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プロローグ
ep.1憧れの先生
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「はぁ~、今日ものぞみ先生は綺麗だな~」
いつもなら午後イチの授業は昼寝の時間なのだが、現国の場合は例外だ。
山本のぞみ先生。現国の先生で、顔良し、スタイル良し、性格も良しと来れば、健全な男子生徒が憧れないわけがない。唯一、残念なのは既婚者で子供も居るということだろうか。
「そういうのも含めて魅力的なんだよなぁ」
俺がニヤニヤして先生を眺めている事に気がついたのか、先生が俺を指名してきた。
「じゃあ、そこの教科書も開いていない遠藤くん。続き読んでね」
机の上に何も出さないで、先生を眺めていた俺は慌てて教科書を取り出して、どこかもわからないページを探し始めた。
「ふふ、93ページよ」
周りのクラスメートの笑いに包まれて、穏やかに授業は進んで行った。
平穏な一日も終わり、帰宅部の俺はクラスメートと挨拶を交わし教室を後にした。下駄箱に行く途中、廊下でのぞみ先生を見かけた。
「先生、さよーなら」
俺の声に反応した先生が振り返る。
「あら、遠藤君。さようなら」
先生から漂う良い香りが鼻をくすぐる。先生が独身だったら、猛烈にアタックするのだが、流石の俺も常識は持ち合わせている。憧れの存在というだけで良いのだ。足取りも軽やかに学校を後にした。
家についてからすることと言えば、布団の上でゴロゴロしながらスマホを弄るくらいしかない。何か熱中できるものでもあれば良いのだが、色々と考えているうちに夜になってしまうのだった。
風呂から上がって、スマホを弄っているといつの間にかアダルトなページを徘徊していた。まあ、いつものことだが。その時、スマホの画面に通知が来た。
「誰だ?」
登録されていない差出人からのメッセージ通知に、警告が出ていた。怪しすぎるそのメッセージを削除しようとしたのだが、操作を間違ってタップしてしまった。
そのメッセージには一言だけ、『のぞみの部屋』と書いてありリンクが貼られていた。
いつもなら無視するようなリンクだが、のぞみ先生と重なって見えたそれを俺はタップしてしまった。ページに飛ばされて、黒い背景のページの真ん中には入室パスを入れるようなボックスがあった。当然、パスなんて知らない俺は、ブラウザバックしかけたところで、ふと思いついた。
(たしか、先生の誕生日は…)
なぜか覚えていた先生の誕生日を入力すると、ページの中へ進めた。
「おい、おい…まじか」
胸騒ぎと好奇心で、俺の心臓の鼓動が早くなっているのがわかる。スマホを持つ手にも汗が滲んでいた。トップページには日付のリンク一つだけ。俺はそれをタップした。
それは動画のリンクだったようで、動画を読み込みはじめた。
動画が流れ始め、誰もいない教室のようなものが映し出される。いや、ようなものじゃない。それは教室だった。動画の中の時計が、11:00を指していた。そして、撮影者が教室の中をぐるりと映しながら、向けた先に映っていた人を見て俺は絶句した。
「これは…のぞみ…先生?」
映像に映っている女性は、目を黒い目線で隠されているが…のぞみ先生に見える。教室で立っているのぞみ先生と思しき女性は下着姿だった。喉の奥がカラカラと渇き、頭に血が上っているのがわかる。俺は、その女性の下着姿から目が離せなくなっていた。
「まさか…」
動画の中の先生と思われる女性は、顔を紅潮させて恥ずかしそうな表情をしている。手を後ろに回し、メリハリのある身体のラインが露わになっている。
男の声が聞こえてきた。おそらく加工しているのだろうか、電子的な声からは冷たい感じを受けた。
「自己紹介してください」
男の声に反応した先生は、小さく頷くと唇を動かし始めた。
「山〇の〇みです。県立〇〇高校で現国の教師をしています…37歳既婚です…」
所々加工されていて、全てを聞き取れなかったが、その言葉を聞いて信じたくなかった事実を突きつけられたような気がした。
「子供もいるんでしたよね。困った先生ですね」
「はぃ…ごめんなさい…」
「ここはどこですか?」
「2-〇の教室です…外では生徒が体育祭のリハーサルをしています…」
映像が窓から校庭を映し出す。確かに、校庭では生徒がリハーサルをしていた。
「生徒が一生懸命リハーサルしてるのに、の〇み先生はこんなことしてるんですね。教師失格ですよ」
「…っ」
一旦、頭の中でこの女性が、のぞみ先生かもしれないと思ってしまうと、動画の出来事が『のぞみ先生』で確定してしまう。
男の正体や、この女性がなんでこんなことをしているのか。そして、このページは何なのか。色々と気になることはあったが、俺の股間は既に暴発しそうなくらい膨張していた。
女性が、近くの椅子に座って脚を拡げた。
「の〇み先生が、我が校の教師達に調教されてるなんて誰にも言えないですよね?」
「はぃ…」
「清楚な教師の皮を被ったマゾだったなんてね…」
「言えません…」
「ふふ、私も驚きましたよ。教室でオナニーに耽るの〇み先生を見つけたときは」
「はひ…」
「その時の動画、しっかり撮ってますからね」
俺は動画を見ながら無意識に股間を弄り始める。
「のぞみ先生…、先生っ」
自分でも驚く程あっと言う間に果ててしまった俺は、罪悪感に似た感情に襲われてスマホの画面を閉じた。明日から、どんな顔をして会えばいいのか…。
「いや…、まだ先生と決まった訳じゃない。似ている人かもしれない」
自分の理解を超えた出来事に、複雑な気持ちのまま俺は眠りについた。
いつもなら午後イチの授業は昼寝の時間なのだが、現国の場合は例外だ。
山本のぞみ先生。現国の先生で、顔良し、スタイル良し、性格も良しと来れば、健全な男子生徒が憧れないわけがない。唯一、残念なのは既婚者で子供も居るということだろうか。
「そういうのも含めて魅力的なんだよなぁ」
俺がニヤニヤして先生を眺めている事に気がついたのか、先生が俺を指名してきた。
「じゃあ、そこの教科書も開いていない遠藤くん。続き読んでね」
机の上に何も出さないで、先生を眺めていた俺は慌てて教科書を取り出して、どこかもわからないページを探し始めた。
「ふふ、93ページよ」
周りのクラスメートの笑いに包まれて、穏やかに授業は進んで行った。
平穏な一日も終わり、帰宅部の俺はクラスメートと挨拶を交わし教室を後にした。下駄箱に行く途中、廊下でのぞみ先生を見かけた。
「先生、さよーなら」
俺の声に反応した先生が振り返る。
「あら、遠藤君。さようなら」
先生から漂う良い香りが鼻をくすぐる。先生が独身だったら、猛烈にアタックするのだが、流石の俺も常識は持ち合わせている。憧れの存在というだけで良いのだ。足取りも軽やかに学校を後にした。
家についてからすることと言えば、布団の上でゴロゴロしながらスマホを弄るくらいしかない。何か熱中できるものでもあれば良いのだが、色々と考えているうちに夜になってしまうのだった。
風呂から上がって、スマホを弄っているといつの間にかアダルトなページを徘徊していた。まあ、いつものことだが。その時、スマホの画面に通知が来た。
「誰だ?」
登録されていない差出人からのメッセージ通知に、警告が出ていた。怪しすぎるそのメッセージを削除しようとしたのだが、操作を間違ってタップしてしまった。
そのメッセージには一言だけ、『のぞみの部屋』と書いてありリンクが貼られていた。
いつもなら無視するようなリンクだが、のぞみ先生と重なって見えたそれを俺はタップしてしまった。ページに飛ばされて、黒い背景のページの真ん中には入室パスを入れるようなボックスがあった。当然、パスなんて知らない俺は、ブラウザバックしかけたところで、ふと思いついた。
(たしか、先生の誕生日は…)
なぜか覚えていた先生の誕生日を入力すると、ページの中へ進めた。
「おい、おい…まじか」
胸騒ぎと好奇心で、俺の心臓の鼓動が早くなっているのがわかる。スマホを持つ手にも汗が滲んでいた。トップページには日付のリンク一つだけ。俺はそれをタップした。
それは動画のリンクだったようで、動画を読み込みはじめた。
動画が流れ始め、誰もいない教室のようなものが映し出される。いや、ようなものじゃない。それは教室だった。動画の中の時計が、11:00を指していた。そして、撮影者が教室の中をぐるりと映しながら、向けた先に映っていた人を見て俺は絶句した。
「これは…のぞみ…先生?」
映像に映っている女性は、目を黒い目線で隠されているが…のぞみ先生に見える。教室で立っているのぞみ先生と思しき女性は下着姿だった。喉の奥がカラカラと渇き、頭に血が上っているのがわかる。俺は、その女性の下着姿から目が離せなくなっていた。
「まさか…」
動画の中の先生と思われる女性は、顔を紅潮させて恥ずかしそうな表情をしている。手を後ろに回し、メリハリのある身体のラインが露わになっている。
男の声が聞こえてきた。おそらく加工しているのだろうか、電子的な声からは冷たい感じを受けた。
「自己紹介してください」
男の声に反応した先生は、小さく頷くと唇を動かし始めた。
「山〇の〇みです。県立〇〇高校で現国の教師をしています…37歳既婚です…」
所々加工されていて、全てを聞き取れなかったが、その言葉を聞いて信じたくなかった事実を突きつけられたような気がした。
「子供もいるんでしたよね。困った先生ですね」
「はぃ…ごめんなさい…」
「ここはどこですか?」
「2-〇の教室です…外では生徒が体育祭のリハーサルをしています…」
映像が窓から校庭を映し出す。確かに、校庭では生徒がリハーサルをしていた。
「生徒が一生懸命リハーサルしてるのに、の〇み先生はこんなことしてるんですね。教師失格ですよ」
「…っ」
一旦、頭の中でこの女性が、のぞみ先生かもしれないと思ってしまうと、動画の出来事が『のぞみ先生』で確定してしまう。
男の正体や、この女性がなんでこんなことをしているのか。そして、このページは何なのか。色々と気になることはあったが、俺の股間は既に暴発しそうなくらい膨張していた。
女性が、近くの椅子に座って脚を拡げた。
「の〇み先生が、我が校の教師達に調教されてるなんて誰にも言えないですよね?」
「はぃ…」
「清楚な教師の皮を被ったマゾだったなんてね…」
「言えません…」
「ふふ、私も驚きましたよ。教室でオナニーに耽るの〇み先生を見つけたときは」
「はひ…」
「その時の動画、しっかり撮ってますからね」
俺は動画を見ながら無意識に股間を弄り始める。
「のぞみ先生…、先生っ」
自分でも驚く程あっと言う間に果ててしまった俺は、罪悪感に似た感情に襲われてスマホの画面を閉じた。明日から、どんな顔をして会えばいいのか…。
「いや…、まだ先生と決まった訳じゃない。似ている人かもしれない」
自分の理解を超えた出来事に、複雑な気持ちのまま俺は眠りについた。
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