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「えええと、もう、良いですわ。ジークス様達には無理と仰るなら、私がして差し上げますから!」
「あれぇ、いつの間にか、僕達、社交ができない人間になってるね~」
「そうと決まれば、そろそろ出発しないと、社交シーズンが始まってしまいますわね。私、急いで用意して、1、2日後には王都に向かうことにしますわ!」
いつも間に決定したのか。
そして、9歳の弟トーマスの果敢なツッコミはスルーされた。可哀想そうに。
「ねぇ、シルビナ様は、どなたとどこで、何の為の社交をされますの?」
「私は、王都にお友達がたくさんいますので、王都に行けば、沢山の招待状が届く筈です。実はもう王都に行くことは手紙で知らせていますの。社交を頑張ろうと、知ってる方ほぼ全員にお手紙を書きましたので、多分社交シーズン中、大忙しになりますわ」
毎日忙しく手紙を書いていたというのは、そういうことだったのかと、みんな納得する。
そして、クラーラの呼びかけから、義理姉の文字が消えた。早くもシルビナは、姉ではない存在になった様だ。
そこには気づかず、クラーラの質問に返事を返すシルビナだ。
先程無視された、トーマスはちょっと悲しげだ。可哀想そうに。
「同世代のご友人達と?」
「そうですわ!」
「トレンダム辺境伯家の知り合いとは会えませんわね?」
「それはそうですけれど、仕方がありませんわ。ジークス様が参加されないのなら、私には誰にお会いすれば良いのかわかる筈もないですからね」
「では、シルビナ様が、40日の社交シーズンを超えてまで王都でされる社交とは、トレンダム辺境伯家には何の役にも立たないものになりますのね」
「そ、そんなことありませんわ!私のお友達全員に、私が辺境伯夫人と教えて差し上げ、辺境伯夫人の私が、辺境の様子を教えて差し上げるつもりですもの!辺境なのに、有名になりますわ!」
「若いお姉様方に有名になれば、陛下への大事な報告をしたことになりますの?」
「ああ、そうですわね。それは必要かもしれません。でもご心配には及びません。王城にも辺境伯夫人として、私が参りますわ!王城のパーティにも勿論参加しますから。書類か、手紙でも書いてくだされば、受付に渡しておきますわ!」
斬新すぎる、陛下への報告方法を聞いて、もう呆れるしかない一同である。
受付でどう説明する気なのか。まともに説明すれば、ここでは受け取れないと言われるだろうが、パーティを楽しむのに邪魔だから預かれと、騒ぎ出す予感しかしない。
トレンダム辺境伯家とルマルド侯爵家が王城からの呼び出しをくらう未来も見える。嫌だ。
「パーティの受付?トレンダム辺境伯家から陛下への報告を、お友達への伝言メモと同じ扱いにされると?それこそ有り得ませんわね。お兄様、もうよろしいのではなくて?」
うん、王城からの呼び出し反対。ヤダヤダ。
「クラーラの言うとおりだ。シルビナが言う、シルビナのお友達との社交は、ルマルド侯爵家の次女シルビナとしての社交だ。トレンダム辺境伯夫人としてのものではないし、我が家のために役立つ社交ではない。娘時代と同じ行動をしたいのなら、ルマルド侯爵家の次女シルビナに戻って、好きに社交をすれば良い。ルマルド侯爵家には離縁の連絡を入れておく。今後、トレンダム辺境伯家の名を使うことは許さないから、ルマルド侯爵家子女として行動するように」
怖い目をした妹に促された、兄、ジークスが、やっと会話に入ることに成功する。
「なんて酷い!私は離縁など致しませんわ!私はトレンダム辺境伯夫人なのですもの!私の社交はトレンダム辺境伯夫人としてのものですのに、実家の名を名乗れだなんて、横暴です。酷い、酷すぎますわ」
先程までギャアギャア叫んでいたのに、突然、ヨヨヨと泣き出したシルビナ。
涙は出ていない。
態とらしすぎる、泣き真似。しかもなんだか古臭い演技に、しらっとした空気が流れた。
「あなたと結婚して差し上げた私に向かって、無礼すぎます!許し難いですわ!」
あれ、泣くのはもう終わり?
無礼って何様のつもりなのか。
辺境伯の地位は国によって違うが、序列が伯爵以上侯爵以下とされる国では、国境を守る領主として、伯爵よりも強い権限が与えられる。侯爵と同等扱いという国も多い。国の端っこの領主ではあるが、国境の防衛責任者で、事実上の国軍トップだ。(反対側の辺境伯とは同位)戦時下では、軍事高権と最高裁判権もある。
近年は隣国への脅威から魔物への対応に役目が変化し、国全体に広げる必要がなくなった軍人の数は半減したが、今はもう滅びた好戦的な隣国と数百年戦い続けた功績は消せるものではない。我が国の辺境伯は、大公より下で、公爵と同位。王宮での挨拶などでは、儀礼的に公爵を立てる。彼方も勿論格下だと侮ることもない。
トレンダム辺境伯家は、ルマルド侯爵家より上で、ルマルド侯爵家のただの子女より、遥か上の爵位だ。
そして、立派に役目を果たす辺境伯夫人でも、辺境伯本人よりは下となる。緊急時でもなく、子供もいないのに、嫁入りした夫人が頂点に立つ気でいるなら、それは家の乗っ取りだ。排除の明確な理由が増えて何よりだと思う。
「あれぇ、いつの間にか、僕達、社交ができない人間になってるね~」
「そうと決まれば、そろそろ出発しないと、社交シーズンが始まってしまいますわね。私、急いで用意して、1、2日後には王都に向かうことにしますわ!」
いつも間に決定したのか。
そして、9歳の弟トーマスの果敢なツッコミはスルーされた。可哀想そうに。
「ねぇ、シルビナ様は、どなたとどこで、何の為の社交をされますの?」
「私は、王都にお友達がたくさんいますので、王都に行けば、沢山の招待状が届く筈です。実はもう王都に行くことは手紙で知らせていますの。社交を頑張ろうと、知ってる方ほぼ全員にお手紙を書きましたので、多分社交シーズン中、大忙しになりますわ」
毎日忙しく手紙を書いていたというのは、そういうことだったのかと、みんな納得する。
そして、クラーラの呼びかけから、義理姉の文字が消えた。早くもシルビナは、姉ではない存在になった様だ。
そこには気づかず、クラーラの質問に返事を返すシルビナだ。
先程無視された、トーマスはちょっと悲しげだ。可哀想そうに。
「同世代のご友人達と?」
「そうですわ!」
「トレンダム辺境伯家の知り合いとは会えませんわね?」
「それはそうですけれど、仕方がありませんわ。ジークス様が参加されないのなら、私には誰にお会いすれば良いのかわかる筈もないですからね」
「では、シルビナ様が、40日の社交シーズンを超えてまで王都でされる社交とは、トレンダム辺境伯家には何の役にも立たないものになりますのね」
「そ、そんなことありませんわ!私のお友達全員に、私が辺境伯夫人と教えて差し上げ、辺境伯夫人の私が、辺境の様子を教えて差し上げるつもりですもの!辺境なのに、有名になりますわ!」
「若いお姉様方に有名になれば、陛下への大事な報告をしたことになりますの?」
「ああ、そうですわね。それは必要かもしれません。でもご心配には及びません。王城にも辺境伯夫人として、私が参りますわ!王城のパーティにも勿論参加しますから。書類か、手紙でも書いてくだされば、受付に渡しておきますわ!」
斬新すぎる、陛下への報告方法を聞いて、もう呆れるしかない一同である。
受付でどう説明する気なのか。まともに説明すれば、ここでは受け取れないと言われるだろうが、パーティを楽しむのに邪魔だから預かれと、騒ぎ出す予感しかしない。
トレンダム辺境伯家とルマルド侯爵家が王城からの呼び出しをくらう未来も見える。嫌だ。
「パーティの受付?トレンダム辺境伯家から陛下への報告を、お友達への伝言メモと同じ扱いにされると?それこそ有り得ませんわね。お兄様、もうよろしいのではなくて?」
うん、王城からの呼び出し反対。ヤダヤダ。
「クラーラの言うとおりだ。シルビナが言う、シルビナのお友達との社交は、ルマルド侯爵家の次女シルビナとしての社交だ。トレンダム辺境伯夫人としてのものではないし、我が家のために役立つ社交ではない。娘時代と同じ行動をしたいのなら、ルマルド侯爵家の次女シルビナに戻って、好きに社交をすれば良い。ルマルド侯爵家には離縁の連絡を入れておく。今後、トレンダム辺境伯家の名を使うことは許さないから、ルマルド侯爵家子女として行動するように」
怖い目をした妹に促された、兄、ジークスが、やっと会話に入ることに成功する。
「なんて酷い!私は離縁など致しませんわ!私はトレンダム辺境伯夫人なのですもの!私の社交はトレンダム辺境伯夫人としてのものですのに、実家の名を名乗れだなんて、横暴です。酷い、酷すぎますわ」
先程までギャアギャア叫んでいたのに、突然、ヨヨヨと泣き出したシルビナ。
涙は出ていない。
態とらしすぎる、泣き真似。しかもなんだか古臭い演技に、しらっとした空気が流れた。
「あなたと結婚して差し上げた私に向かって、無礼すぎます!許し難いですわ!」
あれ、泣くのはもう終わり?
無礼って何様のつもりなのか。
辺境伯の地位は国によって違うが、序列が伯爵以上侯爵以下とされる国では、国境を守る領主として、伯爵よりも強い権限が与えられる。侯爵と同等扱いという国も多い。国の端っこの領主ではあるが、国境の防衛責任者で、事実上の国軍トップだ。(反対側の辺境伯とは同位)戦時下では、軍事高権と最高裁判権もある。
近年は隣国への脅威から魔物への対応に役目が変化し、国全体に広げる必要がなくなった軍人の数は半減したが、今はもう滅びた好戦的な隣国と数百年戦い続けた功績は消せるものではない。我が国の辺境伯は、大公より下で、公爵と同位。王宮での挨拶などでは、儀礼的に公爵を立てる。彼方も勿論格下だと侮ることもない。
トレンダム辺境伯家は、ルマルド侯爵家より上で、ルマルド侯爵家のただの子女より、遥か上の爵位だ。
そして、立派に役目を果たす辺境伯夫人でも、辺境伯本人よりは下となる。緊急時でもなく、子供もいないのに、嫁入りした夫人が頂点に立つ気でいるなら、それは家の乗っ取りだ。排除の明確な理由が増えて何よりだと思う。
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