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第二章 アイドル地下国

百三話 自分の価値

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サナム区

紫織side

紫織達は機械工場でレン達と分かれて2時間経過した。2時間経過して着いた場所はアイドル地下国、ペセル区 セカンドステージ、アイドルの審査をする場所である。審査は外でしているらしい、門から丸見えである。審査にはアイドル地下国の人々が集まってきている、アイドル地下国のみんな興味津々

「紫織、コレ見てくださる?」

「ん?これって………」

「手配書だな、これ………」

エレナからいきなり手配書を見せられ、指名手配の人物を見ると、そこにはレンとフェアリが載っていた。見てすぐには理解不可能、静かな空気が、10秒続いた。10秒後にはもう一度手配書の指名手配を見て言葉を発した

紫織のお兄ちゃんが指名手配犯にされているのは何故だろうか、ととても心配する紫織達であった

「この2枚目の誰なんですか?」

「多分………フェアリさんですね!消えた精霊さんの!」

「消えた精霊?なんだ?」

「説明しましょう!消えた精霊とは!」

消えた精霊とは

1000年前、あの全面戦争よりも前の話だ。1000年前の精霊の国、アーダ国では消えた精霊、フェアリが存在していた頃だ。いつも通りフェアリはアーダ国に平和に暮らしていたのである、だがいきなりアーダ国から居なくなり、消息不明となった

その子が今となってレンの近くに存在している。存在している理由、消息不明となっていたフェアリがいきなり現れた理由が理解も出来ずに居る。

「消息不明となった、フェアリというやつがいきなり現れた………よく分からないな、レンから出てくるなんて」

「でも、お兄ちゃんを見守ってくれる人がもう一人増えたから、私は嬉しいよ!」

「ですね、精霊は守護の力を持っていますから、危険に陥った時は必ず助けてくれますよ。それにリノアさんも居ますから」

「確かにそうですね!近くに居てくれる人がもう一人増えるなんて頼もしいですよ!」

「あの二人ならきっと、お兄様をまた英雄へ導いてくれますわ、だから今は私達に出来ることをしますわよ」

「ああ」

頼もしい仲間が一人増え、少しは安心し始める紫織達。危険な時はきっと精霊・フェアリが守ってくれると、そして立ちはだかる壁を越えて立ち上がった英雄はまた紫織達の元へ戻って来てくれると、紫織達はレンを信じ続ける

紫織達は宿屋にチェックインして、暇潰しにペセル区のセカンドステージの審査を見に行くことにした。アイドルは踊っている、踊っているのはいいが、これは悪魔で審査ステージ。落ちるアイドルグループも居る。それを覚悟で踊っている、だがそれに緊張してミスしている時もある。ミスもあり、失敗もある、それがアイドル。それを見るのが観客

「わ~可愛いですね~!」

「たまにはこういうのもありですね、とても癒しになります」

「うん、そうだね」

久しぶりにこういう癒し物を見て癒される紫織達

一方その頃、指名手配犯にされたレンは

少し前

レンside

紫織達と別々に別れ、レンとリノアは次の場所、アイドル地下国に向かったのだが………向かう途中にフェアリから脳内会話を繋げられ、アイドル地下国に案内するよ~と言われ出てきた、精霊フェアリに驚きながらもアイドル地下国に案内されるレンとリノア。

アイドル学園に興味津々なリノアはアイドル学園に行きたいと言い始めた、その時………アイドル学園の子が話をかけてきた、その子達にアイドル学園の体験が出来ないか確認したら、体験入学だけなら出来ると言ってくれ、リノアはサナム区のファーストステージに行った。そしてレンとフェアリはその先にある、レーヌ城へ

「ここがレーヌ城………見慣れてるな、2度3度くらいあるから」

「ね~こんなコソコソ行く必要ある~?」

「見つかったら、何されるか分からないだろ」

「確かに捕まったら、怖そうだよね~」

捕まったらヤバそうと思うくらい、あの城からそれくらいの圧が感じられるレンとフェアリ。隠れながらレーヌ城に向かう、ドア前には番が居て、窓から見えるのは兵士みたいな、鎧を来た人物が数名居る。番には流石に見つかるとマズイのでレン達は早足で帰る

帰ろうとした瞬間、門があるのだが、さっきまで居なかった門番が居た。レン達がバレたのか、どうやってばれたのか、バレたのなら逃げるしか方法がないレン達。裏道を使って宿屋まで逃げる

だがレン達の前にいきなり人が現れた

「マズイな」

「ま、マズイね~」

「何をしているのかしら?貴方達」

彼女からは凄まじい圧を感じられる、多分レーヌ城の女王様であろう人物。その女王様が裏道に回ってきてレン達を捕まえに来たのか、それとも雑談してくれるのかなどと思っているレン。そう正解は捕まえに来た、捕まえに来たと言われるレンとフェアリ。捕まったら元もこうもないので、レンは煙幕をかけて逃げ出した

一旦宿屋に籠ったレンとフェアリは部屋の窓から外を見ると、兵士達が彷徨いている。完全に指名手配されたレン達が考えた策は変装する事、変装してアイドル地下国を回ること。バレないように、指名手配の紙と同じ格好で出ないように、レンとフェアリは

「変装用にとりあえず、服買いに行こう。変装してたら、多分バレないだろ」

「じゃあ、私は人間になるね~」

「おう………ん?人間なれんの?」

「なれるよ~」

クルクル回転して人間に変形した、とても可愛らしい姿だ。フェアリが人間になった所で、レンとフェアリは服屋へ向かい、変装服を買いに行った。買いに行ったのはいいが、レン達はもう指名手配されていた。紙が店や色んな所に貼られていた、レン達は急いで変装服を買って急いで変装して会計を済ませた。店員さんはレン達の事気付かなかったみたいだ。

服屋から外に出た

「帽子も被りゃ、顔も見えないし、違う服を着りゃ、バレることなんて無いからな」

「ここに来て、いきなり指名手配されるなんて災難だよぉ………」

「災難なんて旅立ったら、いつも起きるよ。旅の最初から災難は会ってきたよ、どれも残酷だった。どれも辛かった、どれも最悪だった、機械工場の奴が一番最悪だった」

「レン君………ご、ごめんね………」

精神状態が最悪値に達してしまうレン、まだ精神状態を取り戻せていないレンはそう語る。どれも辛かった思い出しかない、旅に平和なんて無い。一つの場所にレン達が行く事によって必ず一人死んでまう。この地下国でも一人死んでしまうんじゃないかと考えてはいけない事をな事を考えてしまうレン。

乗り越えられないこの壁を乗り越えるか、ぶっ壊すか、それしかない。アイドル地下国に行って精神状態が安定するのかと思いきや、全く効かず、真逆に行ってしまう。

「………ちょっと出かけてくるわ」

「え?あ、うん~」

優しい言葉なんてかけてやれない、優しい言葉をかけると壊れてしまいそうだから。一人にさせても壊れてしまいそうなレンを追いかけられないフェアリ、優しい言葉が嫌いなレンは一番やってはいけないこと。優しい言葉なんて気安くかけるもんじゃない、落ち着く人は確かに居る。だがそん中で嫌がる人も居る

そしてアイドル地下国中を歩き回るレン

優しいなんて言葉は嫌い

ずっと一緒に居るなんて言葉も嫌い

旅も戦うことも嫌い、どうしようも無く

もう頼らないでくれ、期待もしないでくれ

仲間なんて救えない、彼女も救えない、友達も救えない

そんな俺に期待なんかするな、守れなかった俺を見下すんだろ!?

見下してもいい、もう期待しないでくれ

嫌い 嫌い 嫌い 嫌い 嫌い 嫌い 優しい言葉なんて嫌いだ 期待されるのも嫌いだ 最初から期待してねぇよな こんなメンタルクソ豆腐に 期待しなきゃ良いんだよ どうせ俺はみんなを守れないんだからよ

あぁ………もう………全部、嫌いで嫌いで、そして



















最悪だ





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