最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ

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未知の世界

百四十五話 親離れ、そして修行

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~前回の話~

毎日やっている魔物討伐に誘われる武翠、武翠が下した決断はアイアンクラッドの平和のために救うと了承した。センディア、シフリギヤ、ギラーム、武翠はセンディア城にあった馬に乗り、出発した。未知の世界は馬が居るんだなと思った武翠はシフリギヤから鉄装備の馬移動は当たり前だと言われた。何故鉄装備にしているのかというと、馬は仲間思いのため、知り合いでも危険になったら馬は突っ込んで助けてしまうという優しい馬である、挨拶をすると、馬は元気よく挨拶を返した。

そしてギラームから撫でてやると喜ぶと教わった。馬を撫でながら最高のスピードで進むと、予想より早く着く、そこに居たのは大群のコボルトとボスコボルトであった、センディア、シフリギヤ、ギラームは掃除しているのかのようにどんどん倒して行く、コボルトを全部倒したが体力が尽きていた。それを好機と感じた武翠はフェアリと契約した、少しの魔力でボスコボルトを撃破した。

魔力を使い切った武翠はセンディア側に倒れ、センディア城まで運ばれた。武翠が寝ている時にセンディアは2人と会話していた、センディアは武翠から精霊の魔力を微かに感じていた。
   そして精霊には恨みがあるギラームは武が起きてきた瞬間、武翠の首に剣を突付けきた

武翠side

「お前から精霊の匂いがした!話せ!隠してること、全部!!」

剣を首に突き付けながらそう言った、気付かれるのを承知の上であの魔法を使っていた。精霊に恨みでもあるのかと思った武翠は隠していることを話そうとした。

フェアリと契約していたこと、フェアリはギラームが思っている程の酷い敵では無いことを話した、話した瞬間、殺意を収めて、剣を降ろした。どうやら理解してくれたらしい

「ごめん、精霊ってことになると、、、ついカッとなって、精霊だけは許せない、精霊だけは………本当に………」

「ギラームの過去、まだ聞いておらぬな。ギラームの気が楽になるのなら聞かせてくれぬか?ソナタの悩みを」

ギラームは頷いた

シフリギヤはギラームと武翠に紅茶を用意し、少し冷静になる為に紅茶を啜った。啜った後にセンディアへ話した、何故精霊を恨んでいるのか、何故精霊に対して敵意が向いているのかを全て話した。悲しい事ばかりを聞いた武翠とセンディア

それを聞いたセンディアは優しく、ギラームを抱き締める

「頑張ったの、ギラームよ。ギラームは若くありながら良く耐え抜いたのじゃ、今はいっぱい泣くといい」

辛かった分、寂しかった分、全てを涙にして、流した。彼女、センディア・クレイムは王座という立場だけじゃなく、右翼、左翼、そしてアイアンクラッドの母親でもある。辛い時は泣く、寂しい時は甘える、それは昭和からある当たり前の事。ギラームはちゃんと泣いて、ちゃんと甘えた。泣く事は成長に繋がり、また一歩を踏み出そうと思える

精霊に確かに悪いヤツは居るが、なんの理由も無く、いきなり国を崩壊させるやつだろうか

と武翠は疑問に思う

「ギラーム」

「ごめん!本当に謝るから!」

「いや違う、そっちではない。精霊についてだ、その精霊は何か言ってなかったか?名乗ったり」

「名乗ったり………微かに聞こえた………確かビャクチって………」

「ビャクチだと?ビャクチは……ビャクチは、狂人ギルドだぞ!!」

その言葉に皆が驚く

ビャクチは精霊であり、狂人ギルドのNo5。復讐によって作られた狂人ギルド、20年前以上であるのなら狂人ギルド出来ている。狂人ギルドは何の前触れもなく、突然現れ、目的が無くなれば突然消えるおかしなギルド。武翠が何故知っているのかと言うと、マップに情報が載っているからだ。マップを見て気付くことが出来た、No.5が居ることに。これに関しては一番詳しいミラエルに情報を貰うこととした

ミラエルに電話をかける

『ビャクチですか………彼女は一番厄介な相手ですよ、ビャクチはNo.5ですが、トップのシャル・エクサルシス、狂王のフォーリーバァーロットより遥かに上の実力ですよ』

「ビャクチについて質問じゃが、良いか?」

『え?あ、はい、良いですけど………』

『そのビャクチという奴じゃが、長年生きてきたワシでも知らぬ。ビャクチは今でも生きておるのじゃな?』

『今も昔もずっと生き続けていますよ、精霊は歳で死ぬ事ありませんから。不老不死を必ずしも持っています。もし、復讐相手なら自分の手で殺るしかありません』

復讐相手、その言葉を口にすると、ギラームが反応する。復讐相手なら自分ので殺らないと相手は死なない。特に精霊は不老不死なため、歳を取っても勝手に死なない。相手を墓に送らせるためには自分で会って自分で決着を着けなければ、ギラームの復讐心は収まらないだろう。自分がどうしたいか、自分は何をすればいいか

時間を与えよう、ギラームに

私は決めた、こいつを仲間にする。一緒に奴を倒しに行く

「ギラーム、少しいいか?」

「なんだ………?」

「英雄ギルドの仲間になって、奴を倒しに行かないか?いや、私と一緒に行って戦うだけでもいい、復讐をしよう、ギラーム」

「復讐しに………復讐………」

やはり困っている、いきなり一緒に戦おうと言われても困惑のは当たり前。だが復讐相手を逃す訳にはいかない、逃がしたら復讐は出来ない、自分の心は閉じこもったままになる。だが時間は必要、考える時間は必ずしも必要である、ギラームに時間を与える。1日という少ない時間を

武翠とパドラに着いてきて復讐をするか

アイアンクラッドに残り続けるか

この二択から決める

「センディアは止めなかったが、良いのか?止めなくて」

「これはワシが決めることではないのじゃ、ギラーム自身が決めることじゃ、ワシは口出しせぬ」

「そうか、仲間に誘えなくてもギラームの復讐を晴らさないとダメだ。晴らしたらまた一段と強くなるかもな」

「それは楽しみじゃな」

復讐が晴れた瞬間、また一段と強くなるんじゃないかと思い、武翠はギラームを連れて行きたいと思った。復讐心は残すものでは無い、晴らすもの。戦いを終わらせないと狂人ギルドに舐められるだけである、舐められてまた崩壊させられ、人々は残虐される。だが決めるのはギラーム自身、センディアが決めることでは無かった

ギラームside

あれから5時間後、選択を迫られたギラームは部屋に行って悩んでいた、武翠とパドラに着いてきて復讐をするか、アイアンクラッドに残り続けるか、この2択に。

「復讐………あの頃の復讐はしたいけど………でもセンディア様の事を考えると………」

まだセンディアの隣に居たいと思っているギラーム、だが復讐心を持ちながら住むことになってしまう。頭の中がぐちゃぐちゃになる、一時間くらいでは考えられない、まだ彼は若い、寂しい部分はある、親と認識した人物はそのまま依存してしまう。親は甘やかしてくるから少し怖い存在である

センディアという親の存在に依存してしまった、依存している事は悪いことでは無いが、未来の道へ進むために自分をダメにする。今のギラームの状態がそれである

だが決心が着いたギラームは

「今………親離れしよう………!」

扉を開けてセンディアの元へ

武翠side

扉を開けていきなり出てきたギラーム、それに驚かない武翠、センディア、シフリギヤ

短い時間で決心が着いたようだ

「センディア様………僕は親離れします……!親離れして狂人ギルドのビャクチを倒します………!!」

「その答えを待っておった、ギラーム。存分に殺ってくるとよい、ソナタは強い。それはワシが一番分かっとるのじゃ、そこで決めると良い、終わった後にそのまま進み続けるか、帰って来るかを」

「いや………もう決めた………僕は英雄ギルドに入る……!入って自分の任務を果たして………英雄ギルドのみんなと前を進む……!」

決心が着いたギラームの言葉に驚かず、センディアとシフリギヤは背中を押し、旅立ちを見守る。だがギラームはまだ弱いと言い、このままではまだ叶わないと思ったのか、英雄ギルドの皆が狂人ギルドの本拠地に出発するまで

シフリギヤにお願いをする

「期間は出発日まで………僕を強くさせて………シフリギヤ……!」

「ギラームが珍しく本気………良いよ。今すぐに稽古つけてあげるさ、武翠も」

「私もか!是非稽古を!」

武翠は喜んで了承した

出発日まで狂人ギルドの対策を練ることにした

決闘の日まで修行が始まる
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