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第16章五つの玉錚々のレクイエム

錚々のレクイエム#19

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湖に張り詰めるような空気が漂う中、フルミは老人の後を追って行く事にした。

「このまま黙って帰れないからな、それに何か引っかかるんだよな、あの爺さん…」

お爺さんの動きは遅く、何度も後ろを振り向くものだから、フルミは植物に変幻し絶妙な距離を保つ。

「ここまで来れば、もう大丈夫じゃろ、妖精を騙すのも神経使うから大変だわい、何がブルジョアだよ、妖精が馬鹿で助かるのぅ」

なんと、老人は妖精を騙す為に半分溶けた顔のお面を付けいたのです、それを草陰から見ていたフルミは、細笑みながら草むらから飛び出した。

「おい!じじい!全て見させて貰ったぞ!そのお面で妖精を騙し、何を企んでいるんだ!」

相当びっくりしたのだろう、口が顔の半分ぐらいまで開き、しばらく見つめ合いが始まったそうな…続く
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