異世界でケモミミを追いかけて

第二十六話 宿

2、3回角を曲がると道がわからなくなった。この街には細い角や3方向ぐらいに分かれる角も多い。

時間も時間で、人通りが少なくて街の人を見通すのも苦労した。





他の建物と同じ色だが、少し趣のある建物を発見した。
特徴から見るに目的の宿で間違いないようだ。

「お疲れ様でした。宿泊でしょうか？」

「ああ。とりあえず1泊分頼む」

「ツインルームでよろしいでしょうか？ただいま1人部屋が大変混み合ってまして・・・」

「僕は一緒の部屋で大丈夫ですよ」

「それなら構わん。いくらだ？」

「朝食付きで1人様合計5万モルになります」
確かに高いが、討伐報酬も受け取った挙句冒険者からもお金を‘いただいた‘のでそれほど痛くない。

部屋に荷物を置いてシャワーに向かう。っと言っても暑い国なので水浴びだ。
宿の裏に湧き水が引かれているらしく、そこがシャワールーム扱いだそうだ。
綺麗で冷たい湧き水での水浴びはとてもさっぱりした。

部屋に帰り布団に入ると悪魔なのにすぐ寝落ちした。
悪魔は寝る必要はないが、寝ると魔力を温存できるらしい。多分だが、前世の寝る感覚が残っているおかげで寝落ちできるのだろう。

ジャックも今日はよほど疲れていたのかすぐに寝た。