光と陰がまじわる日（未完成）

最終章帰還

帰還#14

優は思い出した様に影を指差し、目を大きく見開き、問いかける。

「思い出した！あの時の影か！何年ぶりだろうか、今思えばとんでもない事させやがって…なぁあの黒いヤツまだあるか？」

優は完全に中毒になっていた、あの時の快楽が今もなお忘れられずにいたのだ。

「くっわはは！あぁあるよ、欲しけりゃ幾らでもくれてやるが、今はそれどころじゃないだろ？それに約束破る奴に、余りやりたくないね…」

涎をダラダラと垂らしながら、必死に手を指し延ばす優は、気が動転している。

「頼むよ、後一回だけでいいんだ、あの快楽をもう一度味わいたいんだ、お前が居なくなってから色々大変だったんだぞ、母ちゃんは変な宗教にハマるし、黒いの食べなくなってから身体は光る様になるわで…」

優は影に背を向け、座り込むとブツブツと愚痴を垂れている。

「お前には苦労かけたな、長らくお前を観察していたが、お前ら人間は愚かなだな、後先考えずいっときの快楽のみで世界を滅ぼそうとしている、もう地球は駄目だ、あーなっては俺1人ではどうにもならん、あの人が居てくれば別だかな…」

影は、操縦盤から飛び降りとスタスタと何処かに行ってしまったそうな…続く