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未知の世界

百二十八話 新しい道へ

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朝から騒がしいと思い、外を出てみるとそこに居たのは5000年前に50ヶ所の村、街、国などを滅ぼした、災厄のパンドラ。だがパンドラは何も覚えてはいなかった、何も覚えていないのに責めるのは違うと思った武翠はパンドラを保護することになった、パンドラを保護するのはいいが、警戒はしておく。本当に何も覚えていないのかと武翠が聞くと首を傾げてしまう、本当に何も覚えていない。パンドラはようやく喋る、武翠達を誰と尋ねるとフェアリは名前を名乗った

そしてパンドラの名前を伏せるべく、新たな名前をつけることにした。パンドラにつけた名前はパンドラからンを抜かして、パドラである。それを名付けるとパドラは喜んで連呼していた。パドラに料理を振る舞うため買い物をしたのだが底戦国民からは心配され、問題ないと伝えた。武翠が作ったご飯を食べた。食後は3人とも寝ていた。

そして翌日、また朝から騒がしいと思い外を出てみると底戦国民の首を持っている人が目の前に居た。皆戦い始めようとした所に危険を察知した武翠がて止め、止めた瞬間国民の首が飛んだ、その人の名を聞いた

「私はぁ、狂人ギルドのNo.3ぃ~チャル・ツーヤナって言うのよぉ~宜しくねぇ~?」

名前 チャル・ツーヤナ

髪色 ピンク

「狂人ギルド……!!」

「また新しいギルドだね、しかもっ………この狂人さ……紫織に聞いた特徴と似てるね~」

(冷静を保たないと……私だけでもいつも通り……!)

チャル・ツーヤナの狂人さに武翠とフェアリは汗をかいて手を震わしている、今戦っても勝てないであろう、強敵。何故勝てないかというのはチャル・ツーヤナの能力は他の人が相手の手を握った、もしくは肩や体を触った行為をすると触った人の首が飛ぶ。ちなみに主であるチャル・ツーヤナに触れたり攻撃が触れたりした瞬間、その人の首も吹っ飛ぶというなんも出来ない、つまり詰みの状態である。武翠とフェアリはチャル・ツーヤナが居る時点で相手に触れることすら許されない、チャル・ツーヤナがここから離れれば能力は無くなる

2人は思う

今では勝てないと

「っ………どうすればっ………」

「方法はあるよ~でもこれをやるのはかなり難しい」

「ほ、方法はなんだ?」

相手を撃退する方法

・能力を奪う

・能力を奪って能力を小さくする

だがそれを出来る者はいない、能力の効果があまりにもデカすぎて対処が出来ない。だがそれを出来る人物は居る、狂人より上の存在を示すこと、神や悪魔や天使やら上の存在が必要である。作戦やらを話していると退屈していたチャル・ツーヤナが斬り掛かってくる、剣でも同じだ、触れられたり、斬られたりしたら首は吹っ飛ぶ、そんな厄介の能力を持っているチャル・ツーヤナはパドラに斬り掛かった

「パドラッ!!」

「ねぇ、この人、敵……?」

(ッ、とんでもない殺気だね~)

「あ、ああ、敵だ」

「分かった」

剣を片手で抑えた

剣に触れても首は飛ばなかった、神でも悪魔でも天使でもないパドラは首は飛ばなかった、パドラは掴んだ剣を壊してチャル・ツーヤナの腹を軽くパンチして吹き飛ばした。パドラは一体何者なんだろうか、災厄なパンドラで有名ではあるが、チャル・ツーヤナの能力に対抗出来る、効かないという事はあるのだろうか。腹パンを食らって膝を着いているチャル・ツーヤナはパドラについて教えた

「パンドラはねぇ~災厄っていう称号があるのよぉ~」

「災厄?それって神とか悪魔とか天使より強いのか?」

「もちろんよぉ~災厄は神より強いの~」

「敵……敵……武翠の敵………」

パドラは武翠が敵と示した相手に殺意を表す、こうやって喋っていても相手は底戦国民の首を吹き飛ばした敵、この状況を打破するにはパドラの災厄を使用し、相手の能力を無効化するしかない。パドラの能力を使って斬り掛かろうとした、チャル・ツーヤナは顔を赤らめて興奮していた、あんな攻撃を受けたのに余裕の表情をしている。武翠はそれに乗ってしまったのかチャル・ツーヤナに斬り掛かる、攻撃が当たってそのまま首を斬ったのだが、チャル・ツーヤナの首は復活し出した、斬った首は元に戻ったのだ、だがまだ悲劇は終わっていない

パドラの災厄は効いておらず、さっきより能力をパワーアップさせて今度は武翠とパドラ以外の全員の首が跳ねた

「………は?」

「あっは♡間違えてみんなの首跳ねちゃったわ♡あ~良いわよぉ~!その顔さいこぉ~」

「フェアリ………フェアリ………」

フェアリの身体を揺らすパドラ

もちろん武翠とパドラ以外の首が吹っ飛んでいるため、フェアリの首も吹っ飛んでいる。後ろの底戦国民のみんなの首も飛んでいる、かなりグロく吹き飛ばされている。チャル・ツーヤナはその首が吹っ飛んでいる状況を見て、武翠が絶望している顔を見てずっと顔を赤らめて喜んでいる。それを見て武翠はチャル・ツーヤナに斬り掛かろうとするがパドラに止められた、斬りかかっても首が飛ぶだけ、誰もチャル・ツーヤナに勝つことが出来ない

チャル・ツーヤナは任務を果たしたのか去っていった

「チャル・ツーヤナ………絶対殺してやる………!!」

武翠はチャル・ツーヤナを絶対に倒すと決め、再び宿屋へ戻った。だが心の方はまだ不安定である、仲間を目の前で殺され、底戦国民は全員首が吹っ飛んで即死、強いのは知っていた、だが武翠は相手の挑発に乗って斬り掛かってしまい、首を斬ってしまった。チャル・ツーヤナの首は再生し、武翠とパドラ以外の首は吹っ飛び、トラウマ級の死に方を見せたチャル・ツーヤナ。武翠は自分のせいで底戦国民とフェアリを殺させてしまった、無闇に斬り掛からなければこうはならなかった

宿屋に戻った

宿屋に戻った後はずっとボーーっとしている武翠、やはり心の傷は浅くなかった。毛布を掴んで泣いて悔しんでいる
そして無意識に武翠はレンに電話を掛けていた、武翠はそれに気付かず、ずっと弱音を吐き続けていた

「私は弱い……!私は何も守れやしない………!故郷のみんなもッ!フェアリもッ!私のっ………せいで………」

『ん?なんか電話繋がってね?あれ?押したっけ』

『武翠から電話がかかってきてたから出ておいたよ』

『武翠?おーい、武翠ー』

「え……?私つない……で………」

無意識で電話をしていることに気付いていなかった武翠はアワアワし始める、手が電話を求めてレンに掛けてしまっていたらしい。レンに弱音を吐いてしまったことに恥ずかしくなる武翠、それと同時に顔を伏せて泣いてしまう、レンに謝りながら泣いてしまう。今頼りになるのは弱音を吐くことだけじゃない、電話で仲間に頼ることも一つの手段、武翠はレンに全てを吐いた、いつもは吐かない武翠だが、珍しく場面を見せる

するとレンは

『フェアリ?フェアリならここに居るぞ』

「ん……?」

『え?』

「ど、どういう事だ?確かにあの時………」

『あぁ、どうやらフェアリは死んだら自動的に主人の元へ戻る能力らしい。今は宿屋で寝てるけどな』

フェアリの能力

死んだら自動的に主人の元へ戻る、だが主人の元で死んでしまったらそのまま消滅する
フェアリが生きていたことに安心する武翠、だがもう過去には戻れない、底戦国民全員が生きている未来には変えれない、どんな状況になっても前へ進まなければならない。仲間を失っても故郷の人達を失っても前へ進むしかない、進んだ先に必ず幸せがあるのだから。武翠はレンにお礼をして電話を切った、寝ているパドラと一緒にまた次へ旅立つ

また新しい道へ旅立つ
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