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コールド帝国

三十九話 謎の氷少女

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俺は今、武器素材集めの為に洞窟に来ている……来たのはいいが……めっちゃ寒い……えぇ~、皆様にいい報告が……なんとこの洞窟、全部氷で出来てます!素晴らしい!はぁ………マジで寒いんだよ!日差しとかくれよ、ストーブとか!泣きたい……凄く泣きたい

「う~寒い」

「だ、誰か助けて!」

「ん?」

謎の少女と後ろに氷のゴブリン

マジかよ、追われてる……助けるか

「こっち!」

「あ!はい!」

手を掴んで後ろに行かせた

鞘を持ち、剣を持つ

スキル 雷切

「終わりだ」

斬る

「は、早い……」

一撃で仕留める

剣を鞘に収めた

「終了っと、大丈夫か?」

「は、はい!」

(氷?凍ってる所あるが……この国では普通なのか?)

コールド帝国って言うくらいだしな……それくらいは普通か。でも明らかにおかしい……凍ってる所が複数……普通の基準が分からない、この洞窟の主だったりして……いや、それはダメだな、相手に失礼だ、あ、もしかして親の遺伝か?

「気になりますよね、複数凍ってるの」

「あ、いや、話したくなかったら、話さなくていいんだ」

「あの……寒くて凍っただけです……」

「………ん?マジで?」

「マジです」

(凍った……凍っただけでこうなんのーー!?)

※彼は戦闘以外はバカです

彼女には秘密を隠してるのに気づかない王井、これじゃ……まだ彼女が殻に籠ったままだ、まぁ、彼がきっと助けてくれるだろう

「名前は?」

「ノア・ミラエルって言います、貴方の名前は……?」

「俺はレンだ………」

すると人間とモンスターの気配がする、ミラエルの後ろだ

すぐさま手を掴み、下がる

「あ、あの……」

「しっ、誰だ!」

物陰から出てきたのは人間……いや俺には分かる……人間に化けてやがる!しかもこの気配只者じゃない……しかも俺らはモンスターに囲まれた!まずい、こっから出れない

「やっと見つけたぞ、レン」

「んなッ」

(俺の事を知っている?)

「レンさん……私達囲まれてます」

「ああ、どうやら逃げられないようだな」

「話を聞け、英雄」

うわ、殺気えっぐぅ……あまり絡みたくないんだけど……逃げていいかな?一応逃げる方法を思いついたんだけど……

「俺を覚えてるか?」

「1ミリも覚えてない」

「そうか、ならブラックナイトというギルドに覚えはあるか?」

「あ!聞いた」

手で口を塞いだ

「しっ」

「なるほど、覚えていたか貴様」

剣を取って斬りかかってくる

それを剣で抑える

「っと、危ないな」

「やはり、その剣術は鈍っていないようだな」

「はは、どうも」

「レンさん!」

「大丈夫だ、すぐ終わる」

瞬きした瞬間に消える

「な、なんだ?どこに行った?」

「お前じゃ、俺に勝てないよ……ブラックナイト」

「ッ!」

攻撃を仕掛ける前に斬った

「かハッ!」

ついでに囲んでいたモンスターも蹴散らした

そしてミラエルの所へ戻った

「す、すごい………」

「な?すぐ終わるって言ったろ?」

「は、はい!ありがとうございます!」

「気にするな」

「貴様……!誰を斬ったのか分かってんのか……!」

「ああ、じゃあ、分かってる上で宣戦布告させてもらうよ……ブラックナイトで来るなら来いよ、ぶっ倒してやるからよ。リーダーにそれを伝えておけ……いいな?」

「クッ……ソッ!」

逃げて行った

「まだまだだな、アイツは」

「そういえば、レンさんはなぜここに?」

「………あ!忘れてた!素材!」

ヤバいヤバい完全に忘れてた……素材の事もそうだけど、みんなが帝国で待ってるんだった……素材を見つけて早く戻らないと……マジでクレアから怒られる、探して早く帰るか

「素材?何か探しているんですか?」

「あ~氷のミノタウロスから出てくる……氷結のインゴットが必要なんだ、見つからなくてな」

「すみません……私のせいで時間が」

「いやいや、別に大丈夫よ。人を助けるのが英雄ってもんだから」

そしたら彼女はクスッと笑う

「英雄さんですね、助かりました!素材集め?私も手伝います!」

「大丈夫か?その……戦えたり」

「出来ますよ!こう見えて私、戦えますから!」

「そっか、頼もしい」

「えへへ」

少し心配しすぎたようだ、ちゃんと戦えるみたい……これで心配無く進めるな……遠慮なく、モンスターを狩れる

そして俺とミラエルは更に奥へ進む

すると

「足元気をつけてください!」

「え?うわっ!」

滑って転んだ

「いっててて」

「レンさん大丈夫ですか!?」

「だ、大丈夫」

「周りが凍ってる……しかもモンスターも……」

床や壁ならまだしも、モンスターや……この洞窟に来ていた、コールド帝国の市民が凍っていた……なんだこの嫌な予感は、しかもこの気配……かなり強いぞ、一体何処から現れてくるんだ?あり得るとしたら、上か後ろか……後ろだ!

「ミラエル!しゃがめ!」

「え、は、はい!」

しゃがんだ

目の前に現れたのは氷のミノタウロスだ

「出ましたね、親玉」

「ああ」

棍棒で地面を叩きつける

「エッジです!」

「ああ、だがこんなもんはこれで十分!」

斬撃をエッジに向かって放ち、エッジは壊れ、残った斬撃は氷のミノタウロスを切り刻んだ、氷のミノタウロスは斬撃により、真っ二つに斬られた、そしてレンは頭を抱えた

やべ、やりすぎた……素材が欲しすぎて力の加減を忘れてた……ま、まぁ、いいか、勝ちは勝ちだしな……素材だけ貰って帰るか……ってミラエルが唖然としてる、まぁ、あんな光景を見ればそうなるか

「おーい、ミラエル~」

「ハッ!れ、レンさん!今のどうやって………」

「どうやってって言われてもなぁ………ただただカウンターで斬撃を食らわして……その残った斬撃で更に氷のミノタウロスにダメージが行ったとしか………」

「あの人との戦闘から思いましたけど、レンさんって本当に強いんですね………ちょっと予想外の強さすぎて頭の理解が追いつきません」

「ははは……まぁ、初めて見た時の人はみんな、その反応だよ……これでも一応英雄だから、これくらいは強くないと」

「ふふ、ですね!」

「うし、じゃあ、街に戻って武器作るか~、ミラエルも来るか?」

「はい!レンさんのお供させていただきます!」

「ああ」

氷のミノタウロスから氷のインゴットを入手した為、ミラエルと共にコールド帝国に戻る

コールド帝国の武器屋

いいの作れるといいな……でも作ったとしてもすぐには使わないんだけどね、新しい武器には慣れないといけないから……だからもし使うんだったら、ボス戦とか……また人間が現れた時とかかな、その時は剣を鞘から抜いて使うね

「おう、戻ってきたか」

「ああ」

「そちらは?」

「あぁ……気にしないでくれ、説明すると多分街に騒がれる」

「なるほどな、じゃあ、俺達だけの秘密な!お嬢ちゃん」

「っ!はい!」

(良かった、良い人で)

「あ~あんたに報告したいことがあったんだ」

「え?俺に?」

「さっき、あんたと同じ顔をした人物がここを通り過ぎたんだ」

「なんだって!?」

「………それはドッペルか、それとも双子か……後は特殊魔法のトランスフォームかのどれかですね」

「ん~双子は居ないから……ドッペルか、その特殊魔法かな」

「特殊魔法だとしたら………誰かが狙われてるかもしれません」

「もしかして……クレア達か!」

「彼は特殊魔法使ってます、多分誰も疑わずに普通に接してると思います………このままだと、彼と接触出来ないと思います」

「そりゃ、まずいな……兄ちゃん、この剣でその子を追いな」

「ああ、追わないと」

「はい!」

もし……特殊魔法を使ってクレア達に近づいてるんだとしたら……なんか目的があるのか?それとも俺の存在を消すためか?だとしたら、やばいな……早めに手を打たないと

「行くぞ、ミラエル」

「はい!行きましょう!」
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