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俺の仕事と副団長

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「おはようございます。今日も早いですね、団長。」

必死に書類と睨めっこしてたら副団長のレスト・フランベルトが入ってきた。
確か、公爵家の三男、、、だったかな。爵位とか山村の出の俺にはちょっと、いやかなりややこしい。とりあえず俺は誰に対しても不敬にならない言葉で話しておけばいいか、ぐらいの気持ちだ。俺が平民の出って云うのは周知の事実だしね。

「おはようございます。レスト副団長。・・・そんなお前臭うぞみたいな顔止めて貰えませんか。」

「・・・仲良きことは良い事ですよ。ちょっと換気しますね。」

朝きちんとシャワー浴びてきたんだけどな。そんなに匂うかな?俺にはまったくわかんない。この人、鼻のいい銀狼族だからかなんか色々筒抜けなんだよね。まぁ隠してるつもりも無いけど。

窓を開けたレスト副団長の肩まで伸びた真っ直ぐな銀色の髪が風に靡くのを見て慌てて書類の上に文鎮を置いた。

頭の上にピンと立つ三角形の耳、腰から生えてるふわふわの尻尾、、、いいなぁと眺める。
俺はヒト族だから耳は顔の横に付いてるし、腰からしっぽも生えてない。そして鼻も効かないし、夜目が効くわけでも耳が良い訳でもない。はぁ、獣人羨ましすぎる。俺も何かしら特殊能力欲しいわ。

「はぁ。」

溜息を吐いて自身の黒い短髪の上に手を置く。ここに耳があるってどんな感じなのかなぁ。今よりよく聞こえるとか、暗くても見えるとか、まぢでどんな感じなんだろ。

「阿呆な事してないで書類捌いちゃってくださいね。そこにある分は昨日までの書類なので。」

ニコッと笑うレスト副団長。俺が昨日途中で職務放棄した事を根に持ってますね。いや、ちょっと居ない隙を狙ってパトロール隊と一緒に見回ってたら書類のこと忘れちゃってそのまま直帰しちゃっただけなんですぅ。なぁんて言わないよ?バレてるんだろうけど、無闇に薮をつついちゃダメなんだって。

とりあえずここにある書類を終わらそう、うん。
よしっ、集中集中!


・・・集中して目の前の書類を片付けたら新しい書類が増えてた。レスト副団長酷いです。せめて何か一言を。


「ぁ、そーだ。レスト副団長。算術の得意な人って誰か居ないですかね?出来れば俺に少しでも反感を持っていない人で。」
「そうですね。そろそろ以前の姿に戻しても良い頃かも知れませんね。探しておきます。」

俺が団長になる前は団長の書類仕事は事前に他のメンバーが内容確認してて、ほとんど最終チェックだけだったんだけどね、俺が団長になってから一部暴動が起きまして、まぁあれですよ、平民のか弱きヒト様の元でなんて団員やってられるか!っていうね、俺もやりたくてやってる訳じゃないのにさぁ、ね?俺もその時色々忙しくて「じゃぁ辞めれば!?」って言ったら半数近く辞めてっちゃって、書類やってもらうどころじゃなくなっちゃったんだよね。

1年経ってようやく、新入団員とか出戻りとかでやっと以前と同じ数字になってきたんだよね。やっと、漸くって感じだよ。1年も経ったからさ、俺も大分団長として馴染んだきたとも思うわけだしね、以前の姿に戻そうと、とりあえず1番面倒な算術使うやつでもやって貰えれば全然違うからね!でも書類見てる時に突然下剋上!とかやられても困るからね、なるべく俺に反感無い人でお願いしたって訳。

これで俺の書類にかかる時間が減ればいいなぁ。
「」
よっし、ある程度終わらせて団員達のとこに顔出しに行こうっと♪ん?きちんとした仕事ですよ?
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