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第4章 魔術学園奮闘編
第350話 読めるのに、意味がわからない。
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(さてと、あの本に書かれていたことを試してみよう)
ステファノは試しに書き込んでいた文章を抹消すると、あらためてヘルメスの杖を魔示板に向けた。
(ヘルプ)
思念を送ると、黒板に一連の文字が浮かび上がった。
<魔示板のヘルプ>
【____】[検索]
(これは……、調べたい言葉を「【____】」の中に入れるのだろうなあ。「遠距離」)
<候補ページ>
・「ペアリング機器が遠距離にある場合」
・「遠距離にある表示具を利用したい場合」
「何のことだ、こりゃ?」
横で見ていたマードックは唐突に表れた表示の意味がわからず、素っ頓狂な声を上げた。
説明を始めると長くなりそうなので、気が咎めながらもステファノはマードックを無視して調査を続けた。
(まずは……「ペアリング機器が遠距離にある場合」)
<ペアリング機器が遠距離にある場合のペアリングのやり方>
1:ペアリングしたい機器を網目につなぐ。
2:ペアリング機器の住所を記録しておく。
3:「ペアリング機器の追加」を選択。
4:接続したいペアリング機器の住所を登録する。
(こういうことか……。「解読不能」って文字が読めないってことじゃなくて、書かれていることの意味がわからないってことなんだ)
ステファノは教室の机といすを持って来て、黒板に向かって座った。自分のノートを机に広げて、黒板に表示された内容を記録する。
映像記憶で記憶することもできるが、意味を理解していない文章の記憶は劣化する可能性がある。迂遠でもノートを取りながら調査を進めた方が良いと、ステファノは判断した。
「マードックさん、ちょっと時間がかかりそうです。そこら辺の椅子に座ってお楽にしてください」
「そうか。じゃあ、そうさせてもらおう」
(こういうときは、焦らずに1つ1つの単語を調べて行けば良いんだったな。幸い検索ができる)
ステファノは「戻る」を選択した。
(「網目」を検索)
調べるたびに増えて行く未知の単語を丹念に記録しながら、ステファノは検索を繰り返した。
もやもやとした入り組んだ模様の中から意味のある絵柄が浮かび上がるように、ステファノの中に少しずつ「理解」が生まれつつあった。
(「網目」とは世界中に広がるものなのか?)
(「継ぎ目」とは「住所」につけた名前のようなもの?)
(「引いて落とす」って何だ?)
ステファノのペンは1時間動き続けた。
◆◆◆
「あれはアーティファクトに共通する標準言語なんでしょうか?」
「わたしに聞かれてもな……」
魔示板の調査を切り上げたステファノは、マードックに別れを告げてドリーの元を訪れていた。
「すいません。ちょっと興奮してしまって」
「お前が興奮するというのも、珍しいことだな」
「あの感じは、何と言うか……まったく新しい世界が目の前に現れたような感じなんですよね」
まだ興奮冷めやらぬという風情でステファノは自分の体験をドリーに語った。
「ふうん。さっぱりわからんな」
「ええ~!」
ややこしい説明を聞いて、ドリーは早々に理解を諦めた。
「まるで外国語を聞いているようだ。いや、言葉はこの国のものに間違いないが使い方のおかしい言葉がちょくちょく出て来る。まるで符丁のようだ」
「符丁ですか……。確かにそんな感じですね」
所によってはわざとわかりにくく書いているのではないかと思うような個所もあった。外国語のようだというドリーの言葉は、ステファノにとっても実感を伴っていた。
同じ言葉を使いながら「現代社会」とは違う世界。それとも違う時代。
そんなところに迷い込んだかのような気持ちにさせる不可思議な違和感があった。
(師匠にとってはこの世界がそんな場所なのだろうか?)
ステファノは「迷い人」であるというヨシズミ師のことを思い起こしていた。
(ディミトリーさんは途中で解読を諦めたんだろうな)
読めるけれども理解ができない。そのもどかしさに耐えられなくなったのだろう。普通に考えれば、所詮「ただの黒板」なのだ。
特別な労力をかけるに値するとは思えなかったのだろう。
一方、ステファノは魔示板が「通信機」に化けるのではないかと期待している。そうなると、モチベーションがまったく変わって来るのだ。
(俺は一介の素人だしね。失敗しようと、徒労に終わろうと大したことじゃない)
マルチェルが言っていた。失敗とは「成功しなかった」というだけのことだと。
ステファノには失敗で傷つくような「実績」も「名声」もありはしないのだった。
「今日の調査で大分情報が集まったので、冬休みの間にじっくり検討してみます」
「ふん。考え事をするには冬の休みは良い時間だな」
家に閉じこもっていることが苦にならない。内省や思索には持ってこいの季節であった。
「しかし、そう言うからには見込みがあるのだな?」
ドリーはステファノを値踏みするように目を細めた。
「はい、おそらくは。行けると思います」
ステファノにしては珍しく、はっきりと言い切った。
「3月の研究報告会は大騒ぎになりそうだな。楽しみにさせてもらおう」
ドリーはそう言って、微笑んだ。
「騒ぎはできれば避けたいですね。魔示板通信は秘匿案件としてエントリーしますよ」
「それはそうか。間違いなく軍事機密扱いになるな」
実用化への道筋がつくとすれば、何ポイント与えても評価が追いつかないであろう。
この1件だけでステファノに卒業資格を与えても良いくらいのものであった。
「それもこれも情報革命研究会という出会いがあればこそか」
「そうですね。スールーさんとサントスさんに感謝しています」
「達成者とやらの実在、いよいよ信じざるを得んな」
ドリーの本心であった。今やステファノが達成者の代表格であることを疑っていなかった。
「出会う人たちを一方的に利用しているつもりはないんですが……」
ステファノは気まずそうに言う。
「そういうことではあるまい。実り多き縁を結ぶということではないか」
ドリーは言葉を変えた。
「ああ。それは良い表現ですね。それならば俺は幸多き縁を求めましょう」
「そうだ。望みというものは、はっきりと形にすると現実になりやすいらしいぞ」
ちょっと考え込んだステファノは顔を明るくして答えた。
「だったら、まずはクリードさんです。クリードさんとドリーさんに親父の料理を腹いっぱい食べてもらいます。それが俺の望みです」
ドリーは眩しそうな顔をした。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第351話 今回は化身を使ってみました。」
「さて、今日は何を試す?」
話が一段したところで、ドリーはステファノに水を向けた。今年はこれで「撃ち納め」となる。
昼間は名残を惜しむ学生たちで第1の方は混雑したらしい。
第2試射場に来る生徒は絶対数が少ないので大騒ぎということはなかった。それでもいつもよりは多めの人出で賑わっていたのだ。
「そうですね。ちょっと試してみたいことがあります」
ステファノは術の内容をはっきりと告げなかった。
「新しい術か? お前の術は突拍子もないものばかりだからな。暴発しないように気をつけてくれよ」
……
◆お楽しみに。
ステファノは試しに書き込んでいた文章を抹消すると、あらためてヘルメスの杖を魔示板に向けた。
(ヘルプ)
思念を送ると、黒板に一連の文字が浮かび上がった。
<魔示板のヘルプ>
【____】[検索]
(これは……、調べたい言葉を「【____】」の中に入れるのだろうなあ。「遠距離」)
<候補ページ>
・「ペアリング機器が遠距離にある場合」
・「遠距離にある表示具を利用したい場合」
「何のことだ、こりゃ?」
横で見ていたマードックは唐突に表れた表示の意味がわからず、素っ頓狂な声を上げた。
説明を始めると長くなりそうなので、気が咎めながらもステファノはマードックを無視して調査を続けた。
(まずは……「ペアリング機器が遠距離にある場合」)
<ペアリング機器が遠距離にある場合のペアリングのやり方>
1:ペアリングしたい機器を網目につなぐ。
2:ペアリング機器の住所を記録しておく。
3:「ペアリング機器の追加」を選択。
4:接続したいペアリング機器の住所を登録する。
(こういうことか……。「解読不能」って文字が読めないってことじゃなくて、書かれていることの意味がわからないってことなんだ)
ステファノは教室の机といすを持って来て、黒板に向かって座った。自分のノートを机に広げて、黒板に表示された内容を記録する。
映像記憶で記憶することもできるが、意味を理解していない文章の記憶は劣化する可能性がある。迂遠でもノートを取りながら調査を進めた方が良いと、ステファノは判断した。
「マードックさん、ちょっと時間がかかりそうです。そこら辺の椅子に座ってお楽にしてください」
「そうか。じゃあ、そうさせてもらおう」
(こういうときは、焦らずに1つ1つの単語を調べて行けば良いんだったな。幸い検索ができる)
ステファノは「戻る」を選択した。
(「網目」を検索)
調べるたびに増えて行く未知の単語を丹念に記録しながら、ステファノは検索を繰り返した。
もやもやとした入り組んだ模様の中から意味のある絵柄が浮かび上がるように、ステファノの中に少しずつ「理解」が生まれつつあった。
(「網目」とは世界中に広がるものなのか?)
(「継ぎ目」とは「住所」につけた名前のようなもの?)
(「引いて落とす」って何だ?)
ステファノのペンは1時間動き続けた。
◆◆◆
「あれはアーティファクトに共通する標準言語なんでしょうか?」
「わたしに聞かれてもな……」
魔示板の調査を切り上げたステファノは、マードックに別れを告げてドリーの元を訪れていた。
「すいません。ちょっと興奮してしまって」
「お前が興奮するというのも、珍しいことだな」
「あの感じは、何と言うか……まったく新しい世界が目の前に現れたような感じなんですよね」
まだ興奮冷めやらぬという風情でステファノは自分の体験をドリーに語った。
「ふうん。さっぱりわからんな」
「ええ~!」
ややこしい説明を聞いて、ドリーは早々に理解を諦めた。
「まるで外国語を聞いているようだ。いや、言葉はこの国のものに間違いないが使い方のおかしい言葉がちょくちょく出て来る。まるで符丁のようだ」
「符丁ですか……。確かにそんな感じですね」
所によってはわざとわかりにくく書いているのではないかと思うような個所もあった。外国語のようだというドリーの言葉は、ステファノにとっても実感を伴っていた。
同じ言葉を使いながら「現代社会」とは違う世界。それとも違う時代。
そんなところに迷い込んだかのような気持ちにさせる不可思議な違和感があった。
(師匠にとってはこの世界がそんな場所なのだろうか?)
ステファノは「迷い人」であるというヨシズミ師のことを思い起こしていた。
(ディミトリーさんは途中で解読を諦めたんだろうな)
読めるけれども理解ができない。そのもどかしさに耐えられなくなったのだろう。普通に考えれば、所詮「ただの黒板」なのだ。
特別な労力をかけるに値するとは思えなかったのだろう。
一方、ステファノは魔示板が「通信機」に化けるのではないかと期待している。そうなると、モチベーションがまったく変わって来るのだ。
(俺は一介の素人だしね。失敗しようと、徒労に終わろうと大したことじゃない)
マルチェルが言っていた。失敗とは「成功しなかった」というだけのことだと。
ステファノには失敗で傷つくような「実績」も「名声」もありはしないのだった。
「今日の調査で大分情報が集まったので、冬休みの間にじっくり検討してみます」
「ふん。考え事をするには冬の休みは良い時間だな」
家に閉じこもっていることが苦にならない。内省や思索には持ってこいの季節であった。
「しかし、そう言うからには見込みがあるのだな?」
ドリーはステファノを値踏みするように目を細めた。
「はい、おそらくは。行けると思います」
ステファノにしては珍しく、はっきりと言い切った。
「3月の研究報告会は大騒ぎになりそうだな。楽しみにさせてもらおう」
ドリーはそう言って、微笑んだ。
「騒ぎはできれば避けたいですね。魔示板通信は秘匿案件としてエントリーしますよ」
「それはそうか。間違いなく軍事機密扱いになるな」
実用化への道筋がつくとすれば、何ポイント与えても評価が追いつかないであろう。
この1件だけでステファノに卒業資格を与えても良いくらいのものであった。
「それもこれも情報革命研究会という出会いがあればこそか」
「そうですね。スールーさんとサントスさんに感謝しています」
「達成者とやらの実在、いよいよ信じざるを得んな」
ドリーの本心であった。今やステファノが達成者の代表格であることを疑っていなかった。
「出会う人たちを一方的に利用しているつもりはないんですが……」
ステファノは気まずそうに言う。
「そういうことではあるまい。実り多き縁を結ぶということではないか」
ドリーは言葉を変えた。
「ああ。それは良い表現ですね。それならば俺は幸多き縁を求めましょう」
「そうだ。望みというものは、はっきりと形にすると現実になりやすいらしいぞ」
ちょっと考え込んだステファノは顔を明るくして答えた。
「だったら、まずはクリードさんです。クリードさんとドリーさんに親父の料理を腹いっぱい食べてもらいます。それが俺の望みです」
ドリーは眩しそうな顔をした。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第351話 今回は化身を使ってみました。」
「さて、今日は何を試す?」
話が一段したところで、ドリーはステファノに水を向けた。今年はこれで「撃ち納め」となる。
昼間は名残を惜しむ学生たちで第1の方は混雑したらしい。
第2試射場に来る生徒は絶対数が少ないので大騒ぎということはなかった。それでもいつもよりは多めの人出で賑わっていたのだ。
「そうですね。ちょっと試してみたいことがあります」
ステファノは術の内容をはっきりと告げなかった。
「新しい術か? お前の術は突拍子もないものばかりだからな。暴発しないように気をつけてくれよ」
……
◆お楽しみに。
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