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開拓計画8・腐れ縁を思い出しましょう
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『お前が心配するようなことは何もないぞ。確かに我は妻というものを持たないが、それとお前とはなんら関係もないし。今まで対面した貴族たちにも、この国の国王すら我に妻がいないことに不信を抱いたことはないだろう?つまりはそういうことだ。あぁ、、、だいぶ話し込んでしまったな。お前もまだ生魚のショックが抜けきれてないだろう。もう休め。明日の朝食は共に食べよう。ヘクトールを朝に向かわせるからな。じゃあ安静にするんだぞ。』
、、、かつてない速さで言葉を並べて父上は退室してしまった。
「そういうことってどういうこと?」
なんもわからなかった
----------------------------------------------------------------------
「おはようございます。坊っちゃま。朝食の用意が整いました」
「んー、、、」
声をかけられ、眠気をどうにか納め、目を覚ます
なんか丸め込まれた父上の子作り問題はひとまず置いておくことにして、、、俺が前世を思い出して10日ほど経った
屋敷で過ごす中で分かったことだが、この屋敷の元魔族であった使用人たちは、前世の記憶を持っていないようだった
俺と、父上と、元魔王側近現執事長のヘクトールのみ、魔族であった記憶を持っている
そのことに少し安心した
前世で酷い死を迎えた者も少なくなかったから。今は楽しそうに仕事をしていて何よりだ
「おはようございます。父上」
「おはよう、息子」
テーブルの向かいに座る父上に挨拶する
今日の寝癖も独創的だ
前世からのこの現象は変わらないらしい
父上は重力を操っているんじゃないかと疑いを持つほど、それはそれは素晴らしい髪の寝癖をつけて朝を迎える
今日はなんか、、、うん。噴水みたいにぱっかん割れてますよ、父上
「そうだ。お前の体調を配慮して一時休止していたが、今日から家庭教師を呼び戻すことにしたぞ。」
「えっ!!いやです!!!」
「まぁ、そう言うな。あやつもお前を心配していた」
「それは違いますよ父上!!眉を下げて心配している顔を作りながら心内では『魚如きでぶっ倒れるなんてくそざこじゃねーか!!』、、、と、嘲笑うようなやつですよ!!!!!!!!!」
「はははっ!昔からお前たちはソリが合わんな!」
「うぐ、、、違います。ただあいつの性格が悪いだけです、、、!!」
父上が呼び戻すと宣言した家庭教師、、、名前はイリス・パッツィ
そいつはヘクトールの息子で、俺の十歳上の、、、前世からの腐れ縁、、、ではあるが
そもそも腐れ縁ってなんだかんだ仲がいい関係のことを指す物だから俺たちは違う!、、、だが、それ以外の関係性が思いつかないのも事実である
だが断じて仲がいいなどそのようなことはない!!!!!!!!!
そして、俺はあいつが嫌いだ!!!!
前世では父上の側近の息子、、、と言うのもあって幼馴染であり兄弟のように過ごしていた
初めの頃はまだ良かったんだ。俺も純粋に兄として仲良くしていたと思う
『キリシュは将来魔王になるんだろ?じゃあ、、、俺は兄としてお前を支える仕事に就くぞ!』
『えっ!ほんと?!イリスお兄ちゃんが助けてくれるならとても安心だ!』
『うんうん!キリシュは俺がいないとダメだもんな!安心しろ!俺がずっと助けてやる!』
『うふふふふふ』
『あははははは』
これはまだ純粋な頃のメモリーだ(遠い目)
だが、あいつがなぜか人間の学校に通うようになって魔族領から離れ、俺も魔王としての教育が過激になり、、、なかなか会えず20年ほど過ぎ、イリスが魔族領に戻ってきた時には、、、
(補足・上手く人間に擬態できる魔族の中には人族の学校に勝手に入って娯楽として楽しんでいる奴らもいた
例・自身を身寄りのない孤児のへなちょこ、、、として人族に認識魔法をかけて、気の弱そうな振りをしている自身にちょっかいかけてきた人族を正当防衛だ、と言ってボコボコにしたり
魔族の魔力を使って、貴族出身の優等生として威張っている生徒から成績首位を掻っ攫いプライドズタボロにしたり)
~イリスが人族の領地から戻り20年ほど振りに交わした会話~
『おかえり!イリス兄ちゃん!』
『、、、キリシュタイン様』
『えっ?急にどうしたの?そんな呼び方初めてじゃん!なんか悪いもの食べた?』
『、、、』
『おーい、、、イリスにいちゃん?大丈夫?』
『ウルセェ!!俺に話しかけるな!!』
『っっつ?!?!?!!』
と、意味不明で理不尽な怒りをぶつけられ、、、
当時50歳(魔族で言えばまだまだ子供)の俺はイリス兄ちゃんを初めて怒らせたと言う事実に狼狽え、どうにか仲直りを試みていたのだが
『一緒にお茶??そんなことより訓練だろ!昨日の課題終わったのかよ?』
『おい!キリシュタイン様!!!またお前人族の領地にこっそり行ってたろ!!クソ雑魚なんだから護衛連れてけっていつも言ってるだろ!』
『はぁ?心配だから戦場についてくる?
、、、お前が来ると足手纏いなんだからやめろ』
などなど、ちくちく言葉を常日頃ぶつけられては中は拗れていくばかりで、、、
結局仲直りというか、、、以前のような関係に戻ることはできなかった
まぁ、それでも魔族領の宰相として支えてくれてはいたし、、、魔族の最期にも何も文句を言わず俺を手伝ってくれてはいたんだけど、、、
それとこれとは別だ
俺に優しい人には俺も優しくするし
俺にちくちく言葉を投げる奴は俺も投げ返す!!
と言った関係性だったんだよな、、、前世では
----------------------------------------------------------------------
だがしかし、、、なぜかしかし、、、俺の記憶の中での今世のイリスは、、、
なんか、心のクリーニングしました?ってぐらいめちゃくちゃ好青年なんだよ
イリスどした?話聞こか?
って狼狽えるぐらい
前世の記憶を取り戻した今だからこそ、イリスとの因縁が蘇り、父上の言葉にもあんな反応をしてしまったんだが、、、
記憶が戻る前はイリスのこと大好きなお兄ちゃん家庭教師って認識してたんだよな~、、、俺
いや、というか!
イリスには前世の記憶がないんじゃないか?!
父上が言っていた輪廻転生の話から考えて、本来ならば全くの別人としてこの世界に生まれ落ちてるわけだよな?まぁ、、、自身の本質とかはちょっと同じようなこともあるかもしれないけど、、、
確かにあの逆ギレ事件が起きる前までは前世でもイリスはいいお兄ちゃんキャラだったし、、、
今世こそは、、、最後まで仲良くできるのかもしれない!!!!!!!!!
「ああ、、、イリスもきちんと“覚えている”ぞ」
「えっ?!?!?!?!」
前世を?!?!本当に?!?!
、、、、、、、、、
どしたんイリス、、、話聞こか?
、、、かつてない速さで言葉を並べて父上は退室してしまった。
「そういうことってどういうこと?」
なんもわからなかった
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「おはようございます。坊っちゃま。朝食の用意が整いました」
「んー、、、」
声をかけられ、眠気をどうにか納め、目を覚ます
なんか丸め込まれた父上の子作り問題はひとまず置いておくことにして、、、俺が前世を思い出して10日ほど経った
屋敷で過ごす中で分かったことだが、この屋敷の元魔族であった使用人たちは、前世の記憶を持っていないようだった
俺と、父上と、元魔王側近現執事長のヘクトールのみ、魔族であった記憶を持っている
そのことに少し安心した
前世で酷い死を迎えた者も少なくなかったから。今は楽しそうに仕事をしていて何よりだ
「おはようございます。父上」
「おはよう、息子」
テーブルの向かいに座る父上に挨拶する
今日の寝癖も独創的だ
前世からのこの現象は変わらないらしい
父上は重力を操っているんじゃないかと疑いを持つほど、それはそれは素晴らしい髪の寝癖をつけて朝を迎える
今日はなんか、、、うん。噴水みたいにぱっかん割れてますよ、父上
「そうだ。お前の体調を配慮して一時休止していたが、今日から家庭教師を呼び戻すことにしたぞ。」
「えっ!!いやです!!!」
「まぁ、そう言うな。あやつもお前を心配していた」
「それは違いますよ父上!!眉を下げて心配している顔を作りながら心内では『魚如きでぶっ倒れるなんてくそざこじゃねーか!!』、、、と、嘲笑うようなやつですよ!!!!!!!!!」
「はははっ!昔からお前たちはソリが合わんな!」
「うぐ、、、違います。ただあいつの性格が悪いだけです、、、!!」
父上が呼び戻すと宣言した家庭教師、、、名前はイリス・パッツィ
そいつはヘクトールの息子で、俺の十歳上の、、、前世からの腐れ縁、、、ではあるが
そもそも腐れ縁ってなんだかんだ仲がいい関係のことを指す物だから俺たちは違う!、、、だが、それ以外の関係性が思いつかないのも事実である
だが断じて仲がいいなどそのようなことはない!!!!!!!!!
そして、俺はあいつが嫌いだ!!!!
前世では父上の側近の息子、、、と言うのもあって幼馴染であり兄弟のように過ごしていた
初めの頃はまだ良かったんだ。俺も純粋に兄として仲良くしていたと思う
『キリシュは将来魔王になるんだろ?じゃあ、、、俺は兄としてお前を支える仕事に就くぞ!』
『えっ!ほんと?!イリスお兄ちゃんが助けてくれるならとても安心だ!』
『うんうん!キリシュは俺がいないとダメだもんな!安心しろ!俺がずっと助けてやる!』
『うふふふふふ』
『あははははは』
これはまだ純粋な頃のメモリーだ(遠い目)
だが、あいつがなぜか人間の学校に通うようになって魔族領から離れ、俺も魔王としての教育が過激になり、、、なかなか会えず20年ほど過ぎ、イリスが魔族領に戻ってきた時には、、、
(補足・上手く人間に擬態できる魔族の中には人族の学校に勝手に入って娯楽として楽しんでいる奴らもいた
例・自身を身寄りのない孤児のへなちょこ、、、として人族に認識魔法をかけて、気の弱そうな振りをしている自身にちょっかいかけてきた人族を正当防衛だ、と言ってボコボコにしたり
魔族の魔力を使って、貴族出身の優等生として威張っている生徒から成績首位を掻っ攫いプライドズタボロにしたり)
~イリスが人族の領地から戻り20年ほど振りに交わした会話~
『おかえり!イリス兄ちゃん!』
『、、、キリシュタイン様』
『えっ?急にどうしたの?そんな呼び方初めてじゃん!なんか悪いもの食べた?』
『、、、』
『おーい、、、イリスにいちゃん?大丈夫?』
『ウルセェ!!俺に話しかけるな!!』
『っっつ?!?!?!!』
と、意味不明で理不尽な怒りをぶつけられ、、、
当時50歳(魔族で言えばまだまだ子供)の俺はイリス兄ちゃんを初めて怒らせたと言う事実に狼狽え、どうにか仲直りを試みていたのだが
『一緒にお茶??そんなことより訓練だろ!昨日の課題終わったのかよ?』
『おい!キリシュタイン様!!!またお前人族の領地にこっそり行ってたろ!!クソ雑魚なんだから護衛連れてけっていつも言ってるだろ!』
『はぁ?心配だから戦場についてくる?
、、、お前が来ると足手纏いなんだからやめろ』
などなど、ちくちく言葉を常日頃ぶつけられては中は拗れていくばかりで、、、
結局仲直りというか、、、以前のような関係に戻ることはできなかった
まぁ、それでも魔族領の宰相として支えてくれてはいたし、、、魔族の最期にも何も文句を言わず俺を手伝ってくれてはいたんだけど、、、
それとこれとは別だ
俺に優しい人には俺も優しくするし
俺にちくちく言葉を投げる奴は俺も投げ返す!!
と言った関係性だったんだよな、、、前世では
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だがしかし、、、なぜかしかし、、、俺の記憶の中での今世のイリスは、、、
なんか、心のクリーニングしました?ってぐらいめちゃくちゃ好青年なんだよ
イリスどした?話聞こか?
って狼狽えるぐらい
前世の記憶を取り戻した今だからこそ、イリスとの因縁が蘇り、父上の言葉にもあんな反応をしてしまったんだが、、、
記憶が戻る前はイリスのこと大好きなお兄ちゃん家庭教師って認識してたんだよな~、、、俺
いや、というか!
イリスには前世の記憶がないんじゃないか?!
父上が言っていた輪廻転生の話から考えて、本来ならば全くの別人としてこの世界に生まれ落ちてるわけだよな?まぁ、、、自身の本質とかはちょっと同じようなこともあるかもしれないけど、、、
確かにあの逆ギレ事件が起きる前までは前世でもイリスはいいお兄ちゃんキャラだったし、、、
今世こそは、、、最後まで仲良くできるのかもしれない!!!!!!!!!
「ああ、、、イリスもきちんと“覚えている”ぞ」
「えっ?!?!?!?!」
前世を?!?!本当に?!?!
、、、、、、、、、
どしたんイリス、、、話聞こか?
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