き付いて、ブランコの様に揺れていた。
「メイソン、私達は帰るけど、いいか?」
「あぁ、ありがとう。後は、何とかなると思う」
「それじゃ、バイバイ」
私達は、素早く、その場を離れ、一つ上の階層から、転移魔法で店まで移動した。
1階で、無人販売用の機械の商品を確認して、補充しておいた。ついでに、溜まっている金貨を回収した。金貨を合計で、312枚だった。
私達は、そのまま、店を開けた状態で、商業ギルドに向かった。
「こんにちは! リンダ姉」
「はい、こんな時間にどうしたの?」
「この間言っていた無人販売用の機械の清算してきた」
「そう、それで、どうだった?」
「借りてから、今日までで、金貨312枚になっていたよ」
「それで、商品の仕入れ値はいくら?」
「全部、自分で作っているよ。材料の薬草も、自分で採取しているよ」
「そう、すると、費用は、無人販売用の機械のレンタル料だけね。
1台当たり、月金貨10枚だから、2台で、金貨20枚ね。
テラとスピアは、ほとんど、ダンジョンの中に居るので、午前中だけ、作業していると考えるよ。
すると、午前中に2人で6時間で、一月に180時間ね。1時間に金貨1枚として、一月に、金貨200枚は、費用として考えられるね。
これを収入から引いて、金貨112枚が、儲けになるね」
「大体そうだね。それって、儲かっているの? どうなの?」
「そうね。微妙ね。あの物件が、販売価格が金貨2000枚だから、2年で購入できるということになるよね」
「だいたい、そうだね」
「だから、微妙なの。レンタル料が月に金貨40枚で、1年に約500枚、4年で2000枚。つまり、レンタル料の倍儲けているってことなので、儲けてはいるけど、凄い! ってほどじゃないのね」
「そうか、今の倍以上でないと、凄いってならないのね」
「そうよ。でも、悪くないね」
「ありがとう、頑張るね。リンダ姉、また、教えてね」
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