55 / 59
仕上げは…………お義母さん
01
しおりを挟む
◇◇ユージーン◇◇
寄って集って真っ赤になって羞恥に震えるミカを愛でる朝食が終わったあと、サロンに移動してこれからの予定を確認をすることになった。
「ねえねえジーン、ミハエルさまとはどうだった?やっぱり初恋のお相手だし特別かな?」
いつもの調子でランが話しかけてくるが、瞳の奥の不安は隠しきれていない。
「やめよ、ランディ。ミハエルさまに礼を欠いてはならぬ。」
諌めるジルの声も少し硬い。
「この程度なら構いませんよ、ジル。自分以外の誰かと過ごしたジーンのことを知りたい気持ちは、わたしにも痛いほど分かります。
わざわざわたしの前でジーンに聞いてくれたランディの優しさも。」
「ミハエルさま…。」
「それと、これからは二人もわたしのことはミカと。」
「「はい、ミカさま。」」
ミカの親しげな物言いにジルとランの緊張が解ける。
そんな三人の様子に、良い伴侶たちを娶ることになったと思う。
が、やはりランはランだった。
「それでミカさまもジーンと結ばれたのですよね?」
「えっ、ええ、まあ、そう…ですね…。」
「準備期間もないのによくジーンの凶悪なアレを受け入れられましたね!どうやったのですか?」
「それはわたしも気になるな…。差し支えなければ後学のために教えてください、ミカさま。」
ジルも悪気なくコレだからなあ…。
ずっとこの遣り取りを見ていたい気持ちもあるが、ミカが涙目になってるし、そろそろ助け舟でも出そうかね。
「ジル、ラン、ミカに聞いても何も知らねえぞ。昨日できたのはおふくろのおかげらしいから、そっちに聞いてくれ。」
「承知した。」
「分かったよ。」
「「サリヤさまっ!」」
「えっ!そんな便利なものがあるなんて!」
「我らはダンジョンで7日も無駄にしてしまったのか。知っていれば即魔力と交換したものをっ…。」
「本当だ!そんなにあったらどれだけジーンの子種を注いでもらえたことか…。悔しい!」
「わたしも口惜しい。だがランディ、それよりも無駄にした期間を取り戻す方策を練った方が良くはないか?」
「だね!」
どうやら便利な効果が付いた潤滑剤の存在を知らなかったらしいな。
まあ、あいつら『ヴァイオレット』だし、準備が終わって突っ込むだけの相手しか抱いたことねえのかもな。
それなら知らないのも仕方ねえ。
「前向きで素直な可愛い子たちですね。」
ミカが優しい顔で言った。
ポンコツな子ほど可愛いのかね?
「それだけじゃねえ、頭も良いぞ。おまけに健気でエロくて最高の伴侶だ。もちろん、ミカもな。」
「ジーン…。」
「ミカ…。ちゅう。……ミカも大事だからな。忘れるなよ。」
「ええ、ジーン。……ん…ちゅぅ。」
そんな蕩けた表情されたら昨日の媚態を思い出すだろ。
未だに自力で立てないミカをまた泣かせたくなっちまう。
「あーっ!ミカさまズルいです!ジーン私にもっ!」
「おう。来い、ラン。……ちゅうぅ。ん、ジルも…ちゅぅ。」
「ん…ジーンのキス、うれし…。」
「そりゃあ良かった。たがこれから大事な話をするんだ。溶けてる顔も好きだが、いつもの凛々しいジルに戻ってくれ。」
「承知した、ジーン。」
「ジーン、私は?」
「ランは………………まあ、話の腰を折らなけりゃ良いんじゃねえか?」
「むっ!私だけできない子扱いなんて酷い。ねえ、ジル。」
「そっ、そのようなことはないと思うぞ、ランディ。」
「目を泳がせて言っても説得力ないよ!」
食堂からサロンに移動するだけでこの騒ぎだ。
これからも退屈することはないんだろうなぁ。
「これからは賑やかで楽しい日々がはじまるのでしょうね。」
「そうだな。」
どうやらミカも同じ思いを持ってくれているみたいだ。
これで子どもが生まれたらもっともっと賑やかになるんだろう。
オレには兄弟がいない。
その事情も理解してるが、オレの子どもにはたくさんの兄弟と喧嘩したり仲直りしたりしてのびのびと育ってもらいたい。
オレがもらった溢れんばかりの愛情を、今度は子どもたちに注ぐんだ。
その日が待ち遠しい。
寄って集って真っ赤になって羞恥に震えるミカを愛でる朝食が終わったあと、サロンに移動してこれからの予定を確認をすることになった。
「ねえねえジーン、ミハエルさまとはどうだった?やっぱり初恋のお相手だし特別かな?」
いつもの調子でランが話しかけてくるが、瞳の奥の不安は隠しきれていない。
「やめよ、ランディ。ミハエルさまに礼を欠いてはならぬ。」
諌めるジルの声も少し硬い。
「この程度なら構いませんよ、ジル。自分以外の誰かと過ごしたジーンのことを知りたい気持ちは、わたしにも痛いほど分かります。
わざわざわたしの前でジーンに聞いてくれたランディの優しさも。」
「ミハエルさま…。」
「それと、これからは二人もわたしのことはミカと。」
「「はい、ミカさま。」」
ミカの親しげな物言いにジルとランの緊張が解ける。
そんな三人の様子に、良い伴侶たちを娶ることになったと思う。
が、やはりランはランだった。
「それでミカさまもジーンと結ばれたのですよね?」
「えっ、ええ、まあ、そう…ですね…。」
「準備期間もないのによくジーンの凶悪なアレを受け入れられましたね!どうやったのですか?」
「それはわたしも気になるな…。差し支えなければ後学のために教えてください、ミカさま。」
ジルも悪気なくコレだからなあ…。
ずっとこの遣り取りを見ていたい気持ちもあるが、ミカが涙目になってるし、そろそろ助け舟でも出そうかね。
「ジル、ラン、ミカに聞いても何も知らねえぞ。昨日できたのはおふくろのおかげらしいから、そっちに聞いてくれ。」
「承知した。」
「分かったよ。」
「「サリヤさまっ!」」
「えっ!そんな便利なものがあるなんて!」
「我らはダンジョンで7日も無駄にしてしまったのか。知っていれば即魔力と交換したものをっ…。」
「本当だ!そんなにあったらどれだけジーンの子種を注いでもらえたことか…。悔しい!」
「わたしも口惜しい。だがランディ、それよりも無駄にした期間を取り戻す方策を練った方が良くはないか?」
「だね!」
どうやら便利な効果が付いた潤滑剤の存在を知らなかったらしいな。
まあ、あいつら『ヴァイオレット』だし、準備が終わって突っ込むだけの相手しか抱いたことねえのかもな。
それなら知らないのも仕方ねえ。
「前向きで素直な可愛い子たちですね。」
ミカが優しい顔で言った。
ポンコツな子ほど可愛いのかね?
「それだけじゃねえ、頭も良いぞ。おまけに健気でエロくて最高の伴侶だ。もちろん、ミカもな。」
「ジーン…。」
「ミカ…。ちゅう。……ミカも大事だからな。忘れるなよ。」
「ええ、ジーン。……ん…ちゅぅ。」
そんな蕩けた表情されたら昨日の媚態を思い出すだろ。
未だに自力で立てないミカをまた泣かせたくなっちまう。
「あーっ!ミカさまズルいです!ジーン私にもっ!」
「おう。来い、ラン。……ちゅうぅ。ん、ジルも…ちゅぅ。」
「ん…ジーンのキス、うれし…。」
「そりゃあ良かった。たがこれから大事な話をするんだ。溶けてる顔も好きだが、いつもの凛々しいジルに戻ってくれ。」
「承知した、ジーン。」
「ジーン、私は?」
「ランは………………まあ、話の腰を折らなけりゃ良いんじゃねえか?」
「むっ!私だけできない子扱いなんて酷い。ねえ、ジル。」
「そっ、そのようなことはないと思うぞ、ランディ。」
「目を泳がせて言っても説得力ないよ!」
食堂からサロンに移動するだけでこの騒ぎだ。
これからも退屈することはないんだろうなぁ。
「これからは賑やかで楽しい日々がはじまるのでしょうね。」
「そうだな。」
どうやらミカも同じ思いを持ってくれているみたいだ。
これで子どもが生まれたらもっともっと賑やかになるんだろう。
オレには兄弟がいない。
その事情も理解してるが、オレの子どもにはたくさんの兄弟と喧嘩したり仲直りしたりしてのびのびと育ってもらいたい。
オレがもらった溢れんばかりの愛情を、今度は子どもたちに注ぐんだ。
その日が待ち遠しい。
0
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
R-18♡BL短編集♡
ぽんちょ♂
BL
頭をカラにして読む短編BL集(R18)です。
♡喘ぎや特殊性癖などなどバンバン出てきます。苦手な方はお気をつけくださいね。感想待ってます😊
リクエストも待ってます!
葵君は調教されて………
さくらさく
BL
昔書いた小説を掲載させていただきます。
葵君という少年が田中という男に調教されてしまうお話です。
ハードなエッちぃ内容になります。
ところによって胸糞要素有。
お読みになるときは上記のことを了承していただくようお願いします。
男子育成センター ~男が貴重な世界で~
かな
BL
18禁です。ひたすらHなストーリーを読みたい方に向けて書きます。
2XXX年、ついに男子は総人口の1.8%にまで減少し、人類は存亡の危機に立たされていた。各国政府が出資する「男子育成センター」では、主に選りすぐりの女性職員たちが貴重な男子の世話をし、人類を後世に残すべく日々少年たちを「育てている」。外界から完全に遮断されたこのセンターで、少年たちに一体何がおこなわれているのだろうか。。
【R18】エロ短編集❤︎
猫(*´∇`*)
BL
【随時更新中】
短編のBLエロ小説を集めた物です。
1、2話あたりで完結するので、どこからでも入れます。
登場人物など考えていないので、
ストーリー <<<< エロ
重視になっております。
エロいのが読みたい!という時に読んで貰えると幸いです。
俺の秘密の趣味
妄想計のひと
BL
義兄→←弟
両片思いでエッチしているだけ。
変態な俺(弟)視点、毎話R18
あと数話で終わる予定(予定)
弟
無自覚だけど中性的でキレイな顔
自己評価は低い
兄が好き(兄以外興味ない)
流されやすい
兄
頭も良いし顔も良い
弟が好き(心配)
独占欲の塊
基本冷たい
優しい所もあるが、表にはあまり出さない
妄想で書き殴っただけのご都合主義。
不定期更新です(なんでエロって長くなってまうん?)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる