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第4章 魔術学園奮闘編
第504話 だったら火魔術の爆発で吹き飛ばしてやれば良い。
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トマスの方は顔が幾分青ざめ、緊張の様子が見えた。地力ではステファノの方が上だと感じている。
勝つためには1つのミスも許されない状態だった。
(タイミングだ。タイミングにすべてがかかっている)
警戒すべきは雷丸だと、トマスは考えていた。あの敏捷な魔獣を止めることができれば、自分にも勝機がある。
(あいつは空を飛んで来る。だったら火魔術の爆発で吹き飛ばしてやれば良い)
何も魔獣を殺す必要はない。吹き飛ばしてしまえば貴重な時間が稼げる。その間に、自分の攻撃をステファノの標的に当てれば良いのだ。
小さなダメージでも良いから、ポイントを上げ続けることだ。それが威力で劣る自分にふさわしい戦術だと、トマスは結論づけていた。
(「ループ」のダウンタイムを長引かせたらやられる。繰り返しの回数をコントロールしなくては)
限界の10回まで重ね掛けすれば、ダウンタイムが長引く。ステファノにつけこまれないよう、繰り返しの回数を抑えなければならなかった。
その一方で防御や攻撃の威力を十分に確保したい。トマスにとっての戦いは、つまるところ「時間管理」に集約された。
◆◆◆
「始めっ!」
試合開始の号令と同時に、トマスは火球を放った。そうしておいて、火球の効果を確かめもせず、自らの標的を氷柱に封じ込めた。
氷柱の魔術にかけた「ループ」の数は3つ。ダウンタイム3秒の間氷柱が耐えきってくれるものと信じたのだ。
対するステファノは長杖を水平に構え、陰気の塊を撃ち出した。見えない陰気がトマスの火球を捉え、その魔力を消し飛ばす。
術式を維持できなくなった火球は、宙に炎を散らして消え去った。
長杖を構えたまま、ステファノは小物入れから鉄丸を掴み出し、杖の上面に握った拳を置いた。
試合前、杖の上側に一直線に溝を切っておいた。
標的鏡の照準を合わせ、ステファノは5発連続して鉄丸を飛ばした。
ピィイーー!
空気を切る音が1つに重なり、5つの鉄丸が標的を襲った。1発めが3重の氷柱に当たり、奥深くめり込む。
2発、3発と全く同じ個所に鉄丸は命中する。
3発めが氷柱にめり込むと同時に、トマスの魔視脳が機能を回復した。
(もう一度だ。氷柱×3!)
さらに3層の氷が氷柱を取り巻いて成長する。
そこに4発め、5発目の鉄丸が命中し、最初の3発と一直線につながった。
(大丈夫だ。標的は無事だ)
トマスは、氷柱が鉄丸を阻止していることに安心した。氷にはひびも入っていない。
氷柱が防壁としてまだ健在であると判断し、トマスは再び攻撃に出た。
「ループ」を使って2連の魔力で火球を放つ。
「虹の王の鱗!」
ステファノの防御魔法が標的を覆い、着弾した火球は空しく滑り、標的の表面に沿って後方にそれた。
(守りが堅い。2連では威力が足りないか?)
トマスは唇をかんだ。
ステファノは防御魔法を発動したばかりの左手を腰の物入れに動かした。またも鉄丸を取り出し、杖から発射する。
「火龍連星!」
火属性を宿した鉄丸が標的に襲い掛かる。
(早い! 防御から攻撃にノータイムで切り替えたか! ――だが、こちらの守りは十分だ)
ダウンタイム中のトマスは、すぐには魔力を使えない。しかし、既に施した6重の氷柱で十分攻撃に耐えられるはずだった。ステファノが撃ち込んだ5発の鉄丸は氷が飲み込んだ。穴の開いた跡にも氷が張り、傷を埋めていた。
火をまとった鉄丸は多少の氷を砕くかもしれない。だが、氷柱の守りはそれに耐えられるはずだ。トマスは次の攻撃に備える判断をした。
ガッ!
重い音を立てて、赤熱した鉄丸が氷柱に激突した。表面の氷が飛び散り、鉄丸は氷中の内部に食い込んだが、そこで止まった。
じゅうじゅうと、氷に開いた穴から湯気が噴き出す。
(よし、止まった。氷柱は無事だ!)
まだしばらくはステファノの攻撃に耐えられると見て取り、トマスは5倍に強化した火球を放つ。
「これでどうだ。届け!」
ステファノに陰気をぶつけられても、かき消されないだけの魔力。それを思って、5倍の「ループ」をかけた。
(威力にこだわるなら10倍の火球を飛ばしたかったが、それでは術後の無防備な時間が長すぎる)
残りの試合時間を考えると、ここで勝負をかけるわけにはいかなかった。
「守れ、雷丸。――開放」
最後の言葉は雷丸に向けたものではない。トマスの氷柱にめり込んだ5連の鉄丸。
そこに封じられた術式に開放を命じたのだ。
ゴボッ。
くぐもった音を立てて鉄丸の周りで氷が曇った。その曇りが棒状に伸びて、最後に撃ち込んだ鉄丸に届く。
白い曇りが赤熱した鉄に触れた瞬間――。
ドゴォオッ!
轟音を立てて氷柱が爆発した。
「何っ!」
飛び散る氷と水蒸気で、トマスの視界が真っ白に煙る。
トマスの「ループ」に対抗してステファノが示した「魔法の連鎖」。5つの鉄丸が封じられた術式を開放し、燃気を放出した結果であった。
一直線に並んだ鉄丸が一斉に爆発を誘発し、楔の役割を果たして氷柱を吹き飛ばした。
爆発の力は内側にも及び、標的をくぼませ、焼け焦げを作っていた。
(しまった! 遅効性の術式か!)
トマスは舌打ちしたが、後の祭りだった。ダウンタイムに入っている今、できることは何もない。放った火球がステファノの標的にダメージを与えるのを祈るのみである。
「ピィーーッ!」
標的の上に飛び移った雷丸が、高く声を上げた。すると、標的の前面にイドの盾が形成された。
タワーシールドの形状で地面から斜めに伸びあがり、標的を覆い隠す。
トマスの火球はイドの盾に衝突し、傾斜に沿って斜め上にそれて標的の上を通過した。
「何だ! 魔獣の防御だと?」
攻撃専門だと思っていた雷丸に攻撃魔術を防がれた。トマスは形勢が急激に悪化したと悟り、青ざめた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第505話 畜生、落ち着いていやがる!」
ステファノの攻撃が通り、トマスの攻撃はかわされた。ここまでは完全にステファノ優勢である。
(時間は、後20秒か? まだ早い)
渾身の攻撃を繰り出すには、試合時間が残りすぎていた。攻撃の後の防御が間に合わない。
試合時間ぎりぎりまで、トマスは何とかしのがねばならなかった。
トマスはせめてもの抵抗に、台車を押して最後方に下がり、左右に動かした。ダウンタイム終了までの数秒間、ステファノの攻撃を一発でもかわそうとしていたのだ。
……
◆お楽しみに。
勝つためには1つのミスも許されない状態だった。
(タイミングだ。タイミングにすべてがかかっている)
警戒すべきは雷丸だと、トマスは考えていた。あの敏捷な魔獣を止めることができれば、自分にも勝機がある。
(あいつは空を飛んで来る。だったら火魔術の爆発で吹き飛ばしてやれば良い)
何も魔獣を殺す必要はない。吹き飛ばしてしまえば貴重な時間が稼げる。その間に、自分の攻撃をステファノの標的に当てれば良いのだ。
小さなダメージでも良いから、ポイントを上げ続けることだ。それが威力で劣る自分にふさわしい戦術だと、トマスは結論づけていた。
(「ループ」のダウンタイムを長引かせたらやられる。繰り返しの回数をコントロールしなくては)
限界の10回まで重ね掛けすれば、ダウンタイムが長引く。ステファノにつけこまれないよう、繰り返しの回数を抑えなければならなかった。
その一方で防御や攻撃の威力を十分に確保したい。トマスにとっての戦いは、つまるところ「時間管理」に集約された。
◆◆◆
「始めっ!」
試合開始の号令と同時に、トマスは火球を放った。そうしておいて、火球の効果を確かめもせず、自らの標的を氷柱に封じ込めた。
氷柱の魔術にかけた「ループ」の数は3つ。ダウンタイム3秒の間氷柱が耐えきってくれるものと信じたのだ。
対するステファノは長杖を水平に構え、陰気の塊を撃ち出した。見えない陰気がトマスの火球を捉え、その魔力を消し飛ばす。
術式を維持できなくなった火球は、宙に炎を散らして消え去った。
長杖を構えたまま、ステファノは小物入れから鉄丸を掴み出し、杖の上面に握った拳を置いた。
試合前、杖の上側に一直線に溝を切っておいた。
標的鏡の照準を合わせ、ステファノは5発連続して鉄丸を飛ばした。
ピィイーー!
空気を切る音が1つに重なり、5つの鉄丸が標的を襲った。1発めが3重の氷柱に当たり、奥深くめり込む。
2発、3発と全く同じ個所に鉄丸は命中する。
3発めが氷柱にめり込むと同時に、トマスの魔視脳が機能を回復した。
(もう一度だ。氷柱×3!)
さらに3層の氷が氷柱を取り巻いて成長する。
そこに4発め、5発目の鉄丸が命中し、最初の3発と一直線につながった。
(大丈夫だ。標的は無事だ)
トマスは、氷柱が鉄丸を阻止していることに安心した。氷にはひびも入っていない。
氷柱が防壁としてまだ健在であると判断し、トマスは再び攻撃に出た。
「ループ」を使って2連の魔力で火球を放つ。
「虹の王の鱗!」
ステファノの防御魔法が標的を覆い、着弾した火球は空しく滑り、標的の表面に沿って後方にそれた。
(守りが堅い。2連では威力が足りないか?)
トマスは唇をかんだ。
ステファノは防御魔法を発動したばかりの左手を腰の物入れに動かした。またも鉄丸を取り出し、杖から発射する。
「火龍連星!」
火属性を宿した鉄丸が標的に襲い掛かる。
(早い! 防御から攻撃にノータイムで切り替えたか! ――だが、こちらの守りは十分だ)
ダウンタイム中のトマスは、すぐには魔力を使えない。しかし、既に施した6重の氷柱で十分攻撃に耐えられるはずだった。ステファノが撃ち込んだ5発の鉄丸は氷が飲み込んだ。穴の開いた跡にも氷が張り、傷を埋めていた。
火をまとった鉄丸は多少の氷を砕くかもしれない。だが、氷柱の守りはそれに耐えられるはずだ。トマスは次の攻撃に備える判断をした。
ガッ!
重い音を立てて、赤熱した鉄丸が氷柱に激突した。表面の氷が飛び散り、鉄丸は氷中の内部に食い込んだが、そこで止まった。
じゅうじゅうと、氷に開いた穴から湯気が噴き出す。
(よし、止まった。氷柱は無事だ!)
まだしばらくはステファノの攻撃に耐えられると見て取り、トマスは5倍に強化した火球を放つ。
「これでどうだ。届け!」
ステファノに陰気をぶつけられても、かき消されないだけの魔力。それを思って、5倍の「ループ」をかけた。
(威力にこだわるなら10倍の火球を飛ばしたかったが、それでは術後の無防備な時間が長すぎる)
残りの試合時間を考えると、ここで勝負をかけるわけにはいかなかった。
「守れ、雷丸。――開放」
最後の言葉は雷丸に向けたものではない。トマスの氷柱にめり込んだ5連の鉄丸。
そこに封じられた術式に開放を命じたのだ。
ゴボッ。
くぐもった音を立てて鉄丸の周りで氷が曇った。その曇りが棒状に伸びて、最後に撃ち込んだ鉄丸に届く。
白い曇りが赤熱した鉄に触れた瞬間――。
ドゴォオッ!
轟音を立てて氷柱が爆発した。
「何っ!」
飛び散る氷と水蒸気で、トマスの視界が真っ白に煙る。
トマスの「ループ」に対抗してステファノが示した「魔法の連鎖」。5つの鉄丸が封じられた術式を開放し、燃気を放出した結果であった。
一直線に並んだ鉄丸が一斉に爆発を誘発し、楔の役割を果たして氷柱を吹き飛ばした。
爆発の力は内側にも及び、標的をくぼませ、焼け焦げを作っていた。
(しまった! 遅効性の術式か!)
トマスは舌打ちしたが、後の祭りだった。ダウンタイムに入っている今、できることは何もない。放った火球がステファノの標的にダメージを与えるのを祈るのみである。
「ピィーーッ!」
標的の上に飛び移った雷丸が、高く声を上げた。すると、標的の前面にイドの盾が形成された。
タワーシールドの形状で地面から斜めに伸びあがり、標的を覆い隠す。
トマスの火球はイドの盾に衝突し、傾斜に沿って斜め上にそれて標的の上を通過した。
「何だ! 魔獣の防御だと?」
攻撃専門だと思っていた雷丸に攻撃魔術を防がれた。トマスは形勢が急激に悪化したと悟り、青ざめた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第505話 畜生、落ち着いていやがる!」
ステファノの攻撃が通り、トマスの攻撃はかわされた。ここまでは完全にステファノ優勢である。
(時間は、後20秒か? まだ早い)
渾身の攻撃を繰り出すには、試合時間が残りすぎていた。攻撃の後の防御が間に合わない。
試合時間ぎりぎりまで、トマスは何とかしのがねばならなかった。
トマスはせめてもの抵抗に、台車を押して最後方に下がり、左右に動かした。ダウンタイム終了までの数秒間、ステファノの攻撃を一発でもかわそうとしていたのだ。
……
◆お楽しみに。
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