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僕の母様と父様
10.突然の
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あれから2日寝かされて僕たち兄弟は元気になりました。
というか、昨日の時点で元気だったんだけど、父様と母様に「まだダメだ」と言われて休養を取らされた。
おかげで今日は元気ピンピンである。
そして目の前で焦っているエディスさん。
彼は昨日、母様に紹介された。
専任が決まるまでは、しばらく僕たちの世話をしてくれるみたい。
「どど、どうしましょう!?ソラ様ルナ様、フランリード公爵様が来るって!来るんですって!」
そうミッキィさん含め、僕たちのことを様付けで呼ぶようになった。僕はやめて欲しいって言ったんだけど、あの二人の子息になるんだからそれではダメだと言われてしまった。
っていうか、フランリード"こうしゃく"様ってどなた?
"こうしゃく"って貴族の位だよね?侯爵と公爵ってあるんだっけ?
僕、田舎の生まれだから全然貴族様の事分からなくて・・・
それに来るってきっと父様か母様に会いに来るって事だよね?
「どどど、どうしましょう!?服がありません!」
大の大人が目の前で焦って居ると、子供は冷静になってしまうものだよね。
「・・・服?ですか?どうして服?」
っていうか服って?僕たちは関係無いと思うんだけど。
「え゙、もしかしてご存知無い?」
「何をです?」
今度は別の事で焦り始めるエディスさん。
なるほど、フランリード"こうしゃく"様がどこのどなたかは存じ得ないけれど、エディスさんの反応で僕たちも会わなければならないって事がわかった。
何か重要な事を知れてないっぽいけれど。
この状況はもう成る様に成れ!でいくしかないよね。
「エディスさん。無いものは無いので仕方ないです。焦ってもどうにもなりません。当たって砕けろです!」
「砕けないで食らいついて下さい!!」
・・・食らいつかないといけないお相手って事かな。
「父様も母様も居るのでしょう?ならばきっと大丈夫です!」
「ソラ様!、っはい、私が焦ってはいけませんね、ふぅ。肝心のガイウス様は今逃げてていないですが、イルヴェス様と頑張って下さい。」
「え、母様が逃げてていない??」
待って待って待って待って、なんで母様逃げてるの?奴隷商に1人で突っ込んできたあの母様が逃げてるの?それほど恐ろしいお相手ですか?・・・一気に恐ろしくなってきた。
「大丈夫です、とてもお優しい方だとガイウス様も仰ってましたよ!尊敬されているのも見ていて分かりますし。」
「え、でも母様逃げてるんですよね?」
「ええ、まぁ。」
「「・・・。」」
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
結局僕とルナはラフなシャツに、腰を紐で留める7分のパンツ、ルナはハーフパンツ。
素材の色を活かした、薄いベージュのカラーオンリーである。
しょうがない、選ぶも何も僕たちこれしか持ってないんだもの。
父様が玄関まで迎えに行っている間、僕たちは先に応接室のうちの一室で待機している。
お客様を迎える応接室が4つもあるんだよ、このお邸。
何でもお客様によって使う部屋を選ぶんだとか。
今日のこのお部屋がどのランクのものかは分からないけれど。むしろ教えてくれなくて良かったかも。ここが最高級応接間とかだったら正気で居られないかもしれないから。
僕はそわそわドキドキしながらフランリード"こうしゃく"様を待っている。
ルナは僕の顔を見たり、初めて見るお部屋にワクワクしているようだった。
大丈夫大丈夫。村に居る時にも父さんの付き添いで詳しくは知らないけど、偉い方っぽい人と会ったことあるし。父さんその時どうしてたっけかな、きちんと思い出して失礼な態度をとらないようにしないと。
「っ!」
廊下から足音と話し声が聞こえてくる。
ドキドキが最骨頂だ・・・。
ガチャッ
「ッたく、なんで肝心のガイウスが居ないんだ。あいつがいないと話にならないでは無いか!」
「まぁまぁ、そのうち帰ってきますから。」
ドアが開くと同時に母様への愚痴とそれを宥める父様の声。
愚痴を発していた人の顔がこちらを向き、目が合う。
「この子らか?」
僕らを見定めるように目線が動く。
あ、挨拶っていつするんだっけ?もう遅い!?
父様助けて!と視線を父様に移す。
「はい。大きい方がソラ、小さい方がルナです。2人とも、挨拶を。」
「っ、ソラと申します。若輩者ですがよろしくお願いいたしますっ。」
「ルナです。よろしくお願いします。」
2人してぺこりと頭を下げる。
うんうん、初めてなのにルナは僕の真似をして上手に出来たね!
僕はルナの挨拶に感動をしていると、フランリード"こうしゃく"様と思われる人が僕たちの挨拶に評価を下した。
「自給自足の村の出身と聞いていたが、それにしてはきちんと挨拶が出来てるな。」
顔を上げると優しく微笑む"こうしゃく"様の顔があった。
「ありがとう、ございます。」
うん、怖い人では無さそうだ。
「とりあえずガイウスが居ないと話にならん。ほら3人とも座れ。茶でも飲もう。」
いつの間にか先にソファに座って部屋にいた人にお茶を言付けてる。
まるで自分のお邸のように振舞っているが、うん、僕たちに席を進めてお茶までだなんてやっぱり優しい人なんだと思う。
緊張が少し解けて目の前の人を観察する。
赤髪を首元で揃えたスッキリした短髪に少し吊り目の深紅の瞳。頭の上には濃いめの焦げ茶色の耳、尻尾も同じような色。
品があるけどスッキリとしたお洋服。
第一印象はキレイめのカッコイイお方。
「ソラ、ルナ。この方がフランリード公爵様だ。お前たちが手続きをきちんと踏んで、養子になったら同時にこの方はお祖母様になる。」
・・・おばあさま?え?
というか、昨日の時点で元気だったんだけど、父様と母様に「まだダメだ」と言われて休養を取らされた。
おかげで今日は元気ピンピンである。
そして目の前で焦っているエディスさん。
彼は昨日、母様に紹介された。
専任が決まるまでは、しばらく僕たちの世話をしてくれるみたい。
「どど、どうしましょう!?ソラ様ルナ様、フランリード公爵様が来るって!来るんですって!」
そうミッキィさん含め、僕たちのことを様付けで呼ぶようになった。僕はやめて欲しいって言ったんだけど、あの二人の子息になるんだからそれではダメだと言われてしまった。
っていうか、フランリード"こうしゃく"様ってどなた?
"こうしゃく"って貴族の位だよね?侯爵と公爵ってあるんだっけ?
僕、田舎の生まれだから全然貴族様の事分からなくて・・・
それに来るってきっと父様か母様に会いに来るって事だよね?
「どどど、どうしましょう!?服がありません!」
大の大人が目の前で焦って居ると、子供は冷静になってしまうものだよね。
「・・・服?ですか?どうして服?」
っていうか服って?僕たちは関係無いと思うんだけど。
「え゙、もしかしてご存知無い?」
「何をです?」
今度は別の事で焦り始めるエディスさん。
なるほど、フランリード"こうしゃく"様がどこのどなたかは存じ得ないけれど、エディスさんの反応で僕たちも会わなければならないって事がわかった。
何か重要な事を知れてないっぽいけれど。
この状況はもう成る様に成れ!でいくしかないよね。
「エディスさん。無いものは無いので仕方ないです。焦ってもどうにもなりません。当たって砕けろです!」
「砕けないで食らいついて下さい!!」
・・・食らいつかないといけないお相手って事かな。
「父様も母様も居るのでしょう?ならばきっと大丈夫です!」
「ソラ様!、っはい、私が焦ってはいけませんね、ふぅ。肝心のガイウス様は今逃げてていないですが、イルヴェス様と頑張って下さい。」
「え、母様が逃げてていない??」
待って待って待って待って、なんで母様逃げてるの?奴隷商に1人で突っ込んできたあの母様が逃げてるの?それほど恐ろしいお相手ですか?・・・一気に恐ろしくなってきた。
「大丈夫です、とてもお優しい方だとガイウス様も仰ってましたよ!尊敬されているのも見ていて分かりますし。」
「え、でも母様逃げてるんですよね?」
「ええ、まぁ。」
「「・・・。」」
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
結局僕とルナはラフなシャツに、腰を紐で留める7分のパンツ、ルナはハーフパンツ。
素材の色を活かした、薄いベージュのカラーオンリーである。
しょうがない、選ぶも何も僕たちこれしか持ってないんだもの。
父様が玄関まで迎えに行っている間、僕たちは先に応接室のうちの一室で待機している。
お客様を迎える応接室が4つもあるんだよ、このお邸。
何でもお客様によって使う部屋を選ぶんだとか。
今日のこのお部屋がどのランクのものかは分からないけれど。むしろ教えてくれなくて良かったかも。ここが最高級応接間とかだったら正気で居られないかもしれないから。
僕はそわそわドキドキしながらフランリード"こうしゃく"様を待っている。
ルナは僕の顔を見たり、初めて見るお部屋にワクワクしているようだった。
大丈夫大丈夫。村に居る時にも父さんの付き添いで詳しくは知らないけど、偉い方っぽい人と会ったことあるし。父さんその時どうしてたっけかな、きちんと思い出して失礼な態度をとらないようにしないと。
「っ!」
廊下から足音と話し声が聞こえてくる。
ドキドキが最骨頂だ・・・。
ガチャッ
「ッたく、なんで肝心のガイウスが居ないんだ。あいつがいないと話にならないでは無いか!」
「まぁまぁ、そのうち帰ってきますから。」
ドアが開くと同時に母様への愚痴とそれを宥める父様の声。
愚痴を発していた人の顔がこちらを向き、目が合う。
「この子らか?」
僕らを見定めるように目線が動く。
あ、挨拶っていつするんだっけ?もう遅い!?
父様助けて!と視線を父様に移す。
「はい。大きい方がソラ、小さい方がルナです。2人とも、挨拶を。」
「っ、ソラと申します。若輩者ですがよろしくお願いいたしますっ。」
「ルナです。よろしくお願いします。」
2人してぺこりと頭を下げる。
うんうん、初めてなのにルナは僕の真似をして上手に出来たね!
僕はルナの挨拶に感動をしていると、フランリード"こうしゃく"様と思われる人が僕たちの挨拶に評価を下した。
「自給自足の村の出身と聞いていたが、それにしてはきちんと挨拶が出来てるな。」
顔を上げると優しく微笑む"こうしゃく"様の顔があった。
「ありがとう、ございます。」
うん、怖い人では無さそうだ。
「とりあえずガイウスが居ないと話にならん。ほら3人とも座れ。茶でも飲もう。」
いつの間にか先にソファに座って部屋にいた人にお茶を言付けてる。
まるで自分のお邸のように振舞っているが、うん、僕たちに席を進めてお茶までだなんてやっぱり優しい人なんだと思う。
緊張が少し解けて目の前の人を観察する。
赤髪を首元で揃えたスッキリした短髪に少し吊り目の深紅の瞳。頭の上には濃いめの焦げ茶色の耳、尻尾も同じような色。
品があるけどスッキリとしたお洋服。
第一印象はキレイめのカッコイイお方。
「ソラ、ルナ。この方がフランリード公爵様だ。お前たちが手続きをきちんと踏んで、養子になったら同時にこの方はお祖母様になる。」
・・・おばあさま?え?
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