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第二章 アイドル地下国

百十四話 未知の姿

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リノアside

 まだ決着が付いていない暴走リノアとの戦い、陛下であるティア・エルローナのことは私達に任せてくださいとミラエルに言われて、リノアと武翠は別の部屋に移し、暴走リノアとの決着をつける、回復役のラビットも着いてきてくれた。これなら安心して戦えるがだがまだ彼女は見習いである、無理をさせてはならない

「無理はしちゃダメだよ?」

とリノアが心配すると、ラビットは深呼吸をし始めて決意した

「死んでも後悔ないように全力でサポートする!リノアさんと武翠は前だけを向いて!」

「信じよう、リノア」

「うん、信じてる、ラビット」

「うん!」

 リノアと武翠は気にせずに暴走リノアと戦うことが出来る、こんな強い相手なのに良く堪えて立ち向かえる、まだ見習いでもこんな耐えられるとは思ってなかったみたいだ、サポートだけでも嬉しく思うリノアと武翠だが、暴走リノアに立ち向かうことができるなんて見習いとは思えない

リノアと武翠は斬り掛かる

『君達じゃ勝てないって言うのになんで言うことが聞けないの?戦況を変えられる?私が戦況を変えるって言ってるでしょ!?』

「勝てないからこそ、私達は君で進化して行くんだ。ここでお前につまづいてる暇は無いんだよ……!!」

下がる

 英雄ギルドはここでつまづいてる暇はない、レンも紫織もリノアも武翠もみんなも、これから強敵ばっかり現るこの世界は、どんどん強くならなくちゃいけない厳しい世界。弱いと死んでしまう悲しい世界、一人で3人も守れない世界。自分が強くならなくちゃ何も守れない世界

強くならなくちゃ

強くならないとまた守れない

また油断して人を失うなんてことさせない

つまづいてる暇はない

「本当に強いんだね、暴走の私」

「リノア?」

『やっと分かってくれたの?そう、私は強い!私には逆らえないし、勝てない!つ「でも!」っ』

「勝てないとは言ってないよ、それに暴走の私に負けるなんてこと無いから」

『へぇ、生意気なこと言ってくるんだね!なら貴方達のこと苦しめてあげる!』

スキル 催眠・金縛り

リノアと武翠とラビットを動けなくする

「う、動けない………」

「どうする?リノア」

「ん~対策はまだ取れてないからね、なんとかして武翠」

『なーにをコソコソ話してるの?貴方達縛られてるんだよ?まさかもう諦めた?殺してあげる!!』

スキル フォンセ・ダストゼルザール

闇の拳で地面を割る、闇の底から闇の手が出てくる

 その闇の手は武翠が全て切り裂いた、リノアと武翠とラビットはもう解放されていて金縛りから動けるようになっていた。そう金縛りは武翠が解除していた、この金縛り魔法は使った本人に攻撃をしないと解除されないんだが、それを解除した張本人が居る、それは武翠だ、どうやって解除したか

ほんの数秒前のことである

「う、動けないよ………リノアさん、武翠さん……!」

「ん~なんとかして、武翠」

「………ああ、これくらい楽勝だ」

スキル ヴォーパル・サウザンドスラッシュ

 1000本の鋭い斬撃で地面から湧き出る闇の手を切り裂いた、これが助かった理由である、武翠はそんな攻撃にビビらず、躊躇無く切り裂いたのはかなり凄いことである。切り裂かれた後の暴走リノアは驚いていた、驚くのは無理無し

 全ての闇の手を切り裂かれたのだから、全てを切り裂いた武翠は役目を果たし、後ろに下がる。切り裂けない魔法を切り裂いてしまった武翠は少しやらかした顔をする

 やはりレンと似ていることがある武翠、やりすぎたら、やらかした顔をする所が似ている

『頭おかしい、おかしすぎる。なんで斬られた……?なんで、しかもどうやって金縛りを解除した!?』

「ん?力技」

「やってとは言ったけど………まぁ………解除出来たなら良い」

「力技でやるなんて武翠さん、凄い!」

『力……技………今のを力技だけで解除された………もう、いい、絶対に殺してやる……!!』

 次のステージ、また姿が変わり始める。今度の暴走リノアは壁を突き抜けて巨大な化け物に変わる、もはやリノアの要素が一欠片も無いという、ただただ化け物である。だがアイドル地下国で暴れられたら大変だから場所を変えないといけない、これ以上アイドル地下国に危害は加えられない

 リノアがクレインに教えてもらった、テレポートを使って別の場所へ移動する、再び英雄ギルドとシィアン、キャット、ラビットと合流した、もちろんティア・エルローナと暴走リノアも合流してしまった、2人とももう化け物に変形してしまった

「そっちの敵も変化してしまったんだな………ってアイドルのかけらもないな」

「私達もさっき思ってましたわ」

「そんな事言ってる場合じゃないよ~なんか嫌な予感がする、あの二人、なんか怖い」

「そうだね、如何にも今から合体しそうな感じ」

 それはフラグであった、それを言われた瞬間、速攻でフラグが回収した。ティア・エルローナと暴走リノアだが、合体はしなかったが暴走リノアがいきなりティア・エルローナの頭からかぶりついて丸呑みをした、全体までかぶりつきとグロくティア・エルローナを丸呑みする、自分の中に取り込む

 すると暴走リノアは急に暴れ初め、苦しみ初める。暴走リノアはまた姿を変え始めてもはや人間でも何でもない、ただの怪物。今までに遭遇していない、未知の姿、見たことも無く、そんな未知の姿は何処にも存在しない

「なんなの!あれ……!」

「あの暴走の人!陛下を丸呑みしたよ!」

「私じゃ無くなってる、じゃあ、もう遠慮なくあの暴走を倒して大丈夫だよね」

「ああ、存分にな」

 暴走リノアとティア・エルローナが合体した、化け物。デカくなっていて闇バージョンの植物モンスターと変形している、巨大すぎて狙い所が高い、弱点も高くてあまり届かないという、仲間の力を借りて飛ぶことは可能だが、届く事には保証が無いほど、今までにない難関ボス。だがそんな油断してる暇は無かった

 凄まじく早く闇植物の手がこちらへ来る、最初に暴走リノアが狙ったのはリノアだった、だがそれに反応してリノアを守ったのはミラエルとエレナ、流石アタック組である

「怪物になっても狙いはリノアさんなんだね~」

「狙いが丸分かりですよ、リノアさんを貫いてリノアさんの能力を奪おうとしましたね」

「それが暴走リノアの狙い………!」

狙いはリノアの能力を奪うだけ………と思っていた英雄ギルドとシィアン、キャット、ラビット。だが狙いはリノアだけじゃなかった事に気付かない、これを油断という。油断してリノアだけを警戒していた英雄ギルドは

次は地面から闇植物が出てきてシィアン、キャット、ラビットを捕まえる、この闇植物には能力を吸収する力がある。闇植物が相手の能力を吸収する時間は経った3秒

「解除させないとマズイです!でも中々外れませんっ……!!」

「武翠!」

「ああ!少しばかり離れていろ!私がやる!!」

皆は離れる

スキル ヴォーパル・サウザンドスラッシュ

1000本の鋭い斬撃で地面から湧き出る闇の手を切り裂いた………と思ったら、少し残ってしまった闇植物から再生してきてまたシィアン、キャット、ラビットを縛り付けて吸収を初め、再生した時にはもう3秒が経過して能力を吸収された、回復持ちの闇植物&暴走リノアが完成してしまった

シィアン、キャット、ラビットはに能力を奪われたのか、魂が抜けたみたいに気絶する。

これは詰みという状態、あの闇植物には吸収する力があり、切り裂いたら切り裂いで、少し残り、少し残った所からまた再生し始める。それにシィアン、キャット、ラビットが所持していた回復魔法を奪われ、相手の手に渡って回復魔法の持ち主が居ない状態である

「どうしますか、完全に詰みですよ、攻略法がありません」

「あります!きっと!無くても探します!」

「ああ」

闇植物暴走リノアvs英雄ギルド
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