千年花の櫻守

櫻花国は桜の樹の上につくられた国だ。桜は櫻守により守られている。
ある日櫻守の仕事中に根本の最下層に落ちてしまった紅華は、地面に埋まっていた記憶喪失の少年を助け出す。身元も名前もわからない少年は鬱金と名付けられ、保護者が見つかるまでの間、櫻守として仕込まれることとなる。

国を支える枯れかけている母樹、鬱金の持つ不思議な力、おかしな行動を取る朝廷からの使者に魑魅魍魎。それらの謎が明かされるとき、ひとつの奇跡が生まれる。
冬から桜が咲くまでのひと騒動。
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