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義母様の特別授業
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猛禽類の彼と手紙をやり取りして、先ず分かった事は、俺の剣が欠けてしまった理由。
あ、因みに彼の名前は未だに知らないので、猛禽類の彼、と呼んでいる。
それで欠けてしまった理由だけど、俺の魔力で染まってる刀身に、全く別の魔力が1箇所に集中して少し染まってしまったことが原因で、それで脆くなって欠けてしまったのでは無いか、という事が書いてあった。
オーロットの核を割っちゃったあれか。割ろうと思ったんじゃないんだけど。割れちゃっただけなんだけど。
まぁ、直るならいいんだ。
思ったより直すのには時間がかかるようでまだまだ時間がかかるみたい。
完成が近くなったら、完成する前に俺に合わせたい部分があるようでまた行くつもりだ。今度はイルと一緒にね。
今からもの凄ぉぉぉぉぉく楽しみである。
さながら俺はイルと小旅行の気分でいる。うぇへへ。そういえば忙しくて2人きりで首都を出たことって無かったんだよね。んふふふ、楽しだなぁ。
んで、今日は公爵家でのお勉強である。が、義母様とゆっくりお茶タイムを楽しんでいる。
俺が首都から逃亡した事は、公爵家の人々の耳に入らないはずがなく、クーグゥ義兄様に連れられて逃げる事の出来なかった俺は、このお茶会の前に義父様と義母様とエイデン義兄様にしこたま小言を食らったのである。
怒られた訳では無い、と思う、うん。
そして俺が甘いの得意じゃない、という事に気づいた義母様は、邸のシェフにチーズやフルーツ、ナッツ類が主のケーキやお菓子を作らせてくれて、それを今堪能している。苺のフレーバーティもシロップは入れずにさっぱりとしていて美味しい。
「この紅茶、とても香りが良いですね。もう苺の季節なんですね。」
「うん、美味しいね。苺は好きかい?」
「はい。フルーツは大好きです!でも、このチーズのタルトの上にナッツが乗ってるのも美味しいですし、これ!このほろ苦いチョコレートに砕いたナッツのやつも美味しいです!今日のお菓子はどれも大好きです!」
「ふふふ、良かった。いつもガイウスは頑張ってるからね。」
そう言って義母様は俺の頭を撫でてくる。義母様はいつからか俺の事を呼び捨てで呼ぶようになった。距離が縮まったようで嬉しい。
ふへへへへ。頭なんてイル以外に撫でられないから、素直に嬉しいよ!頑張ってるだって!えへへへ!
「そろそろ別室に移動しようか。ぁぁ、気に入ったものは持ち帰ってもいいよ。後で包んでもらおう。」
「・・・別室、ですか?」
お菓子を包んでくれるのはもの凄く嬉しいけど、何で別室に移動?義母様と?
「そうだよ。私が授業しようと思ってね。」
「・・・義母様の授業!?あれ、今のお茶会も練習では??」
「んー、今のはただのお茶とお菓子。」
ぇぇぇ、今のはお茶会の練習では無かったのか。地味にショックだ。
義母様と一緒に近くの小部屋に移った。
そこには壁いっぱいの本棚とローテーブルと3人がけのソファが1つ。窓は本棚の間?というか、本棚に埋め込まれる形で手のひらサイズの正方形の窓が申し訳なさそうに、ポツンポツンとある程度だった。俺は初めて入る部屋だ。
「義母様、この部屋でどんな授業をするのですか?」
「ああ、閨の授業をね。恐らくイルヴェス君は都合の良い事しか教えてないだろうからね。」
・・・閨の授業??義母様と閨の授業ですか!?
待って、ぁ、ちょ??うん?イルはここでも信用されていない!?
「へあ・・・。」
「何間抜けな顔してるんだい、ガイウス。じゃぁ、先ず俺たちが子供を作る時はどうするか知ってる?」
間抜けな顔なんてしてないもん!っていうか義母様、突然始めないで下さいっ。
「ええと、タネ?を入れるか、それ専用の薬を飲む、でしたっけ?」
「んー、まぁ正解でいいかな。タネは見た事あるかい?」
「・・・無いです。」
「はぁぁぁ、それ本当?イルヴェス君に勝手に仕込まれて勝手に子供が出来ちゃう事も無いとは言いきれないんだよ??」
盛大な溜息を吐かれて、信じられないという顔で俺に詰め寄ってくる。
イルは勝手に仕込むような人じゃないけど。信頼してるし。
「その信頼を裏切られて子供が出来てしまったという相談が後を経ちません。まぁイルヴェス君はガイウスに嫌われる事が最大の過ちみたいに思ってる節があるから、私も大丈夫だとは思うけど。まぁ、そう思っていて裏切られる、ということも少なくないしね。」
相談ってそういう事相談する場所があるって事??知らなかった。
「はい、手を出して。」
俺が手を出す前に、義母様が俺の手を取って黒いアーモンドみたいな粒を1つ俺の掌に乗せた。
「はい、これがお尻にに仕込むタネです。自由に触ってごらん。」
「ぷにぷにしてます。見た目と違って柔らかいです。」
パッと見黒いアーモンドみたいだが、角は取れてて筋がなく、ぷにぷにしている。ちょっと気持ちいいかも知れない。力を入れてみても潰れて割れたりもしない。
「そうだね。実際に入れてみるのが1番なんだけど、今日はやめておこうか。これを入れてガイウスの体の奥で、ガイウスの魔力と体液、イルヴェス君の精子が合わさるとどうにかなってこのタネの中で赤ちゃんが育ちます。」
「どうにかなって??」
義母様が突然アバウトな説明をし始めたけど、これが普通?
「体の中に入っちゃったらどうなってるか分からないからね。でも入れただけじゃ子供は出来ないし、精子だけかけても出来ないしね。だから多分、魔力と体液と精子かなっていう考えに至ってるというわけ。それに確実に子供が出来るというわけでも無いんだ。生命の神秘だね。」
「え、そうなんですか??」
あ、俺確実に子供ができると思ってたわ。
「はぁ、その顔は確実に子供ができると思っていたね?やはり、授業をして正解だな。」
ぇ、俺の表情でわかる義母様って凄すぎじゃない??
「で、これが専用の飲み薬です。」
義母様は俺に構いなくどんどん進める。
出された薬は白くて甘い香りが仄かにするものだった。
「じゃぁ飲んでみようか!」
「ええええ!?飲んって、俺っ子供いらない!」
「ふはははっ。少しくらいなら全然平気だよ。ちょっとペロッとしてみて。」
小皿に少し垂らしたものを差し出される。
正直あまり飲みたくなかったが、少しなら平気、という義母様の言葉を信じて、恐る恐るペロッとしてみる。
うん、想像通り甘い。
「・・・甘いです。」
「うん、そうだね。まぁ知ってると思うけど、タネを入れたり、薬を飲んだあとはパートナーと思う存分エッチするんだよ?」
「はい、それは知っています。」
「だよね。じゃぁ、今日はこの後イルヴェス君と心ゆくまでエッチして子供を作ろうか!」
「っ!!??」
え、少しなら子供出来ないんじゃないの!?
「ふふ、くくくっ。嘘嘘、ごめんごめん。あんなちょびっとじゃ、作りたくても出来ないよ。普通はね、コップ一杯分は飲むんだ。本当に子供が欲しい人は、薬飲んで、さらにタネも使う。それでも確実にできるという訳では無いんだよ。」
「そうなんですね。ぁぁ、びっくりしました。」
「それで、子供出来やすさに魔力の相性があってね、」
その後の話は、以前アデルバートに聞いた話と同じだった。
魔力の相性って大事なんだね。
あ、因みに彼の名前は未だに知らないので、猛禽類の彼、と呼んでいる。
それで欠けてしまった理由だけど、俺の魔力で染まってる刀身に、全く別の魔力が1箇所に集中して少し染まってしまったことが原因で、それで脆くなって欠けてしまったのでは無いか、という事が書いてあった。
オーロットの核を割っちゃったあれか。割ろうと思ったんじゃないんだけど。割れちゃっただけなんだけど。
まぁ、直るならいいんだ。
思ったより直すのには時間がかかるようでまだまだ時間がかかるみたい。
完成が近くなったら、完成する前に俺に合わせたい部分があるようでまた行くつもりだ。今度はイルと一緒にね。
今からもの凄ぉぉぉぉぉく楽しみである。
さながら俺はイルと小旅行の気分でいる。うぇへへ。そういえば忙しくて2人きりで首都を出たことって無かったんだよね。んふふふ、楽しだなぁ。
んで、今日は公爵家でのお勉強である。が、義母様とゆっくりお茶タイムを楽しんでいる。
俺が首都から逃亡した事は、公爵家の人々の耳に入らないはずがなく、クーグゥ義兄様に連れられて逃げる事の出来なかった俺は、このお茶会の前に義父様と義母様とエイデン義兄様にしこたま小言を食らったのである。
怒られた訳では無い、と思う、うん。
そして俺が甘いの得意じゃない、という事に気づいた義母様は、邸のシェフにチーズやフルーツ、ナッツ類が主のケーキやお菓子を作らせてくれて、それを今堪能している。苺のフレーバーティもシロップは入れずにさっぱりとしていて美味しい。
「この紅茶、とても香りが良いですね。もう苺の季節なんですね。」
「うん、美味しいね。苺は好きかい?」
「はい。フルーツは大好きです!でも、このチーズのタルトの上にナッツが乗ってるのも美味しいですし、これ!このほろ苦いチョコレートに砕いたナッツのやつも美味しいです!今日のお菓子はどれも大好きです!」
「ふふふ、良かった。いつもガイウスは頑張ってるからね。」
そう言って義母様は俺の頭を撫でてくる。義母様はいつからか俺の事を呼び捨てで呼ぶようになった。距離が縮まったようで嬉しい。
ふへへへへ。頭なんてイル以外に撫でられないから、素直に嬉しいよ!頑張ってるだって!えへへへ!
「そろそろ別室に移動しようか。ぁぁ、気に入ったものは持ち帰ってもいいよ。後で包んでもらおう。」
「・・・別室、ですか?」
お菓子を包んでくれるのはもの凄く嬉しいけど、何で別室に移動?義母様と?
「そうだよ。私が授業しようと思ってね。」
「・・・義母様の授業!?あれ、今のお茶会も練習では??」
「んー、今のはただのお茶とお菓子。」
ぇぇぇ、今のはお茶会の練習では無かったのか。地味にショックだ。
義母様と一緒に近くの小部屋に移った。
そこには壁いっぱいの本棚とローテーブルと3人がけのソファが1つ。窓は本棚の間?というか、本棚に埋め込まれる形で手のひらサイズの正方形の窓が申し訳なさそうに、ポツンポツンとある程度だった。俺は初めて入る部屋だ。
「義母様、この部屋でどんな授業をするのですか?」
「ああ、閨の授業をね。恐らくイルヴェス君は都合の良い事しか教えてないだろうからね。」
・・・閨の授業??義母様と閨の授業ですか!?
待って、ぁ、ちょ??うん?イルはここでも信用されていない!?
「へあ・・・。」
「何間抜けな顔してるんだい、ガイウス。じゃぁ、先ず俺たちが子供を作る時はどうするか知ってる?」
間抜けな顔なんてしてないもん!っていうか義母様、突然始めないで下さいっ。
「ええと、タネ?を入れるか、それ専用の薬を飲む、でしたっけ?」
「んー、まぁ正解でいいかな。タネは見た事あるかい?」
「・・・無いです。」
「はぁぁぁ、それ本当?イルヴェス君に勝手に仕込まれて勝手に子供が出来ちゃう事も無いとは言いきれないんだよ??」
盛大な溜息を吐かれて、信じられないという顔で俺に詰め寄ってくる。
イルは勝手に仕込むような人じゃないけど。信頼してるし。
「その信頼を裏切られて子供が出来てしまったという相談が後を経ちません。まぁイルヴェス君はガイウスに嫌われる事が最大の過ちみたいに思ってる節があるから、私も大丈夫だとは思うけど。まぁ、そう思っていて裏切られる、ということも少なくないしね。」
相談ってそういう事相談する場所があるって事??知らなかった。
「はい、手を出して。」
俺が手を出す前に、義母様が俺の手を取って黒いアーモンドみたいな粒を1つ俺の掌に乗せた。
「はい、これがお尻にに仕込むタネです。自由に触ってごらん。」
「ぷにぷにしてます。見た目と違って柔らかいです。」
パッと見黒いアーモンドみたいだが、角は取れてて筋がなく、ぷにぷにしている。ちょっと気持ちいいかも知れない。力を入れてみても潰れて割れたりもしない。
「そうだね。実際に入れてみるのが1番なんだけど、今日はやめておこうか。これを入れてガイウスの体の奥で、ガイウスの魔力と体液、イルヴェス君の精子が合わさるとどうにかなってこのタネの中で赤ちゃんが育ちます。」
「どうにかなって??」
義母様が突然アバウトな説明をし始めたけど、これが普通?
「体の中に入っちゃったらどうなってるか分からないからね。でも入れただけじゃ子供は出来ないし、精子だけかけても出来ないしね。だから多分、魔力と体液と精子かなっていう考えに至ってるというわけ。それに確実に子供が出来るというわけでも無いんだ。生命の神秘だね。」
「え、そうなんですか??」
あ、俺確実に子供ができると思ってたわ。
「はぁ、その顔は確実に子供ができると思っていたね?やはり、授業をして正解だな。」
ぇ、俺の表情でわかる義母様って凄すぎじゃない??
「で、これが専用の飲み薬です。」
義母様は俺に構いなくどんどん進める。
出された薬は白くて甘い香りが仄かにするものだった。
「じゃぁ飲んでみようか!」
「ええええ!?飲んって、俺っ子供いらない!」
「ふはははっ。少しくらいなら全然平気だよ。ちょっとペロッとしてみて。」
小皿に少し垂らしたものを差し出される。
正直あまり飲みたくなかったが、少しなら平気、という義母様の言葉を信じて、恐る恐るペロッとしてみる。
うん、想像通り甘い。
「・・・甘いです。」
「うん、そうだね。まぁ知ってると思うけど、タネを入れたり、薬を飲んだあとはパートナーと思う存分エッチするんだよ?」
「はい、それは知っています。」
「だよね。じゃぁ、今日はこの後イルヴェス君と心ゆくまでエッチして子供を作ろうか!」
「っ!!??」
え、少しなら子供出来ないんじゃないの!?
「ふふ、くくくっ。嘘嘘、ごめんごめん。あんなちょびっとじゃ、作りたくても出来ないよ。普通はね、コップ一杯分は飲むんだ。本当に子供が欲しい人は、薬飲んで、さらにタネも使う。それでも確実にできるという訳では無いんだよ。」
「そうなんですね。ぁぁ、びっくりしました。」
「それで、子供出来やすさに魔力の相性があってね、」
その後の話は、以前アデルバートに聞いた話と同じだった。
魔力の相性って大事なんだね。
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