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35 スピード勝負
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結婚詐欺師。特殊スキル、契約必遂。
どうも、彼に約束したことは、必ず守られるというスキルのようだ。それにしても、結婚詐欺師って。母は知った上で側付きにしているのだよな?
考えるうちにもサクの手が俺に伸びる。エイリークもスキル効果で動けないようだ。
「ちょっと待った。私はあなたと賭けをしたい」
手が止まった。俺は畳み掛ける。
「女王は私をあなたに委ねる約束をしたらしいけれど、それは私の預かり知らぬこと。だから、私は改めてあなたと賭けをする権利がある。負けたら、あなたの物になるわ」
「ユリア様」
「ユリアっ」
エイリークと女王が同時に口を開く。
「いいだろう。どんな賭けだ?」
サクはニヤニヤしながら応じた。詐欺師である。イカサマの手口も、よく知っているに違いない。
「その前に。あなたが負けたら、城を出て、女王とは関わらないこと」
「えっ」
驚きの声を上げたのは、女王だった。俺は、仕返しとばかりに、冷たい視線を送る。
「母上が勝手に私を景品にしたのです。私も同じことをしただけ。そんなに、この男に未練があるのですか?」
「ぐっ。そ、そんなことないわよっ。サクは負け知らずだし、心配してない」
母は真っ赤になって否定し、恐らく無意識にだが、息子を捨てて男の味方をした。
見てはいけないものを、見てしまった気がした。
俺が生まれる前に夫を亡くし、孤閨を守って死んだ母である。来世は男に囲まれたい、と願ったのかもしれない。どうせ今は他人だ。責める気は、もとよりない。
女王の言葉を聞いたサクが、下品な笑い声を上げた。これは気に障る。
隣国が混乱しようが俺の知ったこっちゃないし、女王の男の趣味を批判する立場でもないが、元母から彼を引き剥がすのは、元息子として親孝行のつもりだった。
女王が詐欺師を側近に使うのは、外聞が悪かろう。いや、正直に言おう。俺は、この男が気に食わない。だから、潰す。
「承知した。何を使って勝負する? 選ばせてやろう」
「ありがとう。助かるわ」
俺はできるだけ可愛らしく、にっこり笑った。サクも笑みを返す。余裕である。
「ユリア様」
エイリークが耳元で囁く。息がかかってゾクゾクする。最近、彼とヤっていないから、敏感になっている。
「勝算はおありですか?」
「ないな」
すっ、と正面に回られた。暗色の瞳が俺を見つめる。
「必ず、勝ってください」
「ありがとう。んー、まあ、頑張るよ」
あまり真剣に見つめられると、照れる。
「俺の物になるんだから、触らないでくれよ」
サクがふざけた声を出す。エイリークは大人しく引っ込んだ。これはスキル効果なのか?
「インチキはなし、ですよ」
「へええ。で、何するの?」
サクは不正をする気満々である。
「トランプの、スピード。一回勝負」
「‥‥いいだろう」
俺の提案は、彼の意表を突いたようである。ゲームを知っていてくれて、手間が省けた。
スピードは、一対一のカードゲームである。
トランプを黒と赤、すなわちスペードとクラブ、ハートとダイヤの二つに分け、一つずつプレイヤーに手札として持たせる。
プレーヤーは各々の手札をシャッフルしてから、ランダムに四枚をオープンし、自席の前に並べる。
さらに手札の山から一枚をめくり、同時に中央へオープンする。
その二枚に書かれた数字とつながる数字のカードが、先に並べた四枚の中にあれば、上へ重ねて置くことができる。相手の出した手札につながる数字でも構わない。
例えば、場に出たカードがスペードのAとダイヤの八だったら、スートを問わず、K、二、七、九のつくカードを重ねることができる。
オープンカードが四枚を下回ったら、手札の山から補充する。
どちらも重ねるカードが出せない場合は、互いに手札の山から新たな一枚をめくり、そこからやり直す。
早く手札を使い切った方の勝ちである。
単純なだけに、インチキをしにくい。
色でカードを分けるから、自分の手札を相手に押し付ければすぐバレるし、重ねやすいカードを仕込んでも、消費すべき自分の手札が増えるだけである。
出されたカードから、自分の手持ちと相手の手持ちを確認し、更に残りの札を計算した上で、相手より先にカードを出し、着実に手札を減らしていく。運よりも判断力と手の物理的なスピードが求められる。
カイサ女王が召使を呼び、新しいトランプを持って来させた。
俺たちはソファに向き合って座り、ローテーブルを挟んで勝負を始めた。
結果、俺が勝った。
奴は、手札を混ぜず、順番通りに出す方法を使ってきた。道義的にも、インチキである。
「ちゃんと、シャッフルしたぜ。凄い偶然も、あったものだな」
サクは、ニヤニヤしながら言ったものである。
俺の予想通りだった。
だから、奴は俺の晒した手札を見ても、文句を言えなかった。
俺の手札もまた、順番通りに並んでいた。ただし、数字はサクとずれている。
両者の条件が同じなら、あとは判断力と手のスピード勝負である。
サクが前世と現世でどんな人生を送ってきたのか知らないが、前世で定年のない頭を使う職業に就き、現世で平民としてたくましく生きてきた俺の若い肉体に、奴が勝てる訳はなかった。
互いに自分の手札に重ねていく間を縫って、俺が奴の台札に自分の数字を割り込ませた時点で、勝負はついていた。
「インチキだ」
俺が先に手札を始末した後、手持ちの札を投げ出したサクが、言った。
「ちゃんと、シャッフルしましたよ。最初にお互い確認しましたよね?」
俺は席を立つ。サクの背後から、覗き込んでいたカイサ女王の顔も、強張っている。
「約束は、ちゃんと守ってくださいね。守らなかった場合のペナルティって、あるんですか?」
返事はない。聞く必要はなかった。
サクは、急にギクシャクとした動きで立ち上がると、扉へ向かって歩き出した。
「サク、行かないで」
カイサ女王の止める声に、サクは首だけ捻じ曲げた。
「ダメなんだよ。契約は成立した。世話になったな。あばよ」
喋る間にも足はどんどん進む。扉を開けて、彼は姿を消した。使う側にも恐ろしい能力だ。変な約束をしなくてよかった。
例えば、これまでサクが騙した女が復讐を始める、と言ったら、前世や今世で亡くなっている女性たちが、蘇るかもしれない。彼は、恐らく息をするように、人を騙してきたに違いないのだ。
エイリークがトランプを片付ける。放っておいたらいいのに、習慣が抜けないと見える。
「サクさんは、母上の昔の恋人ですか?」
彼を待つついでに聞いてみた。
「ち、違うわよっ。大学時代にちょっと一緒に遊んだだけで‥‥今世だって、あいつがしくじったのを助けてやった代わりに、近くで使ってやっただけよ」
女王はまたも真っ赤になって言い張った。怪しいが、突っ込む意味もない。
エイリークの片付けが終わったので、俺は別れの挨拶に入った。
「それでは、これで失礼します。母上に、お会いできてよかったです。お招きありがとうございました」
「帰らなくたっていいでしょ。ここはあなたの家よ。いい男も大勢いるわ。好きな人を選んで結婚したら、領地も爵位もつけてあげる」
「お言葉ですが」
俺の声は、自分でも驚くほど醒めていた。勝手に口が動き、するすると言葉が流れ出る。
「今世の私とあなたは、全くの他人です。あなたの集めたコレクションに興味はありません。私にはすでに愛する人がいて、それで充分です。しかも、あなたは彼を女と侮り、サクさんに陵辱させようとしていましたよね? 私は、そのような方と関わりを持ちたくありません。幸いにも、私はあなたの民ではなく、隣国に属します。今後、私たちに手出しをなさらないでくださるよう、お願いいたします」
そして、相変わらず肩に鳩を乗せたエイリークの手を引き、扉へ向かった。
「ユリア」
女王の声に、扉の陰から顔を出した。カイサ女王が、小さく見えた。ふと、晩年の母と姿が重なった。
「幸せに」
「母上も、お幸せに」
俺は扉を閉めた。外で待ち受けていた召使に、出口まで案内させる。
追われもせず、連れ戻されもしなかった。
どうも、彼に約束したことは、必ず守られるというスキルのようだ。それにしても、結婚詐欺師って。母は知った上で側付きにしているのだよな?
考えるうちにもサクの手が俺に伸びる。エイリークもスキル効果で動けないようだ。
「ちょっと待った。私はあなたと賭けをしたい」
手が止まった。俺は畳み掛ける。
「女王は私をあなたに委ねる約束をしたらしいけれど、それは私の預かり知らぬこと。だから、私は改めてあなたと賭けをする権利がある。負けたら、あなたの物になるわ」
「ユリア様」
「ユリアっ」
エイリークと女王が同時に口を開く。
「いいだろう。どんな賭けだ?」
サクはニヤニヤしながら応じた。詐欺師である。イカサマの手口も、よく知っているに違いない。
「その前に。あなたが負けたら、城を出て、女王とは関わらないこと」
「えっ」
驚きの声を上げたのは、女王だった。俺は、仕返しとばかりに、冷たい視線を送る。
「母上が勝手に私を景品にしたのです。私も同じことをしただけ。そんなに、この男に未練があるのですか?」
「ぐっ。そ、そんなことないわよっ。サクは負け知らずだし、心配してない」
母は真っ赤になって否定し、恐らく無意識にだが、息子を捨てて男の味方をした。
見てはいけないものを、見てしまった気がした。
俺が生まれる前に夫を亡くし、孤閨を守って死んだ母である。来世は男に囲まれたい、と願ったのかもしれない。どうせ今は他人だ。責める気は、もとよりない。
女王の言葉を聞いたサクが、下品な笑い声を上げた。これは気に障る。
隣国が混乱しようが俺の知ったこっちゃないし、女王の男の趣味を批判する立場でもないが、元母から彼を引き剥がすのは、元息子として親孝行のつもりだった。
女王が詐欺師を側近に使うのは、外聞が悪かろう。いや、正直に言おう。俺は、この男が気に食わない。だから、潰す。
「承知した。何を使って勝負する? 選ばせてやろう」
「ありがとう。助かるわ」
俺はできるだけ可愛らしく、にっこり笑った。サクも笑みを返す。余裕である。
「ユリア様」
エイリークが耳元で囁く。息がかかってゾクゾクする。最近、彼とヤっていないから、敏感になっている。
「勝算はおありですか?」
「ないな」
すっ、と正面に回られた。暗色の瞳が俺を見つめる。
「必ず、勝ってください」
「ありがとう。んー、まあ、頑張るよ」
あまり真剣に見つめられると、照れる。
「俺の物になるんだから、触らないでくれよ」
サクがふざけた声を出す。エイリークは大人しく引っ込んだ。これはスキル効果なのか?
「インチキはなし、ですよ」
「へええ。で、何するの?」
サクは不正をする気満々である。
「トランプの、スピード。一回勝負」
「‥‥いいだろう」
俺の提案は、彼の意表を突いたようである。ゲームを知っていてくれて、手間が省けた。
スピードは、一対一のカードゲームである。
トランプを黒と赤、すなわちスペードとクラブ、ハートとダイヤの二つに分け、一つずつプレイヤーに手札として持たせる。
プレーヤーは各々の手札をシャッフルしてから、ランダムに四枚をオープンし、自席の前に並べる。
さらに手札の山から一枚をめくり、同時に中央へオープンする。
その二枚に書かれた数字とつながる数字のカードが、先に並べた四枚の中にあれば、上へ重ねて置くことができる。相手の出した手札につながる数字でも構わない。
例えば、場に出たカードがスペードのAとダイヤの八だったら、スートを問わず、K、二、七、九のつくカードを重ねることができる。
オープンカードが四枚を下回ったら、手札の山から補充する。
どちらも重ねるカードが出せない場合は、互いに手札の山から新たな一枚をめくり、そこからやり直す。
早く手札を使い切った方の勝ちである。
単純なだけに、インチキをしにくい。
色でカードを分けるから、自分の手札を相手に押し付ければすぐバレるし、重ねやすいカードを仕込んでも、消費すべき自分の手札が増えるだけである。
出されたカードから、自分の手持ちと相手の手持ちを確認し、更に残りの札を計算した上で、相手より先にカードを出し、着実に手札を減らしていく。運よりも判断力と手の物理的なスピードが求められる。
カイサ女王が召使を呼び、新しいトランプを持って来させた。
俺たちはソファに向き合って座り、ローテーブルを挟んで勝負を始めた。
結果、俺が勝った。
奴は、手札を混ぜず、順番通りに出す方法を使ってきた。道義的にも、インチキである。
「ちゃんと、シャッフルしたぜ。凄い偶然も、あったものだな」
サクは、ニヤニヤしながら言ったものである。
俺の予想通りだった。
だから、奴は俺の晒した手札を見ても、文句を言えなかった。
俺の手札もまた、順番通りに並んでいた。ただし、数字はサクとずれている。
両者の条件が同じなら、あとは判断力と手のスピード勝負である。
サクが前世と現世でどんな人生を送ってきたのか知らないが、前世で定年のない頭を使う職業に就き、現世で平民としてたくましく生きてきた俺の若い肉体に、奴が勝てる訳はなかった。
互いに自分の手札に重ねていく間を縫って、俺が奴の台札に自分の数字を割り込ませた時点で、勝負はついていた。
「インチキだ」
俺が先に手札を始末した後、手持ちの札を投げ出したサクが、言った。
「ちゃんと、シャッフルしましたよ。最初にお互い確認しましたよね?」
俺は席を立つ。サクの背後から、覗き込んでいたカイサ女王の顔も、強張っている。
「約束は、ちゃんと守ってくださいね。守らなかった場合のペナルティって、あるんですか?」
返事はない。聞く必要はなかった。
サクは、急にギクシャクとした動きで立ち上がると、扉へ向かって歩き出した。
「サク、行かないで」
カイサ女王の止める声に、サクは首だけ捻じ曲げた。
「ダメなんだよ。契約は成立した。世話になったな。あばよ」
喋る間にも足はどんどん進む。扉を開けて、彼は姿を消した。使う側にも恐ろしい能力だ。変な約束をしなくてよかった。
例えば、これまでサクが騙した女が復讐を始める、と言ったら、前世や今世で亡くなっている女性たちが、蘇るかもしれない。彼は、恐らく息をするように、人を騙してきたに違いないのだ。
エイリークがトランプを片付ける。放っておいたらいいのに、習慣が抜けないと見える。
「サクさんは、母上の昔の恋人ですか?」
彼を待つついでに聞いてみた。
「ち、違うわよっ。大学時代にちょっと一緒に遊んだだけで‥‥今世だって、あいつがしくじったのを助けてやった代わりに、近くで使ってやっただけよ」
女王はまたも真っ赤になって言い張った。怪しいが、突っ込む意味もない。
エイリークの片付けが終わったので、俺は別れの挨拶に入った。
「それでは、これで失礼します。母上に、お会いできてよかったです。お招きありがとうございました」
「帰らなくたっていいでしょ。ここはあなたの家よ。いい男も大勢いるわ。好きな人を選んで結婚したら、領地も爵位もつけてあげる」
「お言葉ですが」
俺の声は、自分でも驚くほど醒めていた。勝手に口が動き、するすると言葉が流れ出る。
「今世の私とあなたは、全くの他人です。あなたの集めたコレクションに興味はありません。私にはすでに愛する人がいて、それで充分です。しかも、あなたは彼を女と侮り、サクさんに陵辱させようとしていましたよね? 私は、そのような方と関わりを持ちたくありません。幸いにも、私はあなたの民ではなく、隣国に属します。今後、私たちに手出しをなさらないでくださるよう、お願いいたします」
そして、相変わらず肩に鳩を乗せたエイリークの手を引き、扉へ向かった。
「ユリア」
女王の声に、扉の陰から顔を出した。カイサ女王が、小さく見えた。ふと、晩年の母と姿が重なった。
「幸せに」
「母上も、お幸せに」
俺は扉を閉めた。外で待ち受けていた召使に、出口まで案内させる。
追われもせず、連れ戻されもしなかった。
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