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第三章 ドイツ軍人の少女
6話「ゴールデンウィークはすぐそこっ!」
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あれから数日が経過したが依然としてエルゼが誰かに危害を加えようとする素振りは見せていない。さらに付け加えるなら騒ぎを起こす様子すらなく、真面目に授業を受けて大人しくしている印象すらあるのだ。
ここ数日の間、望六はずっとエルゼを警戒して監視していたのだが、それは杞憂だったのかも知れない。……しかし彼の頭に引っかかるのはあの時、正気のない瞳を向けて”全員を叩きのめす”と公言していたこだ。
あの手の瞳を宿している者が冗談で、あんな事を言う訳がないと望六は未だに不安を拭えないでいる。
「ねえ、ねえってば望六。……んもぅ!! こっちを向いてよ望六!」
望六が窓から外の景色を眺めながら耽っていると、横からナタリアが袖を引っ張りながら声を掛けてきた。その声色から推測するに結構前から何度も声を掛けられていた事が想像出来るが、生憎彼は色々な事を考えていて周りの音にすら自然と遮断していたのだ。
「ん、なんだナタリア? もう昼飯の時間か?」
流石に服を引っ張られると感覚で分かるので望六は彼女へと顔を向ける。
「違うよ……まだ二時間目が終わったばかりで小休憩中だよ。それよりも、何をそんなにボーッとしていたのさ?」
ナタリアは呆れたように目を細めて答えると、彼が何か考え事をしていたのを見抜いているようだった。つまりそれほどまでに望六は分かりやすく、物思いにふけていた事になる。だが彼の後ろの席のエルゼは毎回休憩に入ると教室から出て行く事から、その辺は何も心配は要らないだろう。
「あー、まあ色々とな」
取り敢えず適当に誤魔化す事を選ぶが、実は望六が考えていたのは何もエルゼの事だけではないのだ。
「そう……。あっそうだ! 明日からゴールデンウィークだけど望六はやっぱり家に帰るのかい? 僕としては一緒にホテルで滞在して欲しいんだけど……」
ナタリアは彼の返事に少しだけ声色が低くなったが、直ぐに表情を晴れやかのものへと変えてゴールデンウィークについてのことを訊ねてきた。そう、実は明日から世間一般的には”GW”であり全学年が一斉に帰省して海外勢は東京の某ホテルにて滞在となるのだ。
「うーん、どうするか悩んでるんだよなぁ。家には帰りたくないし、かと言ってホテル滞在は海外勢限定かも知れないからなぁ」
望六は目を閉じて両腕を組みながら悩ましく呟く。
そして彼が柳葉家に帰りたくない理由は妹達が確実に怒っているからだ。
未だに着信拒否の状態が続いてるのが何よりもの証拠だろう。
ならばナタリア達と共にホテル滞在にして貰おうと彼は密かに思っているのだが、ホテル滞在の条件が海外の方限定ならば終わりなのだ。
「あっ! だったらこのあとの魔術実技の時に宮園先生に聞いてみようよ!」
彼が悩みに悩んでいるとナタリアが急にハッとした様子で両手を叩いて言ってくる。
「そうだな。それが良いかも知れん。……っと、そうこうしている間にもう次の授業が始まるな」
ナタリアの提案しか現状有力なものは無さそうだと望六は頷きながら返すと、時間も良い具合で次の魔術実技の授業の為に教室からは続々と女子達が更衣室へと向かうべく出て行った。
「じゃっ! またグラウンドでね!」
「おう、遅れないようにな」
望六は彼女に向けてそんな言葉を放つと、ナタリアは席から立ち上がって右手を左右に振りながら教室から出て行った。
……そして現在、一組の教室に残されたのは望六だけである。
「おいおい、もしかして一樹は遅刻する気か? まあ、シルヴィア達が拉致しに来た時は不穏の空気しかなかったけど……まさかな」
望六は二時間目の授業を終えて小休憩に入ったばかりの時の光景を思い出して何とも言えない気持ちを抱いた。それは小休憩に入った途端にシルヴィアと翠嵐が現れて、一樹を半ば無理やりに教室から引きずり出して何処かへと連れて行ったのだ。
当然それを一樹の幼馴染である月奈が見逃すはずがなく、彼女は「おい! 二人して一樹を何処に連れて行く気だッ!!」と叫びながら後を追っていったのは言わずもがな分かるだろう。
――という出来事が先程の小休憩の間に起こった一部始終なのだが、あと三分ほどで礼装に着替えないと望六も遅刻が確定してしまう。
だから彼は苦渋の決断ではあったが、親友を待つことを諦めて着替える事にした。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「全員揃ったな? では、今から魔術実技の授業を行う」
何とか着替えに間に合った望六は急いでグラウンドへと出て列に並ぶと、そのあと直ぐに七瀬がジャージ姿で近づいてきて授業の始まりを告げた。
しかし七瀬は妙に苛立っているのか、いつもの三倍増しで表情が不機嫌そうである。
「す、すみません……遅れました……」
「右に同じく、遅れました。申し訳ございません」
恐らく七瀬の不機嫌の要因でもある一樹と月奈が列の横から姿を現して謝罪の言葉を口にすると深々と頭を下げていた。
だが見れば二人は怯えているのか額に冷汗らしきものを滲ませて顔が真っ青である。
望六はそんな二人を同情の余地は一切ないと楽観的に見続けていると、七瀬が遅刻した二人に対して視線を向けて重たい口を開いた。
「謝れば済むと思っているのか? チッ……まあいい。お前達には追々罰を与えるが、今は授業が優先だ。さっさと列に戻れ」
彼女の冷たくも明確に怒りを孕んでいるその声に、一樹と月奈は弱々しく『はい……』と言葉を返すと見るからに力の抜けた足取りで列へと戻ってきた。
――そして二人が列へと戻り、七瀬が改めて授業開始の合図をすると魔法実技が開始された。
「ふむ……やはり今日もエルゼは見学か」
等間隔に広がって何回か魔法を発動したあと望六はグラウンドの端に視線を向けると、そこには木製の長椅子に座っているエルゼの姿があった。実は彼女は魔術実技の授業には一切出席してなく、転校してきからずっと見学だけをしているのだ。
恐らくは一組の生徒達のデータを収集しているのだろう。
だから望六達は七瀬が事前に言っていた通りに小規模の魔法しか最近は使っていない。
それも偏に安易にドイツに情報を渡さない為である。
「やれやれ……。このままで一年魔導対決で良い結果が残せるか不安だな」
小規模の魔法しか発動していないせいで、本番の試合の時にちゃんとそれ以外の魔法が使えるか不安になる望六であった。
それからそのまま授業は進んでいくと何事もなく三時間目の魔法実技は終わりを迎えた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
そして授業を終えて一組の女子達が校舎へと戻っていく中、望六達は七瀬の元へと集まっていた。それはゴールデンウィークの滞在場所について相談する為である。
けれど望六の隣にはナタリアの他にも何故か一樹と月奈が立っていた。
「あ、あの宮園先生! 実はゴールデンウィーク中は俺もナタリアと同じくホテル滞在にして頂けませんか!?」
一樹達の事も気になるが一旦無視をして望六は視線を七瀬へと向けて交渉に入りだす。
「無理に決まってるだろ馬鹿か貴様は。お前は自ら海外勢の巣窟へと行く気なのか?」
だが無慈悲にも彼女はそう冷たく言い放つ。
「あっ、そうか。しまった……単純な事を忘れていたぁぁ……」
望六はよく考えると納得が出来てしまい、その場で両手を使って自身の頭を抱えて項垂れ始めた。
「なんだ、お前は家に帰るのがそんなにも嫌なのか?」
彼のそんな姿を見兼ねたのか七瀬が首を傾げながら訊ねてきた。
その声色は先程の冷たいものではなく、単純に気に掛けていることが伺える。
「は、はい……。実は――」
そこで望六は隠しておいてもしょうがないと七瀬の耳元に顔を近づけて小声で事情を話し始めた。その際にナタリアと一樹から殺気のようなものが篭った視線を向けられた感じがしたが彼は特に気に留めなかった。
それから七瀬は話を聞いて数回頷く仕草を見せると、望六は事情を全て話し終えて彼女の耳から顔を離した。
「ふむ、難儀なものだなお前も。よし、ならば私の家を使うといい。ちょうど私はゴールデンウィーク中は事務仕事で家に帰れないからな。空いてる部屋を適当に使ってくれ。それに私の家ならば政府の者が勝手に見張りぐらい付けてくるだろうから下手な所よりは安心出来る筈だ」
彼の事情を全て知った上で七瀬は手を顎に当てながら宮園家を使って良いと言うと、それは望六としても願ってもない事であった。
「ま、まじっすか!? ありがとうございます!」
望六は直ぐに頭を下げて感謝の言葉を口にする。だがしかし、それは一樹と一緒に過ごす事になる訳で向こうはそれで大丈夫なのだろうかと望六は横目で彼の方へと視線を向けるのだった。
ここ数日の間、望六はずっとエルゼを警戒して監視していたのだが、それは杞憂だったのかも知れない。……しかし彼の頭に引っかかるのはあの時、正気のない瞳を向けて”全員を叩きのめす”と公言していたこだ。
あの手の瞳を宿している者が冗談で、あんな事を言う訳がないと望六は未だに不安を拭えないでいる。
「ねえ、ねえってば望六。……んもぅ!! こっちを向いてよ望六!」
望六が窓から外の景色を眺めながら耽っていると、横からナタリアが袖を引っ張りながら声を掛けてきた。その声色から推測するに結構前から何度も声を掛けられていた事が想像出来るが、生憎彼は色々な事を考えていて周りの音にすら自然と遮断していたのだ。
「ん、なんだナタリア? もう昼飯の時間か?」
流石に服を引っ張られると感覚で分かるので望六は彼女へと顔を向ける。
「違うよ……まだ二時間目が終わったばかりで小休憩中だよ。それよりも、何をそんなにボーッとしていたのさ?」
ナタリアは呆れたように目を細めて答えると、彼が何か考え事をしていたのを見抜いているようだった。つまりそれほどまでに望六は分かりやすく、物思いにふけていた事になる。だが彼の後ろの席のエルゼは毎回休憩に入ると教室から出て行く事から、その辺は何も心配は要らないだろう。
「あー、まあ色々とな」
取り敢えず適当に誤魔化す事を選ぶが、実は望六が考えていたのは何もエルゼの事だけではないのだ。
「そう……。あっそうだ! 明日からゴールデンウィークだけど望六はやっぱり家に帰るのかい? 僕としては一緒にホテルで滞在して欲しいんだけど……」
ナタリアは彼の返事に少しだけ声色が低くなったが、直ぐに表情を晴れやかのものへと変えてゴールデンウィークについてのことを訊ねてきた。そう、実は明日から世間一般的には”GW”であり全学年が一斉に帰省して海外勢は東京の某ホテルにて滞在となるのだ。
「うーん、どうするか悩んでるんだよなぁ。家には帰りたくないし、かと言ってホテル滞在は海外勢限定かも知れないからなぁ」
望六は目を閉じて両腕を組みながら悩ましく呟く。
そして彼が柳葉家に帰りたくない理由は妹達が確実に怒っているからだ。
未だに着信拒否の状態が続いてるのが何よりもの証拠だろう。
ならばナタリア達と共にホテル滞在にして貰おうと彼は密かに思っているのだが、ホテル滞在の条件が海外の方限定ならば終わりなのだ。
「あっ! だったらこのあとの魔術実技の時に宮園先生に聞いてみようよ!」
彼が悩みに悩んでいるとナタリアが急にハッとした様子で両手を叩いて言ってくる。
「そうだな。それが良いかも知れん。……っと、そうこうしている間にもう次の授業が始まるな」
ナタリアの提案しか現状有力なものは無さそうだと望六は頷きながら返すと、時間も良い具合で次の魔術実技の授業の為に教室からは続々と女子達が更衣室へと向かうべく出て行った。
「じゃっ! またグラウンドでね!」
「おう、遅れないようにな」
望六は彼女に向けてそんな言葉を放つと、ナタリアは席から立ち上がって右手を左右に振りながら教室から出て行った。
……そして現在、一組の教室に残されたのは望六だけである。
「おいおい、もしかして一樹は遅刻する気か? まあ、シルヴィア達が拉致しに来た時は不穏の空気しかなかったけど……まさかな」
望六は二時間目の授業を終えて小休憩に入ったばかりの時の光景を思い出して何とも言えない気持ちを抱いた。それは小休憩に入った途端にシルヴィアと翠嵐が現れて、一樹を半ば無理やりに教室から引きずり出して何処かへと連れて行ったのだ。
当然それを一樹の幼馴染である月奈が見逃すはずがなく、彼女は「おい! 二人して一樹を何処に連れて行く気だッ!!」と叫びながら後を追っていったのは言わずもがな分かるだろう。
――という出来事が先程の小休憩の間に起こった一部始終なのだが、あと三分ほどで礼装に着替えないと望六も遅刻が確定してしまう。
だから彼は苦渋の決断ではあったが、親友を待つことを諦めて着替える事にした。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「全員揃ったな? では、今から魔術実技の授業を行う」
何とか着替えに間に合った望六は急いでグラウンドへと出て列に並ぶと、そのあと直ぐに七瀬がジャージ姿で近づいてきて授業の始まりを告げた。
しかし七瀬は妙に苛立っているのか、いつもの三倍増しで表情が不機嫌そうである。
「す、すみません……遅れました……」
「右に同じく、遅れました。申し訳ございません」
恐らく七瀬の不機嫌の要因でもある一樹と月奈が列の横から姿を現して謝罪の言葉を口にすると深々と頭を下げていた。
だが見れば二人は怯えているのか額に冷汗らしきものを滲ませて顔が真っ青である。
望六はそんな二人を同情の余地は一切ないと楽観的に見続けていると、七瀬が遅刻した二人に対して視線を向けて重たい口を開いた。
「謝れば済むと思っているのか? チッ……まあいい。お前達には追々罰を与えるが、今は授業が優先だ。さっさと列に戻れ」
彼女の冷たくも明確に怒りを孕んでいるその声に、一樹と月奈は弱々しく『はい……』と言葉を返すと見るからに力の抜けた足取りで列へと戻ってきた。
――そして二人が列へと戻り、七瀬が改めて授業開始の合図をすると魔法実技が開始された。
「ふむ……やはり今日もエルゼは見学か」
等間隔に広がって何回か魔法を発動したあと望六はグラウンドの端に視線を向けると、そこには木製の長椅子に座っているエルゼの姿があった。実は彼女は魔術実技の授業には一切出席してなく、転校してきからずっと見学だけをしているのだ。
恐らくは一組の生徒達のデータを収集しているのだろう。
だから望六達は七瀬が事前に言っていた通りに小規模の魔法しか最近は使っていない。
それも偏に安易にドイツに情報を渡さない為である。
「やれやれ……。このままで一年魔導対決で良い結果が残せるか不安だな」
小規模の魔法しか発動していないせいで、本番の試合の時にちゃんとそれ以外の魔法が使えるか不安になる望六であった。
それからそのまま授業は進んでいくと何事もなく三時間目の魔法実技は終わりを迎えた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
そして授業を終えて一組の女子達が校舎へと戻っていく中、望六達は七瀬の元へと集まっていた。それはゴールデンウィークの滞在場所について相談する為である。
けれど望六の隣にはナタリアの他にも何故か一樹と月奈が立っていた。
「あ、あの宮園先生! 実はゴールデンウィーク中は俺もナタリアと同じくホテル滞在にして頂けませんか!?」
一樹達の事も気になるが一旦無視をして望六は視線を七瀬へと向けて交渉に入りだす。
「無理に決まってるだろ馬鹿か貴様は。お前は自ら海外勢の巣窟へと行く気なのか?」
だが無慈悲にも彼女はそう冷たく言い放つ。
「あっ、そうか。しまった……単純な事を忘れていたぁぁ……」
望六はよく考えると納得が出来てしまい、その場で両手を使って自身の頭を抱えて項垂れ始めた。
「なんだ、お前は家に帰るのがそんなにも嫌なのか?」
彼のそんな姿を見兼ねたのか七瀬が首を傾げながら訊ねてきた。
その声色は先程の冷たいものではなく、単純に気に掛けていることが伺える。
「は、はい……。実は――」
そこで望六は隠しておいてもしょうがないと七瀬の耳元に顔を近づけて小声で事情を話し始めた。その際にナタリアと一樹から殺気のようなものが篭った視線を向けられた感じがしたが彼は特に気に留めなかった。
それから七瀬は話を聞いて数回頷く仕草を見せると、望六は事情を全て話し終えて彼女の耳から顔を離した。
「ふむ、難儀なものだなお前も。よし、ならば私の家を使うといい。ちょうど私はゴールデンウィーク中は事務仕事で家に帰れないからな。空いてる部屋を適当に使ってくれ。それに私の家ならば政府の者が勝手に見張りぐらい付けてくるだろうから下手な所よりは安心出来る筈だ」
彼の事情を全て知った上で七瀬は手を顎に当てながら宮園家を使って良いと言うと、それは望六としても願ってもない事であった。
「ま、まじっすか!? ありがとうございます!」
望六は直ぐに頭を下げて感謝の言葉を口にする。だがしかし、それは一樹と一緒に過ごす事になる訳で向こうはそれで大丈夫なのだろうかと望六は横目で彼の方へと視線を向けるのだった。
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