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第4章 魔術学園奮闘編
第429話 サントスさんとトーマ、頭は冷めたかい?
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「おいおい。ボクにまで料理をさせるつもりかい?」
スールーは目を丸くして言った。
「さすがにそこまでの勇気はありません。スールーさんは洗い物担当です」
「ふむ。協同作業と言うなら洗い物ぐらいはやぶさかでないけどね」
「オムライスは洗い物が少ないですから、大した手間にはなりませんよ」
確かに食器は少なくて済むはずであった。
「調理道具は人任せにできないので、俺が自分で洗います」
「そうか。それならまあ、ボクでも何とかなりそうだ」
いくらスールーがお嬢様育ちといっても、皿洗いくらいはできる。
ステファノは鍋とへら、ボールに包丁を取り出して調理台に並べた。
使い慣れたエプロンを身につければ、料理準備完了である。
「お待たせ~。言われた食材を買って来たぜ」
紙袋を抱えたトーマが戻ったところで、ステファノは3人のメンバーに仕事を割り振った。
「サントスさんは玉ねぎを刻んでください。トーマは米を研いで釜に入れて」
「よし来た」
「今度は米か。俺のところに重労働が集まっているような気がするんだが」
2人はぎこちなくお互いから目をそらしながら、下拵えを始めた。
何かすることがあるというのは良いことでもあった。少なくとも居心地の悪さを意識せずに済む。
「米研ぎは重労働じゃないよ。力を入れすぎちゃだめだからね」
「はいはい。親方の言う通りにするさ」
トーマが米を研いでいる間にサントスは玉ねぎを刻み終わった。ステファノの指示で、今度は鶏肉を切っていく。
「釜をこっちに。ご飯が炊ける間、2人ともしばらくお休みです」
魔竈に炊飯を任せ、ステファノは3人が座るテーブルに戻った。
「どう? サントスさんとトーマ、頭は冷めたかい?」
「気を使わせたな。もう落ち着いたぜ」
「俺の気の迷いだった。これからはトーマとよく相談する」
トーマのベースは職人であり、サントスのそれはエンジニアであった。料理とはいえ手を動かし始めれば、余計なことを考えず作業に没入する。
調理作業は、いさかいについて冷静になるきっかけになった。
「トーマ、さっきのは完全に俺が悪い。改めてすまん」
「もういい。気持ちはわかったから。開発がうまく行かない時は弱気になることもある」
世の中うまく行くことばかりはない。発明発見ともなれば、むしろうまく行かないことの方が多い。ショートカットに頼るべき場合もあるのだ。
「ステファノの魔法を当てにしたくなるのはもっともだが、十分な努力もしないで丸投げするのは安直すぎるということだな」
スールーが今回の教訓を総括するように、そう言った。
「料理の仕上げなら俺に頼ってもらって結構ですよ?」
炊きあがった白米をほぐしながら、ステファノは言った。
「準備してもらった材料で、美味しいオムライスを仕上げて見せましょう」
フライパンを握ったステファノは、流れるような手順で具材を炒め始めた。
その日のオムライスは、甘い中にもピリリと胡椒が効いた味つけであった。
◆◆◆
夕方6時、ステファノは第2試射場にいた。
「昼間は第1の方で派手にやったらしいな」
「そんなつもりはなかったんですが、加減を間違いました。冬休み中アバターを磨いた結果、魔力発動効率や威力が以前より上がったようです」
「簡単に言ってくれる。しかし、標的を引きちぎったと聞かされれば、頷かざるを得んな」
授業の後、第1試射場の係官デリックがドリーのところに来た。さんざん愚痴をこぼしていったのだった。
「例によってマリアンヌ女史が飛んできて、デリックを責め立てたそうだ。奴もとんだ災難だったな」
「標的を凹ませるくらいのつもりだったんですが……。思ったより勢いよく飛びました」
「遠当ての術か。飛ばす得物が空気だからなあ。威力を出しにくいはずなのだが……」
土属性は引力を操る術である。得物として飛ばす対象物がなければ攻撃できない。
普通は刃物や石、土や水などを飛ばすのだが、ステファノは目の前の空気をイドで固めて飛ばす。
所詮は軽い空気である。普通の勢いでぶつけたところで威力は限られているのだが、ステファノの土魔法はスピードが並ではない。飛び出す空気弾は音速を超えて衝撃波を巻き起こす。
しかも空気をぎゅっと圧縮してある。空気弾は着弾と同時に解放されて爆発的に膨張する。
「イドの外殻をまとっているからほとんど空気抵抗はない。重さが軽いので重力の影響も受けにくい。遠距離射撃にうってつけだ」
見る者が見れば軍事的な価値を想像できる。
「マリアンヌ女史は理解したようだな」
「ああ。学科長は軍事転用を考えているでしょうね」
教育者であると同時に軍用魔術が専門の研究家なのだ。軍事転用を考えないはずがない。
「ある意味幸いだ。彼女が秘匿案件にしてくれるからな」
「明日報告に来いと言われています」
「3月の研究報告会に向けて論文を書かされるぞ」
「そう言われました」
1学期の頃とは違い、ステファノはマリアンヌからの呼び出しを落ち着いて受け止めていた。
そういうことになるだろうと最初から予期していたのだ。
「2学期は自重しません。全講座でチャレンジ成功を目指すと、学科長に申告します」
自然体でそう宣言するステファノを、ドリーは面白そうに眺めていた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第430話 そんなところまで旅をしたことがないからな。」
「普通なら頑張れよと言うところだが、ステファノの場合は当然だろうと言うしかないな」
「そうでもないです。実技系は何とかなると思いますが、座学の比重が高い講義はどうなるものか」
具体的に言えば、「防御魔術」や「複合魔術」などは何とかなる気がしていた。
しかし、「魔獣学」と「魔術心理学」は予備知識がない。
「特に魔獣学はどういうものか、想像がつきません」
「ほう? 珍しい講座を選んだものだな」
「魔獣が実在する生き物かさえ知りません。アカデミーを離れたら勉強する機会などないと思って」
「身の回りにいる生き物ではないからな。実物を見たことがある人間の方が少ないだろう」
……
◆お楽しみに。
スールーは目を丸くして言った。
「さすがにそこまでの勇気はありません。スールーさんは洗い物担当です」
「ふむ。協同作業と言うなら洗い物ぐらいはやぶさかでないけどね」
「オムライスは洗い物が少ないですから、大した手間にはなりませんよ」
確かに食器は少なくて済むはずであった。
「調理道具は人任せにできないので、俺が自分で洗います」
「そうか。それならまあ、ボクでも何とかなりそうだ」
いくらスールーがお嬢様育ちといっても、皿洗いくらいはできる。
ステファノは鍋とへら、ボールに包丁を取り出して調理台に並べた。
使い慣れたエプロンを身につければ、料理準備完了である。
「お待たせ~。言われた食材を買って来たぜ」
紙袋を抱えたトーマが戻ったところで、ステファノは3人のメンバーに仕事を割り振った。
「サントスさんは玉ねぎを刻んでください。トーマは米を研いで釜に入れて」
「よし来た」
「今度は米か。俺のところに重労働が集まっているような気がするんだが」
2人はぎこちなくお互いから目をそらしながら、下拵えを始めた。
何かすることがあるというのは良いことでもあった。少なくとも居心地の悪さを意識せずに済む。
「米研ぎは重労働じゃないよ。力を入れすぎちゃだめだからね」
「はいはい。親方の言う通りにするさ」
トーマが米を研いでいる間にサントスは玉ねぎを刻み終わった。ステファノの指示で、今度は鶏肉を切っていく。
「釜をこっちに。ご飯が炊ける間、2人ともしばらくお休みです」
魔竈に炊飯を任せ、ステファノは3人が座るテーブルに戻った。
「どう? サントスさんとトーマ、頭は冷めたかい?」
「気を使わせたな。もう落ち着いたぜ」
「俺の気の迷いだった。これからはトーマとよく相談する」
トーマのベースは職人であり、サントスのそれはエンジニアであった。料理とはいえ手を動かし始めれば、余計なことを考えず作業に没入する。
調理作業は、いさかいについて冷静になるきっかけになった。
「トーマ、さっきのは完全に俺が悪い。改めてすまん」
「もういい。気持ちはわかったから。開発がうまく行かない時は弱気になることもある」
世の中うまく行くことばかりはない。発明発見ともなれば、むしろうまく行かないことの方が多い。ショートカットに頼るべき場合もあるのだ。
「ステファノの魔法を当てにしたくなるのはもっともだが、十分な努力もしないで丸投げするのは安直すぎるということだな」
スールーが今回の教訓を総括するように、そう言った。
「料理の仕上げなら俺に頼ってもらって結構ですよ?」
炊きあがった白米をほぐしながら、ステファノは言った。
「準備してもらった材料で、美味しいオムライスを仕上げて見せましょう」
フライパンを握ったステファノは、流れるような手順で具材を炒め始めた。
その日のオムライスは、甘い中にもピリリと胡椒が効いた味つけであった。
◆◆◆
夕方6時、ステファノは第2試射場にいた。
「昼間は第1の方で派手にやったらしいな」
「そんなつもりはなかったんですが、加減を間違いました。冬休み中アバターを磨いた結果、魔力発動効率や威力が以前より上がったようです」
「簡単に言ってくれる。しかし、標的を引きちぎったと聞かされれば、頷かざるを得んな」
授業の後、第1試射場の係官デリックがドリーのところに来た。さんざん愚痴をこぼしていったのだった。
「例によってマリアンヌ女史が飛んできて、デリックを責め立てたそうだ。奴もとんだ災難だったな」
「標的を凹ませるくらいのつもりだったんですが……。思ったより勢いよく飛びました」
「遠当ての術か。飛ばす得物が空気だからなあ。威力を出しにくいはずなのだが……」
土属性は引力を操る術である。得物として飛ばす対象物がなければ攻撃できない。
普通は刃物や石、土や水などを飛ばすのだが、ステファノは目の前の空気をイドで固めて飛ばす。
所詮は軽い空気である。普通の勢いでぶつけたところで威力は限られているのだが、ステファノの土魔法はスピードが並ではない。飛び出す空気弾は音速を超えて衝撃波を巻き起こす。
しかも空気をぎゅっと圧縮してある。空気弾は着弾と同時に解放されて爆発的に膨張する。
「イドの外殻をまとっているからほとんど空気抵抗はない。重さが軽いので重力の影響も受けにくい。遠距離射撃にうってつけだ」
見る者が見れば軍事的な価値を想像できる。
「マリアンヌ女史は理解したようだな」
「ああ。学科長は軍事転用を考えているでしょうね」
教育者であると同時に軍用魔術が専門の研究家なのだ。軍事転用を考えないはずがない。
「ある意味幸いだ。彼女が秘匿案件にしてくれるからな」
「明日報告に来いと言われています」
「3月の研究報告会に向けて論文を書かされるぞ」
「そう言われました」
1学期の頃とは違い、ステファノはマリアンヌからの呼び出しを落ち着いて受け止めていた。
そういうことになるだろうと最初から予期していたのだ。
「2学期は自重しません。全講座でチャレンジ成功を目指すと、学科長に申告します」
自然体でそう宣言するステファノを、ドリーは面白そうに眺めていた。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第430話 そんなところまで旅をしたことがないからな。」
「普通なら頑張れよと言うところだが、ステファノの場合は当然だろうと言うしかないな」
「そうでもないです。実技系は何とかなると思いますが、座学の比重が高い講義はどうなるものか」
具体的に言えば、「防御魔術」や「複合魔術」などは何とかなる気がしていた。
しかし、「魔獣学」と「魔術心理学」は予備知識がない。
「特に魔獣学はどういうものか、想像がつきません」
「ほう? 珍しい講座を選んだものだな」
「魔獣が実在する生き物かさえ知りません。アカデミーを離れたら勉強する機会などないと思って」
「身の回りにいる生き物ではないからな。実物を見たことがある人間の方が少ないだろう」
……
◆お楽しみに。
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