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第二章 四神契約の旅編
リメイク版でシナリオライター続投させないんだったら、せめて一番人気なシナリオのなにがそんなに人気だったのか分析するのが筋じゃないでしょうか
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私たちがぐるっと一周回ってから、黒いもやを祓う。これでラスト、と塩を祓えば、黒いもやもたちどころに消えた。ふう、これでこの町も魑魅魍魎に襲われることはしばらくないかなあ。
そう思っていた中。
急に維茂が振り返ると、大きく手を伸ばした。
「なっ、なんですか……!?」
「紅葉様、矢文です」
「え……?」
維茂が受け止めたのは、飛んできた矢だった。そして矢尻にはたしかに手紙が括り付けてあった。
本当に矢文って文化は、皿科では存在してるんだあ……。勝手に感動している間に、維茂は手紙を広げた。ひょっこりと頼光もその中身を覗き込む。
「どれどれ? なにが書かれているのかな?」
「【使用人に詐称疑惑あり。すぐ庄屋宅へ戻れ】とあるな……使用人?」
「あの美しい娘さんかな? 庄屋が都でも珍しい人を使用人として置いているなとは思ったけれども」
……んんんん?
私は目をパチクリとさせた。
それって紅葉のことかな。リメイク版では紅葉はただの使用人で、保昌に片思いする設定は消失したのかなと思って、せめて一対一で話ができたらいいなと思って、そうしたんだけれど……。
でも、使用人が美しい娘を置いているって、これ、どこかで聞いたことある話だな。
維茂と頼光も、手紙の意図がわからず困惑しているみたいだ。この手紙は、筆跡から言って利仁が書いたんだろうけれど、なにをそんなに伝えたいのかがよくわからないもんな。
「とりあえず、紅葉様。この辺りはもうもやは見つかりませんが、屋敷に帰りますか?」
「そうですね……急いで帰らないといけないのかどうかは、私も判断が付きませんが」
「わざわざ矢文を使ってくるということは、なにかしらあるんだろうけどね。とりあえず、鈴鹿も呼んでいるようだし、帰ろうか」
私たちも踵を返して、庄屋さんの屋敷へと戻る。
……んー、私はなにをそんなに気にしているんだ。和泉の設定が変わっているのを知っているのは私くらいだし、なにをそこまで鈴鹿たちに慌てさせたんだろう……。ん、設定が変わっている?
そこでふと思い出したのは、『黄昏の刻』の設定資料集の内容だった。
『黄昏の刻』は、ゲーム内にこれでもかと、日本古来の鬼の逸話や魑魅魍魎の逸話、日本民話を下敷きにしたエピソードを詰め込んでいる。
登場人物も、攻略対象はほぼ全員妖怪狩りの逸話のある武官から取られているし、鈴鹿や紅葉なんかは女鬼から名前が取られているから、元ネタについても資料があれこれ乗っていたはずなんだ。
その中のひとつで、田村丸の元ネタも紹介されていた。
そこで田村丸の親のなれそめが書かれていたはずだ。
たしか、庄屋に泊まりに来た武官が、どこからどう見ても美女にしか見えない女性が酷使されているのを見つけて声をかけたと。彼女は自分が手込めにかけられないよう、仏に祈って姿かたちを偽装していたけれど、仏から愛されている田村丸の父にはその偽装が通用せず、本来の姿で見えていた。
そして田村丸の母親は、一説によれば鬼だったはずなのだ。
まさかと思うが。これ、和泉の設定が変わってないか……?
そこで冷や汗をかいた。
これ、本来だったら保昌と和泉のサブシナリオは、元々鬼狩りの逸話をベースにした物語だったはずなのに、和泉の設定を田村丸派生の逸話を付加したことで、和泉のキャラ設定が変わっている……ぶっちゃけ、田村丸のためのサブシナリオに改変されている可能性がある。
クソプロデューサー…………!!
私はもう、何度目かわからない心の中の雄叫びを上げた。
なんなんだ、この話のベースは、日本古来の鬼狩り伝説でしょうが! その伝説を改悪して、それで鈴鹿をよいしょするのか! 違うでしょ、鈴鹿別にそんなの望んでないでしょ! 鈴鹿よいしょのために他のキャラをsageて鈴鹿をageまくる必要がどこにあるっちゅうんじゃ! キャラクターに合ってないことを、キャラクターに強制するんじゃない!
しかも保昌のサブシナリオを削除してまで、田村丸のサブシナリオに改変する意味がわからない! なんかリメイクだから今までの空気を残しつつ新入りプレイヤーも取り込みますってことで、普通にプレイをしていたら間違いなく好感度一位になるからと、田村丸を記憶喪失にして好感度一位にする難易度を上げるのは、まだ百歩譲ってわかるとしても。田村丸のサブシナリオを増やさないと攻略できないキャラにするんだったら、最初から記憶喪失にする設定は必要なかったんじゃないかな!?
このクソプロデューサー、初期のシナリオライターさん連れ戻してきて、ちゃんとイチからキャラメイクした上で書かせたらいいのに、中途半端に世論に振り回されてチクチクとシナリオ改悪させるんだったら、最初からリメイクするんじゃなくって、機種移植からのシナリオの誤字脱字修正に留めておけばよかったんじゃないかな!
「……紅葉様、またすごい顔してますが、どうなさいましたか?」
私がクソプロデューサーにキレ散らかしているのを見かねて、維茂に怪訝なものを見る目で見られ、私ははっとして袖で口元を隠す。
……あっぶなー。クソプロデューサーのシナリオ改悪なんて、どう説明すればいいのかわからないじゃない。
「なんでもありません。早く帰りましょう」
「そうですね」
「おやおや、君もそこまで早く帰るつもりはなかったように思えるけど?」
なんでここで頼光はちゃちゃを入れてくるのかな! 泣くぞ。
「いえ。庄屋さんの屋敷が何事もないとよろしいですね?」
「そりゃそうだねえ」
こうして私たちは、急いで帰ることになったのだ。
どうしてこうなった。
****
紅葉たちを待つより、先に様子を見に行ったほうがいいだろうと思って、私たちは早速保昌と和泉の元へと向かった。
保昌はまだ力が戻ってないようだけれど、前よりは大分回復したみたいで、和泉はせっせと馳走を振る舞っている。
「保昌様、こちらはいかがでしょうか?」
「立派なやまももですねえ。こんなにたくさん。よろしいんですか?」
「ええ、庄屋様も早く守護者様には元気になっていただかないとと」
そうころころと笑いながらやまももを差し出す和泉には、悪意がないように思える。
私たちの考え過ぎだったのかな……そう思っていたけれど。利仁が言う。
「……保昌、あれでも星詠みか」
いつもの彼の毒舌に、田村丸は口元をひん曲げる。
「おいおい、それは言い方ってもんがあるんじゃないかい?」
「あのやまももを平然と食べるとは、あれの力はまだまだ弱ったままだの。紅葉のほうがまだましだろうな」
「ちょっと待って、利仁。それっていったい」
そこまで私も口にしてみて……気付いた。
あのやまももから、禍々しい気配がする。まさかと思うけれど、和泉は、敵……。
私は太刀を鞘から抜くと、そのままスブッと簾を引き裂いた。その音にぎょっとして、口に含もうとしていたやまももを手から転がす。
「す、鈴鹿様!? それに皆さんも……どうしましたか!?」
「保昌、それを食べちゃ駄目!」
「ええ……!?」
ああ、私の馬鹿。なんのために保昌を休ませていたんだ。力を取り戻して欲しいからだ。でもそのやまももは。
「……そのやまもも、黒いもやがかかっているよ!」
「ええ……っ!?」
保昌の困惑の顔が、だんだんと引き締まって険しい色を帯びてきた。
逆に和泉はだんだん表情から色を失い、無表情へと切り替わる。この人。やっぱり。
「まさか見つかってしまうとは思いませんでした。さすが、巫女様ですね」
「あなた……やっぱり……!」
「……私は、和泉。鬼の眷属です」
よりによって、こんなところに。保昌をたぶらかすために入り込んでいたなんて……!
私たちは太刀を構えた。
こんな庄屋さんの屋敷で戦う気はなかったけれど、今はそれどころじゃない。
そう思っていた中。
急に維茂が振り返ると、大きく手を伸ばした。
「なっ、なんですか……!?」
「紅葉様、矢文です」
「え……?」
維茂が受け止めたのは、飛んできた矢だった。そして矢尻にはたしかに手紙が括り付けてあった。
本当に矢文って文化は、皿科では存在してるんだあ……。勝手に感動している間に、維茂は手紙を広げた。ひょっこりと頼光もその中身を覗き込む。
「どれどれ? なにが書かれているのかな?」
「【使用人に詐称疑惑あり。すぐ庄屋宅へ戻れ】とあるな……使用人?」
「あの美しい娘さんかな? 庄屋が都でも珍しい人を使用人として置いているなとは思ったけれども」
……んんんん?
私は目をパチクリとさせた。
それって紅葉のことかな。リメイク版では紅葉はただの使用人で、保昌に片思いする設定は消失したのかなと思って、せめて一対一で話ができたらいいなと思って、そうしたんだけれど……。
でも、使用人が美しい娘を置いているって、これ、どこかで聞いたことある話だな。
維茂と頼光も、手紙の意図がわからず困惑しているみたいだ。この手紙は、筆跡から言って利仁が書いたんだろうけれど、なにをそんなに伝えたいのかがよくわからないもんな。
「とりあえず、紅葉様。この辺りはもうもやは見つかりませんが、屋敷に帰りますか?」
「そうですね……急いで帰らないといけないのかどうかは、私も判断が付きませんが」
「わざわざ矢文を使ってくるということは、なにかしらあるんだろうけどね。とりあえず、鈴鹿も呼んでいるようだし、帰ろうか」
私たちも踵を返して、庄屋さんの屋敷へと戻る。
……んー、私はなにをそんなに気にしているんだ。和泉の設定が変わっているのを知っているのは私くらいだし、なにをそこまで鈴鹿たちに慌てさせたんだろう……。ん、設定が変わっている?
そこでふと思い出したのは、『黄昏の刻』の設定資料集の内容だった。
『黄昏の刻』は、ゲーム内にこれでもかと、日本古来の鬼の逸話や魑魅魍魎の逸話、日本民話を下敷きにしたエピソードを詰め込んでいる。
登場人物も、攻略対象はほぼ全員妖怪狩りの逸話のある武官から取られているし、鈴鹿や紅葉なんかは女鬼から名前が取られているから、元ネタについても資料があれこれ乗っていたはずなんだ。
その中のひとつで、田村丸の元ネタも紹介されていた。
そこで田村丸の親のなれそめが書かれていたはずだ。
たしか、庄屋に泊まりに来た武官が、どこからどう見ても美女にしか見えない女性が酷使されているのを見つけて声をかけたと。彼女は自分が手込めにかけられないよう、仏に祈って姿かたちを偽装していたけれど、仏から愛されている田村丸の父にはその偽装が通用せず、本来の姿で見えていた。
そして田村丸の母親は、一説によれば鬼だったはずなのだ。
まさかと思うが。これ、和泉の設定が変わってないか……?
そこで冷や汗をかいた。
これ、本来だったら保昌と和泉のサブシナリオは、元々鬼狩りの逸話をベースにした物語だったはずなのに、和泉の設定を田村丸派生の逸話を付加したことで、和泉のキャラ設定が変わっている……ぶっちゃけ、田村丸のためのサブシナリオに改変されている可能性がある。
クソプロデューサー…………!!
私はもう、何度目かわからない心の中の雄叫びを上げた。
なんなんだ、この話のベースは、日本古来の鬼狩り伝説でしょうが! その伝説を改悪して、それで鈴鹿をよいしょするのか! 違うでしょ、鈴鹿別にそんなの望んでないでしょ! 鈴鹿よいしょのために他のキャラをsageて鈴鹿をageまくる必要がどこにあるっちゅうんじゃ! キャラクターに合ってないことを、キャラクターに強制するんじゃない!
しかも保昌のサブシナリオを削除してまで、田村丸のサブシナリオに改変する意味がわからない! なんかリメイクだから今までの空気を残しつつ新入りプレイヤーも取り込みますってことで、普通にプレイをしていたら間違いなく好感度一位になるからと、田村丸を記憶喪失にして好感度一位にする難易度を上げるのは、まだ百歩譲ってわかるとしても。田村丸のサブシナリオを増やさないと攻略できないキャラにするんだったら、最初から記憶喪失にする設定は必要なかったんじゃないかな!?
このクソプロデューサー、初期のシナリオライターさん連れ戻してきて、ちゃんとイチからキャラメイクした上で書かせたらいいのに、中途半端に世論に振り回されてチクチクとシナリオ改悪させるんだったら、最初からリメイクするんじゃなくって、機種移植からのシナリオの誤字脱字修正に留めておけばよかったんじゃないかな!
「……紅葉様、またすごい顔してますが、どうなさいましたか?」
私がクソプロデューサーにキレ散らかしているのを見かねて、維茂に怪訝なものを見る目で見られ、私ははっとして袖で口元を隠す。
……あっぶなー。クソプロデューサーのシナリオ改悪なんて、どう説明すればいいのかわからないじゃない。
「なんでもありません。早く帰りましょう」
「そうですね」
「おやおや、君もそこまで早く帰るつもりはなかったように思えるけど?」
なんでここで頼光はちゃちゃを入れてくるのかな! 泣くぞ。
「いえ。庄屋さんの屋敷が何事もないとよろしいですね?」
「そりゃそうだねえ」
こうして私たちは、急いで帰ることになったのだ。
どうしてこうなった。
****
紅葉たちを待つより、先に様子を見に行ったほうがいいだろうと思って、私たちは早速保昌と和泉の元へと向かった。
保昌はまだ力が戻ってないようだけれど、前よりは大分回復したみたいで、和泉はせっせと馳走を振る舞っている。
「保昌様、こちらはいかがでしょうか?」
「立派なやまももですねえ。こんなにたくさん。よろしいんですか?」
「ええ、庄屋様も早く守護者様には元気になっていただかないとと」
そうころころと笑いながらやまももを差し出す和泉には、悪意がないように思える。
私たちの考え過ぎだったのかな……そう思っていたけれど。利仁が言う。
「……保昌、あれでも星詠みか」
いつもの彼の毒舌に、田村丸は口元をひん曲げる。
「おいおい、それは言い方ってもんがあるんじゃないかい?」
「あのやまももを平然と食べるとは、あれの力はまだまだ弱ったままだの。紅葉のほうがまだましだろうな」
「ちょっと待って、利仁。それっていったい」
そこまで私も口にしてみて……気付いた。
あのやまももから、禍々しい気配がする。まさかと思うけれど、和泉は、敵……。
私は太刀を鞘から抜くと、そのままスブッと簾を引き裂いた。その音にぎょっとして、口に含もうとしていたやまももを手から転がす。
「す、鈴鹿様!? それに皆さんも……どうしましたか!?」
「保昌、それを食べちゃ駄目!」
「ええ……!?」
ああ、私の馬鹿。なんのために保昌を休ませていたんだ。力を取り戻して欲しいからだ。でもそのやまももは。
「……そのやまもも、黒いもやがかかっているよ!」
「ええ……っ!?」
保昌の困惑の顔が、だんだんと引き締まって険しい色を帯びてきた。
逆に和泉はだんだん表情から色を失い、無表情へと切り替わる。この人。やっぱり。
「まさか見つかってしまうとは思いませんでした。さすが、巫女様ですね」
「あなた……やっぱり……!」
「……私は、和泉。鬼の眷属です」
よりによって、こんなところに。保昌をたぶらかすために入り込んでいたなんて……!
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