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ジュニアパートナーシップカテゴリ 桐崎・清宮ペア
全国高等学校・中学校ネオトラバース公式選手権大会 3 努力の帰結
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一瞬の猶予も与えぬままコースは終盤に差し掛かり、クリスと玲緒奈はそれぞれの限界に挑む。
息を切らしながらも、玲緒奈らは相手ペアに追いつき、ついにはその距離をほんの数メートルにまで縮めていた。汗と電子の海が取り囲む中、通常では介入しないはずの流磨とユエンも含め、柳が励ます声を送る。
『大丈夫だ。クリス、玲緒奈ちゃん。ふたりが誰よりも速いことは俺たちが知ってる』
ユエンの声が耳に力強く響く。
『落ち着いて自分を制御すれば、必ず勝てる!』
流磨の声が追い風となって二人の背中を押す。
『クリス、れおちゃん、必ず勝って。待ってるよ』
柳の言葉が、二人の心に温かい勇気を灌注する。
この三人の声によって、クリスと玲緒奈は新たな活力を得た。
「勝……つ……ッ!」
「……はぁ、はあ、……ッうん!」
疲労と圧力でペースを落としかけながらも、再び力を振り絞り、全身全霊をかけた走りを披露する。
クリスは加速機構を全力で操りながら、後衛の玲緒奈を守るかのように自らが風の抵抗を全身で受け止め、突き進む。
玲緒奈もシルクハットから発動される妨害モジュールを駆使し、限界を超えながらも精一杯の速さで彼女に追いつこうとする。
兄弟の前方に鳩が羽ばたき、クラッカーのリボンが開くが、弟のギミックによって即時に跳ね除けられた。しかしタイムロスとしては有効だ。
弟は玲緒奈の熟練の技巧と手数の多さに、自らの妨害ギミックを発動させる時間を作れなかった。このままでは、追いつかれる。
「こんな初心者と、小さい女に!」
「はぁ、はあ! くそ! まだへばらないのかよ、こいつら!」
兄弟の妨害ギミックが発動し、爆発音と共にコースの形が隆起した。観客席が一瞬どよめくが、その仕様がルールに適合するものだという理解が一定にあり、すぐにおさまった。
この競技におけるルールでは限界の衝撃と手法。ルール違反ではないが、『それ』がAIによって与えられてしまった兄弟。その内面に与えた影響に、ふと玲緒奈は感傷的になる。
──でも、だからといってさっきのクリスへの暴言は、絶対に許さない。
この試合に勝利して、必ずその認識を改めさせてやる! スポーツのルールは、ギリギリを攻めて相手を惑わすためのものじゃない!
「…………く、……ッ……!」
「……ッ!」
ついにゴール直前、玲緒奈はステッキを取り落としそうになりながらも兄弟が視界を通り過ぎるのを認識した。
クリスと玲緒菜の体が、相手ペアを抜き去ったのだ。
その瞬間に勝者が判定され、未来ノ島の名前が頭上に踊る。ゴールゲートを疾風の如く駆け抜けた瞬間、クリスと玲緒奈は予想外の勢いで壇上から転げ落ちた。
「わっ?!」
「えっ?! …………きゃあぁっ!」
二人は無様にも一緒に地面に叩きつけられるが、そのままクリスの上に玲緒奈が覆い被さる形になる。地面に激突すると、観客席からはさらに大きな拍手が起こった。
玲緒奈は急いで上半身を持ち上げ、動揺を浮かべ声を上げた。
「あっ?! えっ、え?! クリスちゃん、ごめん! 大丈夫!?」
しかし、クリスの反応は予想外のものだった。彼女は息を切らしながら、逆に玲緒奈に抱きつき、力強く「やった……」と呟いた。
その後、彼女の声は次第に弾けるように明るくなる。
「……やったぁ、やったよ……! ね!」
クリスは玲緒奈の身体を力いっぱい抱きしめていた。その純粋な喜びが、二人の間で強く共鳴する。
「やったぁー! 勝った! 勝ったよ私達! れおちゃん!」
玲緒奈もその感情を受け止めながら、勝利の余韻に浸り、優しく抱きしめ返す。
「……やったね、クリスちゃん。公式戦初勝利、おめでとう」
二人の周囲には観客席からの拍手と歓声が再び鳴り響いた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
肉体に精神が帰還する瞬間、クリスは微睡から覚めるかのように現実を認識し始める。繭の中での勝利の記憶がまだ新鮮な中、急激に増幅する周囲の音に心を打たれた。
「……あ……」
心拍数が落ち着き、体内の各値が正常を示していることを流磨が確認すると、繭のハッチが静かに開く。
「お疲れ様、クリス、玲緒奈ちゃん」
最初に声をかけたのはユエンだった。
彼は新しく加わったメンバーながら、自分の領分でできる全てのサポートを行ってくれた。柳の信頼を受けるその真摯な態度に、暖かな感謝が胸に広がる。
ユエンに手を取られたクリスは、しばらく電脳世界の速さと緊張に慣れ親しんでいたため、実世界の静けさが一瞬異質に感じられる。
「うっ……!」
「おっ……と、気をつけて。この時のギャップに慣れてないと、膝が上がらない」
肉体的にはほとんど動いていないはずなのに、試合中の激しい動きがクリスの感覚を狂わせている。疲労が突然ドッと襲い掛かり、隣にいる玲緒奈と共にフラフラとよろめきながら、何とか繭からの脱出を果たした。
そこには、ユエン、流磨、そして柳が立っていた。彼らはクリスと玲緒奈を温かく迎え入れるため、すぐそばまで来ている。流磨が機転を利かせて椅子を二つ用意し、疲れ切った二人はそれに感謝しながら座る。
「……つ、かれた……」
玲緒奈はゆっくりと腕を上げ、クリスの肩を軽く叩きながら笑顔で話しかけてきた。
「勝ったね、クリスちゃん」
「……ん……うれしい……」
クリスは少し笑みを返しながらも、疲労からかその笑顔は力なく、しかし心からの満足感を含んでいた。
短い会話をもとに、クリスの意識は完全に現実世界へと戻る。周りの暖かな歓迎と、友人たちの顔を見ることができたことに、深い安堵を感じていた。
「……うれしいよ……ありがと…………みんな」
柳が彼女たちの目線に合わせてしゃがみ込み、柔らかく微笑みながら「おめでとう」と祝福の言葉を掛ける。
「……柳……!」
その言葉がクリスの心の中で広がり、思わず目頭が熱くなる。試合中の緊張と達成感が交錯し、こんなにも嬉しい感情に包まれるとは思っていなかった。
クリスは深呼吸を一つして、感謝の気持ちを込めて返す。
「ありがとう……ほんとにほんとに、みんなのおかげだよ……」
その言葉には、チームメンバー、特に戦略技術コーディネーターとして彼女たちを支えた柳への深い感謝が込められていた。
やりとりを見守っていたユエンと流磨も、笑顔で頷きながらクリスたちを労ってくれる。
流磨は「やったな」と言葉を添え、ユエンは「これで次はもっと上を目指せる」と前向きなコメントを投じる。
温かい交流の後、全員が一斉に立ち上がった。
「行こう。皆集まってるよ」
それは、結果発表の場に移動するためである。互いに支え合いながら、エッグインクラウドアリーナの主要なステージへと向かう。会場には他のチームも集まり始めており、競技の結果を待つ緊張感と期待感が空気を支配していた。
「お疲れ、おめでとう! チームJ!」
「いい走りだったぞ、桐崎!」
「清宮妹もおつかれー!」
クリスと玲緒奈は周囲の祝福と労いを受けながら手を取り合い、その瞬間を共に迎える準備を整える。
一方、柳とサポートチームは側で静かに見守りながら、これからの成長に新たな希望を感じているようだった。
結果発表の瞬間が迫っている。選手たちの間では、緊張が漂う。アナウンスが響くと同時に、未来ノ島学園の学生たちは一斉に息をのんだ。
「総合優勝は…未来ノ島学園です!」
アナウンサーの声がアリーナに響き渡り、未来ノ島学園の待機席は瞬く間に歓喜の波に飲み込まれた。クリスと玲緒奈も、その喜びに包まれていた。一方で、ジュニアパートナーシップカテゴリーでの入賞がなかったことは少しの寂しさを彼らの心に残したが、総合優勝の重みがそれを上回っていた。
「やったね、クリスちゃん! 未来ノ島のみんなも!」
玲緒奈がクリスの肩を抱き寄せながら言った。クリスは笑顔で応じ、玲緒奈に感謝を示す。
「本当だね、みんなのおかげ……! サポートのみんなも……それに後ろで支えてくれるれおちゃんがいたからこそ、ここまで来られたんだよ」
未来ノ島学園の学生たちは、名前が呼ばれると一斉に立ち上がり、歓声と拍手で応えた。チーム全員が一致団結して取り組んだ結果が、この総合優勝という形で現れたのだ。
「やったぁー! 優勝だー!」
「練習メチャメチャ辛かったけど、こんなに嬉しいなんて……だから皆ネオトラが楽しいって言うんだ……!」
「信じらんない! すごい! みんな勝ったよ!」
柳も彼女たちのそばで結果が表示されているモニターから目を離すと、クリスと玲緒奈の成長を嬉しそうに眺めていた。彼の顔にはプロとしての冷静さとは裏腹に、子供のような純粋な喜びが浮かんでいた。
ユエンと流磨も彼らの隣に加わり、祝福の言葉を贈ってくれた。
「未来ノ島が一丸となっての勝利だ。おめでとう、クリス、玲緒奈ちゃん!」
「やったな! 胸張れよ!」
アリーナのスクリーンには未来ノ島学園のチームメンバーが一覧となって順番に映し出され、その都度歓声が上がった。
彼らは全国を代表するネオトラバースのチャンピオンとしての誇りを持ち、感覚を共有していた。
息を切らしながらも、玲緒奈らは相手ペアに追いつき、ついにはその距離をほんの数メートルにまで縮めていた。汗と電子の海が取り囲む中、通常では介入しないはずの流磨とユエンも含め、柳が励ます声を送る。
『大丈夫だ。クリス、玲緒奈ちゃん。ふたりが誰よりも速いことは俺たちが知ってる』
ユエンの声が耳に力強く響く。
『落ち着いて自分を制御すれば、必ず勝てる!』
流磨の声が追い風となって二人の背中を押す。
『クリス、れおちゃん、必ず勝って。待ってるよ』
柳の言葉が、二人の心に温かい勇気を灌注する。
この三人の声によって、クリスと玲緒奈は新たな活力を得た。
「勝……つ……ッ!」
「……はぁ、はあ、……ッうん!」
疲労と圧力でペースを落としかけながらも、再び力を振り絞り、全身全霊をかけた走りを披露する。
クリスは加速機構を全力で操りながら、後衛の玲緒奈を守るかのように自らが風の抵抗を全身で受け止め、突き進む。
玲緒奈もシルクハットから発動される妨害モジュールを駆使し、限界を超えながらも精一杯の速さで彼女に追いつこうとする。
兄弟の前方に鳩が羽ばたき、クラッカーのリボンが開くが、弟のギミックによって即時に跳ね除けられた。しかしタイムロスとしては有効だ。
弟は玲緒奈の熟練の技巧と手数の多さに、自らの妨害ギミックを発動させる時間を作れなかった。このままでは、追いつかれる。
「こんな初心者と、小さい女に!」
「はぁ、はあ! くそ! まだへばらないのかよ、こいつら!」
兄弟の妨害ギミックが発動し、爆発音と共にコースの形が隆起した。観客席が一瞬どよめくが、その仕様がルールに適合するものだという理解が一定にあり、すぐにおさまった。
この競技におけるルールでは限界の衝撃と手法。ルール違反ではないが、『それ』がAIによって与えられてしまった兄弟。その内面に与えた影響に、ふと玲緒奈は感傷的になる。
──でも、だからといってさっきのクリスへの暴言は、絶対に許さない。
この試合に勝利して、必ずその認識を改めさせてやる! スポーツのルールは、ギリギリを攻めて相手を惑わすためのものじゃない!
「…………く、……ッ……!」
「……ッ!」
ついにゴール直前、玲緒奈はステッキを取り落としそうになりながらも兄弟が視界を通り過ぎるのを認識した。
クリスと玲緒菜の体が、相手ペアを抜き去ったのだ。
その瞬間に勝者が判定され、未来ノ島の名前が頭上に踊る。ゴールゲートを疾風の如く駆け抜けた瞬間、クリスと玲緒奈は予想外の勢いで壇上から転げ落ちた。
「わっ?!」
「えっ?! …………きゃあぁっ!」
二人は無様にも一緒に地面に叩きつけられるが、そのままクリスの上に玲緒奈が覆い被さる形になる。地面に激突すると、観客席からはさらに大きな拍手が起こった。
玲緒奈は急いで上半身を持ち上げ、動揺を浮かべ声を上げた。
「あっ?! えっ、え?! クリスちゃん、ごめん! 大丈夫!?」
しかし、クリスの反応は予想外のものだった。彼女は息を切らしながら、逆に玲緒奈に抱きつき、力強く「やった……」と呟いた。
その後、彼女の声は次第に弾けるように明るくなる。
「……やったぁ、やったよ……! ね!」
クリスは玲緒奈の身体を力いっぱい抱きしめていた。その純粋な喜びが、二人の間で強く共鳴する。
「やったぁー! 勝った! 勝ったよ私達! れおちゃん!」
玲緒奈もその感情を受け止めながら、勝利の余韻に浸り、優しく抱きしめ返す。
「……やったね、クリスちゃん。公式戦初勝利、おめでとう」
二人の周囲には観客席からの拍手と歓声が再び鳴り響いた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
肉体に精神が帰還する瞬間、クリスは微睡から覚めるかのように現実を認識し始める。繭の中での勝利の記憶がまだ新鮮な中、急激に増幅する周囲の音に心を打たれた。
「……あ……」
心拍数が落ち着き、体内の各値が正常を示していることを流磨が確認すると、繭のハッチが静かに開く。
「お疲れ様、クリス、玲緒奈ちゃん」
最初に声をかけたのはユエンだった。
彼は新しく加わったメンバーながら、自分の領分でできる全てのサポートを行ってくれた。柳の信頼を受けるその真摯な態度に、暖かな感謝が胸に広がる。
ユエンに手を取られたクリスは、しばらく電脳世界の速さと緊張に慣れ親しんでいたため、実世界の静けさが一瞬異質に感じられる。
「うっ……!」
「おっ……と、気をつけて。この時のギャップに慣れてないと、膝が上がらない」
肉体的にはほとんど動いていないはずなのに、試合中の激しい動きがクリスの感覚を狂わせている。疲労が突然ドッと襲い掛かり、隣にいる玲緒奈と共にフラフラとよろめきながら、何とか繭からの脱出を果たした。
そこには、ユエン、流磨、そして柳が立っていた。彼らはクリスと玲緒奈を温かく迎え入れるため、すぐそばまで来ている。流磨が機転を利かせて椅子を二つ用意し、疲れ切った二人はそれに感謝しながら座る。
「……つ、かれた……」
玲緒奈はゆっくりと腕を上げ、クリスの肩を軽く叩きながら笑顔で話しかけてきた。
「勝ったね、クリスちゃん」
「……ん……うれしい……」
クリスは少し笑みを返しながらも、疲労からかその笑顔は力なく、しかし心からの満足感を含んでいた。
短い会話をもとに、クリスの意識は完全に現実世界へと戻る。周りの暖かな歓迎と、友人たちの顔を見ることができたことに、深い安堵を感じていた。
「……うれしいよ……ありがと…………みんな」
柳が彼女たちの目線に合わせてしゃがみ込み、柔らかく微笑みながら「おめでとう」と祝福の言葉を掛ける。
「……柳……!」
その言葉がクリスの心の中で広がり、思わず目頭が熱くなる。試合中の緊張と達成感が交錯し、こんなにも嬉しい感情に包まれるとは思っていなかった。
クリスは深呼吸を一つして、感謝の気持ちを込めて返す。
「ありがとう……ほんとにほんとに、みんなのおかげだよ……」
その言葉には、チームメンバー、特に戦略技術コーディネーターとして彼女たちを支えた柳への深い感謝が込められていた。
やりとりを見守っていたユエンと流磨も、笑顔で頷きながらクリスたちを労ってくれる。
流磨は「やったな」と言葉を添え、ユエンは「これで次はもっと上を目指せる」と前向きなコメントを投じる。
温かい交流の後、全員が一斉に立ち上がった。
「行こう。皆集まってるよ」
それは、結果発表の場に移動するためである。互いに支え合いながら、エッグインクラウドアリーナの主要なステージへと向かう。会場には他のチームも集まり始めており、競技の結果を待つ緊張感と期待感が空気を支配していた。
「お疲れ、おめでとう! チームJ!」
「いい走りだったぞ、桐崎!」
「清宮妹もおつかれー!」
クリスと玲緒奈は周囲の祝福と労いを受けながら手を取り合い、その瞬間を共に迎える準備を整える。
一方、柳とサポートチームは側で静かに見守りながら、これからの成長に新たな希望を感じているようだった。
結果発表の瞬間が迫っている。選手たちの間では、緊張が漂う。アナウンスが響くと同時に、未来ノ島学園の学生たちは一斉に息をのんだ。
「総合優勝は…未来ノ島学園です!」
アナウンサーの声がアリーナに響き渡り、未来ノ島学園の待機席は瞬く間に歓喜の波に飲み込まれた。クリスと玲緒奈も、その喜びに包まれていた。一方で、ジュニアパートナーシップカテゴリーでの入賞がなかったことは少しの寂しさを彼らの心に残したが、総合優勝の重みがそれを上回っていた。
「やったね、クリスちゃん! 未来ノ島のみんなも!」
玲緒奈がクリスの肩を抱き寄せながら言った。クリスは笑顔で応じ、玲緒奈に感謝を示す。
「本当だね、みんなのおかげ……! サポートのみんなも……それに後ろで支えてくれるれおちゃんがいたからこそ、ここまで来られたんだよ」
未来ノ島学園の学生たちは、名前が呼ばれると一斉に立ち上がり、歓声と拍手で応えた。チーム全員が一致団結して取り組んだ結果が、この総合優勝という形で現れたのだ。
「やったぁー! 優勝だー!」
「練習メチャメチャ辛かったけど、こんなに嬉しいなんて……だから皆ネオトラが楽しいって言うんだ……!」
「信じらんない! すごい! みんな勝ったよ!」
柳も彼女たちのそばで結果が表示されているモニターから目を離すと、クリスと玲緒奈の成長を嬉しそうに眺めていた。彼の顔にはプロとしての冷静さとは裏腹に、子供のような純粋な喜びが浮かんでいた。
ユエンと流磨も彼らの隣に加わり、祝福の言葉を贈ってくれた。
「未来ノ島が一丸となっての勝利だ。おめでとう、クリス、玲緒奈ちゃん!」
「やったな! 胸張れよ!」
アリーナのスクリーンには未来ノ島学園のチームメンバーが一覧となって順番に映し出され、その都度歓声が上がった。
彼らは全国を代表するネオトラバースのチャンピオンとしての誇りを持ち、感覚を共有していた。
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