最悪の予知夢を回避しようとしてるのに、問題が尽きないのですが‥！？

第一章 9歳で死にたくない！

第十ニ話 運命は

　—————————————————————

　———————————————




　気がつくと、目の前には私を覗き込む沢山の人がいた。

　両親、祖母、アリア、アラン、ジョン、そしてノア、ルーカス、ショーン。

　「大丈夫か？！」

　「気がついて良かったー！！」

　皆泣きそうな顔をしている。

　私も泣きそうだ‥‥。私は死ななかった‥‥。夢の中では誰にも助けられずに死んでいった私が、今は皆に助けられて生きている‥‥！



　‥‥私は運命に勝ったんだわ！！



　———————————————————

　————————————-




　後から聞いた話。




　湖に落ちた私のところへ皆が一斉に駆け寄り、湖に飛び込んで私を引き上げた後、呼吸と意識のない私に誰が人工呼吸するか1分程揉めたんだって。脳に障害が残る可能性があるから、揉めないでほしかったわ‥‥残らなかったから良かったものの‥‥。

　初めルーカスがすかさず人工呼吸しようとしたけど口のサイズが小さいと皆に引き離され、代わりにノアがしようとした瞬間に父が割り込み、父が私に人工呼吸したんだって‥‥回復魔法を口移しで吹き込みながら。あと、父はちゃんと口元にハンカチーフを当てて処置してくれたらしい‥‥良かった‥‥。



　皆、ありがとう。




　私はこれからも長生きします。




　きっと、これから私は仲良くなった義兄弟達と楽しく生活するんだろうな。